国内MBA受験に予備校は必要か?メリットは?
予備校は絶対必要?
「国内MBAを受験するには予備校が必要ですか?」と聞かれることが多いです。
答えは、「人による」ということです。
経営学の知識がまったくない方は、知識のインプットをしないと、経営学の知識が必要な小論文は書けません。
また、研究計画書のテーマ設定も経営学の知識がなければ当然のことながらできません。ですから、国内MBAを受験するには経営学の知識のインプットが必要なのです。
そのインプットを自分で書籍を購入して独学でやるのか、予備校で経営学のレクチャーを受けて学ぶのか、という判断です。
アガルートの受講生の属性を見てみると、法学部、医学部、薬学部、文学部、理工学部出身という経営学の完全な素人の方が多いです。
経営学をまったく学んだことがない方は、どの本を読めばいいのかすらわからないと思いますので、予備校を利用して予備校のカリキュラムに任せてしまうのが手っ取り早いと思います。
経営学を日ごろから民間のビジネススクールの単科講座などを受講して学んでいる方は、すでに経営学の知識は持っていると思いますので、そういう方は予備校は不要だと思います。
国内MBA予備校のカリキュラム・講座
国内MBA予備校の一般的なカリキュラムは、「経営学の知識をインプットする講義」「インプットした知識をもとにした小論文の演習講座(添削講座)」「大学院の過去問を用いた実践的な小論文の演習講座(添削講座)」「研究計画書の書き方の講義&添削指導」「面接の対策講義&模擬面接」の5つから成り立っています。これはどこの予備校でもほぼ同じです。
この中で特に重要な講座は、国内MBAの合否のカギとなる「研究計画書の書き方の講義&添削指導」です。
この講座は、研究計画書の書き方を講義し、その講義を聞いた後に、研究計画書を作成してもらい,その添削指導をする、という内容です。過去の指導経験から言うと、この講座が一番受験生のニーズがある人気講座となっています。
国内MBA予備校を利用するメリット
国内MBA予備校を利用するメリットは4つあります。
1つ目は、専門家による第三者的な視点からのフィードバックがある点です。
小論文や研究計画書は、自己評価ができません。マークシートの問題なら、正解か不正解かの判断は自分でできます。しかし、小論文や研究計画書は自己評価ができないのです。その評価を専門家である予備校がすることで、何が良くて何が悪いのかの指摘を受けることができるのです。
この第三者的な視点でのフィードバックは予備校利用の最大のメリットです。
2つ目は、効率的な受験準備ができることです。
独学の場合は、様々な経営書を自分で買い込みそれを手当たり次第に覚えることをします。非常に時間がかかります。
予備校では、受験に必要な知識をテキスト1冊にまとめてくれているので、そのテキストだけを覚えればいいのです。また難しい理論もわかりやすい講義があるので、苦も無く楽しく学ぶことができます。
そういう意味で予備校は時間を買うという発想に近いと思います。
3つ目は、2つ目と重複する部分がありますが、研究計画書作成においてどのくらい先行研究を読みこめばいいのかがわかる点です。
研究計画書作成において、よく質問されることが、「どのくらい先行研究を読めばいいのですか?」ということです。これに関しても、予備校では過去の指導経験から、学校別にどのくらいの先行研究の読み込みが必要か理解していますので、予備校の指示通りに先行研究の調査をおこなえば無駄な調査をすることなく済みます。同じような質問で、「研究の方法論はどのくらいまで詰めておけばいいのですか?」というのもありますが、今点も予備校の指示通りに準備すればいいのです。
最後は、事前に国内MBA内部の状況が把握できる点があげられます。
予備校では、過去の卒業生が様々なMBAに進学しています。その方々からの情報が予備校にな集まりますので、MBAの説明会やネットでは知ることができない学校の内部の情報を入手することができます。また、その予備校から国内MBAに進学した方の講演会等も実施されますので、そこからの情報の入手も可能です。
MBAも入学してみたら、「こんなはずじゃなかった」みたいなこともありますので、事前に学校の内部の情報を入手できるのは大きなメリットだと思います。

● この記事の著者
飯野 一講師
ウインドミル・エデュケイションズ株式会社で代表取締役を務めながら受験指導をおこない,約20年間にわたる指導経験を有する国内MBA受験に精通したプロフェッショナル講師。
国内MBAに関する書籍を多数出版し,ベストセラーを生み出している国内MBA受験に関する人気作家としての側面も持つ。
国内MBA修了生としては珍しい学術論文の学会発表,学会誌掲載の実績を持つ。
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