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東京理科大学MOT【入試対策】&卒業生の体験談

東京理科大学MOTで「デザイン・コンテンツと知財」を学び、民放テレビ局に就職した経験を持つ、アガルートアカデミー司法書士試験の浅野勇貴講師が、生のMOT体験を語ります。

理科大MOTにチャレンジするかどうか悩んでいる方、特に経営分野や技術分野を学んだ経験が無くて不安のある方に、お読みいただきたいコラムです。

理科大MOTの特長

特長1 理系寄りでも文系寄りでもOK

理科大MOTのカリキュラムは大きく2つの系列があり、MTI(Management of Technology & Innovation)トラックMBAトラックに分けられます。

MTIトラック

MTIトラックは、理工系出身の上級技術者や、技術担当役員志向のマネージャー層を対象としています。

ただ、「新製品開発に応用する伝統技術」や「プロトタイピングと製品・サービス開発」といった理工系色の強い科目のみならず、「デザイン戦略」や「特許制度の基礎」といった文理融合色のある科目も用意されています。

MBAトラック

MBAトラックは、その名のとおり、経営者教育に力点を置くものです。

「ビジネスモデルイノベーション」や「アドバンスドマーケティング&ブランド戦略」といった、MBAスクールのようなカリキュラム編成になっています。

特長2 アカデミック寄りにも実務寄りにも学べる

理科大MOTの専任教員は、3つの視点をもって構成されています。

理科大MOTでは「ABCの視点」と呼んでいます。

AはAcademic、BはBusiness、CはConsultingを指します。

Businessに限られない構成には、理科大の経営教育の歴史的背景があります。

理科大に専門職大学院が設置される以前から、屋上型大学院として経営学研究科がありました。

00年代のビジネス系専門職大学院ブームの際、独立型大学院として、専門職大学院の総合科学技術経営研究科が設置されました。

総合科学技術経営研究科は技術経営専攻と知的財産戦略専攻からなるものでした。

その後、法科大学院の整理統合が進んだのと同じ時期、ビジネス系専門職大学院の整理統合も生じ、理科大MOTは経営学研究科の一専攻となりました。

この経緯から、理科大MOTは「ABCの視点」を満たす多様で幅広い教員構成となっています。

特長3 学部卒でも社会人でもOK

理科大MOTの受験資格は大卒資格で足ります。

社会人経験や勤続年数による制限は設けられていません。

一般入試と社会人入試の区別すらありません。

学部卒でMOTに入ってよいのか、心配な方もいるでしょう。

この点、基本事項を取り扱う必修科目12単位中10単位を修得しなければ、1年次から2年次に進級できないルールを設け、スモールステップを確実に踏ませています。

多くの初学者に門をくぐらせ、優秀な人材に仕上げてから送り出すシステムは、理科大の伝統芸です。

なお、学生の年齢構成は、34歳以下が19%です。

理科大側は、社会経験10年程度のマネージャー層を想定してカリキュラム編成をしていますので、19%は経験値が不十分のまま入学したことになります。

一方で、50歳以上が22%となっています。

理科大MOTは、アドミッション・ポリシーに「多様性の確保」を掲げています。

少し自信が無くてもステップアップしていけますし、学習分野が幅広いのでミスマッチの心配もいりません。

東京理科大学MOT 2018年度 入学生データより

理科大MOT入試で伝えるべき4つのポイント

受験資格は大卒資格です。

選考方法は、志望理由書の提出と面接です。非常にシンプルですね。

漠然としているように見えますが、専門職を養成する機関ですので、就職活動と同じような自己分析を行い、経営教育を受けたい想いを伝える訓練が必要です。

伝えるべき4つのポイントがあります。

MOT/MBAに進学したいということは、

①これまでの歩みがあり、
②歩みの中で課題を発見し、
③その課題の解を志望校で得ることができ、
④得た解を使って臨みたい次のステップがある

はずです。

学部卒や第二新卒の方が注意すべきは、「歩み」です。

なぜなら、大学の授業で見つけた課題を解決したいなら、専門職大学院ではなく屋上型の研究大学院を受験すべきだからです。

実学志向の専門職大学院で解決すべき課題が設定されている必要があります。

大学の授業の外も含めた受験生自身の「歩み」全体を、振り返ってみてください。

入試のヒヤリ体験とアドバイス

学部卒で就職せずに受験した私の経験談です。

歩みの中で発見した課題はきちんとありました。

私には、高校受験時からアラフォーの現在まで変わらない目標があり、「得意の映像制作を通じて地域に貢献したい」というものです。

芸術系短大を経て人文系大学に編入した学びと並行し、いくつかの文化政策系NPOの非常勤職員として伝統芸能や史料の映像アーカイブ事業に従事しました。

その中で、アーカイブ制作と権利処理(知財)という課題にぶつかりました。

理科大MOTで知財を学び、映像制作とその裏側のマネジメントの両方ができる人材になるという課題が生まれました。

理科大MOT入試では、志望理由書と面接で上記の内容を伝えました。

ところが、面接でヒヤリとさせられました。

【私のヒヤリ体験】志望動機はしっかり伝えられたけれど…

面接官から、「サザエさんバス事件の説明をして下さい」という問いがありました。

私はたどたどしく「東京の西部のどこかのバス会社が…サザエさんを車体に書いて…紛争になって…。マンガは…二次利用で舐められやすく…。」などと、無知を取り繕う答えしかできませんでした。

サザエさんバス事件とは、キャラクターと著作権に関する有名な裁判例で、デザイン知財の分野では基本です。

勉強不足がバレて、取り繕ってしまう人間性もバレて、本当に恥ずかしい思いをしました。

当時は定員が多かったので受かりましたが、今受けたら危険水位だったと思います。

【反省を踏まえたアドバイス】面接はプロに見てもらったほうがいい

MOT/MBAの入試面接は、口頭試問でありテストです。

MOT/MBAでは、毎日のようにディスカッションをし、提出したレポートにダメ出しをされ、プレゼンに対して厳しい質問が飛びます。

誤解を恐れずに言えば、MOT/MBA入試とは、志望理由書を素材とした第1回目のゼミなのです。

ゼミをこなしていくことができるか、そのための基礎学力があるかどうかを、入試で見ているのです。

私が受験した頃は専門職大学院ブームの初期で、試験対策が存在せず手探りでした。

現在はMOT/MBAの出身者が社会に輩出され、アガルートのような資格試験予備校も、合格者を講師として擁するようになりました。

私が今受験生であれば、最低でも面接対策講座を単科受講していたと思います。

なぜなら、上記の伝えるべき4つのポイントが伝えられるかどうかは、自分で確認する術がありません。

MOT/MBAの合格経験のある講師のチェックを受けるのが、一番の方法でしょう。

理科大MOTでの学修と終了後のキャリア

浅野勇貴講師の、生のMOT体験談です。

1 私の学び 授業では率先して発言&就労経験を積む

■授業面

授業面では、「デザインと知財」を扱う鈴木公明教授、「文化政策とイノベーション」を扱う生越由美教授の授業を中心に履修しました。

復習よりも予習を重視し、理解してから授業を聞き、発言を求められたら率先して答えることを意識しました。

大学院の授業は、学部のような「聞くこと」よりも、「答えること」が重視されますので、学びの濃度が非常に濃くなります。

大学2ヶ月分の学びを、大学院では1週間でこなす感覚です。

■就労経験

専門職大学院に無職のまま通うは後ろめたいので、芸術系短大時代の同級生が働くeラーニングスクールに、アルバイトとして受け入れてもらいました。

また、MOT生活に慣れてから、文化政策系NPOの非常勤職員もやりました。

大学には研究アシスタントとして雇ってもらって、知的財産法分野の資料収集等にあたりました。

専門職大学院の授業は、教科書の外側にある経験値が必要ですので、これらを通じて新卒・未経験というウイークポイントをカバーしました。

2 プロジェクト研究 自由にテーマ設定し成果をまとめる

理科大MOTの「プロジェクト研究」は、研究大学院の修士論文に相当します。

研究大学院の修士論文は、研究室や教授の扱い分野からテーマを設定しますが、「プロジェクト研究」では比較的自由にテーマを設定できます。

また、論文形式にとらわれず、成果をまとめることができます。

定年に近い学生の中には、実務経験から得られた知をまとめた方がいました。

若い学生の中には、今まさにご本人が欲しかった業務書式集を作成した方がいました。

私は、パソコンの壁紙が意匠法で保護され得るかを考察しました。

法学系の研究大学院の修士論文とほとんど変わらないようなテーマ設定です。

修了後の就職先で出会った神戸大学MBAのホルダーにこの論文を見ていただいたら、「理科大ってこんなテーマの設定OKなの!?」と驚かれました。

3 修了後 他者が真似できないポジションを獲得!

■子供の頃から夢見ていたテレビ局に就職!

2年次の就職活動では、子供の頃から「大きくなったらあそこで働くんだ~」と言っていた民放テレビ局から内定を得られました。

入社後に分かったのですが、その時期の人事担当者が保有資格等を重視するタイプの方だったようです。まさに、MOTサマサマです。

また、社外の士業に聞くまでもない知的財産に関する質問が、私に回ってくるようになりました。

法務や編成(コンテンツ管理)の社員から質問が来たときは嬉しかったですね。

そして、MOT時代にハマった法律学習をコツコツ続け、行政書士と司法書士の資格を取り、独立しました。

■「障害者アートのことならオレ!」司法書士として誰にも真似できないポジションを獲得!

「司法書士とMOTって関係あるの?」と言われることは多々ありますが、関係あります。

司法書士はその業務の一つとして成年後見があり、障害者のサポートを行います。

私は、理科大MOTで学んだ「デザイン・コンテンツと知財」の知識を足し合わせることができます。

そうすると、「障害者アートのことならオレ!」と自信を持って言えます。

フリーランスは、「幅広くやります」よりも、自分が何屋なのか明確にしたほうが得です。

私は、「司法書士×MOT=障害者アート屋さん」という、他者が真似できないポジションを獲得できました。

● この記事の著者

浅野勇貴講師

2008年 東京理科大学大学院総合科学技術経営研究科知的財産戦略専攻専門職学位課程修了

2018年 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構より学士(法学)の学位授与

理科大MOTを卒業後、民間テレビ局に勤務。

その後、行政書士、司法書士資格を取得。司法書士関連団体の役員にも名を連ねる。

法律と映像のプロならではのわかりやすさ、そして、司法書士実務から得られた知見や業界の最新動向の紹介など、受講生のモチベーション維持にまで配慮した講義が多くの受験生に支持されている。

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