司法試験|元プロ野球選手宮台康平さん特別対談

元プロ野球選手で、司法試験合格を果たした宮台康平さん
これまでの経験や勉強法、今後の展望についてお話を伺いました。
現役引退からわずか1年弱で東京大学法科大学院に合格し、2025年の司法試験合格を果たした宮台さん。アガルートを選んだ理由や、1日約10時間という学習時間の過ごし方、運動で気分転換を図るルーティンなど、プロ野球選手ならではの経験を活かした独自の勉強法を伺いました。さらに、社会人受験生やアスリートの方に向けたメッセージもいただいています。
元プロ野球選手・宮台康平さん(令和7年司法試験合格)
2017年ドラフト7位で日本ハムに入団。20年オフに日本ハムを退団し、ヤクルトに加入。22年限りで現役を引退。引退を意識し始めた後、知人や周囲の人(特に東大の友人)と話をする中で、法曹への道を決意。2025年現在、東京大学法科大学院在学中
経歴
- 神奈川県立湘南高校から東京大学文科一類へ入学
- 北海道日本ハムファイターズ(2018-2020)へ入団
- 東京ヤクルトスワローズ(2021-2022)に移籍
- 2022年10月に現役引退を発表
- 現役引退後は、弁護士資格を目指して2022年12月よりTMI総合法律事務所に勤務しながら、アガルート司法試験講座を受講
- 2024年1月10日に母校である東京大学法科大学院既修コースに見事合格
インタビュアー

アガルート
司法試験講師
平成23年度に(新)司法試験に合格後、伊藤塾にて主に予備試験ゼミを中心とした受験指導業務を担当。谷山ゼミ受講者のうち、およそ70名ほどが予備試験に合格。谷山ゼミ出身者で、最終的な予備試験の合格率は7割を超える。
対談動画
プロ野球選手から法曹の道へ
プロ野球から法曹への転身を決意されたきっかけを教えてください。
5年間プロ野球選手としてプレーして、自分の可能性を全部出し切ったと思えたので、悔しさもありましたが納得して次の道に進むことを決めました。その際、できる限りチャレンジングなことがしたかった。そして、どこかでスポーツにも関わりたかった。そうした気持ちと法学部出身だった自身の専門性をふまえて、法曹になろうと思いました。
すごい決断ですね。引退されたのが2022年の10月末くらいで、そのタイミングで法曹への転身を決めたとすると、東大法科大学院の入試までわずか1年弱ですよね。この短期間で既修者コースに合格されたと。
そうですね。
私ももう何千人と受講生を見てきましたが、これは結構すごいことです。

予備校について
それでは、東大法科大学院合格までの1年間について伺いたいのですが、まず、色々な予備校の中でアガルートをご選択いただいた理由があれば教えてください。
やはり今すぐ勉強できるのが大事だと思ったので、必要な内容が全て揃っていそうな最短合格カリキュラムを選びました。値段の面で決断しやすかったのもあります。
SNSや口コミなどは何か参考にしたりしましたか?
やはり受験生としては有名なほうが安心感はあります。ただ一方で、どこを選んでも最後は自分の実力でしょうから、口コミはあまり気にしすぎないよう考えていました。
素晴らしいですね。宮台さんは、自分を信じきっているのだなと感じます。ちなみに、予備試験に関してはどのように考えていましたか?
やはり目標は早く法曹になることだったので、そのために一番良いルートは予備試験だと考えていました。ですので、それを突破することを目指しつつ、一方で難しいのも分かっていたので、ロースクールとの両にらみという感じです。
やはり予備試験というものを少なからず意識して勉強を進めていくのが一番良いですよね。受けるか受けないかは別にして、予備試験の勉強はしておくべきだと思います。
ロースクールの同級生もそういう戦略を取っていた方が多いです。
法科大学院合格までの1年間
勉強は、具体的にはどのような方針でされていたのですか?
総合講義、論文答案の「書き方」、重問の3つを同時並行的にやることを意識していました。アガルートで提供しているスケジュールの順番通りです。重問については、法科大学院入試までに3周を目標として進めていきました。7科目分が一通り終わったのは5月末くらいです。
それまで短答の勉強はされていましたか?
全くしていなかったので、やってみて「これはまずい」と気づきました。始める前は根拠のない自信があるので、いけるだろう!と思っていたのですが、今となっては無謀だったなと思います。
どれだけ自分に根拠のない自信があるか、これが宮台さんの一番素敵なところだと思います。一方で論文は?
いきなり大きなアウトプットはできなかったので、本格的に書き始めたのは短答後ですね。答案構成はしていたのですが、1通起案するのは短答が終わってからです。今考えると、結構カロリーが高かったので、少し逃げていた部分もあるかもしれないです。
講師としては、勉強開始から1か月ぐらいで、書けなくても良いから書いてみようと話しています。やはりスポーツと同じで、上手くなるためには何も知らないところからまず実践としてゲームをやってみるのが大切なんです。
素振りだけしててもしょうがないですからね。肝に銘じます。
ちなみに、実は私、宮台さんの答案を添削させていただいたことがあります。答案からも根拠のない自信が本当に沸々と感じられました。自分の言葉で論理をつなげていく、もちろんその中で色々な改善点があったと思うのですが、これは伸びるなという答案でした。根拠のない自信、これは短期合格者の共通点でもあります。

勉強時間とルーティンの工夫
ちなみに、1日の勉強時間はどのくらいでしたか?
1日約10時間を目標にしていました。午前中は集中力を要する答案練習に充て、午後は講義を聴くなど比較的リラックスできる時間にしました。
気分転換やリフレッシュ方法はありましたか?
運動がメインでした。ウェイトトレーニングやランニングを取り入れながら、体を動かすことで気分をリセットしていました。
良いですね。完全な休みの日は作られていましたか?
休みの日はあったのですが、一応論証集を持って行くなりして、細切れの時間は勉強していましたね。大学受験の時の経験で、離れないことが何より大事だと思っていましたので。
法科大学院に入学して
さて、それでは実際東大法科大学院に入学されて、どのような印象を受けましたか?
授業の予習復習が想像以上に多いと感じました。ただ、それを通じて深い知識や新たな視点を得ることができています。同級生と意見を交わす機会が増え、自分の考えを客観的に見直すこともできました。
授業と司法試験対策の両立は難しくないですか?
時間的にもそうですが、授業と司法試験は棲み分けがされているので、試験に関連しない部分も結構やるんだな、と感じます。ですが、司法試験合格との繋がり、自分が答案に起こすとしたらどうするか、ということを常に考えながら授業を受けています。
その意識はとても大事ですよね。これは宮台さんの先輩合格者も皆さんそうやっています。

弁護士としての目標、将来像とは
将来の目標を教えてください。
選手の代理人として契約交渉に携わりたいと考えています。ですが、まずは弁護士として、アグレッシブに、幅広い分野を経験したいと考えています。そのうえで最終的に、スポーツと法のかけあわせで、私のアイデンティティー、存在感を出していけたらなと思っています。
社会人受験生・アスリートの皆さんへ
では最後に、皆さんにメッセージをお願いします。
よく言われる話ですが、やる気があるから勉強するというより、勉強してからやる気が出てきます。だからとりあえず、机に向かうのが先だと思います。
自分が本当に法曹に向いているかどうか不安、という方もいらっしゃると思いますが、やりたいと思っているからこそ、そういう悩みが出てくるわけで。極論何を選んでも、その選んだ道は自分で正解にするものだと思います。
また、アスリートはいつか終わりが来ますし、契約更新するか否かを毎年突きつけられるわけです。その来たるセカンドキャリアに向けて、自分は何に興味があるのかを現役の時から考えておくのが良いと思います。どんな道を選んでも多分色々な正解があって、それは自分が頑張って正解にするものです。選んだ以上は100%でやる。ただそれだけだと思います。

