不動産営業に役立つ資格としては、さまざまなものが挙げられます。

スキルアップ・キャリアアップを目指す上で資格は役に立つものですが、本当に必要なのかどうか疑問に思っている方もいるかもしれません。

本コラムでは、不動産営業に役立つ資格を計16個ご紹介しています。

不動産営業における資格の必要性についても解説していますので、気になる方はぜひ最後までご一読ください。

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不動産営業に役立つ資格9選!

この章では、特に不動産営業に役立つと考えられる資格を9つ紹介します。
紹介する資格は、具体的に

  • 宅地建物取引士(宅建士)
  • FP(ファイナンシャルプランナー)
  • 司法書士
  • 不動産コンサルティング技能士
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • インテリアコーディネーター
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 競売不動産取扱主任者

の計9つです。

※関連コラム:不動産業界で役立つおすすめ資格9選を一覧で紹介!

宅地建物取引士(宅建士)

宅建士の正式名称は「宅地建物取引士」。宅地建物取引業法に基づき定められている国家資格です。
宅建士とは一言でいえば、不動産の取引のスペシャリストです。

  • 重要事項の説明
  • 重要事項説明書(35条書面)への記名押印
  • 契約書(37条書面)への記名押印

は宅建士の独占業務、すなわち有資格者でないと行うことができない業務となっています。

宅建士の資格を取得することで、営業活動によって獲得した顧客に対して、重要事項の説明などを含め自分一人で対応することが可能になります。

そして宅建業法では事務所の従業員の5人に1人以上が宅建士でなければならないと定められているため、不動産業界の宅建士の需要は高いです。

※関連コラム:宅建の難易度や合格率をランキング形式で紹介!過去の推移も解説

FP(ファイナンシャルプランナー)

FP(ファイナンシャルプランナー)は、金融・不動産・税・年金等の幅広い知識を持ったお金の専門家です。

顧客の夢や目標を実現するため、ライフプランを作成してアドバイスをしたり、お金に関する悩みを解決したりします。

FPの試験科目には「不動産」というものもあり、個人のファイナンシャルプランニングの観点での不動産関連の知識を獲得できます。

FPはお金に関するさまざまな知識を持つため、顧客に対して包括的なコンサルティングを行うことが可能です。

FPの資格を得ることによって、不動産営業の際に、顧客の全体的なファイナンシャルプランの中での不動産購入などについてもアドバイスすることができるようになるでしょう。

※関連コラム:FP試験の1級・2級・3級の難易度は?合格率を他資格と比較して簡単に解説

司法書士

司法書士は、法務省が管轄する国家資格です。

司法書士を一言で説明すると、登記を中心とした法律事務の仕事をする専門家です。

司法書士は、国民の権利を守り、公正な社会を実現するために誠実に業務を行う責任を負っています。

そのため、独占的に司法書士でなければできない業務が国から認められているのです。司法書士の従来からの業務としては、不動産登記、商業登記の申請があります。

中でも、不動産の権利の登記の手続きの代理は司法書士の独占業務となっています。

すなわち、司法書士は登記の専門家であるといえます。そのため、不動産の登記を行う必要がある際に、その業務を担うことができるのです。

※関連コラム:司法書士の難易度とは?合格率・偏差値・試験内容を他資格と比べてわかる司法書士試験の難しさ

不動産コンサルティング技能士

不動産コンサルティング技能士とは、(公財)不動産流通推進センターが 国土交通大臣の登録を受けて実施している資格試験です。

不動産コンサルティングを行うために必要な知識及び能力に関する試験を行い、試験に合格し不動産等に関する一定年数以上の実務経験を有する等の要件を満たして登録した方を認定することで、一定水準の知識及び能力を有していることを証明するものとなっています。

不動産コンサルティング技能士は、不動産特定共同事業法に定める「業務管理者」となる人的要件を満たす資格の一つにもなっています。

その名の通り、不動産コンサルの技能を証明する資格となっており、営業の際にも説得力を持たせることができるでしょう。

マンション管理士

マンション管理士とは、専門知識を活かし、マンションの維持管理に関するコンサルティングを行う仕事です。

マンション管理組合の管理者や、区分所有者(分譲マンションの購入者)の相談に対応し、助言や指導を行います。

マンション管理士は国家資格です。ただしマンション管理士には、設置義務や独占業務はありません。

マンション管理士の資格を取得することでマンション管理に関する知識を得られるため、マンションの売買や賃貸の営業の際にもその知識を役立てられる場合があると考えられます。

※関連コラム:マンション管理士の難易度や合格率は?偏差値で例えると?難しすぎるって本当?

管理業務主任者

管理業務主任者は、前述のマンション管理士とよく似ている資格です。

管理業務主任者は、マンション管理組合でカバーできない部分について、専門知識を活かしてサポートする仕事となっています。

管理業務主任者には設置義務があり、事務所ごとに管理組合数30組合につき1名の管理業務主任者を設置することが定められています。

また「管理受託契約に際しての重要事項の説明」「管理受託契約に関する重要事項説明書への記名・押印」「管理受託契約書の記名・押印」「管理組合に対して管理事務に関する報告をすること」などは管理業務主任者の独占業務です。

設置義務や独占業務があるため、こちらも不動産営業で役立てられる資格の一つとなっています。

※関連コラム:管理業務主任者の難易度・偏差値を紹介!合格率と合格点の推移は?

インテリアコーディネーター

インテリアコーディネーターとは、お客様の要望をヒアリングして希望のインテリア空間を提案していく職業です。

インテリアコーディネーターの仕事を一言で表すと、空間全体を取り仕切る総監督のようなものです。

主に提案していくものについては、家具・カーテン・照明・小物雑貨や、内装カラースキームと呼ばれる壁紙・床材や建具のカラー・キッチン家具や家電などさまざまなものが挙げられます。

インテリアのコーディネートに関する知識を得ることで、単なる不動産の売買や賃貸借のみならず、その後の住環境のコーディネートなどにより顧客に貢献することが可能です。

※関連コラム:インテリアコーディネーターの難易度ランキング!他資格と合格率や勉強時間を比較

賃貸不動産経営管理士

賃貸不動産経営管理士とは、賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律に基づく国家資格です。

賃貸住宅管理の適正化・健全化に貢献することが主な目的とされています。

賃貸不動産経営管理士は、賃貸住宅管理に必要な知識や技能、倫理観をもってアパートやマンションなどの賃貸住宅の管理にあたります。

賃貸不動産経営管理士の主な仕事内容として、大家さんの独力で行うのは難しい賃貸不動産の入居審査などがあります。

こうした業務を行うことで、円滑な入居手続きを行えるようになり、結果的に賃貸不動産の営業活動もスムーズに完結できるようになると考えられます。

※関連コラム:賃貸不動産経営管理士の難易度はどれくらい?合格点・合格率&類似資格と勉強時間を比較!

競売不動産取扱主任者

競売不動産取扱主任者とは、不動産競売のプロとして競売に関するアドバイス及びサポートを行うために必要な知識・能力を有していることを示す民間資格です。

競売不動産取扱主任者は、2011年に誕生した比較的新しい資格となっています。

まず競売不動産とは、購入したものの何らかの理由で支払いがなくなり差し押さえられた不動産のこと。

近年の不動産取引の透明化などにより不動産投資市場が盛り上がる中で、競売不動産に対しても注目が集まっています。

競売不動産取扱主任者資格を取得することで、競売不動産に関連する知識を身に付けることができます。

競売不動産取扱主任者は競売不動産の取り扱いを専門に行う唯一の資格なので、今後さらに需要が伸びると予想できるでしょう。

※関連コラム:競売不動産取扱主任者試験の難易度は「やや易しい」!他不動産資格との比較も紹介

不動産業界に限らず営業全般で役立つ資格7選

前章では「不動産業界」の営業において、特に役立つと考えられる資格についてご紹介してきました。

しかし、不動産営業も「営業」の一種であり、不動産に限定せず営業全般に役立つ資格を取得することも、キャリアアップ・スキルアップの面において役に立つと考えられるでしょう。

そこで以下では、営業全般において役に立つと考えられる資格についてご紹介していきます。
具体的には

  • TOEICなど英語関係の資格
  • 普通自動車第一種運転免許
  • マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
  • 営業士検定
  • 営業力強化検定
  • セールススキル検定
  • セールスレップ

以上、計7つの資格についてです。

TOEICなど英語関係の資格

TOEICは世界各国で行われている英語の能力を評価するためのテストです。

試験の結果は合否ではなく、10~990のスコアで表示されます。

知識・教養としての言語ではなく、オフィスや日常生活におけるコミュニケーション能力が幅広く測定されるため、ビジネスシーンの英語力を測るためにも重宝されている点が特徴的です。

英語での意思疎通ができるようになれば、日本国内において、例えば日本語の意思疎通は不自由だが英語での意思疎通は可能というような外国人などにも対応することができるようになります。

場合によっては、海外で不動産営業に従事する際に役立つということもありえるでしょう。

※おすすめ講座:【大学生・社会人向け】寺島よしき講師のTOEIC®基礎英語力完成講座

普通自動車第一種運転免許

普通自動車第一種運転免許とは、その名の通り、普通自動車を運転できる免許証のことです。

特に郊外や地方において、外回り営業やセールス活動の際に車移動は重要となります。

場合によっては、運転免許が必須とされることも少なくありません。そのため、運転免許を保有していると役立つことも多いでしょう。

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)は、ExcelやPowerPointといったMicrosoft Office製品の利用スキルを証明できる資格です。
資格の学習を通じて、営業で必要なプレゼン資料やデータを作るときに必須となる基礎的なパソコンスキルが身に付きます。

MOS資格を取得することでMicrosoftのwordやexcel、powerpointなどの能力を上げることができ、営業で重要なプレゼン資料やデータの提示を効率よくできるようになるでしょう。

※関連コラム:マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)試験とは?受験資格・・合格率など解説

営業士検定 

営業士検定とは、日本営業士会が主催している資格検定制度です。
営業士検定は初級・上級・マスターと3段階に分かれています。

初級では基本的な営業業務を学び、上級の内容は営業管理業務や営業指導も含んでいます。そして、マスターではマネジメント・マーケティングに関する高度な専門知識も必要とされます。

営業士検定の学習を通じて、営業において必要とされるマーケティング知識やセールスの技術を取得することができるでしょう。

※関連コラム:営業士試験とは?受験資格・科目・合格率・難易度・合格基準等を解説

営業力強化検定

営業力強化検定は、ビジネス能力検定サーティファイが主催する検定試験です。
売れる営業パーソンが共通して持っている売れる要素を抽出し、単なるテクニックとしてではなく、なぜそうする必要があるかを理論的に習得しているかどうかを図る試験となっています。

営業力強化検定では、営業活動全般に関する知識を体系的に整理して顧客目線で考える、という営業の本質を捉えることができるように構成されています。

営業力強化検定の学習を通じて、理論と実践の両面から営業のノウハウを習得することができるでしょう。

※関連コラム:営業力強化検定とは?受験資格・科目・合格率・難易度・合格基準等を解説

セールススキル検定

セールススキル検定は、一言で説明すると「営業力」を測定するための試験です。
営業に必要な能力としては行動力・顧客とのコミュニケーション力・論理的なプレゼンテーション力などが挙げられます。

これらの能力を抽出して測定・スコア化・認定を行い、より正確に営業力を測定するための検定となっています。営業マンに必要となる「人間力」を定性的に理解することができるので、自分に足りないスキルを見つめ直すのも効果的でしょう。

※関連コラム:セールススキル検定試験とは?受験資格・科目・合格率・難易度・合格基準等を解説

セールスレップ

セールスレップは、日本セールスレップ協会が主催している認定制度です。
セールスレップは提案型の販売を行う営業のプロともいわれており、試験内容も「ものを売る」タイプの営業に適したものとなっています。

試験ではメーカーからの視点と販売先からの視点をもとにして、生産や商品開発に関わる知識や営業技術に関する問題が出題されます。営業マンが3年以内に取得しておきたい資格の一つです。

※関連コラム:セールスレップ資格認定試験とは?受験資格・科目・合格率・難易度・合格基準等を解説

不動産営業に資格は必要?なしでもできる?

結論としては、不要ではあるのですがスキルアップ・キャリアアップのためには資格を取得した方が良いと考えられます。

各種求人サイトの不動産営業に関する求人などを見てもらえれば分かるのですが、そこでは必ずしも資格は必須とされていません。

しかし、一般論としてスキルアップ・キャリアアップのために資格は役立つと考えられるので、資格を取得することは「重要である」ということは可能でしょう。

※関連コラム:宅建士の取得はやめとけとされる理由を解説!ノルマがきつい?

不動産業界でのキャリアアップには資格のみならず転職という手も

ここまで不動産営業に関する資格を多く見てきました。実際に不動産営業にすでに従事している中でのキャリアアップとして、資格取得を検討している方も多いのではないでしょうか。

しかし、キャリアアップの手段は「資格取得」だけに限りません。その中でも、特に「より良い会社に転職する」というのは検討すべき一手だと考えられます。

アガルートでは、不動産業界専門の転職エージェントサービスを提供しており、専門のコンサルタントがあなたの転職活動をサポートします。

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まずは相談から、といった使い方も可能なので、ぜひ一度お声がけください。

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まとめ

不動産営業に役立つ資格

  • 宅地建物取引士(宅建士)
  • FP(ファイナンシャルプランナー)
  • 司法書士
  • 不動産コンサルティング技能士
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • インテリアコーディネーター
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 競売不動産取扱主任者

不動産業界に限らず営業全般に役立つ資格

  • TOEICなど英語関係の資格
  • 普通自動車第一種運転免許
  • マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
  • 営業士検定
  • 営業力強化検定
  • セールススキル検定
  • セールスレップ

以上、本記事では計16個の資格をご紹介しました。

最後に、資格取得だけでなく、転職でキャリアアップを目指すのであれば、アガルートの不動産専門転職エージェントサービスもおすすめです。
興味のある方は、ぜひこちらもお気軽にお問い合わせください。

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