司法書士という資格は他の国家資格と比べて取得するのがどのくらい難しいのか、他と比較した難易度の高さは気になりますよね。
そこで当コラムでは、司法書士の「合格率」と「合格のために必要な勉強時間」を他の国家資格と比較して、難易度をランキング形式で解説しています。
司法書士を目指される方や、興味のある方はぜひご覧ください。
司法書士試験の合格率は?令和3年度は5.14%
まずは司法書士の合格率を確認しておきましょう。
2021年年7月4日(日)に筆記試験、10月25日(月)に口述試験が実施された令和3年度の司法書士試験。
受験者数に11,925人に対して合格者数は613人。合格率は5.14%となりました。
法務省:令和3年度司法書士試験
司法書士試験 合格率の推移
下記は司法書士の合格率の推移です。例年4%前後で推移しています。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
令和3年度 | 11925人 | 613人 | 5.14% |
令和2年度 | 11494人 | 593人 | 5.16% |
令和元年度 | 13683人 | 601人 | 4.39% |
平成30年度 | 14387人 | 621人 | 4.32% |
平成29年度 | 15440人 | 629人 | 4.07% |
平成28年度 | 16725人 | 660人 | 3.95% |
合格率でみる司法書士の難易度ランキング
アガルートアカデミー司法書士試験講座の竹田篤史講師が、合格率、勉強時間からみる司法書士の難易度ランキングを動画でも発表、解説しています!
まず、合格率の観点から司法書士と他の国家資格を比較してみましょう。
資格 | 合格率 |
司法試験 | 30%前後 |
宅建 | 15~17% |
行政書士 | 10%前後 |
土地家屋調査士 | 8~10% |
社労士 | 6~7% |
司法書士 | 4%前後 |
まず、一番合格率が高い司法試験ですが、司法試験の受験資格は法科大学院卒業又は予備試験という合格率が3%程度の難関試験を合格した者に限られます。
そのため、合格率は高めですが、容易な試験とは決して言えません。
宅建試験の合格率は高いですが、受験者が他資格と比べて非常に多いため、不合格者も非常に多く、この点は特筆すべき点といえます。
行政書士試験は例年10%前後の合格率、土地家屋調査士試験は例年8~10%の合格率、社労士試験は例年6~7%の合格率で留まっています。
どの試験も難関試験といえます。
一方、例年、司法書士の合格率は4%前後に留まっています。
このように、合格率をランキングとして高い順に並べると、司法書士試験の合格率は極めて低く、他と比較しても特に難関国家試験の1つといえます。
勉強時間で見る難易度ランキング
次に、合格までに必要とされている勉強時間を比較しました。
下記は、平均的な初学者が合格までに要するとされる目安の勉強時間を少ない順にランキングとして並べた表です。
資格 | 勉強時間 |
宅建 | 300~400時間 |
行政書士 | 600時間 |
社労士 | 800~1,000時間 |
土地家屋調査士 | 800~1,200時間 |
司法書士 | 3,000時間 |
司法試験 | 6,000時間 |
司法試験は合格率の観点では他の国家試験と比較しても高い数値でしたが、勉強時間の観点ではもっとも学習時間を要する試験であるといえます。
また、宅建試験は合格率の観点では比較的低い数値でしたが、勉強時間の観点では比較的少ない時間で足りることがわかります。
このように、合格率だけにとらわれて試験の難易度を図るべきではないということがわかります。
次に本題の司法書士試験は、他の国家資格と比較して並べた際に、非常に多くの勉強時間を要することがわかります。
このように、司法書士試験は勉強時間の観点においても難関国家試験の一つといえます。
しかしながら、3,000時間という勉強時間を埋めるべく、闇雲に学習を続けても合格には近づきません。
そのため、着実かつ計画的な学習を進めていくことが重要です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
司法書士試験は合格率が4%と非常に低い傾向、勉強時間の観点でもおよそ3000時間の勉強時間を要するとされており、最難関の国家試験の1つであるといえます。
もっとも、司法書士試験は決して合格できない試験ではありません。
複数年を見越した勉強計画を策定し、計画的に学習を進めるとともに、テキストや講義を通じて効率的な学習を行えば、司法書士試験合格も夢ではありません。
着実な勉強を行えば、司法書士試験合格は可能です。
合格の低さや勉強時間の多さから諦めるのではなく、合格に向けた着実な対策をして、司法書士試験合格を掴み取りましょう!
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この記事の監修者

竹田篤史講師
社会保険労務士事務所、司法書士法人勤務後、大手資格予備校にて受講相談、教材制作、講師を担当。
短期合格のノウハウをより多くの受講生に提供するため、株式会社アガルートへ入社。
これまで、ほぼ独学で行政書士試験、司法書士試験に合格し、社会保険労務士試験には一発で合格。
自らの受験経験で培った短期合格のノウハウを余すところなく提供する。
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