士業に興味がある、専門知識を生かした仕事がしてみたい、という思いを持った時、どのような国家資格を目指そうか迷うのではないでしょうか。

その中でも人気が高い、司法書士と税理士が選択肢に入る人も多いでしょう。
漠然としたイメージはあっても、それぞれの仕事の違いやどちらが難しいのかなど、意外と知らない人が多いかもしれません。

この記事では、司法書士と税理士を比較した難易度や仕事の違い、ダブルライセンスなどについて解説します。

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司法書士と税理士の違いとは

司法書士は登記を中心とした法律事務のスペシャリスト、税理士は税務申告を中心とした会計・税務のスペシャリストです。

それぞれの仕事内容や年収を解説します。

司法書士とは

司法書士は、身近な法律家として人々や会社の権利を守る仕事をしています。具体的な仕事内容は、法務局や裁判所への提出書類を作ったり、手続きを代理したりすることです。

不動産の売買などをした時に発生する不動産登記申請の手続き、会社を設立した時などに発生する商業登記申請の手続きなどが代表的です。

また、業務範囲は年々拡大しており、認定司法書士による簡易裁判所での訴訟代理業務、遺言書や遺産分割協議書作成といった各種相続関係業務、認知症など判断力に問題がある人の財産を守る成年後見人業務など、多岐にわたっています。

司法書士の年収

司法書士の年収は平均1122万円程度※ですが、独立開業するか勤務するかで大きく異なります。

※参考:司法書士 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

2021年度版司法書士白書によると、独立開業している司法書士の税引き前年収の最多ゾーンは、1000~4999万円です(全体の約31%)、勤務の司法書士の年収は、最も多いゾーンが「300~400万円」です。

一般的な司法書士事務所に雇用されている司法書士の年収は高額にはなりづらいと言えますが、難関資格を武器に一流企業に就職するなどして、独立開業しなくても高収入を得ている人も一定数います。

参考:日本司法書士会連合会 | 司法書士白書2021年版

税理士とは

税理士は、税務のスペシャリストで、税務申告の代理や税務に関するアドバイスなどがメインの仕事です

税金には様々な種類があり、それらについて適切に判断し、スムーズに納税するための助言をしたり、合法的な節税に関する対策を助言したりします。最近では、会社経営やM&Aについてのコンサルティング業務なども行っています。

税理士の年収

勤務税理士の平均年収は、令和5年度で約746万円※です。

※参考:賃金構造基本統計調査 令和5年賃金構造基本統計調査

一般の給与所得者の平均年収(458万円)を大きく上回っており、高収入を望むことができる職業の一つでしょう。

独立開業している税理士の年収は個人差が大きくなりますが、さらなる高収入を目指すこともでき、年収1000万円以上も十分狙えると言えます。

司法書士と税理士の難易度はどっちが上?

司法書士と税理士の難易度は、一般的には司法書士の方が高いとされています。

ただし、試験科目などが全く異なるため、一概に比較できるものではありません。

それぞれの試験の難易度について解説します。

司法書士の難易度

司法書士試験の難易度は非常に高く、合格率は例年4~5%でととても低いです。

学習すべき範囲が広範にわたり、目安となる必要な学習時間は、3000時間以上です。

そのため、順調にいっても合格までに2~3年はかかる人が多いのが現実です。

試験科目は11科目あり、そのうち4科目(民法、商法・会社法、不動産登記法、商業登記法)が主要科目です。

試験の形式は、択一式問題と記述式問題があり、記述式問題では不動産登記法、商業登記法それぞれについて、実際と同じように登記申請書を作成する内容となっています。

筆記試験は全科目一日で実施され、

①午前の択一式問題
②午後の択一式問題
③午後の記述式問題

があります。①、②、③それぞれに足切り点があり、それをすべてクリアしたうえで総合点で合格点を超えた人が合格となります。

合格点は、相対評価のためその年によって異なりますが、75%以上位の得点率が必要となることが多く、どの科目もバランスよく一定以上の得点を取る必要があります。

税理士の難易度

税理士試験の合格率は20%程度であり、難関ではありますが、合格率で比較すると司法書士よりはやや取得しやすいと言えるでしょう。

税理士試験が司法書士試験と違うところは、同じ年にすべての科目を受験する必要はなく、数年にわたって数科目ずつ受験することができる点です。

試験科目は5科目で、簿記論と財務諸表論は必須となりますが、税法に属する科目は選択することができます。

合格に必要な目安の学習時間は、何科目ずつ受験するのかや選択する科目などにより変動しますが、3000~4000時間程度です。

試験の形式は、択一式問題と記述式問題があります。

合格点は、科目によっても異なりますが、大体60%以上の得点率が必要です。

一度に全科目受験する必要がないため、少ない科目ずつ集中して勉強できるのはメリットでもあり、長丁場の受験を乗り切るための根気がいるという難しさもあります。

司法書士と税理士のダブルライセンスはおすすめ?

ダブルライセンスがあることによりメリットは大きく、その中でも司法書士と税理士は相性の良い資格です。

ダブルライセンスのメリット

司法書士と税理士のダブルライセンスを取得することは、下記のようなメリットがあります。

両者の業務が必要になる依頼がある

ダブルライセンスがあれば、単純に対応できる業務範囲が倍増し、仕事を得るチャンスが多くなります。対象となる顧客の数も増えることに加え、一人の顧客に対しても対応できる業務が倍増するため、客単価も高くなります。

たとえば、会社を設立する顧客がいる場合、会社設立登記やその後の会社変更登記は司法書士の仕事として行い、会社の確定申告業務などは税理士の仕事として行うといったケースは多いでしょう。

独立したときに差別化しやすい

司法書士と税理士のダブルライセンスがあることは、大きなアピールポイントとなります

司法書士、税理士それぞれのどちらかだけでも独立開業することは十分可能ですが、独立開業で成功するためには、他との差別化が大切です。

顧客にとっては、司法書士にすべき相談と税理士にすべき相談の区別がはっきりとつかないことも多く、どちらも対応できる幅広い知識の専門家はそれだけで信頼感が高くなります。それぞれの業務知識が結びつくことで、より見識に富んだアドバイスをすることにもつながります。

就職・転職する際に幅が広がる

就職や転職をする際、片方の資格だけでも十分な武器となりますが、両方持っていればさらに強力な武器になります

いずれも難関資格で高度な専門知識があることの証明となるため、一般企業からも士業事務所からも高く評価され、より条件の良い就職、転職を目指せる可能性が高くなります。様々な業種の企業などを就職先の選択肢に入れることができるでしょう。

どちらを先に取得すべき?

司法書士と税理士のダブルライセンスを目指す場合、どちらを先に目指すべきでしょうか。

これは、特にどちらを先に取得するとメリットがあるということはありません

試験科目に重なるものはないため、それぞれ全く別の試験対策となります。

ただし、司法書士試験と税理士試験の違いとして、税理士試験は数年にわたって合計5科目に合格すればよいため、司法書士として働きながら長期戦で税理士試験を目指すという選択肢もよいかもしれません。

基本的には、より自分が興味のある職業を選んで優先的に資格取得するのがおすすめです。

司法書士と税理士どっちがおすすめ?

司法書士と税理士は、それぞれどんな人に向いているのでしょうか。

それぞれの職業が向いている人のポイントを紹介します。

司法書士がおすすめな人

下記のような人は、司法書士がおすすめです。

  • 社会や困っている人の役に立ちたい人
  • 真面目で思慮深い人
  • 独立開業したい人

司法書士は、個人や会社の権利を守るという大義のある職業です。

そのため、社会や困っている人の役に立ちたい、という人に向いています。

メイン業務の不動産登記や商業登記では、金融機関や不動産会社が主要取引先になるケースが多く、金融や不動産に興味がある人にも向いています。

一字一句ミスは許されない仕事であり、細かいところまで目が行き届く、真面目で思慮深い人にも向いています。

また、司法書士は人数が少なく独立開業のハードルが低いため、独立開業したい人にもおすすめです。

税理士がおすすめな人

税理士は、下記のような人におすすめです。

  • 数字に強い人
  • 期限を守ることができる几帳面な人
  • 会社経営そのものについても興味がある
  • 勤務で安定した収入を得たい人

税理士は会計・税務のスペシャリストです。

日々膨大な数字に向き合う必要があるため、まずは数字に強い人、数字の意味を読み取ることに興味のある人に向いています。

決算申告などには期限があるため、コツコツと決められた業務を積み重ね、期限を守ることができる几帳面な人にも向いています。

また、広い視点で顧客へのアドバイスなどができるように、会社経営そのものについても興味がある人に向いているでしょう。

税理士は独立開業しなくても高収入を狙えるため、勤務で安定した収入を得たい人にもおすすめです。

ダブルライセンスがおすすめな人・共通して向いている人

  • 勉強熱心な人
  • 几帳面な性格の人
  • 高い倫理観のある人

司法書士、税理士ともに、試験合格後も日々法改正などに対応するための勉強が必要です。そのため、常に知識をアップデートしていくための努力が苦にならない人、勉強熱心な人に向いています。

また、どちらも正確な書類を作成する能力が必要で、おおざっぱな人ではなく几帳面な性格の人に向いています。

そして、どちらの仕事も人や会社の権利や財産、会計という重要かつ繊細な分野に立ち入る仕事であり、高い倫理観のある人に向いています。

まとめ

司法書士と税理士は、どちらもやりがいのある魅力的な仕事です。

難易度は一般的には司法書士の方が高いものの、試験科目が重ならずそれぞれ試験対策の方法なども違うため一概に比較は難しいでしょう。

ダブルライセンスを取得できればかなりのインセンティブとなりえますが、まずはより自分が興味を持った資格からチャレンジするのがおすすめです。

いずれの資格も独学での合格は非常に難しく、ほとんどの人が通信講座などを活用して合格を手にしています。

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興味を持った資格があれば、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

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