司法書士と弁理士はどちらが難易度が高い?資格取得の難しさを比較!
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みなさんは「司法書士」「弁理士」という職についてご存知でしょうか。
司法書士と弁理士はどちらも国家資格ですが、どちらが資格取得の難易度が高いといえるのか、合格率や必要とされる勉強時間等を基にして検証してみました。
司法書士や弁理士に興味のある方、どちらの資格の方が取得の難易度が高いのか気になる方はぜひご覧ください。
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司法書士の方が弁理士よりも難易度が高い

結論からいうと、司法書士試験の方が弁理士よりも取得難易度が高いです。
比較すると、下記のようになります。
| 資格名 | 司法書士 | 弁理士 |
|---|---|---|
| 試験範囲 | 広い | 広い |
| 合格率 | 4~5%程度 | 6~8%程度 |
| 勉強時間の目安 | 3,000時間 | 3,000時間 |
司法書士の方が難易度が高い理由

司法書士とは、不動産登記手続や成年後見事務、多重債務者の救済など、日常生活における法的手続や法的助言をする重要な役割を担う職です。
そのため、司法書士試験では法律知識が問われます。
具体的には、民法、商法に加え、民事訴訟法、不動産登記法、商業登記法など試験科目が11科目もあり、非常に広範囲の勉強が必要不可欠といえます。
また、司法書士試験の形式ですが、一次試験では午前の部、午後の部において短答式というマークシート方式試験に加え、記述式も課されています。
そのため、付け焼刃のような学習では記述式には対応できません。
さらに、午前の部の短答式、午後の部の短答式、記述式のそれぞれの試験に基準点、すなわち足切り点が課されているため、各試験において満遍なく得点しなければ合格できません。
以上のように、広範囲の科目の知識をしっかりと腰を据えてバランス良く学習する必要があるため、難易度は非常に高いといえます。
また、司法書士試験合格に要する時間は一般に3,000時間以上と言われています。
そのため、合格するまで複数年かかることを見越して、計画的に学習をする必要があります。
司法書士試験の過去10年の合格率は、以下の表の通りです。
| 年度 | 合格率 |
|---|---|
| 2016年 | 3.9% |
| 2017年 | 4.1% |
| 2018年 | 4.3% |
| 2019年 | 4.4% |
| 2020年 | 5.2% |
| 2021年 | 5.1% |
| 2022年 | 5.2% |
| 2023年 | 5.2% |
| 2024年 | 5.3% |
| 2025年 | 5.2% |
合格率は年々上昇傾向にありますが、それでも非常に低い数値となっているため、合格率という点からも司法書士試験は最難関試験の一つといえるでしょう。
弁理士も難易度が低いわけではない

次に弁理士とは、特許出願、意匠出願、実用新案出願などのような、知的財産権と呼ばれる権利を取得するうえでの代理業務等を専門に扱う職です。
自らが作り出した技術も、特許として出願して、それが認められて初めて特許として保護されます。
そのため、弁理士はこれらアイデアやデザインといった知的財産を守るための重要な職業であるといえます。
そのため、弁理士試験では知的財産権に関する知識が問われます。
具体的には、弁理士試験は短答式試験、論文式試験、口述式試験の3つに分かれており、短答式は特許法、実用新案法、意匠法など計7科目が試験科目です。
また、論述式は必須科目として工業所有権(特許・実用新案、意匠、商標の3科目)が試験科目であり、それに加えて選択科目(法律のほか理工知識など)も課されています。
口述式は工業所有権の内容に加え条約も含まれます。
以上のように、広範囲の勉強が必要不可欠といえます。
広範囲であるため、しっかりと腰を据えてバランス良く学習する必要がありますが、免除制度もあるので、こういった制度を駆使することで合格難易度を幾分か緩和する策もあります。
また、弁理士試験合格に要する時間は一般に3,000時間以上と言われています。
そのため、弁理士試験においても、合格するまで複数年かかることを見越して、計画的に学習をする必要があります。
弁理士試験の過去10年の合格率は以下の表の通りです。
| 年度 | 合格率 |
|---|---|
| 2015年 | 6.6% |
| 2016年 | 7.0% |
| 2017年 | 6.5% |
| 2018年 | 7.2% |
| 2019年 | 8.1% |
| 2020年 | 9.7% |
| 2021年 | 6.1% |
| 2022年 | 6.1% |
| 2023年 | 6.1% |
| 2024年 | 6.0% |
もっとも、決して高い数値とは言えませんから、しっかりとした計画を立て、着実に学習を進めていく必要があります。
まずは、弁理士試験がどのようなスケジュールで実施されるのか、試験日程を確認してみましょう。
司法書士と弁理士の仕事内容の違い
司法書士と弁理士は、どちらも国家資格を持つ法律系の専門職ですが、扱う分野はまったく異なります。
司法書士は、主に「登記」と「身近な法律手続」を専門とします。
具体的には、不動産の売買や相続にともなう不動産登記、会社の設立や役員変更にともなう商業登記の代理が中心業務です。
加えて、簡裁訴訟代理権を持つ司法書士であれば、140万円以下の民事事件における訴訟代理も担えます。
成年後見業務や多重債務者の債務整理など、市民の生活に密着した法的サポートを行う点が大きな特徴です。
一方、弁理士は「知的財産(知財)」を専門とします。発明やアイデア、デザイン、ブランドなどを権利として保護するための、特許出願・実用新案出願・意匠出願・商標出願の代理が中心業務です。
出願書類の作成だけでなく、権利侵害が起きた際の鑑定や、特許庁の審判手続の代理なども担います。
技術内容を理解したうえで権利化を進めるため、理工系のバックグラウンドが活かしやすい職業でもあります。
両者の仕事内容の違いを整理すると、以下のようになります。
| 比較項目 | 司法書士 | 弁理士 |
|---|---|---|
| 専門分野 | 登記・身近な法律手続 | 知的財産(知財) |
| 中心業務 | 不動産登記・商業登記の代理 | 特許・実用新案・意匠・商標出願の代理 |
| その他の業務 | 簡裁訴訟代理、成年後見、債務整理 | 権利侵害の鑑定、審判手続の代理 |
| 主な依頼者層 | 個人・中小企業 | メーカー・研究機関・IT企業 |
| 活かせる素養 | 法律知識 | 法律知識+理工系の素養 |
つまり、司法書士は「身近な権利関係の手続を扱う仕事」、弁理士は「技術やアイデアといった知的財産を守る仕事」という違いがあるといえます。
司法書士と弁理士の年収・将来性比較
両資格とも専門性が高く、安定した収入が期待できる職業です。
司法書士の年収は、勤務形態によって差が出ます。
勤務司法書士の場合はおおむね400万〜600万円程度が一つの目安となり、独立開業して事務所経営が軌道に乗れば1,000万円以上を狙うことも可能です。
不動産取引や相続関連の需要は景気変動を受けつつも安定しており、特に高齢化にともなう相続・成年後見の業務は今後も底堅い需要が見込まれます。
弁理士の年収は、司法書士よりやや高めの水準になりやすく、勤務弁理士でおおむね500万〜700万円程度、特許事務所のパートナーや独立開業で実績を積めば1,000万円を大きく超えるケースもあります。
グローバル化やIT・AI関連技術の発展にともない、知的財産の重要性は年々高まっており、技術と語学の両方に強い弁理士の需要は今後も拡大が期待されます。
年収と将来性を比較すると、以下のようになります。
| 比較項目 | 司法書士 | 弁理士 |
|---|---|---|
| 勤務時の年収目安 | 400万〜600万円程度 | 500万〜700万円程度 |
| 独立・開業時 | 1,000万円以上も可能 | 1,000万円超のケースもあり |
| 需要の背景 | 高齢化による相続・成年後見 | グローバル化・IT・AI技術の発展 |
| 将来性の特徴 | 地域に根ざした安定需要 | 技術革新を背景とした成長分野 |
将来性という観点では、両資格とも一部の定型業務がAIやシステム化の影響を受ける可能性が指摘されていますが、専門的な判断や対人折衝をともなう業務は引き続き人の手が求められます。
※年収は勤務先・地域・経験年数によって大きく変動するため、あくまで目安としてご参照ください。
ダブルライセンスの可能性とメリット
司法書士と弁理士は、両方の資格を取得する「ダブルライセンス」も選択肢の一つです。
両資格を取得する最大のメリットは、対応できる業務の幅が大きく広がる点です。
たとえば、ベンチャー企業や中小企業の支援において、会社設立にともなう商業登記(司法書士業務)と、自社技術やブランドの権利化(弁理士業務)の双方をワンストップで提供できれば、依頼者にとって大きな価値となります。
企業の立ち上げから知財戦略までを一貫してサポートできる専門家は希少であり、差別化につながります。
また、業務範囲が広がることで収益源を複数持てるため、特定分野の景気変動に左右されにくくなる点も利点です。
司法書士業務の安定した需要と、弁理士業務の成長性を組み合わせることで、経営面でのリスク分散にもなります。
ダブルライセンスのメリットと注意点を整理すると、以下の通りです。
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| メリット① | 商業登記から知財戦略までワンストップで対応できる |
| メリット② | 収益源を複数持て、景気変動のリスクを分散できる |
| メリット③ | 希少な専門家として差別化・付加価値につながる |
| 注意点① | 両資格ともそれぞれ3,000時間以上の学習が必要 |
| 注意点② | 同時取得は負担が大きく、段階的な取得が現実的 |
一方で、両資格とも難関資格であり、ダブルライセンスを目指すには相当な時間と労力がかかります。
まずどちらか一方の資格で実務経験を積み、その後にもう一方へ挑戦するという段階的な取得が現実的でしょう。
ダブルライセンスはあくまで手段であり、必須ではありません。
自分が将来どのような分野で活躍したいのか、どんな依頼者を支えたいのかという目的を明確にしたうえで、必要に応じて取得を検討するのがよいといえます。
まとめ
司法書士試験と弁理士試験を比較したところ、勉強時間においては差はほとんどありませんでしたが、合格率や、試験の特徴、免除制度の有無の観点から、司法書士試験の方が合格難易度は高いといえます。
もっとも難易度の差にこだわるのではなく、自分が目指したいと思う動機や、その職に就いて働きたいと思う分野、業務内容を優先して目指す資格を決め、学習に励むのが一番の原動力になると思います。
試験内容の一参考資料として今回のコラムがお役に立てていれば幸いです。
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