宅建試験の難易度や合格率は?偏差値で例えると?難しい?など解説
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宅建試験の難易度や合格率はどの程度なのでしょうか?また、偏差値で例えるとどういった値となるでしょうか?
この記事では、宅建試験の難易度や合格率の推移、偏差値で例えた場合の値などについて解説していきます。
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目次
宅建試験の難易度・合格率について
『令和5年度宅地建物取引士資格試験結果の概要』によると令和5年(2023年)度の宅建試験の合格率は17.2%(受験者数233,276人 、合格者数40,025人)、合格点は36点という結果となりました。
宅建の合格率は例年15%〜17%となっており、しっかりとした勉強・準備をしておかないと合格することが難しい試験といえます。
なお、他の国家試験では合格率が10%以下の資格も多く、その中で宅建士の合格率は比較的高くなっています。
合格点に関しては、マークシート(4択)で50問中、31~38問正解する必要があります。
宅建の合格率・合格点の推移
過去10年の宅建試験は、合格点が例年15~17%、合格点が26~32点で推移しています。
詳細なデータは以下の通りです。
年度 | 合格率 | 合格点 | 合格点 (5点免除) |
受験者数 | 合格者数 |
2023年度 (令和5年度) |
17.2% | 36点 | 31点 | 233,276人 | 40,025人 |
2022年度 (令和4年度) |
17.0% | 36点 | 31点 | 226,048人 | 38,525人 |
2021年度 (令和3年度12月実施) |
15.6% | 34点 | – | 24,965人 | 3,892人 |
2021年度 (令和3年度10月実施) |
17.9% | 34点 | 29点 | 209,749人 | 37,579人 |
2020年度 (令和2年度12月実施) |
13.1% | 36点 | 31点 | 35,261人 | 4,610人 |
2020年度 (令和2年度10月実施) |
17.6% | 38点 | 33点 | 168,989人 | 29,728人 |
2019年度 (令和元年度) |
17.0% | 35点 | 30点 | 220,797人 | 37,481人 |
2018年度 (平成30年度) |
15.6% | 37点 | 32点 | 213,993人 | 33,360人 |
2017年度 (平成29年度) |
15.6% | 35点 | 30点 | 209,354人 | 32,644人 |
2016年 (平成28年度) |
15.4% | 35点 | 30点 | 198,463人 | 30,589人 |
2015年 (平成27年度) |
15.4% | 31点 | 26点 | 194,926人 | 20,028人 |
2014年 (平成26年度) |
17.5% | 32点 | 27点 | 192,029人 | 33,670人 |
例年の受験生は20万人以上であり、そのうち合格者は3万人程度と多くの方が不合格となっています。
しっかり勉強して備える必要がある試験といえます。
また、近年の試験の特徴しては、長文問題が多い傾向にあります。
緊張していると読み飛ばしをしてしまう場合もあるのではないでしょうか?
問われているところを読み飛ばしてしまうと、1点を逃してしまいかねません。
具体的な対策としては、本試験時に指や鉛筆を使って読み飛ばしを防ぐことができるので、是非試してみてください。
宅建試験の難易度を大学の偏差値で例えると?
宅建試験の偏差値は55〜56で、難易度としては測量士や管理業務主任者試験などと同じくらいです。
また、宅建試験の合格に必要な勉強時間は300〜400時間ほどです。
資格試験の難易度と大学入試の難しさは、比べられるものではないという前提がありますが、あくまでひとつの目安としてイメージが湧きやすいように参考にしていただければと思います。
資格の難易度と大学入試の難易度を、以下の表にまとめました。
大学 | 偏差値 | 試験 |
東京大学・京都大学 | 68~ | 司法試験・予備試験 |
慶應大学・早稲田大学・ 上智大学 |
65~67 | 不動産鑑定士・司法書士・ 弁理士 |
明治大学・立教大学・ 中央大学・法政大学・ 青山学院大学 |
60~64 | 土地家屋調査士・中小企業診断士・社労士・ 行政書士・技術士二次試験・通関士・ マンション管理士・ケアマネジャー |
日本大学・東洋大学・ 駒澤大学・専修大学 |
55~56 | 技術士一次試験・宅建・測量士・ 管理業務主任者・社会福祉士・ インテリアコーディネーター |
※上記の表は、資格試験の合格に必要な勉強時間をもとに作成しています。宅建の難易度をわかりやすく知っていただくためのイメージとして参考にしていただけましたら幸いです。
宅建試験の難易度を大学入試に例えてみると、あくまでイメージにはなりますが早稲田大学や慶応大学、青山学院大学の入試よりは、難易度が高くないと考えられます。
大学に例えるならば、日本大学、東洋大学、駒澤大学などの大学入試と同等の難易度と考えられます。
これらの大学は必ずしも難関とは言えないでしょうが、しっかり勉強しなければ合格できない大学です。
そのため、同レベルと考えられる宅建試験も、合格がすごい難しいとまではいえないものの、しっかり対策する必要があるということ。
また、宅建試験とよく比較される他の不動産資格には、マンション管理士や管理業務主任者といった資格があります。
マンション管理士試験の難易度を大学に例えると中央大学や明治大学、法政大学と同じ位の難しさであり、マンション管理士の方が宅建よりも難易度は高いといえます。
宅建と管理業務主任者の難易度は、近いところにあるといえるでしょう。
次に、宅建と難易度を比べられることの多い行政書士と比較していきます。
行政書士の難易度は、宅建よりもやや高いと考えられます。
宅建の難易度ランキング(合格率・勉強時間)
宅建をその他国家資格と比較してランキング化したところ、合格率では行政書士より少し高く管理業務主任者より少し低い、勉強時間では管理業務主任者と同程度でマンション管理士よりは少し少ないといった結果になりました。
以下でそれぞれについて詳細に見ていきます。
まず、「合格率」の点で、宅建試験とよく比較される国家資格と直近の合格率を並べてみると以下のようになりました。
資格名 | 合格率(例年) |
司法書士 | 3~4% |
社労士 | 6~7% |
マンション管理士 | 8~9% |
行政書士 | 11~15% |
宅建士 | 13~17% |
管理業務主任者 | 20~30% |
簿記2級 | 17~30% |
宅建試験の合格率は、管理業務主任者に次いで高いことが分かります。
合格率の観点では、宅建試験は比較に挙げた法律系の資格より合格率が高く、不動産関係資格の中では管理業務主任者に次いで合格率が高いため、取得しやすい資格といえるでしょう。
また、簿記2級は合格率17%~30%と幅がありますが、宅建士と比べると難易度は低いといえます。
次に勉強時間で難易度を比較してみましょう。
一般に、宅建士試験の合格に必要な勉強時間は300~400時間といわれています。
他の資格ではどのくらいの勉強時間を必要としているのか、以下の表でまとめてみました。
管理業務主任者 | 300時間 |
宅建士 | 300~400時間 |
マンション管理士 | 500時間 |
行政書士 | 600~1000時間 |
社労士 | 1000時間 |
司法書士 | 3000時間 |
簿記2級 | 200時間 |
これをみると、司法書士は3,000時間以上もの多くの時間を勉強時間を費やす必要があり、年単位での勉強をしなければならないことが分かります。
また、行政書士も1,000時間と長い勉強時間が必要です。
一方、宅建士の勉強時間は管理業務主任者と同様、300~400時間の勉強で合格水準に到達します。
他の国家資格より短い勉強時間で合格できるということが分かります。
宅建士試験は他の資格への登竜門と位置付けられることもあります。
司法書士試験やマンション管理士試験などと宅建士試験では、民法や区分所有法といった科目が共通します。
そのため他の国家資格の勉強をするときにも、宅建試験で学習した部分は改めて学習する必要はなく学習量の圧縮ができます。
更に、マンション管理士や管理業務主任者などと職域が近く、宅建士としてマンションの売買で関わったうえこれらの資格に基づいて引き続き管理業務に関与できます。
このような点から宅建士を勉強したうえで他の資格を取得し、ダブルライセンスを目指すことも可能です。
もっとも、宅建士試験は簡単という意味ではなく、あくまで「他の資格と比較」すると「難しくない」ということに注意が必要です。
毎年20万人以上が受験し合格率が15~17%で推移していることからわかる通り、17万人以上もの多くの人が不合格になり涙をのんでいます。
また、勉強時間300~400時間とはいえ、この水準まで勉強せずに受験し、何年も不合格になる受験生も沢山います。
そのため宅建士試験対策のテキストや過去問などを使用して繰り返し勉強し、合格を目指す必要があります。
確実に合格したい場合には講座の利用も検討すべきです。
講座を受講すれば効率的に学習することが可能であり、試験へのモチベーションを維持しながら、より確実に合格しやすいといえるでしょう。
今まで法律や資格試験の勉強をしたことが無い人にとって特におすすめです。
これらの人は勉強を進めていくうちに疑問が多く出るため調べる時間が沢山必要なうえ、集中して勉強する機会が少なかったのでモチベーションが上がらず、挫折しやすいからです。
また、勉強を始める時期に関しましては、必要な勉強時間から逆算すると、勉強を開始する時期としては約半年前から行っている方が多くいらっしゃるため、余裕をもって勉強に励んでいただくことをおすすめします。
詳しい勉強法や時間配分などは、「宅建を独学で勉強する際の勉強時間は?難しい?おすすめの勉強法も解説」の記事を参考にしてください。
宅建の合格率を高めるためのポイント
さて、最後になりますが、あなたの合格率を可能性を高めるためのポイントをいくつかご紹介し、この記事を終わりにしたいと思います。
- 登録講習(5点免除のために受講する講習)を利用する
- 受験指導校(予備校・資格スクール)を利用する
- なるべく早めに開始する
①登録講習(5点免除のために受講する講習)を利用する
現在不動産業にお勤めの方等「登録講習」を利用することができる環境にある方は、この講習を受講することを強くお勧めします。
序盤の「合格率」のところでもご紹介したとおり、5点免除を受けることで確実に合格率は上がります。
また5点免除ということで、問題を5つ(問46から50までの5問)解く必要がなくなるので、勉強する範囲が少し減ります。
日々の勉強の負担も少し軽くなりますので、これは強くお勧めしたいと思います。
②受験指導校(予備校・資格スクール)を利用する
上記のとおり、勉強するにあたり「面倒くさいこと」を、受験指導校に引き受けてもらいます。
そして受験生であるあなたは、ご自身の実力アップのために貴重な勉強時間を使うことに集中しましょう。
何かを調べながらテキストを読む1時間と、テキストを読み分からないことがあればすぐに質問・解決して先に進む1時間なら、どちらがより確実に力が身に付くかは自明の理でしょう。
なお、資格試験予備校アガルートアカデミーでは、無料で資料請求や受講相談、体験受講などが可能です。興味のある方は是非ご覧ください。
③なるべく早めに開始する
「思い立ったが吉日」なんて言いますが、宅建試験の合格を決意したなら、もう早速勉強を始めましょう。
試験勉強は、やはり早く始めた方のほうが合格可能性が高い傾向にあるのは、どんな試験にも共通していることです。
なるべく早い時期に勉強を始めることで、例えばなかなか勉強がうまくいかないときの軌道修正を図るタイミングを多く設けることができたり、期間を長くする分だけ1日・1週間の勉強時間を少なくすることができます。
お仕事やご家庭のことがとても忙しい方でも宅建試験の合格を十分狙うことができたりしますから、メリットだらけと言えるでしょう。
決意をした瞬間から、あなたの「合格に向けたストーリー」はもう始まっているんですよ。
まとめ
今回は、宅建の難易度を解説しました。
最後にこのコラムをまとめます。
- 宅建試験は例年、合格点が例年15%前後、合格点が30点前後
- 宅建は大学入試に例えると、日本大学・東洋大学等と同じくらいの難易度といえる
- 合格を目指す場合予備校利用など賢い選択を
宅建の難易度についてイメージが湧けば幸いです。
より確実に合格を目指すのであれば、通信講座の活用もおすすめです。
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