社会福祉士国家試験は、出題範囲が広く難易度が高いと言われています。

受験を検討している人のなかには、どのように学習を進めたら良いか、効果的な勉強法を知りたい方も多いのではないでしょうか。

この記事では以下の3点について解説します。

  • 独学で合格を目指すことができるか
  • 合格に向けた効率的・効果的な勉強法
  • おすすめの参考書

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目次

社会福祉士国家試験は独学でも合格できるのか?

社会福祉士国家試験には受験資格があり、学歴や職歴に応じて必要な条件を満たす必要があります。
ただし受験資格さえ満たしていれば、独学での合格を目指すことは十分に可能です。

また、費用の安さや自分のペースで学習できることなど、独学ならではのメリットもあります。

以下で独学で勉強するメリット・デメリットについて解説します。

独学で勉強するメリット

費用が安い

試験勉強にかかる費用を安く抑えることができます。

負担するのは、参考書や模擬試験の費用だけで済むため、とても経済的だといえるでしょう。

自分のペースで学習できる

独学の場合、自分のペースで学習を進めることができます。

スクール等に通った場合は、どうしても講師のペースに合わせざるを得ず、分からない箇所があっても先に進んでしまうため、ペースを乱されてしまいます。

デメリット

モチベーションを保つのが難しい

独学での試験勉強は、孤独で長い戦いになるため、モチベーションを保つのが難しいです。

互いに切磋琢磨して学習する仲間がいませんし、苦しいときに導いてくれる講師がいる訳ではありません。

分からないところがあるとつまずいてしまう

参考書や問題の解説のなかに、読んでも理解できないところが出てくると、調べているうちにたくさんの時間を消費してしまいます。

特に、独特の言い回しをする法律や制度が多いので、つまずく受験生が少なくありません。

知識が最新かどうか分からない

多くの福祉制度は法律に基づいて提供されているため、法・制度の改正があった場合、知識のアップデートをしなければなりません。

独学で全ての制度改正を把握するのは困難ですし、書店に並ぶ参考書も全てが最新の情報を記載しているとは限りません。

つまり、自身の努力で得た知識が最新なのか、正しいのか等の判断が付きにくい点がデメリットだといえます。

社会福祉士の試験勉強は働きながらでもできる?

社会福祉士の試験勉強は働きながらでもできますが、社会人が勉強をする際には効率よく勉強することが求められます。

なぜなら、学生のように社会福祉士の試験勉強に専念できるわけではなく、社会人は働きながらの試験勉強になるからです。日中ではなく朝や夜、通勤時間のスキマ時間などの限られた時間を使って勉強することになります。

社会人は、モチベーションの維持や勉強スタイルの変化に対応しなければなりません。

その結果、施設や大学に在籍していた時よりも難易度が上がり、大学既卒者の合格率は、15.3%と平均の30%よりも低くなります。

社会人が働きながら試験勉強をするためにはスキマ時間を効率よく使う必要があるので、通信講座を利用するなど工夫が必要です。

関連コラム:社会福祉士試験の通信講座・予備校おすすめ6社を徹底比較!費用や特徴を解説

社会福祉士の勉強方法

いざ、国家試験の勉強を始めようと思っても、どこから手を付けたらいいか分からない、どのように勉強を進めたらよいか不安という方がいるのではないでしょうか。

ここでは、どのように勉強を始めれば良いのか、準備する内容や手順を中心に説明します。

勉強を始めるために必要なもの

社会福祉士の試験勉強を始めるうえで、次のアイテムを準備しましょう。

アイテム活用法
参考書自分の勉強法に合った参考書を1~2冊準備する。
問題集過去問の問題文と解説の載った問題集を1冊準備する。
筆記用具参考書や問題集を意味もなくたくさんの色のマーカーでカラフルにするのはNG。3色ボールペンで効率よく整理(例:最も大事は赤、そこそこ大事は青など)する。
付箋参考書や問題集に記載されている用語の重要ポイント・補足事項を書き、該当箇所に貼りましょう。

関連コラム:【社会福祉士試験の受験対策】必要な準備や流れについて説明します

社会福祉士の勉強手順

社会福祉士の資格勉強をする際には下記の流れで行うことで効率よく知識を身に着けることができます。

  1. 参考書の全てのページを素読してみる
  2. 問題集を使って過去問を解いてみる
  3. 問題集に載っている解説を読む
  4. もっと詳しい内容・説明を参考書で確認する
  5. もう一度過去問を解く(読む)

はじめに参考書の全てのページを読むのは、覚えるためではなく、参考書の体系を理解し、どこになにが書いてあるかを確認するためです。

これができていると、問題集でどの知識が問われているのかをイメージしやすくなり、頭のなかで知識を整理しやすくなります。

はじめのうちは、過去問を解いて解説を読んでも分からないところも出てきます。どうしても理解できないときには、あまり深入りせずに、「分からないマーク」をつけて、先に進むようにしましょう。

過去問を解くことで分からない知識や覚えていない知識を把握し、過去問を繰り返すことでこれを潰していくことが、効率の良い試験学習になります。

完璧を目指さない

参考書に書かれていることを完璧に覚え、本番では150点満点を目指すような姿勢では、試験勉強を長続きさせることはできません。

完璧を目指さず、「合格基準点の正答率60%の点数を取ればいい」と姿勢を心がけましょう。

勉強する科目の優先順位は?

最初は得意な科目から始めましょう。

いきなり難しい科目から始めても、内容をよく理解できず、逆にモチベーションを下げることになってしまいます。

まずは得意な科目を中心に勉強して、少しずつ自信を付けていくと良いでしょう。

科目別勉強法科目ごとの学習の重要度と難易度
【社会福祉士国家試験】「人体の構造と機能及び疾病」の基本情報と勉強法知識を問うものが多く難易度は低め、得点源になるので重要度は高い
【社会福祉士国家試験】「心理学理論と心理的支援」の基本情報と勉強法出題範囲が広く難易度が高め
【社会福祉士国家試験】「社会理論と社会システム」の基本情報と勉強法範囲が広く難易度は高い、覚える知識も多いので重要度高め
【社会福祉士国家試験】「現代社会と福祉」の基本情報と勉強法出題傾向がつかみにくく難易度は高い、学習量も必要で重要度は高い
【社会福祉士国家試験】「地域福祉の理論と方法」の基本情報と勉強法難問は少なく難易度は低め、配点が高く重要度は高い
【社会福祉士国家試験】「福祉行財政と福祉計画」の基本情報と勉強法難易度は平均的、他科目と関連性があり重要度は高い
【社会福祉士国家試験】「社会保障」の基本情報と勉強法出題範囲が広く、覚える制度も多いので難易度は高い、苦手意識を持つ人が多く重要度は高い
【社会福祉士国家試験】「障害者に対する支援と障害者自立支援制度」の基本情報と勉強法的を絞った学習がしやすく難易度は低め、出題傾向がつかみやすく重要度は平均的
【社会福祉士国家試験】「低所得者に対する支援と生活保護制度」の基本情報と勉強法出題範囲が絞られ難易度は低め、得点しやすく重要度高め
【社会福祉士国家試験】「保健医療サービス」の基本情報と勉強法出題範囲が限定的で難易度は低め、学習の重要度は低め
【社会福祉士国家試験】「権利擁護と成年後見制度」の基本情報と勉強法複雑で苦手意識を持ちやすく難易度が高め、ある程度の学習量が必要で重要度は高め
【社会福祉士国家試験】「社会調査の基礎」の基本情報と勉強法比較的得点しやすい、覚える用語が多く重要度は高め
【社会福祉士国家試験】「相談援助の基盤と専門職」の基本情報と勉強法理解しやすく難易度は低め、得点しやすく相談業務の基礎になるので重要度が高め
【社会福祉士国家試験】「相談援助の理論と方法」の基本情報と勉強法なじみやすい問題が多く難易度は低め、出題数が多いので重要度は高め
【社会福祉士国家試験】「福祉サービスの組織と経営」の基本情報と勉強法傾向がつかみやすく難易度は低め、重要度も低め
【社会福祉士国家試験】「高齢者に対する支援と介護保険制度」の基本情報と勉強法出題されるポイントがい絞られ難易度は低め、高得点を狙いやすく重要度高め
【社会福祉士国家試験】「児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度」の基本情報と勉強法暗記が大変で難易度は高い、0点にならないように重要度も高め
【社会福祉士国家試験】「就労支援サービス」の基本情報と勉強法出題傾向をつかみやすく難易度は低め、出題数も少なく重要度は低め
【社会福祉士国家試験】「更生保護制度」の基本情報と勉強法出題範囲が絞られ難易度は低め、出題数が少なく難易度も低いので重要度は低め

苦手科目はどう克服したらいい?

苦手科目の勉強で最も大切なことは「満点を目指さず、1点を確実に取る」という考えで勉強に取り組むことです。

苦手科目は、勉強に時間がかかるうえに、点数が伸びにくいため、どうしても敬遠しがちです。

問題を解いても「分からない」、解説を読んでも「知らない」、参考書を読んでも「頭に入らない」と、負のスパイラルに陥ってしまい、「この科目、捨てたい」という気持ちになる人もいるでしょう。

しかし、社会福祉士の国家試験に合格するには18科目群全てにおいて1点以上の得点を取る必要があるため、そう簡単には捨てる訳にはいきません。

1点を確実に取るような勉強の積み重ねが、苦手科目の攻略につながります。

暗記学習で点数UP

試験勉強の終盤で、点数が伸び悩む時期がきます。停滞期です。

停滞期では、努力の割には点数が上がらないため、モチベーションに悪い影響が出ます。

モチベーションが上がらない、点数が伸びないと思ったときには、法律や制度を読み込んで理解するというよりも、暗記学習で効率よく点数を上げた方がいいでしょう。

次の2科目は、きちんと暗記すれば解ける問題が多いです。

  1. 人体の構造と機能及び疾病
  2. 心理学理論と心理支援

特に人体の仕組みは、法律や制度と違って変わることがないため、一度暗記するとアップデートの必要はありません。

関連コラム【社会福祉士試験】よく出る人物21名を紹介!~最初に覚えたい福祉の父と母&科目別~

模試は受ける必要ある?いつ受けたら良い?

様々な機関が模擬試験を実施していますが、1回以上は受験した方が良いでしょう。

7月〜8月頃に1回、10月〜11月頃に1回受験するのがおすすめです。

模試を受ける理由は下記になります。

国家試験本番に慣れるため

基本として出題傾向や範囲が分析されて出題され、本番に近いイメージで受験することができます。

午前・午後の時間配分を確認したり、読み解きの練習をすることができて本番でも力を発揮することができます。

自分の実力を把握するため

模擬試験の結果から、受験時の実力を把握することができます。

模試の結果で順調に勉強できているのか、もっと勉強する比重を上げないといけないのかがわかります。

点数の悪かった科目は、問題の振り返りを行ったうえで、自分の勉強内容・範囲を見直し、苦手科目の克服に繋げましょう。

関連コラム:社会福祉士国家試験の模試の種類と適切なタイミング

関連コラム:【社会福祉士試験の時間配分】1問あたりの秒数や時間の使い方を解説!

社会福祉士国家試験はインプットとアウトプットどっちが大事?

国家試験の勉強には、インプット・アウトプットいずれも大切です。

次表はインプットとアウトプットの例と、試験勉強の序盤〜終盤において、どの程度の割合で実施するのが良いか例を示しました。

内容・例序盤中盤終盤
インプット・参考書等を読んで知識を得る・暗記する80%50%30%
アウトプット・学んだ内容を使って模擬問題を解く・理解した内容をイメージに書き出す・ 〃 を他者に教える20%50%70%

過去問を解くなかで、分からない知識や覚えていない知識があれば、その都度、解説や参考書に書かれている内容を確認し、知識をインプットしていきます。

試験勉強を始めた序盤では、圧倒的にインプットに時間がかかります。

しかし、中盤から終盤にかけては、徐々にアウトプットの時間を増やしていき、知識の応用ができるよう心がけましょう。

関連コラム:【社会福祉士】「直前期」の勉強法と試験が近くなったら避けるべきこと

社会福祉士国家試験に向けた学習計画・スケジュールの立て方

スケジュールを立てるうえで重要なのは、全体像を明らかにしたうえで、試験当日までにやるべきことを具体的に記すことです。

なお、計画どおりにいかなかった時のために、スケジュールにはある程度柔軟に変更ができるくらいのゆとりを設けておきましょう。

以下、具体的なスケジュール例を示します。

  目的 内容 範囲 模試
4月

・参考書等の全体像の把握

・基本知識のインプット

参考書の素読 全ページ  
5月   
6月

・問題を解いてアウトプット

・分からない知識の確認

過去問を解く(1周目) 過去問3年分のすべての問題  
7月 模試1回目
8月  
9月 過去問を解く(2周目) 1周目で分からなかった問題  
10月 模試2回目
11月 過去問を解く(3周目) 2周目で分からなかった問題  
12月

・知識の総仕上げ

・知識の抜け漏れがないか確認

・時間を計ってペース配分の確認

過去問を解く(4周目) 3年分のすべての問題 解きなおし(間違えた問題のみ)
1月
2月 

なお、小さなノルマが達成できた場合は、自分にご褒美(美味しいスイーツ、欲しいものを買う等)を与えモチベーションの維持に努めると良いです。

関連コラム:社会福祉士国家試験は3ヶ月前からで間に合う?短期間で合格する方法

関連コラム:【社会福祉士】「直前期」の勉強法と試験が近くなったら避けるべきこと

社会福祉士の勉強を開始する時期は?試験の何ヶ月前から勉強したらいいの?

先述の300時間を目安とすると、一日あたりの勉強時間によって、どれくらいの月数が必要か導き出せます。

次の表を参考に勉強する期間を設定しましょう。

プラン一日あたりの勉強時間一ヶ月あたりの勉強時間300時間を達成するために必要な月数
A1時間1時間×30日=30時間300時間÷30時間=10ヶ月
B1時間だが週休2日1時間×5日×4週間=20時間300時間÷20時間=15ヶ月
C2時間2時間×30日=60時間300時間÷60時間=5ヶ月
D2時間だが週休2日2時間×5日×4週間=40時間300時間÷40時間=7.5ヶ月
E3時間3時間×30日=90時間300時間÷90時間=3.3ヶ月

国家試験は例年2月上旬に実施されるため、一日あたりの勉強時間から逆算して、何月頃から試験勉強をスタートしたら良いか検討して下さい。

勉強するときはスキマ時間を活用する

まとまった学習時間を確保することも大切ですが、日常のなかにあるスキマ時間を使って学習すると効果的です。

具体的なスキマ時間には下記があります。

  • 電車やバスで通勤している
  • トイレしている
  • 人やエレベーターを待っている
  • レストランで食事が来るまでの間
  • ベッドに入り眠るまで間 等

この断片的な時間を使って、次の事項を実践します。

  • スマホのカメラで撮影しておいた参考書の画像を眺める
  • 社会福祉士一問一答のアプリケーションにチャレンジする
  • 工程表を眺めて、自分が今どこにいるのか、何が不足しているのか確認する
  • (先月のノルマ達成ならば)ご褒美の内容を検討する

スキマ時間を活用すると、短い時間で集中して学習することができるうえ、「勉強に時間を費やしている」という充実感が得られます。

関連コラム:【社会福祉士試験】効率的な一問一答本の使い方とおすすめ本5冊

試験勉強がうまくいかない場合は

いくらスケジュールに則って計画通りに学習ができたとしても、うまくいかない時は必ずあります。

何のために試験勉強しているのか分からなくなり、勉強が手に付かないこともあるでしょう。

そんな時は、信頼できる友人等に話を聴いてもらったり、試験勉強のことを一時的に忘れるために、ストレス解消法(ドライブ、美味しいものを食べる等)を実践してみて下さい。

また、勉強の方法やスケジュールを見直すのも、一つの方法です。友人から教わった勉強法で、これまで気づかなかった点が理解できるようになった等、様々な発見が期待できます。

その他、対策講座を受講することが解決策になる場合があります。

社会福祉士の試験勉強におすすめの参考書・問題集

社会福祉士の勉強は2~3冊程度の参考書・問題集を使い分けることがおすすめです。

A問題集で基礎知識を身に付け、分からない箇所はB参考書やC参考書を読んで確認します。

それでも分からなければ、インターネットで検索して補完すると効率よく学習を進めることができます。

ここでは、おすすめの参考書・問題集を3冊紹介しながら、それぞれの特徴と活用法を説明します。

おすすめの参考書・テキスト「見て覚える!社会福祉士国試ナビ」

「見て覚える!社会福祉士国試ナビ2023」です。いとう総研資格取得支援センターが編集し、中央法規出版株式会社から出版されています。

特長

国家試験で出題される18科目群を一旦バラバラにして、大項目・中項目等のカテゴリーに整理されています。

複数の科目をまたがる制度が横断的に整理されているため、体系的に学習することができます。

そのうえ、オールカラーで図・イラスト等で表現されているため、読みながら視覚的に理解・暗記することが可能です。

活用法

カテゴリーごとに整理されているため、法律や制度等の「全体像」をイメージで理解することができ、体系的に学習することができます。

この参考書を活用することで、各種制度の原理・原則、大枠を理解する一方で、例外を暗記するという学習スタイルを徹底することができます。

おすすめの参考書・テキスト2 「社会福祉士国家試験のためのレビューブック」

「社会福祉士国家試験のためのレビューブック2023」です。医療情報科学研究所が編集し、株式会社メディックメディアから出版されています。

特長

各種制度の概要と併せて、国家試験問題の過去10年分で出題実績があった知識やポイントが網羅的に載っています。

レビューブックであるため、コンパクトに整理されており、短い時間で読み込んで知識を得るような作りになっています。

活用法

各ページごとに出題実績が細かく記されているため、今勉強している箇所が、繰り返して問われる分野なのか、重要なキーワードなのかがひと目で分かります。

また、重要語句が赤字になっているため、付属の赤シートを使って穴埋め問題スタイルで学習することができます。

他者と問題を出し合えば、アウトプットにも役立つでしょう。

さらに、キーワード検索もしやすく、辞書的に使用する受験生も少なくありません。

関連コラム:【社会福祉士試験】正しい参考書の使い方とおすすめ本2冊

おすすめの問題集「社会福祉士国家試験過去問解説集」

「社会福祉士国家試験 過去問解説集」です。一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟が編集し、中央法規出版株式会社から出版されています。

特長

直近3回分の解説が一冊にまとめられています。

一つひとつの問題を解くなかで、各選択肢のどこが正しく、どこが誤っているのかを詳しく知ることができます。また、問題ごとの要点を的確に把握することができるため、過去問の攻略には心強いアイテムといえます。

活用法

過去問を解き、解説文をよく読むことで知識を身につけることができます。

また、分かる問題と分からない問題を区別していくことで、知識の漏れを埋めていくことができ、これらの作業を繰り返すことで、知識の確実な定着を図ることができます。

関連コラム:【社会福祉士試験】正しい問題集の使い方とおすすめ本8冊

社会福祉士国家試験の勉強に過去問は必要?

社会福祉士国家試験に合格するには、過去問を活用した学習は不可欠であるといえます。

過去問を使った学習法には、出題形式に慣れる、過去の出題傾向、頻出箇所が分かるなどのメリットがあります。

また、過去問と参考書などを組み合わせながら活用することで、知識を確実に定着させることができるでしょう。

出題形式に慣れることができる

五肢択一式または多肢選択式で出題されるため、過去問を解くことで、この形式に慣れることができます。

また、過去問を繰り返すことで、問題の読み間違い(2つ選ばなければならない問題なのに、1つしか選んでいない等)を防ぐことにも繋がります。

出題の傾向、頻出箇所が分かる

複数回分の過去問を解くと、各科目群における出題の傾向や、頻出箇所が分かるようになります。

出題範囲がとても広いため、効率良くポイントを絞って学習するためには、過去問をチェックして傾向を押させておくことが重要です。

関連コラム:【社会福祉士試験】正しい過去問題集の使い方とおすすめ本3冊

社会福祉士の過去問はどこで手に入る?

社会福祉士過去問は、公益財団法人社会福祉振興・試験センターのホームページで公開されています。

直近3回分の試験が、科目ごとにPDFで公開されているだけでなく、合格基準や正答一覧なども合わせてアップされています。

直近3回分より前の過去問は、日本ソーシャルワーク教育学校連盟のホームページで入手することができます。

ただし、公式な機関による公開ではないため、中身が正しいかどうか各自で判断して下さい。

過去問は何年分を何回解けばいい?

過去問は少なくとも、過去3年分を3回解きましょう。

1回目、2回目間違えた問題をきちんと復習しておくことで3回目を解くときには知識として定着させることができます。

1回目は、問題を解いてその解説を理解するのに時間がかかりますが、2回目、3回目と回を重ねるごとにスピードアップしていくので、まずは1回目を終わらせるところから始めてみましょう。

なお、3年以上前の過去問は、法律や制度が古く、改正・変更を踏まえた内容ではないため、逆に混乱しないように注意が必要です。

関連コラム:社会福祉士試験を過去問だけで合格するのは難しい!その理由と活用法

過去問でわからないところや解説が気になった時は?

過去問を解いてみて分からないところや、解説を読んでもよく分からないところがあれば、先述した「見て覚える〜」や「レビューブック」等の参考書を活用しましょう。

やり方は次のとおりです。

  1. 過去問を解いてよく理解できなかったキーワードをピックアップする
  2. 参考書の巻末にある索引でキーワードを探す
  3. 解説されているページを導き出す
  4. 解説箇所を読む

このように、参考書と問題集を組み合わせて活用することで、確実な知識の定着を図って下さい。

まとめ

社会福祉士国家試験は、出題範囲が広く難易度が高いですが、決して手の届かない資格ではありません。

限られた時間のなかで、独学合格をするには、適切にスケジュール管理とモチベーション維持を行い、できるだけたくさんの問題演習を繰り返すことがポイントになります。

この記事で紹介した勉強の始め方、勉強法を実践して、社会福祉士の国家資格の取得を目指して下さい。

また、「限られた時間をもっと上手に使いたい!」「時間の使い方が苦手」という方は、アガルートの講座の受講を検討してみてはいかがでしょうか?

アガルートの講座では、難しい内容を分かりやすく説明しているので、参考書を読むだけよりも、知識の理解と定着が期待できます。

そして、総合講義と過去問解説講座等で効率良くインプットとアウトプットを繰り返すことで、問題演習にたくさん時間をかけることができるようになり、合格がぐっと近付きます。

自分に合った勉強方法を見つけ、合格を勝ち取りましょう!

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この記事の監修者 橋口 貴俊 講師

橋口 貴俊講師 講師紹介はこちら

地元の都道府県社会福祉協議会で働く。
地域福祉の推進のため、県域における福祉人材の確保・育成・定着に関する業務に携わっている。

社会福祉士としての専門性を高めるため、社労士と行政書士の試験に、働きながら独学で合格する。
社会人のための効率の良い学習方法を追究した結果、80日の短期間で、難関と言われる行政書士試験の一発合格に至る。

受験生がつまずきやすい社会保障制度や法律について、社労士試験などで培った専門性を発揮し、合格に必要な知識だけに絞った分かりやすい講義を得意としている。