本記事では社会福祉士国家試験の1つである「更生保護制度」についての概要や勉強法について紹介します。

当科目は、更生保護制度を中心にどのような役割があり、機能しているのかなどの知識が問われる科目です。

試験最後の出題となる更生保護制度、本記事を参考にしていただき難関試験対策のお役に立てれば幸いです。

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「更生保護制度」科目とは?

更生保護制度の概要

当科目は、犯罪や非行をした人の立ち直りを支援し、再犯を防ぐための更生保護制度について学びます。

更生保護に関わる制度の概要から担い手、関係機関との連携のほか、医療監察制度に関する出題もあります。

更生保護制度の重要度

出題数は4問と少ないことや、難易度もそれほど高くないことから重要度は低めといえます。

実務においても、更生保護に関する方に関連する知識になるので活かされる場面は限定的です。

更生保護制度の難易度

出題範囲はある程度限られており、難易度は低めといえます。

就労支援サービスとあわせた全8問のうち最低1点をとれれば良く、テキスト・参考書と過去問を繰り返しながら得点力をアップさせましょう。

後回しにしがちな科目ですが足元をすくわれないよう丁寧に学習しましょう。

関連コラム:社会福祉士試験の19の試験科目(共通科目・専門科目)について解説

「更生保護制度」の勉強法

続いて更生保護制度ついての勉強法をポイントを絞り紹介します。

更生保護制度は確実に押さえ

「更生保護制度」は当科目のメインとなる知識になるので得点力アップのため、正しく理解する必要があります。

更生保護制度の概要

最初に、更生保護の目的や内容を理解しましょう。

目的などの概要を理解していないと選択肢に惑わされてしまうことがあるので注意です。

更生保護の目的は、更生保護法第一条に定められおり、要約すると「犯罪をした者や非行をした少年に対して、適切な処遇を行うことにより、再犯を防ぎまたはその非行をなくし、自立と改善更生を助けるほか、犯罪予防の活動の促進等をおこなうことと」されています。

そのほか、保護観察、生活環境の調整、仮釈放などの内容も基本となるので確実に理解しておきましょう。

更生保護制度の機関

更生保護の事務を行う機関は以下のとおりです。

中央更生保護審査会 恩赦の実施に関する法務大臣への申出、仮釈放の審査などをおこなう
地方更生保護委員会 刑事施設からの仮釈放の許可、仮釈放の取消、少年院からの仮退院の許可に関する事務をおこなう
保護観察所 犯罪、非行を行い家庭裁判所から保護観察の決定が出た少年、刑務所や少年院から仮釈放になった者、保護観察付の刑の執行猶予となった者に対して保護観察をおこなう

社会福祉士試験では、とくに「地方更生保護委員会」「保護観察所」は頻出なので要確認です。

更生保護に該当する内容

どのような場合に更生保護に該当することになるのかも押さえておきましょう。

更生保護に含まれる内容は次の6つです。

  1. 保護観察
  2. 応急の救護等及び更生緊急保護
  3. 仮釈放・少年院からの仮退院等
  4. 生活環境の調整
  5. 恩赦
  6. 犯罪予防活動

刑事罰と混同しやすい部分でもあるので、選択肢に出題があった際に惑わされないよう違いを明確にしておきましょう。

更生保護制度に関わる近年の動向をチェックする

近年注目されている「少年事件」や「非行少年」に関わる取り扱いを理解しておく必要があります。

日ごろから新聞などに目を通す習慣をつけ関連する事柄の動向に注目しましょう。

更生保護制度の概要を詳しく知りたい方は法務省HPをご覧くさい。

更生保護制度の担い手を理解する

更生保護制度に関わる担い手の役割や連携方法なども、試験で出題される可能性があります。

保護観察官や保護司の役割や、どのように連携し機能しているのか流れを理解しましょう。

以下、代表的なものを紹介します。

  保護観察官 保護司
主な業務
  • 保護観察
  • 生活環境の調整
  • 更生緊急保護
  • 犯罪予防活動
  • 保護観察
  • 生活環境の調整
  • 犯罪予防活動
配置場所
  • 保護観察所(全国50ヶ所)
  • 地方更生保護委員会(全国8ヶ所)
  • 保護区(法務大臣が都道府県の区域を分けて定める区域)

医療観察制度の概要を押さえ

医療観察制度も当科目では重要な知識になります。

医療観察法とは、日本で初めての「司法精神医療」に関する法律で、心神喪失または心神耗弱の状態で重大な他害行為をおこなった者に対して、専門的な治療と処遇をおこなう仕組みを定めています。

医療や行政ではなく、司法が処遇の決定をおこないます。

根拠法となる「医療観察法」は、2003(平成15)年に成立しました。

制度の処遇の流れや、社会復帰調整官の役割などを理解しておく必要があります。

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この記事の監修者 遠藤 愛 講師

遠藤 愛 講師

全くの異業種から介護の世界に飛び込み、訪問介護員として介護業界での勤務をスタート。住居環境・経済状況が様々なケースを担当。

現在は、医療ソーシャルワーカーとして、地域の在宅・施設の福祉職と協働しながら、数多くの高齢者・障害者とその家族への退院支援業務にあたる。

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