本記事では社会福祉士国家試験の1つである「児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度」についての概要や勉強法について紹介します。

当科目は児童を取り巻く福祉制度の発展過程や、現在どのような制度があるのかを学ぶ科目です。

本記事を参考にしていただき難関試験対策のお役に立てれば幸いです。

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「児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度」科目とは?

児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度の概要

当科目は児童福祉全般の知識を学ぶ科目です。

児童福祉の発展過程から近年問題になっている虐待、児童の権利などの出題があります。

実際の業務においては、主に児童福祉に従事している方にも関係してくる科目です。

児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度の重要度

例年難易度は高く、0点科目をとらないよう学習の重要度は高めといえます。

実務に目を向けると、児童に関わりのない仕事では活かせる機会が少ないかもしれません。

一方、児童に関わる仕事に従事する方は当科目の知識を求められるため、重要度は高いです。

児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度の難易度

出題項目や関係する法令も多く、暗記に苦労する部分が多いため難易度は高いといえます。

問題数は全7問となっており、出題数が少ない分0点をとらないよう注意しましょう。

後述する児童福祉法を中心に各法律や制度の基本的な事項を押さえ、着実に知識を深めていきましょう。

関連コラム:社会福祉士試験の19の試験科目(共通科目・専門科目)について解説

「児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度」の勉強法

続いてに児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度ついての勉強法をポイントを絞り紹介します。

1 基本となる児童の定義を押さえる

当科目を学習するにあたり、まず各児童福祉関連法における児童の定義について学びましょう。

この認識が間違っていると試験の選択肢に引っかかりやすくなってしまいます。

「児童福祉法」においての児童の定義
乳児 満一歳に満たない者
幼児 満一歳から, 小学校就学の始期に達するまでの者
少年 小学校就学の始期から, 満十八歳に達するまでの者

注意したいのが、児童福祉法以外の「児童」の定義です。

児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法) 
→18歳に満たない者

母子及び父子並びに寡婦福祉法
→20歳に満たない者

このように法令によって定義が違い、混乱しやすい部分なので十分注意しましょう。

2 児童権利についての歴史的流れを把握する

児童の権利条約の内容と歴史的展開についても一連の流れを押さえておきましょう。

歴史的な背景、人物については時代の後先を問うものや、人物と施設との関係を問うものがあるので時系列と共に学習しましょう。

歴史の流れを整理する際は、児童の権利に関する条約を中心に、付随してほかの繋がりを深めていく方法がおすすめです。

また、第二次世界大戦の前後の違いを意識すると比較的理解しやすいです。

3 児童福祉法を理解し得点力を上げる

当科目でもっとも重要な法律に位置するので、細部まで丁寧に理解するようにしましょう。

児童福祉法とは、1947年に公布され翌1948年4月に全面施行されました法律で、戦後で混乱した状況から子ども達を救うために成立されました。

児童福祉法はさまざまな規定を定めており、

  • 施設の種類
  • 子ども・子育て支援の各種事業
  • 里親制度
  • 認定こども園

などが関係してきます。

過去問題で児童福祉法に関する問題が出た際は、周辺知識を正しく理解するように努めましょう。

※児童福祉法の内容はこちらで確認することができます。

厚生労働省 ○児童福祉法

児童福祉法の中でも特に、重要と思われるものを紹介します。

3−1 施設の種類(児童福祉施設)

児童福祉施設とは、児童福祉法をはじめとする法令に基づいて、児童福祉に関する事業を行う施設の総称です。

児童福祉法に定めている児童福祉施設は全12施設あります。

児童福祉施設
1.助産施設 2.乳児院
3.母子生活支援施設 4.保育所
5.幼保連携型認定こども園
6.児童厚生施設
7.児童養護施設 8.障害児入所施設
9.児童発達支援センター
10.児童心理治療施設
11.児童自立支援施設
12.児童家庭支援センター

3−2 里親制度

里親制度とは、何らかの事情により家庭での養育が困難又は受けられなくなった子どもに、正しい理解を持った家庭環境での養育を提供する制度です。

里親には以下の形態があります。

  • 養育里親
  • 縁組里親
  • 専門里親
  • 親族里親

里親制度に関連して、里親支援専門相談員(里親支援ソーシャルワーカー)というものがあります。

児童養護施設と乳児院に配置される職員で、児童相談所の里親担当職員などと連携して、所属施設の入所児童の里親委託を推進する仕事を担っており、社会福祉士との関係性が強い仕事です。

4 児童虐待防止法の特徴を押さえ

児童虐待防止法についても当科目の重要な法律になります。

児童虐待防止法(児童虐待の防止等に関する法律)とは、虐待によって児童の成長や人格形成に悪影響を及ぼすことを防止するための法律です。

18歳未満の児童に対する虐待防止や、児童虐待を発見した場合の保護などについて定められており、2000年5月に公布され、同年11月に施行されています。

もともと児童虐待に関する法律として上記でも紹介した児童福祉法がありましたが、十分に機能していないという問題があり、児童虐待問題への関心・認知度が高まったことから制定されています。

概要や児童福祉法と違う点などを正しく理解しておくことで、得点力を高めることができます。

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この記事の監修者 遠藤 愛 講師

遠藤 愛 講師

全くの異業種から介護の世界に飛び込み、訪問介護員として介護業界での勤務をスタート。住居環境・経済状況が様々なケースを担当。

現在は、医療ソーシャルワーカーとして、地域の在宅・施設の福祉職と協働しながら、数多くの高齢者・障害者とその家族への退院支援業務にあたる。

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