本記事では社会福祉士国家試験の1つである「相談援助の基盤と専門職」についての概要や勉強法について紹介します。

当科目は実際の相談業務で必要になる基礎として重要な知識が問われる科目です。

本記事を参考にしていただき難関試験対策のお役に立てれば幸いです。

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「相談援助の基盤と専門職」科目とは?

相談援助の基盤と専門職の概要

当科目は社会福祉士を規定している基本となる法律やソーシャルワークの定義、倫理などが問われる科目です。

社会福祉士が担うことになる相談業務(ソーシャルワーク)の基礎となる知識が身につくので、実践業務でも多くの場面で活かされる知識を学ぶことになります。

相談援助の基盤と専門職の重要度

比較的得点を重ねやすいという点、相談業務のにおいて基礎となる学習という点など、重要度は高いといえます。

このあと解くことになる「相談援助の理論と方法(全21問)」との関係性も強いので合わせて学習しましょう。

相談援助の基盤と専門職の難易度

理解しやすい問題が多く、例年得点しやすい問題が多いので難易度は低いといえます。

当科目を含め、専門科目でどれだけ得点が重ねられるかが合格において大きなポイントになるので、とりこぼしが無いよう一問ずつ丁寧に解きましょう。

全7問の出題で、事例問題も出題されているので、言葉の暗記だけでなく応用できるレベルまで知識を深める必要があります。

関連コラム:社会福祉士試験の19の試験科目(共通科目・専門科目)について解説

「相談援助の基盤と専門職」の勉強法

続いてに相談援助の基盤と専門職ついての勉強法をポイントを絞り紹介します。

1 社会福祉士・精神保健福祉士の役割を再度確認する

みなさんが取得を目指している社会福祉士について改めて学びましょう。

両資格の定義や義務、法改正の流れを学習し理解を深めてください。

両資格は根拠法が違う点も注意が必要です。

1−1 社会福祉士とは

社会福祉士は、1987年に成立し2007年に大幅に改正された「社会福祉士及び介護福祉士法」に規定されるソーシャルワーカーの名称独占の国家資格です。

障害や環境上の理由により日常生活に支障のある人の福祉に関する相談援助をおこなう専門職として多くの福祉場面で活躍することになります。

1−2 精神保健福祉士とは

精神保健福祉士は、1997年成立した「精神保健福祉士法」に規定される精神科ソーシャルワーカーの名称独占の国家資格です。

精神科医療や社会復帰援助を行う施設の利用者の地域相談支援の利用や社会復帰に関する相談援助をおこなうことになります。

以上の違いをもう1度確認しておきましょう。

2 相談援助の概念と範囲は基本となるので必ず押さえる

こちらも基本的な知識となります。

ソーシャルワークとは何かという定義などを理解しましょう。

ソーシャルワーク専門職のグローバル定義

ソーシャルワークは、社会変革と社会開発、社会的結束、および人々のエンパワメントと解放を促進する、実践に基づいた専門職であり学問である。
社会正義、人権、集団的責任、および多様性尊重の諸原理は、ソーシャルワークの中核をなす。
ソーシャルワークの理論、社会科学、人文学、および地域・民族固有の知を基盤として、ソーシャルワークは、生活課題に取り組みウェルビーイングを高めるよう、人々やさまざまな構造に働きかける。
この定義は、各国および世界の各地域で展開してもよい。

日本ソーシャルワーカー協会

3 ソーシャルワークの歴史(形成過程)を知る

ソーシャルワークが現在のかたちに至った歴史に関する知識も求められます。

慈善組織協会(COS)やセツルメント運動など流れは押さえるようにしましょう。

3−1 慈善組織協会(COS)

慈善組織協会とは、1869年イギリスのロンドンにて最初に設立された組織です。

1860年代のロンドンにはすでに相当数の慈善組織がありましたが、当時の社会問題に効果的に対応できていない背景がありました。

慈善組織協会は、友愛訪問やケース記録の集約、慈善活動の組織化がおこなわれた経緯があったことを押さえましょう。

3−2 セツルメント運動

セツルメント運動とは、知識や財産をもつ人が実際にスラム街に住み込み、社会的に弱い立場にある人たちや生活に困窮している人たちと生活を共にしながら、人間的な接触を通じて地域福祉の向上を図ろうとした運動です。

セツルメント運動を最初に組織的に行ったのはバーネットで、実際にロンドンの貧民街に住み実態を調査しました。

ちなみにセツルメント運動はアメリカでも同様の活動があるので、混合しないように注意してください。

4 倫理的ジレンマについての心構えを知る

「ジレンマ」という言葉は聞いたことがあると思います。

相談業務においてもこのジレンマに悩む場合があり、試験においてもジレンマに関する出題がある可能性があります。

倫理的ジレンマとは、反する倫理的根拠があり、どちらも重要な場合に起こる葛藤のことを指します。

相談業務ではクライエント(相談者)、所属している組織、行政の仕組みなどそれぞれに、あるいは全てに対して責任を負うことになり、結果としてジレンマの原因になることも。

例えば、相談者が抱えている悩みに対して、立場や制度の問題で十分な解決ができず「どっちを優先すべきか」と板挟みになってしまうことがあります。

このようなジレンマとのどう向き合っていくのか、過去問題の出題を確認しながら理解を深めましょう。

5 「相談援助の理論と方法」と合わせて学習する

本試験では当科目の次に解くことになる「相談援助の理論と方法」は範囲が重なる部分が多く一体的に学習することで効率が良く学習を進めることができます。

試験では毎年1、2点足りず合格できない方がいます。

得点源となる両科目をセットで勉強し、できる限り正解を重ね合格を勝ち取りましょう。

他科目の勉強法、過去問の活用法を知りたい方はこちら!

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この記事の監修者 遠藤 愛 講師

遠藤 愛 講師

全くの異業種から介護の世界に飛び込み、訪問介護員として介護業界での勤務をスタート。住居環境・経済状況が様々なケースを担当。

現在は、医療ソーシャルワーカーとして、地域の在宅・施設の福祉職と協働しながら、数多くの高齢者・障害者とその家族への退院支援業務にあたる。

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