本記事では社会福祉士国家試験科目の1つである「社会福祉調査の基礎」の概要や勉強法について紹介します。

本科目は、社会調査が実施される意義や、ソーシャルワークの実践においてどう活かされるのか学ぶ科目です。

聞き慣れない用語が多い科目ですが、試験対策の参考にしていただき、効率的に学習を進めていただければ幸いです。

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「社会福祉調査の基礎」科目とは?

社会福祉調査の基礎の概要

「社会福祉調査の基礎」は、旧カリキュラムの「社会調査の基礎」に相当する科目であり、社会福祉調査における倫理や調査の方法についての知識や理解が問われます。

社会福祉調査を通じて、社会の実情を正確に把握することは、社会の動向に沿った社会福祉や福祉制度を検討していくために欠かせません。

社会福祉士として、社会変革や社会開発の役割を全うできるように、社会福祉調査の方法などについて、しっかり学習を進めていきましょう。

社会福祉調査の基礎の重要度

本科目は、なじみのない用語が多い科目ではありますが、覚えるべき知識は少なめであり、他科目に比べると出題傾向を把握しやすい点で、対策がしやすい科目になります。

得点を稼ぎやすい科目であることから、学習の重要度はやや高いといえます。

社会福祉調査の基礎の難易度

調査、統計に関する耳慣れない用語が出てきますが、他科目と比較すると出題範囲も狭いため、対策がしやすいことから、難易度は易しいといえます。

覚えるべき知識が少なめであり、短期間で一気に仕上げることもできます

過去問題を解いていく中で、覚えるべき知識に目星をつけておき、試験直前期にこれらを一気に詰め込んでしまうといった戦略も有効です。

「社会福祉調査の基礎」の勉強法

続いて、社会福祉調査の基礎ついての勉強法をポイントを絞って紹介します。

1. 社会福祉調査とは何か、意義を理解する

まず、科目名になっている社会福祉調査について知りましょう。

社会福祉調査とは、社会や社会福祉に関する問題意識に基づいてデータを収集し、収集したデータを公表・活用する一連の過程を指します。

代表的なもので国勢調査が該当します。

社会福祉調査によって得た情報を基に、将来の展望や課題を考えるまでの過程を理解することが、本科目を学ぶ意義の1つです。

時間も手間も費用もかかる社会福祉調査をあえて行う意義を押さえておきましょう。

2. 量的調査・質的調査の方法の特徴・違いを理解しよう

続いて、社会福祉調査の具体的な方法について紹介します。

本科目において量的調査・質的調査の方法の理解は必須です。

2つの違いを理解し、選択肢に惑わされないようにしましょう。

2−1 量的調査

量的調査は、数値化できるデータを集め調査対象の性質を統計学的に探ろうという社会福祉調査の方法です。

多数の調査対象者から、定型化された調査票などを用いて実施され、調査結果の数量的なデータは、様々な場面で活かされます。

量的調査は、統計的にデータ解析を行うので統計調査とも呼ばれます。

2−2 質的調査

質的調査は、限定された比較的少数の事例や調査対象者に対して、調査対象者の主観的な意味などを全体的に把握し、調査課題の質的構造の解明を図ろうとする方法です。

事例研究を重視するという意味から事例調査とも呼ばれます。

併せて、量的調査と質的調査を組み合わせたミックス法という方法もあることを覚えておきましょう。

3. 多くの耳慣れない用語に惑わされないようにする

本科目は慣れない用語が多く苦手意識を持ってしまう方も多いですが、継続的に学習することで理解が進み得点力を高めることができます。

そこで、特に気をつけて欲しい用語を紹介するので参考にしてください。

3−1 面接法の種類

面接方法はその目的や面接者によって方法が異なります。

それぞれの意味と違いを理解しましょう。

構造化面接

質問項目や質問順序をあらかじめ決め、そのとおりに進めていく方法

半構造化面接

あらかじめ詳細な質問項目は用意せず、大まかな質問項目だけを決めておき、状況に応じて質問を変えていく方法

非構造化面接

質問項目を定めず、状況に応じて自由に質問する方法

3−2 4種類の尺度

尺度については初めて耳にする方も多いと思いますが、下記の例にあるように「性別」や「温度」など馴染みの深いものが多いです。

4種類の定義を曖昧にせず確実に押さえましょう。

名義尺度

カテゴリーの区別に用いられる尺度
例:性別、郵便番号、血液型

順序尺度

大小関係を示すための尺度
例:評価の推移(良い・変わらない・悪い、など)、順位

間隔尺度

数値の差が等間隔で、間隔に意味がある尺度
例:温度、年齢、偏差値

比較尺度

数値の差とともに、絶対ゼロの値をもつことから数値の比率にも意味がある尺度。
比率が計算できるため「比率尺度」ともいう。マイナスの値はない。
例:体重、所得金額、経過時間

3−3 標本調査の方法(抽出法)

標本調査は、ある集団の中から一部の対象だけを抽出して調査するもので、日本で行なわれている統計調査の多くはこの方法が用いられています。

主な標本調査の方法(抽出法)についても試験に問われるので、代表的なものを紹介します。

無作為(確率)抽出法
  • 多段(二段)抽出法
    何段階の抽出作業を行なって抽出する方法
  • 層化抽出法
    母集団を複数のグループに分け、グループの大きさに応じて調査対象者を抽出する方法
有意(非確率)抽出法
  • 応募法
    応募に応じた協力者を調査対象者にする方法
  • スノーボール法
    調査対象者から知人や友人を紹介してもらい、雪だるま式に対象者数を増やす方法

4. 倫理、個人情報保護、ITの活用も近年注目されている

インターネットの普及により、個人情報の取扱いについての知識も出題される可能性が高く、こちらも押さえておく必要があります。

利用者のプライバシーなど過去問題でどのような問題が出ているのか確認し、周辺知識を深めていきましょう。

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橋口 貴俊 講師

この記事の執筆者 橋口 貴俊 講師

橋口 貴俊講師 講師紹介はこちら

地元の都道府県社会福祉協議会で働く。
地域福祉の推進のため、県域における福祉人材の確保・育成・定着に関する業務に携わっている。

社会福祉士としての専門性を高めるため、社労士と行政書士の試験に、働きながら独学で合格する。
社会人のための効率の良い学習方法を追究した結果、80日の短期間で、難関と言われる行政書士試験の一発合格に至る。

受験生がつまずきやすい社会保障制度や法律について、社労士試験などで培った専門性を発揮し、合格に必要な知識だけに絞った分かりやすい講義を得意としている。