【土地家屋調査士】基本情報

土地家屋調査士試験の難易度と勉強を始める前に知っておくべきこと

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土地家屋調査士は、不動産の「表示に関する登記」を専門に行える資格であり、8士業にも数えられているエキスパート職の一つです。

登記といえば司法書士が一般的なイメージですが、「表示に関する登記」は土地家屋調査士にしかできない業務です。

そして「表示に関する登記」は所有者に義務付けられていますので、義務付けられた登記を独占的に行うことができるという強味を持った資格となっています。

本コラムでは、現在土地家屋調査士に興味をお持ちの方や、受験を決めている初学者向けに、試験の難易度と、勉強を始める前に知っておくべきことをお伝えします。

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土地家屋調査士試験の難易度は高い

土地家屋調査士試験は、毎年10月に行われる筆記試験と、翌年1月に行われる口述試験で構成されています。

筆記試験は相対評価となっており、上位約400名程度が合格となります。

合格者のみが翌年の口述試験に進むことができ、口述試験も通過すれば晴れて土地家屋調査士となる資格を得ることができます。

<筆記試験>

■午前の部
平面測量10問/作図1問
(試験時間:2時間)

■午後の部
[択一]民法3問/不動産登記法16問/土地家屋調査士法1問
[書式]土地・建物から各1問
(試験時間:2時間30分)

<口述試験>
1人15分程度の面接方式による試験

最終合格率は概ね8~9%の間で推移していますが、近年は受験者数の減少に伴ってやや上昇傾向にあります。
令和2年度試験では10.36%でした。

令和2年度 令和元年度 平成30年度 平成29年度 平成28年度
10.36% 9.68% 9.54% 8.69% 8.92%
平成27年度 平成26年度 平成25年度 平成24年度 平成23年度
8.82% 8.82% 8.77% 8.38% 7.71%
【土地家屋調査士試験の合格率】

筆記試験のうち「午前の部」につきましては、測量士・測量士補・一級建築士・二級建築士のいずれかの試験に合格していれば免除されることになっています。

そのため、ほとんどの受験生は、毎年5月に行われる測量士補試験に合格して免除を受けます。

また、口述試験はほぼ受験者全員が合格するので、難易度と呼べるようなものはありません。

つまり、土地家屋調査士試験の難易度を語る場合は、一般的に「午後の部」についてです。

よってここでは主に「午後の部」についてお話をしていきます。

関連コラム:土地家屋調査士試験に独学で受かるのは無理?講師が正直に解説します

土地家屋調査士試験の難易度が高い理由

「午後の部」の試験は、択一と書式に分かれています。

択一では民法が3問、不動産登記法が16問、土地家屋調査士法が1問、計20問が出題されます。

書式では、土地と建物からそれぞれ1問が出題されます。

土地家屋調査士試験は難易度が高い部類に入りますが、その理由はいくつかあります。

理由① 計算や作図が必要

一番の理由はこれです。

書式問題には必ず計算問題があります。

決して高度というわけではありませんが、三角関数や複素数の知識が必要のため、苦手意識が先に立ってしまう方が多いです。

また、複数の図面を定規を使って作成しなければなりません。

早く正確に描くには練習が必要で、ズレや未記入があると減点となります。

法令知識さえ知っていれば合格できるわけではないという点が、土地家屋調査士試験の難しいところです。

理由② 法律初学者には民法が鬼門

民法は、「総則」「物権」「相続」の分野からそれぞれ1問ずつ出題されます。

他資格で既に勉強経験がある方にとっては難易度は高くありませんが、法律初学者にとっては慣れない言葉や概念に戸惑うでしょう。

3問しか出題されない割に学習範囲がそれなりにあるので、時間が取られてしまう科目でもあります。

また、民法が出題内容になったのは平成16年からなので、過去問の蓄積が少なく、対策が立てづらいことも挙げられます。

理由③ 試験時間が短い

「午後の部」は、午後1時から午後3時30分までの2時間30分です。

この間に択一を20問解き、土地と建物の2件の申請書を書き、座標値や辺長・面積を求め、3つ以上の図(地積測量図、建物図面、各階平面図 etc)を作成しなければなりません。

出題のボリュームからすると、試験時間が短い印象は否めません。

図面を描けずに終わってしまう方もたくさんおり、土地家屋調査士試験はスピード勝負と言っても過言ではありません。

土地家屋調査士の勉強を有利に進めるために

まずは択一の民法から勉強を始める

初学者はまず択一の勉強、その中でも民法から始めましょう。

民法は私人間の法律関係の基本にあるものなので、概念を理解しておくとその後の不動産登記法の理解も進みやすいからです。

不動産の売買や相続、申請の代理や代位などは、すべて民法の知識がベースになっています。

また、民法は範囲が限られているとはいえ、それなりにボリュームもあります。

後半はできる限りメインの不動産登記法に時間を充てたいため、早めに学習を済ませておくのが吉といえます。

全体として択一知識を身に付けるには、早めに過去問に触れることがポイントです。

論点を学んだらすぐに過去問を解いてみる

テキストで一つの論点を学んだら、すぐに過去問を解いてみましょう。

最初のうちは分からなくてもよいので、まずは本試験の問題に触れて、何がどのように問われているかを肌で知ることが大切です。

すると、再びテキストに戻ったときに、どこが押さえておくべき論点であったかを理解できます。

テキスト→過去問→テキスト→過去問の繰り返しが、択一学習の基本となります。

書式は電卓や定規に触れ使い方に慣れる

一方、書式については、いきなり過去問に取り組むと難易度が高すぎますので、まずは毎日電卓や定規に触れ、使い方に慣れましょう。

電卓は基本的な放射計算、点の移動計算、交点計算などを繰り返します。

定規は簡単な作図から初めて、動かし方の感覚を身に付けます。

申請書は、申請書例を繰り返し写して記載内容の法則性を覚えていきます。

これらは知識よりも技術なので、頭ではなく指に覚えさせていくイメージです。

基本的な「型」を身に付けてから、満を持して過去問に臨みましょう。

なお、書式の過去問は数が限られています。

問題はストーリーのように設定がありますので、何度も解くと飽きてしまいます。

そのため、つまみ食いのように見ることは避けておき、1問1問を大切に解くようにしましょう。

また、過去問を解く順番は、近年から過去に遡って解くことをお勧めします。

近年の方が易しく、過去の方が難しい傾向があるからです。

択一も書式もある程度解けるようになったら、時間を計ってスピードを上げていきます。

早く解いてもミスがないように訓練することで、本試験に対応できる実力が身に付きます。

難易度の高い資格は予備校で効率的に学んでほしい

土地家屋調査士試験には独学で臨む方も多くいます。

しかし今までみてきたように、試験に合格するには多くの知識と技術が必要です。

すべてを独学で身に着けるのは効率が悪いですし、参考書が少ないので一人では勉強を進めにくい面もあります。

時間とお金のどちらを取るかは個々人の判断ですが、本気で合格するつもりであれば、多少お金をかけても予備校で効率的に勉強した方が良いと思います。

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この記事の著者 中里 ユタカ 講師

中里 ユタカ 講師

宅建士試験・行政書士試験・測量士補、土地家屋調査士試験にすべてストレートで合格。

まったくの初学者から、中山講師の講義を受けて8ヶ月で土地家屋調査士試験に合格。(択一13位、総合29位)

自らの受験経験で培った短期合格のためのテクニックを提供している。

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