今回は神奈川県庁の仕事や福利厚生、試験の概要などを解説しています。

公務員試験で重要な要素のひとつが、受験先への理解です。

まず、試験の内容を知ることで効果的な対策が可能となります。
更に、仕事内容や勤務地などを理解しておけば、入庁後にギャップを感じることを防げます。

是非参考にしてください。

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神奈川県庁の仕事とは?給与や福利厚生・求められる人材など

それでは、神奈川県庁に採用されるとどのような環境で働けるのでしょうか

以下では仕事内容や勤務地、給与・年収などを解説します。

神奈川県庁の仕事内容・勤務地

神奈川県庁の仕事は大きく分けて「行政職(一般事務職)」と「技術職」があります。

神奈川県庁での行政職(一般行政職)の仕事

行政職では、少子高齢化の進行や産業構造の転換、子どもや青少年を巡る問題など、さまざまな課題を解決するために以下のような業務を行います。

  • 行政課題に対応するための施策・事業等の企画計画
  • 施策の周知や県民ニーズの把握を目的とした広告広聴
  • 団体等に対する指導育成
  • 法令等に基づく許認可
  • 国・市町村との連絡調整 など

知事部局や企業庁を含む本庁機関および出先機関に配属されて、業務を行う流れとなります。

神奈川県庁での技術職の仕事

一方で技術職とは一定の分野を専門的に行う職種で、以下のように多岐に渡ります。

民間企業と協力して業務を行うケースも多く、専門的な知識やスキルを活かせる内容となっています。

  • 農政技術(農業):都市農業を発展させる施策の企画・立案、新規就農支援などを行う
  • 農政技術(森林):森林の恵みを詳細に引き継ぐための幅広い仕事を行う
  • 水産:水産振興施策の企画・立案や水産資源の管理、栽培漁業の推進などを行う
  • 総合土木・建設技術(土木):幅広い分野で県土作りに携わる仕事を行う
  • 建設技術(建築):市街地整備や建築確認申請の指導、県有施設の長寿化の企画などを行う
  • 環境技術:大気環境や水環境のモニタリング、廃棄物の適正処理に関する指導などを行う
  • 機械:公的建築物の機械設備工事等の企画や取水設備・浄水設備・総排水設備等の工事監督・保安点検などを行う
  • 電気:県の庁舎などにある電気施設の維持管理や電気設備工事の計画などを行う

技術職は本庁以外にも各出先機関で仕事を行うケースが多いです。具体的には水産技術センター(水産)、土木事務所(建設技術(建築))や環境科学センター(環境技術)などです。

神奈川県庁職員の給与・年収

神奈川県庁の初任給は採用の区分によっても異なります

参考までにⅠ種(大卒程度)で採用された場合の初任給は「約211,000円」、Ⅲ種(高卒程度)で採用された場合の初任給は「約173,000円」です。

ここに扶養手当などの諸手当を加算した額が最終的な給与となります。

また、令和3年時点の一般行政職における職員全体の平均給与月額は「440,165円」、平均年収は「約726万円」程度です。

初任給Ⅰ種:約211,000円
Ⅲ種:約173,000円
平均給料月額約327,444円
平均給与月額約440,165円
平均年収(弊社で算出)約726万円(弊社で算出)

また、神奈川県庁の職員は公務員であるため、勤続年数が長くなるほど給与・年収も増加します。

一例として、勤続年数25年の平均給料月額は「393,891円」となり、平均年収は「約649万円」程度と考えられます。

※「平均給料月額」とは、各職種ごとの職員の基本給の平均
※「平均給与月額」とは、給料月額と毎月支払われる扶養手当、地域手当、住居手当、時間外勤務手当等の全ての諸手当の合計
※平均年収は「平均給与月額×12ヶ月+平均給与月額×4.5ヶ月(ボーナス)」で算出
※参考:神奈川県の給与・定員管理・人事評価等について

神奈川県庁の福利厚生

神奈川県庁の職員は公務員であるため、福利厚生も非常に充実しています。

各種休暇制度や子育て関連制度など、ワークライフ・バランスを達成しながら働くことが可能です。

更に、充実した研修制度や人事制度、知事に直接プレゼンできる職員提案制度など、働きながら成長できる職場環境が提供されています。

神奈川県庁職員求められる人材

神奈川県庁で求められている人材は、以下の通りです。

  • 使命感と情熱にあふれ、県民目線に立って職務の遂行ができる
  • 高い専門性と課題解決力を有する
  • チャレンジ精神にあふれ、アグレッシブに行動できる
  • 幅広い視野と高いマネジメント能力を有し、チーム力を発揮させられる

特に神奈川県は人口減少社会の本格化を含む複雑な問題を抱えた県のひとつです。

そのような課題を解決し、地域をより良く変えたいという考えも重要となるでしょう。

神奈川県庁の職員になるには

神奈川県庁の職員になるには、職員採用試験への合格が必須です。

筆記試験が行われる一次試験と、主に人物試験が行われる二次試験を突破した後に採用候補者名簿に載る流れとなります。

神奈川県庁は、採用候補者名簿に載っている方に内定を出す仕組みです。

試験の詳細は試験区分によっても異なるため詳しく後述しますが、以下の記事ではアガルートで公務員試験に合格した方のインタビューをまとめています。

対策中の過ごし方や受験生に対するメッセージなども記載されているため、是非ご覧ください。

※関連コラム:【地方公務員】県庁職員になるには?仕事内容・年収・試験情報・難易度は?

【2024年】神奈川県庁の公務員試験の日程

神奈川県庁の各採用区分における試験日程は以下の通りです。

個別に受験する区分の試験日程を確認しましょう

日程大卒程度(Ⅰ種)高卒程度(Ⅲ種)中途採用
申込期限2024年4月12日(金)~
5月7日(火)
2024年8月9日(金)~
8月26日(月)
2024年6月28日(金)~
7月12日(金)
一次試験2024年6月16日(日)2024年9月29日(日)2024年7月26日(金)~
8月13日(火)
※うち指定する日
一次試験
合格発表
2024年6月26日(水)2024年10月11日(金)2024年9月13日(金)
二次試験【面接1回目】
2024年7月3日(水)~
7月12日(金)
【面接2回目】
2024年7月22日(月)~
8月20日(火)
2024年10月21日(月)~
11月1日(金)
2024年10月3日(木)~
10月17日(木)
最終合格発表2024年8月30日(金)2024年11月15日(金)2024年10月25日(金)

神奈川県の公務員の種類は?採用区分・試験科目・合格率について

神奈川県庁の採用試験はさまざまな試験区分が設けられています。

区分によって試験内容だけでなく受験資格も大きく異なるため、自身が受験できる区分を正しく理解しましょう。

神奈川県庁の試験概要(大卒)

神奈川県庁が実施する大卒程度(Ⅰ種)の試験概要をまとめました。

神奈川県庁大卒程度(Ⅰ種)の採用区分

神奈川県庁の大卒程度(Ⅰ種)試験の採用区分は以下のようになっています。

  • 行政
  • 農政技術(農業)
  • 農政技術(森林)
  • 水産
  • 総合土木
  • 建設技術(建築)
  • 環境技術
  • 機械
  • 電気

このほかに、公立小中学校事務職員と免許資格職職員が募集されている点も特徴です。

神奈川県庁大卒程度(Ⅰ種)の年齢制限・受験資格

神奈川県庁の受験資格は以下の通りです。

  • 22歳以上30歳以下の方
  • 21以下で大学を卒業または翌年3月に卒業見込みの方

基本的に年齢制限を満たしていれば受験が可能です。
ただし「免許資格職職員」については、所定の資格を取得する必要がある点に留意しましょう。

神奈川県庁大卒程度(Ⅰ種)の試験内容

神奈川県庁のⅠ種の試験内容は、行政職と技術職で異なります

多くの方が受験する行政職の試験内容は以下の通りです。

一次試験・教養試験
 【知識分野】28問中18問選択回答
 【知能分野】22問必須回答
・専門試験80問中40問選択回答
二次試験・論文試験1,200字程度の記述式
・人物試験グループワークおよび個別面接2回

神奈川県庁大卒程度(Ⅰ種)の倍率

神奈川県庁Ⅰ種試験行政職における近年の倍率は以下のようになっています

年度一次試験受験者数(人)最終合格者数(人)倍率
令和5年6161953.2倍
令和4年7041784.0倍
令和3年8731595.5倍
令和2年7052173.2倍

このように、全体の20%〜30%程度しか合格しない試験であるため、決して簡単でないことがわかります。

※参考:大学卒業程度(1種) – 神奈川県ホームページ

神奈川県庁の試験概要(高卒)

神奈川県庁が実施する高卒程度(Ⅲ種)の試験概要をまとめました。

神奈川県庁高卒程度(Ⅲ種)の採用区分

神奈川県庁の高卒程度(Ⅲ種)の採用区分は以下の通りです。

  • 行政職
  • 建設技術(土木)
  • 電気

行政職と技術職の募集が行われていますが、大卒程度と比較して技術職の区分は制限されています

神奈川県庁高卒程度(Ⅲ種)の年齢制限・受験資格

高卒程度(Ⅲ種)試験も基本的な受験資格は年齢制限のみです。

  • 17歳以上21歳以下の方

学歴や資格の制限はありません

神奈川県庁高卒程度(Ⅲ種)の試験内容

神奈川県庁のⅢ種における試験内容は、行政職と技術職で異なります。

ここでは、技術職の試験内容を紹介します。

一次試験・教養試験
【知識分野】25問必須回答
【知能分野】25問必須回答
二次試験・作文試験600字程度の記述式
・人物試験個別面接1回

大卒程度とは異なり、専門試験は課されません
また、作文試験の文字数は少なく、人物試験の回数も個別面接の1回のみとなっています。

神奈川県庁高卒程度(Ⅲ種)の倍率

神奈川県庁Ⅲ種試験行政職における近年の倍率は以下の通りです。

年度一次試験受験者数(人)最終合格者数(人)倍率
令和5年93185.2倍
令和4年138197.3倍
令和3年129187.2倍
令和2年147188.2倍

募集人数がⅠ種よりも少ないため、高倍率な試験となっています。
ただし、技術職区分の倍率は1倍という実施結果が続いています。

※参考:高校卒業程度(3種)- 神奈川県ホームページ

神奈川県庁の試験概要(社会人/中途採用)

神奈川県庁では、社会人向けの中途採用試験(通称「キャリアフリー採用」)も行われています。

中途採用の試験概要は以下の通りです。

神奈川県庁社会人・中途採用の採用区分

神奈川県庁の中途採用試験で募集されている採用区分は「行政職」のみです。

民間企業で得られるさまざまな経験やスキルを発揮できる方が求められています。

神奈川県庁社会人・中途採用の年齢制限・受験資格

神奈川県庁の中途採用試験の基本的な受験資格は、年齢制限のみとなっています。

  • 31歳以上59歳以下の方

民間企業での勤務は必須ではありませんが、小論文試験の内容が「職務・社会活動経験、スキル・資格を活用した経験等に関する小論文試験」であるため、アピールできるスキルや経験は重要といえるでしょう。

神奈川県庁社会人・中途採用の試験内容

神奈川県庁の中途採用試験における試験内容は以下の通りです。

一次試験・経験小論文試験記述式2題必須回答 各800字程度
二次試験・人物試験個別面接1回

上述した通り、一次試験の小論文では職務、社会活動経験、スキルや資格を活用した論文試験となります。

特定の開催地がなく、電子申請システムによって提出する仕組みです

また個別面接では、事前に提示される課題について、5分程度のプレゼンテーションを行います。

神奈川県庁社会人・中途採用の倍率

神奈川県庁の令和4年の中途採用試験における倍率は「21.4倍」です。

一次受験者663人に対して、31人が合格した結果となりました。

非常に高倍率な試験であり試験内容もシンプルなため、民間企業でどのような活動を行って、どのような経験やスキルを得たのかが非常に重要となるでしょう

年度一次試験受験者数(人)最終合格者数(人)倍率
令和5年679709.7
令和4年6633121.4
令和3年5592028.0

※参考:中途採用試験 – 神奈川県ホームページ

神奈川県庁の秋季チャレンジについて

神奈川県庁の秋季チャレンジとは、その名の通り秋季に行われる神奈川県庁の採用試験です。

大卒程度の試験となっており、通常のⅠ種試験に不合格となっていても受験が可能です。

ただし、採用人数は決して多くないため倍率は高くなっています。
令和4年度から令和元年の秋季チャレンジ(行政)の結果は、倍率が約10倍から15倍程度で推移しています。

年度一次試験受験者数(人)最終合格者数(人)倍率
令和5年463766.1倍
令和4年533569.5倍
令和3年7085014.2倍
令和2年7004714.9倍

※参考:過去の試験・選考実施結果 – 神奈川県ホームページ

また、試験では専門試験が課されない点も特徴です。
一次試験では専門試験がない代わりに記述式の「自己PRシート」の作成を行います。

もちろん、通常のⅠ種試験に合格するのが理想ですが、夏までに内定が出ていない方が公務員試験の合格を掴み取るチャンスとなっているため、こちらも理解しておきましょう。

神奈川県庁の採用試験の特徴と対策・勉強方法について

神奈川県庁の大卒程度(Ⅰ種)の試験では、択一試験の選択回答が多い点が特徴です。

専門試験では80問中40問の選択回答であるため、事前にどの範囲を対策するかが重要となります。

基本的には他の公務員試験と併願しやすい法律科目や経済学の選択がおすすめです。

また、本番でわからない問題が出た場合のために、50題分程度の科目は対策しておくと良いでしょう。

他方で教養試験も選択回答はありますが、数的処理を含む知能分野は22問必須回答です。

数的処理や判断推理は苦手としている受験生も多いため、ここでいかに点数を取るかがポイントといえるでしょう。

また、二次試験の論文試験・人物試験については、実際に添削・指導や模擬面接を受けることがおすすめです

大学でのサポートや予備校を上手に活用することで、自分1人では難しい対策を行うことができるでしょう。

神奈川県庁職員を目指す人へ

今回は神奈川県庁の採用試験について解説しました

神奈川県庁の専門試験では問題の選択回答が多いため、対策する科目としない科目の判断が重要となります。

他方で教養試験は、多くの方が苦手とする数的処理や判断推理は必須回答であるため、ここでいかに点数を取るかも重要です。

また、二次試験の論文試験と面接試験は大学や予備校のサポートを受けながら効果的な対策を行うことがおすすめです。

神奈川県庁の試験は決して簡単ではありません。そのため、限られた時間で最大効率の学習を行うことが重要です

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この記事の執筆者 渡邉新太

渡邉新太(わたなべ あらた)

大学現役時に以下の公務員試験に独学で合格。
・国家公務員一般職
・国税専門官
・東京特別区
・地方上級(地元県庁)

そして、公務員としての勤務を経た後に、フリーランスのWebライターとして独立。
現在は公務員時代の知識や経験を活かして、多くの方の人生の選択に役立てるよう日々奮闘しています。

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