令和3年調査士試験において総合1位での一発合格を果たした添田弘崇さんと、多数の合格者を輩出している中山祐介講師の対談企画です。

添田弘崇さんに土地家屋調査士試験を目指したきっかけや勉強方法についてお話を伺いました。

講師・合格者プロフィール

中山祐介講師のプロフィール
2008年 法政大学文学部地理学科卒業
2010年 東京都立大学 大学院 都市環境科学研究科 修了
2012年 土地家屋調査士試験を全国1位で合格(択一1位・書式2位)
2013年 測量士登録2014年 行政書士試験 合格
2015年 特定行政書士考査 合格
2016年 法務局筆界調査委員 拝命
2017年 裁判外紛争解決手続代理関係業務認定土地家屋調査士 法務大臣認定
2017年 大手資格予備校にて,土地家屋調査士・測量士補・行政書士の指導にあたる
2018年 アガルートアカデミーで登壇
添田弘崇さんのプロフィール
2010年 筑波大学第一学群社会学類を卒業
2010年 金融機関に就職
2020年 土地家屋調査士になることを志し、アガルートアカデミーでの学習を開始
2021年  午前の部全国4位・午後の部全国1位の成績で土地家屋調査士試験に合格

合格者インタビュー

キャリアへの漠然とした不安を払拭したかった

ーー令和3年土地家屋調査士試験、全国1位での一発合格おめでとうございます!

ありがとうございます。

ーー受講いただいた方が全国1位合格というのは本当に嬉しいんですよ。というわけで、早速お話しを伺っていきたいと思います。まずは、添田さんが土地家屋調査士試験を目指そうと思ったきっかけから教えてください。

私が土地家屋調査士を目指そうと思ったのは、キャリアへの不安からです。

測量も登記もまったく関係ない、新卒入社した会社で10年以上働いていました。

30代半ばを迎え、「定年まで今の会社で働き続けるのだろうか?」「このままで良いのだろうか」とキャリアについて悶々とする日々。

購入した資格ガイドをパラパラめくっていると「独立開業に向いている資格!」「地域に根差して働ける!」というキャッチフレーズが目に留まりました。

その資格が土地家屋調査士だったんです。

「これだ!」と思い、妻を説得してその日から土地家屋調査士試験を目指して勉強をはじめました。

ーー土地家屋調査士を選んだ理由って何だったんでしょうか?

やはり、調査士業界の市場性ですね。調査士業界は高齢化が進んでいるといわれています。

土地家屋調査士資格を持っていれば、30代からでも参入するチャンスがあるかもしれないと思いました。

ーー数あるなかからアガルートアカデミーの講座を受講しようと思ったきっかけも教えてください。

アガルートアカデミーを受講しようと思ったのは、中山講師の自己紹介文に興味を持ったことです。

すぐに無料体験にもし混んでサンプル講義を視聴しました。

専門知識がない私でも理解できるわかりやすい講義、見やすいテキスト、そして定期カウンセリングでのフォロー体制が整っていることなども受講の決め手になりました。

初回(11月)のカウンセリングで中山講師に「測量の知識もないうえに資格試験の勉強経験もないのですが、1年で合格できますか?」と聞いてみたんです。

「毎月の課題を確実にやれば1年で合格できます。むしろ、5月には合格レベルに持っていけるはずなので、私を信じてついてきてください」という中山講師の言葉に背中を押されました。

中山講師を信じて1年間学習を続け、本当に一発合格することができ心から感謝しています。

試験勉強を行ううえでの工夫

ーーありがとうございます。試験勉強を行ううえでの工夫についてもお伺いできればと思います。

こんなことを言ったら身も蓋もないかもしれませんが、特別なことはしていません。

強いて挙げるなら、目の前の課題に愚直に取り組んだことですね。

毎日の過去問演習と申請書ひな形を中心に、定期的にテキストに立ち返って学習。

民法は過去問だけだと問題数が少なく不安だったので、他資格の問題集を別で購入して対策を行いました。

また、月に1度中山講師との定期カウンセリングがあります。

定期カウンセリングで課された毎月の目標を達成するため、タスクを月次→週次→日次に落とし込みました。日々の学習内容と時間を記録して進捗の遅れがないかも定期的に確認していましたね。

特別なことをしなくても私が土地家屋調査士試験に合格できたのは、アガルートアカデミーの講座が充実しているからだと思います。

受講した講座の勉強方法について

ーー添田さんが受講された各講座の勉強方法についてもう少し詳しく教えてください。

私が受講したのは、「入門総合講義」「択一式過去問解析講座」「記述式過去問解析講座」「新・定規の使い方講座」「[中山式]複素数計算」の5つです。

1、入門総合講義

入門総合講義は非常にわかりやすかったです。

講義の最中、中山講師が受験生時代に調査士試験対策として行っていた暗記方法を交えながら解説してくださる場面もありました。

講義動画は民法→不動産登記法→土地家屋調査士法の順番で視聴。

講義動画の音声データをダウンロードできるのも良かったポイントです。ランニング中や移動中などスキマ時間を見つけては、1.5倍速で講義を視聴していました。

個人差があると思いますが、1.5倍速が私にはちょうど良い速さでしたね。

入門総合講義は基本的には過去問での学習が中心です。

定期的に入門総合講義のテキストに戻り、理解が曖昧な部分や過去問未出の箇所に付箋を貼って重要な論点を落とさないようにしました。

最短で土地家屋調査士試験の合格を目指すのであれば、アガルートアカデミーの講義とテキストが一番の近道だと思います。

2、択一式過去問解析講座

講義動画をひと通り視聴し終えてから、択一式過去問解析講座の過去問を毎日1年分(20問)解きました。

中山講師のアドバイス通り、本試験の前日まで毎日行いましたね。

法律系資格の勉強経験がない私にとって、問題文を理解するのも一苦労。最初のうちは20問解き終えるのに3時間以上かかっていました。

しかし、何度も繰り返していくうちに徐々にスピードが上がりコンスタントに満点が取れるようになっていったんです。

過去問で満点を取れるようになると、問題を解く時に「なぜこの選択肢は正しい(もしくは誤っている)のか」を自分で考え説明できるようになります。

こうした積み重ねが原動力となり、本番では19問正解できました。

3、記述式過去問解析講座

択一式過去問解析講座の過去問で満点を取れるようになってから、記述式過去問解析講座に着手。記述も択一と同じく、土地・建物の過去問1年分を毎日続けました。

本講座も最初はめちゃくちゃ時間がかかりましたが、毎回作図まで実施。これも択一と同じで、徐々にスピードが上がり本試験の時間内に解けるようになっていきました。

毎日過去問を解くことで気づいたのが、自分が間違えやすい箇所を把握できるようになったこと。

私は時間を気にするあまり焦って電卓を叩いてしまい座標値がズレたり、申請書を書く際にに符号を書き漏れたりといったミスがとても多かったです。

何度も同じ問題を解いていると答えを暗記しがちですが、自分がどこで間違えやすいのかを知るためにも過去問は毎日解くべきだと思います。

4、新・定規の使い方講座

新・定規の使い方講座は、記述式の過去問演習に入る前に一度視聴しました。

定規の使い方をはじめ、ボールペンや三角スケールなど本試験で使用する作図用具についての説明もあり楽しく受講できましたね。

「三角定規の裏にはビニールテープを貼る」や「三角スケールは250分の1と500分の1の面だけ目立つように印を付ける」といった裏技も教えてくださいます。

また、地積測量図や建物図面、各階平面図の記載事項に関する解説もとても丁寧なので、記述式の過去問演習に入る前に必ず受講すべき講座だと思います。

本試験突破に求められる正確かつスピーディーな作図方法を学ぶうえでも、基本となるスキルが詰め込まれた講座です。

5、[中山式]複素数計算

本試験では、限られた時間のなかで択一20問と記述2問を解答しなければなりません。

時間との勝負において、複素数計算は必須のスキルだと思います。

なぜなら、複素数計算を使用することで通常計算よりスピーディーに答えを導き出せるからです。

[中山式]複素数計算の講座では、本試験に必要な計算方法を体系的に全てマスターできると思います。

本講座の最後にある練習問題は、記述式問題を解くために必要な計算テクニックが詰め込まれているので何度も繰り返し解きました。

合格というカタチで家族に恩返しができた

ーー試験勉強の期間中、不安や焦りを感じたことってありましたか?

「果たして今の勉強ペースで試験に間に合うのだろうか」「今のやり方で合っているのだろうか」と、先が見えず何度も不安に押しつぶされそうになりました。

そんなとき「添田さんなら大丈夫」と声をかけてくれた中山講師の言葉で心がスッと軽くなり、自分に自信を持てるようになりましたね。

中山講師の的確なアドバイスはもちろん、家族の理解や支えなしでは短期間での合格は難しかったと思います。

合格というカタチで、支えてくれた家族やお世話になった中山講師に恩返しができて本当に良かったです。

ーー試験中、合格の手応えはどうでしたか?

正直、手応えはなかったです。むしろ「やらかしかた……」という焦りの方が大きかったですね。

というのも、午前試験の記述問題がめちゃくちゃ難しくて。

土地の形状に関する問題で完成図が明らかにおかしかったんですよ。

どこかで計算を間違えたかもしれないと思って何度も計算し直しても結果は同じ。モヤモヤした気持ちのまま、午後試験を迎えました。

ーー試験で作図するんですが、大体問題に書いてあるものに近い図を作図できるはずなんです。令和3年度の午前試験で出題された作図の完成形は縦にすごい伸びるので難しかったと思います。

そうですね。合格を実感したのは、試験後に帰宅してから回答速報で自己採点を行っているとき。ただ、合格できているという確信が持てなかったので、合格発表の日までは不安でしたね。

基礎となる部分をコツコツ積み上げていくことが合格への近道

ーー今後の展望について教えてください。

昨年の筆記試験が終わってから調査士事務所に転職。現在は、土地家屋調査士の補助者として毎日楽しく働いています。これから実務経験を積んで、1日でも早く土地家屋調査士として活躍できるようになりたいですね。

ーーありがとうございます。それでは最後に受験生へのメッセージをお願いします。

月並みですが、基礎となる部分をコツコツ積み上げることが試験突破の鍵になるのではないかなと思います。

中山講師がおっしゃっていたように知識の幹となる部分をしっかり学習するのが合格への道になると思うので、みなさん頑張ってください。

ーー本日はありがとうございました!

受講されていたカリキュラム

下記リンクは最新版となります。合格者の方の受講年度と異なります。