キャリア官僚または幹部候補生ともいわれる国家公務員総合職。

意外に思われるかもしれませんが、試験については、かなり以前より出身大学に関係なく合格可能となっており、特に令和に入って以降、私立大学や地方国公立大学出身者が増加傾向にあります。

もちろん、最終合格のためには正しい情報収集と人物面の強化が必須です。

このコラムでは、現在の試験制度の内容説明に加え、採用に際して試験区分による有利不利は存在するのか等、総合職受験生が気になる話題についてお話しします。

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国家総合職とは?

国家総合職とは?

キャリア官僚または幹部候補生ともいわれる国家公務員総合職(以下、総合職と表記します)ですが、そもそも総合職の仕事とは、どのようなものなのでしょうか。

人事院のホームページによると、「主として政策の企画立案等の高度の知識、技術又は経験を必要とする業務に従事する係員」とあります(ちなみに、国家公務員一般職は「定型的な事務をその職務とする係員」)。

すなわち、国内外に山積する様々な課題に対する政策立案にかかわる仕事に従事することになります。

そのため、試験の難易度は公務員試験の中では最も高く、かつては司法試験、公認会計士と並ぶ3大国家試験とも評されていました(ただし、総合職が難関とされていた最大の要因は、試験問題の難易度ではなく、官庁訪問の存在にあります)。

大卒程度試験と院卒者試験の違い

受験に際して、学部生か大学院生によって試験が異なります(択一試験については、出題数が若干異なるだけで、問題自体は大卒・院卒ともに共通です)。

なお、受験案内には「 総合職試験(院卒者試験)は、大学院修士課程を修了した方等の能力・適性を判定するのにふさわしいものとして設けている試験ですので、院卒者試験の受験資格がある方は院卒者試験を受験することを推奨します」と明記してますので、大学院修了予定者の方は素直に院卒者試験を受験しましょう。

また、総合職試験は、大学での専攻に応じて数多くの試験区分が設けられており、専攻の違いによる有利・不利が生じないようになっています(下表参照)。

春試験・秋試験の種類

人材確保の観点から、総合職試験は2012年度より、春(大卒程度・院卒程度)と秋(教養区分)の年2回実施しています。

民間の就活状況が好調なことに加え、専門科目対策が必要な春試験は申込者数が減少傾向で推移する一方、専門科目対策が不要かつ官庁訪問における採用率が他試験区分よりも高かった教養区分は、誕生以降ほぼ一貫して申込者数の大幅な増加傾向で推移しました。

そして、更なる人材確保を目指し、2026年から教養区分については、春と秋の年2回実施となりました。

また、試験回数の増加に合わせ、①19歳の春(大学1年生の3月)から受験可能、②採用候補者名簿の有効期間を7年間に延長、③基礎能力試験および総合論文試験の出題数軽減、も実施の運びとなりました。

国家総合職の試験区分一覧

既に説明したように、総合職試験は出身学部による有利・不利が生じないよう、数多くの試験区分が設けられています。

下表は大卒程度試験に設けられている試験区分と受験対象となる主な学部を表しています(院卒試験は文系について行政区分に一本化されていますが、実際には3つに分割されており、大卒程度試験と変わりありません)。

ご自身の専攻に最も適した試験区分を探す際の参考にしてください。

なお、「理系学部在籍なんだけど、技官ではなくどうしても事務官として働きたい」等の特別な事情がない限りは、ご自身の専攻に近い試験区分で受験することをおススメします。 

<大卒程度試験における試験区分および対象受験者層>

試験区分受験に向いている主な学部
政治・国際・人文文学部、国際系学部、政治系学部
法律法学部
経済経済学部、商学部、経営学部
人間科学心理学部、教育学部、福祉学部、社会学部
デジタルデータサイエンス学部、情報系学部
工学工学部、理工学部
数理科学・物理・地球科学理学部(数学科、物理学科、地学科)
化学・生物・薬学理学部(生物学科、化学科)、薬学部
農業科学・水産農学部、水産学部
農業農村工学農学部
森林・自然環境農学部、環境系学部
教養全学部(但し、技術系公務員志望者は、理系区分での受験が望ましい)

上記以外の学部所属の方は、後述の試験区分ごとの試験科目をご覧の上、ご判断下さい。 

国家総合職の試験科目

教養区分を除く総合職試験は全て、①全問マークシート式で基礎能力(教養)試験と専門試験から構成される第1次試験、②専門記述試験、政策論文試験(院卒区分は政策課題討議試験)および人物試験から構成される第2次試験、の2段階から構成されます。

ここでは、教養区分以外の試験区分における主な試験科目について解説します。

基礎能力試験

基礎能力試験とは、「公務員として必要な基礎的な能力(知能及び知識)についての筆記試験」であり、全ての試験区分共通の問題となっています。

30問全問必答(試験時間2時間20分、配点15分の2)で、出題の内訳は下記の通りとなっています。(丸数字は科目ごとの出題数)

  • 知能分野 24 題:文章理解⑩、判断・数的推理(資料解釈を含む。)⑭
  • 知識分野 6題:自然・人文・社会に関する時事、情報⑥

このうち、文章理解は例年、現代文4問、英語6問となっており、大学入試のように古文が出題されることはありません。

さらに、出題内訳からも明らかなように、文章理解と数的処理のみでほぼ全てを占めるので、一見すると試験対策は短期間で済みそうだと思われるかもしれません。

しかし、総合職試験の数的処理は相当の難易度(中学受験を経験していない人は、初めの頃全く解けないし、解けたとしてもかなりの時間を要するかと思います)ですので、過去問集を何度も繰り返すなど、十分な試験対策を行う必要があります。

専門試験【区分別】

専門試験の出題科目は区分によって大きく異なり、自分の専攻・得意分野に合わせた区分選びが重要です。

さらに、ほとんどの試験区分では、主要科目(法律区分ならば憲法・民法・行政法、経済区分ならば経済理論)に出題数が偏る傾向にありますので、試験対策としては、まずは主要科目を重点的に学習しましょう。

以下、2026年度受験案内を基に、各試験区分について見ていきます。

法律区分の試験科目

国家総合職の法律区分の試験科目は、憲法・行政法・民法の3科目が中心です。

配点は多肢選択式が15分の3、記述式が15分の5であり、記述式のほうが高く設定されています。

多肢選択式(3時間30分、配点:3/15記述式(3時間、配点:5/15
49題出題40題解答

必須問題
憲法⑦、行政法⑫、民法⑫の計31題

選択問題
商法③、刑法③、労働法③、国際法③、経済学・財政学⑥
の18題から任意の計9題解答
選択問題2題
次の5科目6題から2題選択
憲法①、行政法①、民法①、国際法①、公共政策②
(注)公共政策からは1題のみ選択可

経済区分の試験科目

国家総合職の経済区分の試験科目は、経済理論の出題数が最も多くなっています。

出題範囲は経済学部・商学部で学ぶ内容と重なるため、経済系の学部出身者に向いた区分といえます。

多肢選択式(3時間30分、配点:3/15記述式(3時間、配点:5/15
46題出題40題解答

必須問題
経済理論⑯、財政学・経済政策⑤、経済事情⑤、統計学・計量経済学⑤
の計31題

選択問題
経済史・経済事情③、国際経済学③、経営学③、憲法③、民法(担保物権、親族及び相続を除く。)③
の15題から任意の計9題解答
必須問題1題
経済理論①

選択問題1題
次の3科目4題から1題選択
財政学①、経済政策①、公共政策②

政治・国際・人文区分の試験科目

政治・国際・人文区分の試験科目は、コースA(政治・国際系)とコースB(人文系)に分かれています。

国家総合職の文系区分の中でも出題科目の幅が広く、政治学から歴史学・文学まで対象となります。

多肢選択式(3時間30分、配点:3/15記述式(3時間、配点:5/15
次のコースA、Bからいずれかを選択し解答

〔コースA 政治・国際系〕
55題出題40題解答

必須問題
政治学⑩、国際関係⑩、憲法⑤の計25題

選択問題
行政学⑤、国際事情③、国際法⑤、行政法⑤、
民法(担保物権、親族及び相続を除く)③、経済学③、財政学③、経済政策③
の30題から任意の計15題解答

〔コースB 人文系〕
55題出題40題解答

必須問題
政治学・国際関係・憲法⑤、思想・哲学④、歴史学④、文学・芸術③、
人文地理学・文化人類学②、心理学①、教育学③、社会学③
の計25題

選択問題
思想・哲学⑥、歴史学⑥、文学・芸術⑥、
人文地理学・文化人類学②、心理学③、教育学③、社会学④
の30題から任意の計15題解答
次のコースA、Bからいずれかを選択し解答

〔コースA 政治・国際系〕
選択問題2題
次の6科目8題から2題選択
政治学①、行政学①、憲法①、国際関係②、国際法①、公共政策②
(注)同じ科目から2題選択可。

〔コースB 人文系〕
選択問題2題
次の3科目6題から2題選択
思想・哲学②、歴史学②、文学・芸術②
(注)同じ科目から2題選択可。

人間科学区分の試験科目

人間科学区分の試験科目は、心理系と教育・福祉・社会系のどちらかを選ぶ形式となっています。

Ⅲ部では14科目から4科目を選べるため、国家総合職の中でも専門分野に合わせた選択の自由度が高い区分です。

多肢選択式(3時間30分、配点:3/15記述式(3時間、配点:5/15
105題出題40題解答

Ⅰ部 5題
人間科学に関する基礎[人間科学における調査・分析に関する基礎、人間科学における行政的問題を含む。]

Ⅱ部15題
次の選択A、B(各15題)から一つを選択
選択A 心理系
人間の資質及び行動並びに人間関係の理解に関する心理学的基礎(心理学史、生理、知覚、学習等)⑪、
心理学における研究方法に関する基礎④
選択B 教育・福祉・社会系
教育学、福祉及び社会学に関する基礎⑫、
教育学、福祉及び社会学における調査・分析に関する基礎③

Ⅲ部20題
次の14科目(各5題)から4科目を選択し、計20題解答
認知心理学、臨床心理学、教育環境学、教育心理学、教育経営学、教育方法学、社会福祉総論、
社会福祉各論、福祉計画論、地域福祉論、社会学(理論)、社会学(各論)、社会心理学、現代社会論
選択問題2題
次の6題から2題選択
心理学に関連する領域②[人間の資質及び行動並びに人間関係の理解に関する心理学的基礎、行政的な課題・社会的事象について、心理学的な視点から論述するもの]、
教育学、福祉及び社会学に関連する領域①、教育学に関連する領域①、福祉に関連する領域①、社会学に関連する領域①
(注)同じ領域から2題選択可。

デジタル区分の試験科目

デジタル区分の試験科目は、基礎数学・情報基礎・情報と社会の計20題が必須です。

デジタル人材の確保を背景に近年新設された区分で、国家総合職の中でも情報系の学部出身者が主な対象となります。

多肢選択式(3時間30分、配点:3/15記述式(3時間、配点:5/15
63題出題40題解答

必須問題
基礎数学⑩、情報基礎⑦、情報と社会③の計20題

選択必須問題
次の17題から10題以上を選択解答
計算機科学③、情報工学(ハードウェア)⑤、情報工学(ソフトウェア)⑤、情報技術④

選択問題
選択必須問題と選択問題の合計の解答数が20題となるよう、次の26題から選択解答
線形代数、解析、確率・統計⑧、数学モデル、オペレーションズ・リサーチ、経営工学(経営数学・生産管理・品質管理)⑤、
制御工学②、電磁気学②、電気工学③、電子工学③、通信工学③
選択問題2題
次の科目から6題出題、任意の2題選択
計算機科学①、情報工学(ハードウェア)②、情報工学(ソフトウェア)②、情報技術①
(注)同じ科目から2題選択可。

工学・理系区分の試験科目

工学をはじめとする理系区分の試験科目は、区分ごとに専門科目が細かく分かれています。

配点はいずれの区分も多肢選択式が15分の3、記述式が15分の5であり、国家総合職の文系区分と同じ比率です。

区分多肢選択式(3時間30分、配点:3/15)記述式(3時間、配点:5/15)
工 学155題出題40題解答

必須問題
工学に関する基礎[数学及び物理の基礎的な知識に基づく工学的手法の応用能力を問うもの等]の計20題
 
選択問題
次の27科目(各5題)から4科目、5科目又は6科目を選択し、その20~30題のうちから任意の計20題解答
1.技術論[技術の歴史、技術と社会との関連等、2.基礎化学、3.工学基礎実験、4.情報基礎、5.電磁気学、
6.電気工学、7.材料力学[機械系]、8.流体力学[機械系]、9.構造力学(土木)・土木材料・土木施工、
10.土質力学・水理学、11.環境工学(土木)・衛生工学、 12.構造力学(建築)、13.建築構造・建築材料・建築施工、
14.計測工学・制御工学、15.電子工学、16.通信工学、17.機械力学、18.熱力学・熱機関[機械系]、
19.土木計画、20.建築計画・建築法規・建築設備、21.建築史・都市計画、22.材料工学(材料科学)[材料物理、材料化学]、
23.材料工学(金属材料・無機材料)、 24.原子力工学(原子核・放射線)、25.原子力工学(原子炉・核燃料サイクル)、
26.船舶海洋工学(流体)[船体復原性、船体抵抗・推進、船体運動]、27.船舶海洋工学(構造)[船体強度・振動、船舶設計・艤装]
 
(注)8(流体力学[機械系])と10(土質力学・水理学)の同時選択不可。
7(材料力学[機械系])と9(構造力学(土木)・土木材料 ・土木施工)と 12(構造力学(建築))の3科目のうち、 2科目又は3科目の同時選択不可。
選択問題1題又は2題
次の27科目から出題
解答題数
ア.1(建築設計)又は2(都市設計)を選択する場合は、その1科目(1題)のみを選択解答
イ.ア以外の場合は、2科目から各1題、計2題を選択解答
(注)2題以上出題される科目にあっては、そのうち1題のみ選択可。
 
1.建築設計①、2.都市設計①、3.計測工学①、4.制御工学②、
5.電磁気学・電気回路①、6.電気機器①、7.電力工学①、8.電子工学①、9.通信工学①、10.信頼性工学①、
11.材料力学[機械系]①、12.機械力学①、13.流体力学[機械系]①、14.熱力学・熱機関[機械系]①、
15.航空工学①、16.構造力学(土木)①、17.土質力学①、18.水理学①、19.土木計画③、20.環境工学(土木)・衛生工学②、
21.材料工学(材料科学)[材料物理、材料化学]①~②、22.材料工学(金属材料)①~②、23.材料工学(無機材料)①、
24.原子力工学(原子核・放射線)①、25.原子力工学(原子炉・核燃料サイクル)①~②、
26.船舶海洋工学(流体)[船体復原性、船体抵抗・推進、船体運動]①~②、27.船舶海洋工学(構造)[船体強度・振動、船舶設計・艤装]①~②

(注1)
11(材料力学[機械系])と16(構造力学(土木))の同時選択不可。
13(流体力学[機械系])と18(水理学)の同時選択不可。
19(土木計画)と20(環境工学(土木)・衛生工学)の同時選択不可。
(注2)
1(建築設計)及び2(都市設計)は、「一般的な建築物及び都市・地区の設計を課題とし、マスタープラン(図面及び論述)の作成により、設計する能力及び企画する能力を問う問題」。
他の選択科目は、「科目内容に応じて必要な専門的知識、技術などの能力を論述、計算等を通じて問う問題」。
数理科学・物理・地球科学115題出題40題解答

Ⅰ部5題
基礎数学・情報数学

Ⅱ部10題
次の選択A、B(各10題)から一つを選択
選択A 数理科学系
線形代数、解析、確率・統計
選択B 物理・地球科学系
基礎物理、地球科学

Ⅲ部25題
次の17科目90題のうち任意の計25題解答
集合・位相、代数、幾何、解析、確率・統計、情報理論、計算機数学、離散数学、数値計算、数学モデル、
オペレーションズ・リサーチ、経営工学(経営数学・生産管理・品質管理)、
物理数学、古典物理学、現代物理学(物性物理学を含む。)、地球物理学、地質学
選択問題2題
次の科目から15題出題、任意の2題選択
代数、幾何、解析、確率・統計⑤、情報科学①、数学モデル①、
経営工学(経営数学・生産管理・品質管理)①、古典物理学、現代物理学(物性物理学を含む。)③、
地球物理学②、地質学②

(注)同じ科目から2題選択可。
化学・生物・薬学106題出題40題解答

必須問題
基礎数学、基礎物理、基礎化学、基礎生物学の計10題

選択問題
次の16科目(各6題)から5科目又は6科目を選択し、その30~36題のうちから任意の計30題解答
1.数学・物理、2.基礎物理化学・基礎無機化学、 3.物理化学・無機化学、4.有機化学、
5.工業化学・化学工学、6.分析化学・薬化学、7.薬理学、8.薬剤学・衛生化学、9.食品学、10.土壌肥料学・環境科学・農薬、
11.生化学・分子生物学、12.応用微生物学・生物工学、13.発生生物学・生理学、14.細胞生物学(形態学を含む。)・放射線生物学、
15.遺伝学・進化学、16.生態学(動物行動学を含む。)・系統分類学
選択問題2題
次の科目から19題出題、任意の2題選択
物理化学②、無機化学①、有機化学①、分析化学①、
化学工学①、薬化学①、薬理学①、薬剤学①、食品学①、土壌肥料学・農薬①、
生化学①、分子生物学・生物工学①、応用微生物学①、発生生物学①、生理学①、
細胞生物学(形態学を含む。)①、遺伝学①、生態学(動物行動学を含む。)①
(注)同じ科目から2題選択可。
農業科学・水産140題出題40題解答

Ⅰ部5題
生物資源に関する基礎[生物資源科学、食料事情、統計学]

Ⅱ部10題
次の選択A、B(各10題)から一つを選択
選択A 農業科学系
農業科学に関する基礎[農業・畜産業、生物学に関する基礎]
選択B 水産系
水産学に関する基礎
 
Ⅲ部25題
次の23科目(各5題)から5科目を選択し、計25題解答
1.作物学、2.園芸学、3.育種遺伝学、4.植物病理学、5.昆虫学、6.土壌肥料学・植物生理学、
7.経済学、8.農業資源経済学(基礎)、9.農業資源経済学(応用)、10.農業経営学、11.食料政策・農業政策・農業関係法律、
12.家畜育種学、13.家畜繁殖学、14.家畜生理学、15.家畜飼養学・家畜栄養学・飼料学・家畜管理学、16.畜産一般[畜産物生産・畜産物加工・畜産物流通]、
17.水産経済学・水産経営学、18.漁政、19.漁業学・水産資源学、20.水産海洋学・水産環境保全、
21.水産生物学・増養殖学、22.水産化学・水産利用学、23.水産一般[水産物生産・水産物加工・水産物流通]
選択問題2題
次の20科目(各1題)から2科目選択
1.作物学、2.園芸学、3.育種遺伝学、4.植物病理学、5.昆虫学、
6.農業資源経済学、7.農業経営学、8.食料政策・農業政策、
9.家畜育種学、10.家畜繁殖学、11.家畜生理学、12.家畜飼養学・家畜栄養学・飼料学・家畜管理学、
13.漁業学、14.水産資源学、15.水産海洋学、16.水産環境保全、17.水産生物学、18.増養殖学、19.水産化学、20.水産利用学
農業農村工学76題出題40題解答

必須問題
農業農村工学に関する基礎[農業・農村一般③、農業生産・環境一般②、数学・情報処理③、農業農村工学一般⑥、応用力学④、水理学④]の計22題
 
選択問題
次の9科目(各6題)から3科目を選択し、計18題解答
1.設計・施工、2.農業水利学、3.土地改良、4.農村計画学・公共経済学、5.農村環境整備、
6.機械基礎工学[機械力学及び機械要素・設計]、7.生物生産機械工学、8.食料機械工学・生物生産施設工学、9.環境調節工学[農業気象学及び生物工学を含む。]
選択問題2題
次の9科目(各1題)から2科目選択
1.設計・施工、2.農業水利学、3.土地改良、4.農村計画学、5.農村環境整備、6.公共経済学、
7.生物生産機械工学、8.食料機械工学・生物生産施設工学、9.環境調節工学[農業気象学及び生物工学を含む。]
森林・自然環境121題出題40題解答

必須問題
森林・自然環境に関する基礎[森林・自然環境に関する基礎科学④、森林・自然環境の現状と基本政策⑤、森林・自然環境の機能・効用に関する基礎④]の計13題
 
選択問題
次の12科目(各9題)から3科目を選択し、計27題解答
1.森林環境科学(森林政策及び林業動向を含む。)、2.森林資源科学(森林立地及び森林保護を含む。)、3.森林生物生産科学(森林経営・育林技術・森林工学)、
4.砂防学基礎、5.砂防工学、6.流域管理、7.造園学原論・造園材料、8.造園計画(自然公園)[自然環境保全を含む。]、9.造園計画(都市公園)[都市計画を含む。]、
10.木材特性・木質構造[木材需給を含む。]、11.木材加工・材質改良、12.木材成分利用(特用林産を含む。)
選択問題2題
次の4科目(各3題)から1科目を選択し、任意の2題解答
1.森林科学に関する基礎、2.国土保全に関する基礎、
3.自然環境・公園緑地に関する基礎、4.木材等林産物に関する基礎

人物試験

人物試験(人事院面接)は、春試験・秋試験を問わず、第2次試験の1科目として実施される『人柄、対人的能力などについての個別面接』(募集要項)です。

時間は僅か15~20分程度で、事前に提出した面接カード内容に沿って、3名の面接官が順次質問する形式で行われます。

評価軸は、①積極性(意欲/行動力)、②社会性(他者理解/関係構築力)、③信頼感(責任感/達成力)、④経験学習力(課題の認識/経験の適用)、⑤自己統制(情緒安定性/統制力)、⑥コミュニケーション力(表現力/説得力)から構成されています。

時間は短いですが、配点比重は、教養区分で4/24(1次試験の基礎能力試験(ⅠおよびⅡの合計)と同じ!)、それ以外の全区分で、3/15(1次試験の基礎能力試験よりも高く、専門択一試験と同じ)とかなり高いものとなっていますので、模擬面接等、十分な準備が求められます。

政策課題討議試験

政策課題討議試験は、院卒者試験および教養区分試験の第2次試験の1科目として実施される『課題に対するグループ討議によるプレゼンテーション能力やコミュニケーション力などについての試験』(募集要項)です。

実施形式は、まず与えられた政策課題(複数の参考資料も含む)に対するレジュメを20~25分で作成します。そして、6人一組のグループで順次2~3分間のプレゼンテーションを行い、その後30分間(教養区分は45分間)のグループディスカッションを行います。

配点は、教養区分:4/24、院卒者試験:2/15と、人物試験に比べて比重はあまり高くないのですが、最終合格後に実施される官庁訪問において、グループディスカッションを導入している省庁が増加しているため、多くの総合職志望者にとって、政策課題討議対策の重要性は高まっていると言えます。

政策論文試験・総合論文試験

大卒程度試験では、試験区分に応じて総合論文試験(教養区分)または政策論文試験(教養区分以外)が課されます。

内容は、「幅広い教養や専門的知識を土台とした総合的な判断力、思考力を判定する」(教養区分)、「政策の企画立案に必要な能力その他総合的な判断力及び思考力についての筆記試験」(教養区分以外)」。

そして、試験時間は、教養区分が2.5時間、それ以外の区分が2時間となっていますが、形式・内容面共に、ほとんど同じです。

どちらも、課題及び英文を含む複数の資料が用意され、それを1600字程度の論文にまとめます。

ただし、配点は教養区分が6/24、それ以外の区分が2/15と、教養区分では論文の出来が合否に大きく左右します。

国家総合職の試験科目の対策ポイント

国家総合職合格には、全区分共通の基礎能力試験(特に数的処理)の対策と、自分の区分に合わせた専門試験対策の両立が鍵です。

基礎能力試験は数的処理を最優先で対策する

ここでは、教養区分以外の試験区分を念頭にお話しします。

総合職の基礎能力試験は数的処理と文章理解で出題数のほぼすべてを占めています。加えて、現在の総合職試験は昔と異なり、素点ベースで6割未満でも1次試験は十分合格可能ですので、全ての科目に力を入れる必要はありません。

最も出題数の多い数的処理を最優先に試験対策をしましょう。

とはいっても、総合職の数的処理は難易度が相当高いので、闇雲に過去問題集を回しても時間がかかるだけで成果は目に見える形で現れないことと思います。

それゆえ、数的処理に苦手意識のある方は「苦手な図形は諦める代わりに、資料解釈は絶対に間違えない」「判断推理の学習に特化する」等、メリハリをつけることで何とか半分の正答率を確保し、その分を文章理解でカバーするのも検討の余地ありです。

反対に、語学に苦手意識のある方は、文章理解の失点を数的処理でカバーするとよいかもしれません(政策論文・総合論文では、A4用紙1ページ強の英文が参考資料として登場しますので、語学は絶対捨て科目にしないでください!)

専門試験は区分の出題傾向に合わせて絞り込む

専門科目は科目数が多いので、まずは各試験区分の出題内訳を確認してください。

私は経済学を専門としていますので、ここでは経済区分を例に話します。経済区分では、最も出題数の多い経済理論が最重要科目であるのは当然ですが、その上で、経済理論と重複分野のある科目、具体的には財政学・経済政策および国際経済学に集中すると、2次対策も兼ねることができるので効果的です。

実は、経済学部でも、数学やデータ分析をほとんど扱わない学生は多くいます。そうした方は経済史・経済事情を、一方、データ分析を扱う学生は統計・計量経済学の学習に力を入れ、代わりに経営学は捨て科目にするのも戦略としてはありです。

専門科目に捨て科目を複数設けることに不安を抱く方も多いと思いますが、現在の総合職試験において、教養区分を除いて、1次試験で6割超の得点率を要求する試験区分はありません。ゆえに、効率的な学習を心掛けましょう。

英語外部試験(TOEFL・TOEIC・IELTS・英検)のスコアで加点を狙う

総合職試験の全ての試験区分では、外部英語試験(TOEFL(iBT)、TOEIC Listening & Reading Test(公開テストに限る。)、IELTS、実用英語技能検定)を活用し、スコア等に応じて総得点に15 点又は25 点を加算することができます。

ちなみに、25点はどのくらいの重みをもつかというと、2026年院卒(行政)区分の合格最低点が291点、法律区分が551点ですので、4.5~8.6%の割合を占めますので、可能ならばスコア提出をしましょう。

ただし、対象となるのは、試験年度の4月1日から遡って5年前の日以後に受験した英語試験であって、スコア等を証明する書類の原本(又はこれに相当する書類)を第2次試験(人物試験)の際に提出することができるものに限ります。

当然のことながら、人物試験の際に必要書類を提出できなかった場合は、英語試験による加算はできません。

それゆえ、スコアを高めたいがゆえに総合職試験直前の英語試験受験は、日程的にも危険ですのでお勧めできません。

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国家総合職試験に関するニュース

人事院は、2025年12月24日に2026年(令和8年)国家公務員総合職試験の実施日程を発表しました。
令和8年度から教養区分が春と秋の年2回実施に変更されました。

春試験の一次試験は3月15日、二次試験は区分により4月12日~5月15日の間に実施されます。秋試験の一次試験は10月4日に実施予定です。

詳細は、国家公務員試験採用情報NAVIに記載されています。

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※2026年合格目標

この記事の著者

池田 俊明講師 (講師紹介はこちら


金沢大学大学院社会環境科学研究科博士課程後期修了(博士(経済学/金沢大学))
CIMAアカデミー・シニアパートナー
(兼)東洋大学経済学部,昭和女子大学全学共通教育センター非常勤講師

1992年 金沢大学 経済学部卒業
1994年 金沢大学大学院経済学研究科修士課程修了
2001年 金沢大学大学院社会環境科学研究科博士課程後期修了(博士(経済学/金沢大学))
2001年 大手資格試験予備校専任講師として国家一種経済職(現・国家公務員総合職経済区分)試験向け講座およびゼミを担当。
在職中、公認会計士、不動産鑑定士、証券アナリスト、中小企業診断士試験向け講座の講義も担当(いずれも経済学)
2013年 国家公務員総合職試験対策に特化したCIMAアカデミーを立ち上げ,官僚志望者への受験指導を開始
2016年 アガルートアカデミー公務員試験対策講座を担当。


25年以上にわたり、数多くの受験生をキャリア官僚として、霞ケ関へ送り込んだ国家公務員総合職のエキスパート。

また、現職の大学の経済学教員でもあり、試験科目として経済学が課される全ての資格試験の出題傾向に精通している。

国家公務員総合職経済区分試験向け講座の講師を担当。

ごあいさつ
このコラムでは、国家公務員総合職を目指す人々に正しく、そして役立つ情報を提供します。
夢の実現に向けて頑張るみなさんには、出所不明な噂に惑わされることなく、最も信頼できる心の拠り所として、このコラムを活用していただければ幸いです。

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