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公務員試験の面接対策【質問例付】~個人面接・集団面接・集団討論~

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公務員試験も就職試験である以上、人物本位・面接重視なのは民間企業となんら変わりません。

ですが、民間の就職活動と違って、一斉に試験が実施され、民間企業ほど多く併願もできない公務員試験では、第一志望先の面接が最初の経験になる可能性もあります。

そこで、今回は公務員試験の面接のスタイルやよく聞かれる質問例、対策についてご説明したいと思います。
このコラムを読んで、いち早く面接準備をして万全の体制を整えてください!

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面接試験が実施されるタイミングは?

公務員試験では、筆記試験の合格者に対して面接試験を実施することがほとんどです。

面接試験は、1回だけでなく、2回3回、スタイルを変えて実施するところもあります。

ただ、京都市の京都方式のように、第1次試験から受験者全員と個別面接を行う職種もあります。
また、市役所の中には、受験願書受付を手渡しに限定し、願書提出時に簡単な面接を実施するところもあります。

国家総合職や国家一般職では、筆記試験合格者に対して人事院が面接試験を実施しますが、最終合格(人事院の面接試験合格)=採用ではありません。
その後、就職を希望する官庁の面接試験(官庁訪問といいます)に合格して初めて内定となります。

同様に、東京特別区も、筆記試験合格者に対して特別区人事委員会が実施する面接試験に合格後、各区の面接試験に合格して初めて内定となります。

公務員試験の面接のスタイル

公務員の面接スタイルの基本は「個人面接」です。
採用人数が多い職種だと「集団面接」を実施するところもあります。

また、近年増加傾向にあるのが、「集団討論」や「グループディスカッション」といったコミュニケーション能力を測るスタイルです。

個人面接

受験者1人に対して、面接官が複数人で質問するスタイルです。

1回あたりの所要時間は15〜30分が一般的で、事前に提出した面接カードやエントリーシートに即して質問されることが多いです。

面接官が十数人も(!)いる自治体もあります。
これは、各部署の担当者が「これ」といった人材に面接段階からいち早く目をつけるためのようです。

個人面接を複数回実施する場合もあります。

集団面接

受験者が複数人に対して、面接官が複数人で質問するスタイルです。

回答する順番は、挙手制、指名制、端から順番…と様々です。

自分が答えようと思った内容が他の受験者と被った場合に慌てたり、他の受験者の回答を聞いて緊張したりしないように注意する必要があります。
この意味で、挙手制の場合はいち早く手を挙げた方が得策です。

集団討論・グループディスカッション

5〜10人ほどのグループに分けられて、与えられた課題について制限時間内に意見をまとめるスタイルです。
協調性や、コミュニケーション能力、タイムマネジメントの能力など試されます。

以上の他に、事前にテーマが与えられて、面接官の前でホワイトボードなどを利用してプレゼンすることを要求されるスタイルもあります。

経験者採用枠で多く課されていますが、特別枠でも採用する自治体があります。

変わり種としては、体育館に受験者が集められてグループ分けし、指示された模様のドミノ作りを課す自治体もありました。

「個人面接」以外にどのようなスタイルの面接が実施されているのか、情報収集と準備はしっかりしておきましょう。

面接試験のウェイトは?

公務員試験の大きな特徴として、試験方法が公開され非常に公平に実施されることです。

特に、国家公務員試験と一部の自治体は、各筆記試験と面接試験の配点割合を公表しています。

参考までに、いくつかの国家公務員・自治体のデータをご紹介しましょう(いずれも大卒程度)。

教養択一専門択一教養記述専門記述人物試験(面接)
国家一般職2/94/91/92/9
国税専門官2/93/92/92/9
裁判所事務官(一般職)2/102/101/101/104/10
神奈川県Ⅰ種100/550100/55050/550300/550 ※1
横浜市(事務)一次510/510
横浜市(事務)二次100/300200/300
横浜市(事務)三次15/66015/660630/660 ※2

※1 第一回個別面接50点・第二回個別面接250点の合計
※2 二次の面接30点・三次の面接600点の合計

表から見ると、国家公務員(上から3つ)は、神奈川県や横浜市に比べて、筆記試験のウェイトが高いように思えます。
実際、公務員試験に関するサイトの中には、国家一般職は筆記試験重視で合否が決定すると豪語するものも見受けられます。

ですが、国家一般職は、最終合格=採用ではありません。
勝負しなければならない面接は、官庁訪問です。

希望の官庁に面接予約をして、当該官庁の人事担当者の面接を受けて、内定をもらう必要があります。

各官庁には、これまでの試験成績の情報は伝えられますが、実際には、官庁訪問時の面接内容だけでほぼ内定が出るかどうかが決まるといっていいでしょう。
なぜなら、最終合格できるだけの学力があることはすでに証明されているわけで、採用する官庁としては人物評価を最優先で考えるのが通常だからです。

官庁の人事担当者の中には、内定を出すまで一度も筆記試験の成績表を見なかったと仰る方もいました。

国税専門官や裁判所事務官も、採用面接があり、そこでは人物重視です。
また、一応表のような配点を公表はしていますが、やはり、筆記試験は一定程度の点数を取っていれば、後は人物重視といえます。

そして、神奈川県や横浜市は、いわずもがなの面接重視なのがわかりますよね。

このように、公務員試験は民間の就職試験に比してヘビーな筆記試験があるものの、内定を頂けるかどうかは、筆記試験の順位よりも、面接重視・人物本位で決まります

内定獲得のためには、入念な面接対策に早めから取り組むことが重要ですね。

「個人面接」対策~よく聞かれる質問例~

「個人面接」でよく聞かれる質問をざっと挙げてみましょう。

  1. ここまでどうやって来たの?
  2. 今までで一番嬉しかったことは(悲しかったことは)?
  3. 今までで一番頑張ったことは?
  4. 今までで一番大変だったことは?
  5. これまでに挫折したことはある?
  6. ゼミでのあなたの役割は?
  7. サークル活動は何をしていたの?
  8. ボランティアの経験はあるか?
  9. 自己PRをしてください
  10. 長所と短所をあげてください
  11. 苦手な人とはどう付き合うか?
  12. ストレス発散の方法は?
  13. 最近気になったニュースは?
  14. 最近読んだ本は?
  15. 併願していますか?
  16. 第一志望はどこですか?
  17. 前職で経験したことをどう活かせると思うか?
  18. ◯◯を受験することをご両親はなんて言っているの?
  19. 志望動機は?
  20. なんで地方公務員なの?
  21. なぜうちの自治体を受けたの?
  22. ◯◯県の施策の中で気になっているものは?
  23. 今回落ちたらどうしますか?
  24. 採用されたらやってみたい仕事は?
  25. 希望する部署は?
  26. 何か質問(聞きたいこと)はありますか?

これらの質問から、面接官が知ろうとするのは、

  • 受験生はどういう人間なのか
  • 合格すれば辞退することなく働く意欲があるか
  • 採用されればどういった仕事ができそうか

この3点と言えます。

まず、どういう人間かを伝えるためには、行動を具体的に示すことが必要です。

たとえば、初めて会った人に「私は優しい人です」と言われても、「本当に?」と突っ込みたくなります。
優しさを感じさせるような、具体的な行動(過去のエピソード)を示さないと説得力がありません。

なので、学生時代や前職での経験やエピソード、つまり過去についての質問に答えることは、あなたがどんな人間、どんな性格なのかを面接官に伝える手段だと考えてください。

ですから、過去に関する質問には、自分はどういう人間・どういう性格かを意識して回答を準備してください。

次に、面接官が心配するのは、せっかく内定を出しても併願先に行かれてしまうことです。

なので、「私はここで働きたい」という意欲を、これまた具体的に示す必要があるのです。

たとえば、知人が、自分の好物や、誕生日などを覚えてくれていると、「この人は自分に興味があるな」と思いますよね。
同じように、各自治体・省庁にも個性がありますから、受験先の特徴的な政策・施策や、数字などを調べておくのは当然のことですし、採用されたらどういう仕事をしたいのか、自分との相性がいいことも具体的に話せるようにしておくといいでしょう。

さらに、これまで学んだこと、経験したことを具体的に語ることで、自分にはどんな能力があって、それを採用された暁にはどのように活かすことができるのかを考えておきましょう。

転職者であれば前職の経験をどう活かせるか、学生であればゼミやサークル活動、ボランティア、アルバイトでの経験をどう活かせるか、将来の可能性を面接官に感じさせることが重要です。

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採用する側の求める人物像とは

人事担当者の方に「どんな人物を採用したいか」とお聞きすると、異口同音に答えられるのが

  1. ストレス耐性のある人
  2. 人とお話ができる人

この2点です。

国民・住民の生活の様々な場面にかかわる公務員の職務は、その業務内容や時期によって激務になることも多々あります。
したがって、ストレスに強く、心も体も丈夫な人であってほしいわけです。

また、チームで進める業務が多く、住民・国民対応、議員対応等、人と接することが非常に多い公務員は、内外を問わず「人と話すこと」なしに業務を進めることはできません。
なので、人と話ができることが重視されるわけです。

ですから、面接全体を通じて、この2点をアピールすることは重要です。

趣味やストレス発散方法はどんなことでもいいので、答えられるようにしておけばいいです。

また、決して饒舌である必要はありませんが、沈黙してしまうことだけは避けるようにしておきましょう。
回答に困った時は、とりあえず質問をおうむ返ししましょう。
答えを考える時間稼ぎと落ち着きを取り戻すことができるはずです。

「集団面接」対策

「集団面接」は、受験者が複数人に対して、面接官が複数人で質問するスタイルです。

「集団面接」を実施する理由としては2つ考えられます。

まず、受験生が多い場合に「個人面接」をすると時間がかかるので、「集団面接」で時短を狙っていることが考えられます。
すると、「集団面接」が実施される場合は、面接を受ける人数(つまりライバル)が多いと考えていいかもしれません。

つぎに、面接官としては比較検討がしやすいというメリットがあります。

「個人面接」が続くと、何人か前の受験生との比較検討がしにくくなってきますが、一度に数人面接すると比較検討しやすくなるわけです。

質問内容は、「個人面接」に比べて突っ込んだ内容にはならないのが通例で、回答に窮するような質問はほぼないといっていいです。

ただ、他の受験生と比べて、溌剌とした印象を与えるよう、とにかく元気よく答えることを心がけましょう。

それと、これは見落とされがちなポイントですが、集団面接では横に受験生が並ぶので、個人面接に比べて、受験生と面接官の距離が開きます。
なので、個人面接以上にハキハキとボリュームアップして話す必要があります。

また、面接官との距離が開くということは、受験生の頭の先から足の先までバッチリ視野に入ります。
足の揃え方や向き(貧乏ゆすりは論外です)にも注意を払うようにしましょう。
とはいえ、必要以上に構える必要はなく、だらしなく見えないように気をつければいいだけです。

「集団討論」対策

「集団討論」とは、5〜10人ほどのグループに分けられて、与えられた課題について討論させるスタイルです。
協調性や、コミニュケーション能力、タイムマネジメントの能力など試されます。

会場のテーブルには、メモ用紙が用意されており、メモ用紙は提出するよう命じられることがほとんどです。
また、メンバーどうしは、本名で呼び合うのではなく、A〜Cなど与えられた記号で呼び合うことが多いです。

制限時間は40〜90分です。
試験官が最初にシンキングタイムを設けてくれてから討論に入るパターンもあれば、いきなり始めてくださいと言われるパターンもあります。

テーマは、事前に提示されて準備しておき、当日自分の意見をプレゼンしてから討論に入るパターン、当日発表され、その場で集められたメンバーで討論に入るパターンの2通りあります。

テーマに対する課題も、①テーマに対する解決策をまとめる、②テーマに対して賛成か反対かをグループでまとめる、③テーマに対するグープの意見をまとめる、の3パターンが考えられます。

よく問われるテーマ

圧倒的に時事問題が多いです。

  • 環境問題
  • 教育問題
  • 少子高齢化
  • 地域振興・観光
  • 防災対策
  • ワークライフバランス
  • 外国人労働者 など

教養択一や、教養記述で出題される時事問題とテーマは共通します。

特に、自治体では、その自治体特有のテーマが出題される傾向にあります。

合格するコツ

集団討論で合格するコツは1つです。

「とにかく課題に向かって協力する姿勢」です。

  1. テーマに対する自分の意見をメンバーに伝える
    臆することなく自分の意見を伝えるようにしましょう。
     
  2. テーマに対する他のメンバーの意見を傾聴する
    他の人の発言内容を一生懸命メモしようとするあまり、討論の最中はずっと下を向いたままにならないようにしましょう。発言している人の方を見るのが鉄則です。
     
  3. メンバー全員が同じくらい発言する
    発言が少ない人がいれば、必ず発言を促す機会を作るようにしましょう。このように意識するだけで違ってきます。
     
  4. タイムマネジメントに気をつける
    討論の初めに大体のスケジュールをみんなで決めて、全員が時間を意識すれば大丈夫です。予定時間が迫ってきたことに気づけば注意を促せばいいのです。

また、「集団討論では役割分担をしましょう」と書かれてある記事をよく目にします。
司会、書記、タイムキーパーが主な役割分担といわれますが、あまりお勧めしません。

まず、書記なんて不要です。
各自がメモを取ればいいのですし、実際の会議のように議事録を残す必要がないからです。
書記になった人は、メモを取ることに集中して発言の機会を失う恐れ大です。

タイムキーパーも、前述のように、全員でタイムマネジメントに気をつければいいだけです。

司会は決めてもいいかも知れませんが、司会を決めると司会に頼りきりになる傾向が往々にしてあります。
しかも、司会が有能でなかった場合、全員で自爆しかねません。

理想の集団討論は、全員が課題に向かって協力する姿勢を持ち、必要に応じて、話の流れ、時間経過、発言の少ない人の存在に気づいた人が、必要な対応をしていくことです。

もちろん、中には「司会やります!」と立候補する人もいるかもしれません。
その時には、否定することなく任せてあげましょう。

でも、頼りきりにならないことです。
「私は司会じゃないから」という考えは厳禁です。

究極の面接対策

「習うより慣れろ」これが面接対策には一番重要なことです。

場数を踏めば踏むほど、面接力は向上します。

筆記試験は模擬試験を受けていなくとも実力はつきますが、面接はそうはいきません。
そこで、めちゃくちゃ効果的な面接練習法をお伝えしましょう。

題して「面接ごっこ」です。

最低3人集まってください。Zoomでもいいです。

1人が面接官
1人が受験生
1人が見学者

となります。

4人以上であれば、面接官役を2人に増やせばいいですし、残りは全員見学者になればいいです。

見学者がタイムキーパーも兼ねて、スマホで撮影もしてあげましょう。
Zoomならビデオ撮影機能をオンにしましょう。

模擬面接が終われば、見学者・面接官は感想を述べてあげてください。

ここでのポイントは、必ず最低1箇所は褒めることです。

もちろん、気をつけるべき点、改善すべき点は伝えてあげましょう。でも、必ず褒めてあげてください。
出来るだけ具体的に。

やってみるとわかりますが、褒めるのは結構難しいものです。

「具体的に褒める」、これが人の話を聞き、理解し、表現する力をつけることになります。
もちろん、受験生役の自信にもつながります。

そして、この「面接ごっこ」の最大のメリットは、面接官の気持ちになれることです。

面接官を経験すると、面接官が何を聞きたいのか、どんな答えを待っているのか、格段に見えてくるようになります。

あとは、1回終了するごとに役割を交代してぐるぐる回せばいいのです。

騙しはしませんが、騙されたと思って、ぜひやってみてください。

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この記事の著者

小林 美也子講師 (講師紹介はこちら


大手資格予備校・地方自治体・企業・教育機関等様々な場所で,長年にわたり公務員試験,宅建試験の受験指導,職員研修を行う。

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