行政書士のバッジは、行政書士である証となるものです。コスモスをモチーフとした金色の徽章で、「調和」と「真心」という意味が込められています。

費用は約3,000円。行政書士会の登録証交付式に交付され、業務中は着用義務があります。

本記事では、行政書士のバッジについて解説します。バッジのデザインや意味、入手方法などについてわかりやすく解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。

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行政書士のバッジ(徽章)とは?

行政書士のバッジ(徽章)とは?

行政書士のバッジとは、いわば行政書士である証で「徽章(きしょう)」ともいいます。

行政書士会入会後、桐箱に入ったバッジを手渡された瞬間に、多くの新米行政書士が行政書士になった実感と、これから行政書士として頑張っていくのだという決意を噛み締めることとなります。

小さく軽いものですが、とても重いものに感じられることでしょう。

ここでは行政書士のバッジのデザインやバッジにこめられた意味、他の士業のバッジなどについても解説します。

行政書士のバッジはどのようなデザイン?

行政書士のバッジにはコスモスの花びらと、行政書士の「行」の文字が篆書体であしらわれています。

シンプルですが気品を感じさせる洗練されたデザインで、他の士業のバッジよりもかっこいいとの声もあります。

行政書士のバッジにはどのような意味がある?

行政書士のバッジが持つ意味は、デザインのモチーフとなったコスモスの花言葉そのものです。

コスモスの花言葉は「調和」と「真心」です。

行政書士に与えられた使命を考えると、いかにぴったりのデザインであるかがわかります。

行政書士は社会調和を図り、誠意をもって公正・誠実に職務を行うことを通じ、国民と行政との絆として、国民の生活向上と社会の繁栄進歩に貢献することを使命としています

出典:行政書士の使命 | 日本行政書士会連合会

士業それぞれのバッジ

ちなみに、行政書士以外の士業にも、それぞれバッジが存在します。

例えば、弁護士ならバッジそのものがひまわりとなっており、花の中心には公正と平等を表す天秤が描かれています。また、司法書士のバッジであれば、銀色のバッジの中心に五三桐花があしらわれたかわいらしいデザインです。他にも、社会保険労務士や税理士、公認会計士など、それぞれの使命を象徴するようなデザインのバッジがあります。

どれもかっこよく、バッジを付けたいという思いをきっかけに資格取得を目指す人もいるほどです。それぞれ見比べてみるのも面白いのではないでしょうか。

行政書士はバッジをどのように使っている?

バッジは、行政書士徽章等規則第3条第1項により、行政書士業務を行う際は常に着用しなければならないとされています。

しかし実際には、普段から着用している人やまったくつけない人、式典や行事の際にしか着用しない人など行政書士によってさまざまです。

バッジを付けていると、周囲にも何らかの士業に就いている人だということが伝わります。自分は行政書士だという自覚が芽生えたり、身が引き締まったりといった効果もあるでしょう。気を引き締めて挑まなければならない仕事の際にも、自分を鼓舞する材料になるのではないでしょうか。

また、バッジを着用しているだけで仕事につながったというケースもあります。

新米行政書士の場合、自分が付けていてもいいのかと、着用することをためらってしまう人もいるでしょう。しかし、新米だからこそバッジを付け、堂々と街を歩いてみることをおすすめします。そうすれば、自然に自信も自覚もついてくるはずです。

バッジをつけない行政書士もいる?義務と罰則の有無

「バッジをつけていない行政書士を見かけるけれど、つけなくてもよいの?」と疑問に思う方もいるでしょう。

バッジ(徽章)の着用は、本章で解説したとおり日本行政書士会連合会の規則で「業務を行うときは着用する」と定められた義務です。ただし、これは行政書士会のルールであって、行政書士法などの法律上の義務ではないため、つけていなくても罰則はありません。実際、事務所での書類作成が中心の日は着用しない人、式典や公的な場面でだけ着用する人など、運用は行政書士によってさまざまです。

つけない理由としては、「スーツの襟に穴を開けたくない」「スーツを替えるたびの付け替えが面倒」「紛失が心配」といった実務上の事情が挙げられます(穴を開けない付け方や付け替えの工夫は次章で解説します)。

もっとも、官公署への同行や依頼者との面談など「行政書士として」振る舞う場面では、バッジは資格者であることを示す信頼の証になります。罰則がないからつけない、ではなく、業務の場面に応じて着用するのが望ましい運用といえるでしょう。

行政書士バッジのスーツへの付け方は?襟に穴がないときの対処法

バッジを受け取った新人行政書士がまず迷うのが「スーツのどこに、どうやって着けるのか」です。ここでは、着ける位置・留め具の扱い・穴がないスーツでの対処法を解説します。

バッジを着ける位置はスーツの左襟(フラワーホール)

行政書士バッジは、スーツの左襟にあるフラワーホール(ラペルホール)に着けるのが基本です。フラワーホールとは、ジャケットの左襟に開いているボタンホール状の穴のことで、社章や士業バッジを着ける定位置とされています。

弁護士や税理士など他士業のバッジも同じ位置に着けるのが一般的で、名刺交換や打ち合わせの際に相手の目に入りやすく、行政書士であることを自然に示せます。

ネジ式バッジの着け方:襟に穴がないスーツはどうする?

行政書士のバッジは、一般にネジ式(スクリュー式)の留め具が使われています。襟の穴にバッジの軸を通し、裏側からネジで留めて固定する仕組みです。

注意したいのは、最近のスーツはフラワーホールが「飾り」として閉じられていたり、そもそも開いていなかったりすることです。襟に穴がないスーツでバッジを着けたい場合、主に次の方法があります。

対処法特徴
お直し店・紳士服店でフラワーホールを開けてもらう仕上がりがきれいで定番の方法。スーツ購入時に依頼することも可能
目打ちなどで襟の織り目に小さな穴を通すネジ式バッジの軸は細いため、生地の織り目を広げる程度で通せる場合がある。高級スーツでは非推奨
マグネット式・クリップ式のバッジホルダーを使うスーツに穴を開けずに着けられる。ただし磁力による落下や、厚手の生地で使えない場合がある

大切なスーツに自分で穴を開けるのは失敗のリスクがあるため、長く着るスーツであれば、お直し店でフラワーホールを開けてもらうのが安心です。

スーツを毎日替える人は付け替えの工夫を

ネジ式のバッジは着け外しに手間がかかるため、毎日スーツを替える方は「バッジの付け替え忘れ」が起こりがちです。実務では、次のような工夫をしている行政書士もいます。

  • よく着るジャケットにバッジを着けたままにし、外出用の1着を決めておく
  • バッジを紛失・破損した場合は再購入できるため(詳細は次章)、複数のスーツ用に用意する
  • 穴を開けたくないスーツ用にマグネット式ホルダーを併用する

なお、前章で解説したとおり、行政書士は業務を行うときにバッジ(徽章)を着用することとされています。官公署への同行や依頼者との面談など「行政書士として」動く場面では着け忘れがないようにしましょう。

行政書士バッジの入手方法は?いつもらえる?

行政書士バッジは各都道府県の行政書士会にて行政書士登録を行ったあと、伝達式にて交付されます。

費用は約3,000円で、紛失や破損などにより新しいものを購入したい場合も、同様の価格で行政書士会で購入できます。

オークションサイトで販売されていることもありますが、本物であるかどうかの保証がなく見極めも困難であるため、行政書士会で購入したほうが無難です。

また、オークションサイトを利用すれば行政書士でなくてもバッジを入手できてしまいますが、行政書士ではない人が着用することによって誤解を生む場合があります。

行政書士ではない人が行政書士を名乗ることは罪に問われるため、取り扱いには注意が必要です。

特定行政書士バッジ・補助者バッジとは?

バッジにもいくつか種類があります。

ここでは、特定行政書士バッジや補助者バッジについて解説します。

特定行政書士バッジとは?

特定行政書士バッジとは、特定行政書士の付記を受けている人だけが購入できるバッジのことです。

購入は「全行団ショップ」という行政書士向けの商品を扱うネットショップからできますが、いつどのタイミングでも購入できるわけではなく、年1回の受注期間内に注文しなければなりません。

裏面にシリアルナンバーが入っており、紛失や破損の際には届出が必要です。

ちなみに、特定行政書士制度とは、以前は弁護士にのみ認められていた、行政の許認可などに関する不服申立て手続きが行政書士にも行えるようになる制度です。

特定行政書士の資格を得るためには、法定研修の課程を修了し、認定試験に合格する必要があります。その後、行政書士証票に「特定行政書士」という肩書きが付記されます。

補助者バッジとは?

補助者バッジとは、行政書士会に補助者として登録した人に交付されるバッジのことです。

行政書士バッジとはデザインが異なり、コスモスの花びらの中心には「行」ではなく「補」の文字が入っています。行政書士バッジが金色なのに対し、補助者バッジは銀色なため、違いは一目瞭然です。

ちなみに、補助者とは行政書士の仕事を手伝う人のことで、行政書士の資格がなくても行政書士の監督下で行政書士業務が行えます。

補助者と名乗るだけで補助者になれるわけではなく、行政書士会に登録しなければなりません。

まとめ

以上、このコラムでは行政書士のバッジについて解説しました。

最後に、このコラムの要点をまとめます。

行政書士バッジまとめ

  • 行政書士のバッジはコスモスがモチーフとなっており、調和や真心といった意味が込められている
  • 業務中はバッジを着用する義務があるが、実際は着用しない人もいる
  • バッジは有料である
  • 特定行政書士や補助者にもそれぞれバッジが存在する

行政書士は士業の中でも特に国民の生活に密着した業務が多く、身近なところで人々の力になれる魅力的な仕事です。

行政書士になるためにはいくつか方法がありますが、試験を受けて合格することがスタンダードな方法です。興味がある人は、ぜひ目指してみてはいかがでしょうか。