行政書士の資格に興味を持っている人は、資格取得後に仕事があるのかは非常に気になるのではないでしょうか。行政書士は一部では仕事がない、食えないなどと言われていますが、それは事実とは言えません。

この記事では、行政書士の仕事の実情や、「仕事がない」「食えない」行政書士にならないための注意点などについて解説します。

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行政書士は「食えない」「仕事がない」と言われる理由3つ

インターネット上などの情報で、行政書士は「食えない」「仕事がない」などと一部で書かれているのを目にしたことがあるのではないでしょうか。

実際には、行政書士を本業として生計を立てている人が数多く存在しており、行政書士イコール「食えない」「仕事がない」というのは事実ではありません。

ただし、行政書士として生計を立てることができない人が一部存在することも事実です。

なぜ行政書士が「食えない」「仕事がない」と一部で言われてしまうのでしょうか。以下、主な理由です。

  1. 士業の中で人数が多いため
  2. 仕事のイメージがわきにくいため
  3. AIに代替される不安があるため

1.士業の中で人数が多いため

行政書士は、数ある士業の中で、人数が多い職業です。

行政書士の会員数は、令和3年10月1日時点で50,428人です。
参考:単位会所在地・会員数等 | 日本行政書士会連合会 (gyosei.or.jp)

同じ文系の士業と比較してみると、下記のようになります。

司法書士:22,718人(令和3年4月1日現在)
公認会計士公認会計士:32,488人(令和2年12月31日現在)
弁護士:43,030人(令和3年12月1日現在)
税理士:79,956人(令和3年11月末日現在)

参考:日本司法書士会連合会 | 会員数他データ集 (shiho-shoshi.or.jp))・0-0-0-0-20201231.pdf (jicpa.or.jp))・日本弁護士連合会:日弁連の会員 (nichibenren.or.jp))・税理士登録者数 | 日本税理士会連合会 (nichizeiren.or.jp)

税理士に次いで人数が多いのが行政書士なのです。

人数が多いと、その分ライバルが多いことになるため、し烈な競争にさらされて仕事のない行政書士が一定数出てしまうというイメージがあるかもしれません。

確かに、すべての行政書士に満遍なく仕事があるわけではなく、仕事が殺到する行政書士もいればほとんど仕事の依頼がない行政書士も存在します。

ただ、実際には、行政書士は他士業に比べて業務範囲が広く許認可申請だけでも1万種類以上あることもあり、人数に対して仕事の量は不足していることはありません

どの士業であっても競争はあり、営業力不足などで一定の割合で仕事が取れない人は存在します。
行政書士は元々の人数が多いため、他の士業と「仕事のない人の割合」が同じだとしても、その声は耳に入りやすい傾向があります。

2.仕事のイメージがわきにくいため

行政書士がどのような仕事をしているのか、他の士業である弁護士や税理士などと比べると、一般的にわかりにくいと言えるでしょう。

弁護士イコール裁判、税理士イコール税務という風にイメージがわきやすいのに対して、行政書士の仕事の認知度は決して高いとは言えません。

そのため、どのような仕事で収益を上げているのかも想像しにくい傾向があります。

実際には、行政書士の仕事は許認可申請を中心に多岐にわたり、専門性が高く高単価の業務も数多く存在します。

関連コラム:行政書士とは?主な仕事内容&具体的な業務内容例14個

3.AIに代替される不安があるため

行政書士の仕事は書類作成が中心であり、今後はAIで代替可能なのではないかという意見があります。
この点については次に詳しく解説します。

将来行政書士の仕事はAIに取られる?

野村総研とオクスフォード大学の共同研究(2015年)によると、10~20年後には、日本国内の約49%の人が就いている職業がAIで代替可能という推計結果が出ています。
参考:野村総合研究所

行政書士も例外ではなく、行政書士業務の大部分が技術的にはAIで代替できるとされており、不安を感じる人も多いかもしれません。

しかしこの結果通り、行政書士業務の大部分がAIで代替される可能性は低いでしょう。

なぜなら、AIで代替できるのは、本人がどのような手続きをするべきかを明確に理解したうえで、その手続きを行うといった条件下での事務処理に限定される可能性が高いからです。

行政書士は、単に事務処理を代行するわけではなく、顧客の話をよく聞いたうえで、どのような解決策があるのか提案したり、どのような手続きをするのがベストかを一緒に探っていくプロセスが手続きをする前に存在し、その作業をAIで代替することは非常に困難です。

実際の手続きをする前に、関係する官公署に相談に行ったり現地調査することなども行政書士の仕事であり、この作業もAIですぐに代替できるとは考えにくいでしょう。

一方、AIで代替できるのは、たとえば、一定年数ごとに定期的に行っている許認可の更新手続きを同じ内容で行うようなケースであれば可能でしょう。

その意味で、これからの行政書士には、単なる事務処理能力だけではなく、顧客との対話能力、提案力、よりよい方法をアドバイスできるための知見の高さ、幅広い知識などが求められるでしょう。

また、行政書士の業務範囲自体は拡大傾向にあるため、能力のある人であれば成功するチャンスはより高まっていくでしょう。

「仕事がない」「食えない」行政書士の特徴3つ

下記のような行政書士は、一部の「仕事がない」「食えない」行政書士になってしまうことがあります。

  1. コミュニケーション能力が低い
  2. はじめから仕事のえり好みをする
  3. 経営計画に無理がある

1.コミュニケーション能力が低い

一部の行政書士の中には、コミュニケーションが苦手だから資格を取って専門職になればいいと考えて資格を取った人がいます。

しかし、どのような職業であってもコミュニケーション能力は不可欠で、それは行政書士も同様です。

特に、行政書士は独立開業するのがオーソドックスな働き方であり、自分で仕事を取る必要があります

そのためには、直接顧客に対応する能力はもちろんのこと、仕事を紹介してくれる他士業や関係者と円滑にコミュニケーションをとる能力が必要です。

特別に口が達者だったり、カリスマ性がある必要はありませんが、ビジネスマナーをしっかりと身に付け、気持ちよくやり取りができるコミュニケーション能力は必要不可欠です。

独立する前に、企業や事務所に勤めて基本的なビジネススキルを身に付けることはこの面でも約に立つでしょう。

2.はじめから仕事のえり好みをする

一部の行政書士は、自分の経験のない業務や難しそうな業務には手を出したくないと考え、特定の業務しか受け付けない人がいます。

そのような人は、いつまで経っても経験を積むことができず、業務範囲が広がらないため、成長することができません。

たとえ経験がない業務であっても、依頼を受けたのであれば、経験がないことをきちんと伝えたうえで誠心誠意取り組んでみる姿勢が大切です。

それによって自然と実力が高くなり、様々な業務に対応できる力が身についてきます。

3.経営計画に無理がある

行政書士として独立開業する場合、資金計画、経営計画をしっかりと立てて準備しておかなければ、経営が軌道に乗る前に資金がショートするなどして廃業に追い込まれてしまう可能性が高くなります。

ランニングコストがどれくらいかかるのか、どのような集客方法でどれくらいの収益を見込めるのかなど、しっかりと見込みを立てたうえで、必要な準備をしておく必要があります。

特に開業時に融資を受ける場合には、より慎重になる必要があるでしょう。

開業前に仕事を紹介し合える人脈づくりをしたり、当面の間は赤字でも経営を維持できるだけの蓄えをするなどと言った準備期間はほとんどの人に必要です。

自分自身の経営計画をしっかりと立てることができれば、会社経営者の顧客に対して自信をもって適切なアドバイスができるようになります。

「仕事がない」「食えない」行政書士にならないために

行政書士に限った話ではありませんが、資格を取っただけで安泰ということはありえません。ただし、以下のような点に気を付ければ、行政書士は将来性のある魅力的な職業の一つです。

自分で可能性を狭めない

行政書士は業務範囲が広く、すべての業務知識を身に付けるのは至難の業です。

ただし、最初から自分の業務範囲を限定してしまうのは得策ではありません。
色々な業務に取り組むことで、どんどん行政書士としての実力は上がっていきます。

そうして経験値が高くなると、初めて取り組む業務であっても職業的な勘が働きコツがわかるようになり、困難な業務にも対応できる力が自然と身に付きます。

困難な業務にも対応できるようになれば、報酬単価も高くなり、収益も安定するでしょう。

様々な業務に取り組んだ結果として、自分の得意分野ができるのはよいことですが、はじめから自分で業務を限定することは避けたほうがよいでしょう。

業務範囲の広さは行政書士の大きな魅力であり、それを生かして自分の可能性をどんどん広げていきましょう。

世の中のトレンドに目を配る

その時々によって、行政書士の業務にも需要の高い業務とそうでない業務があります。

どのような需要があるのかをいち早くキャッチして、時代の変化に柔軟に対応できれば仕事を得るチャンスが多くなります

需要の高い業務分野を把握し、いち早く取り組んで実績を作っておくことで、その実績をアピールしてさらに顧客を呼び込むことにつながります。

昨今であれば、補助金や助成金の申請手続きの需要なども高まっており、これらの業務を通じて縁ができた企業とは、その後も各種の相談に乗ったり最適な提案をすることによって、継続的な取引関係ができる可能性があります。

また、世の中のトレンドを把握していち早く情報収集しておくことで、顧客からの問い合わせにもスムーズに対応でき、「あの先生に相談すれば安心だ」と信頼を得ることにもつながります。

関連コラム:行政書士は将来性のある仕事?将来も長く活躍するための5つのポイント

まとめ

行政書士は「仕事がない」「食えない」と言われることについて解説しました。

行政書士だから「仕事がない」「食えない」ということにはなりません。

アガルートの行政書士講座、実務講座を担当する講師による対談動画でも、「行政書士が食えない」と言われることについても触れています。ぜひ参考にしてください。

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