日本営業士会インタビュー!営業士検定とは?
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営業士検定を実施されている、日本営業士会にインタビューを行いました。
営業士検定の概要や受験するメリットなどについて、詳しくご回答いただいています。
営業士検定に興味をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
営業士検定とはどのような検定なのでしょうか?
「営業士」はマーケティング・セールスのスペシャリストです。
営業士検定は、マ―ケティング・セールス分野における知識と実務能力を評価する資格試験として、誕生しました。
その目的は、営業職のプロフェッショナルに求められる行動基準やスキルを体系的に学ぶ機会を提供することです。
そのため、営業士検定は「初級」、「上級」、そして「マスター」の3つのレベルで構成され、それぞれの段階で基礎知識や応用力、専門的なスキルを問われます。
初級は、「営業従事者に関する全般的な基礎知識を理解しているか。営業従事者として、必要なスキルと基本的な方向性について理解しているか。」を問うもので、営業担当の初心者などが対象となります。
上級は、「企画型営業の応用知識を習得しているか。営業、営業企画、マーケティング、マネジメントにおける応用知識を習得しているか。」と問うもので、中堅幹部クラスが対象となります。
マスター級は、「経営に関する高度の専門的な知識を身につけ、経営、営業事業評価等の実践知識を習得しているか。営業戦略立案・実行、コーディネート手法における知識を習得しているか。」を問うもので、幹部クラスが対象となります。
背景には、営業職における専門性と信頼性がますます重要視されていることがあり、実務に直結した人材育成を支援することが求められています。
また、営業業務の効率化や国際的ビジネス環境の変化に対応する一環として、知識レベルを評価する手段として、資格の標準化が求められてきたことも、営業士検定が求められている理由の一つです。
営業士検定の特徴を教えてください
営業士検定の大きな特徴として、他の営業関連資格と比べて、理論だけでなく実践的な営業能力にも重点を置いている点があります。
ここからは、他の検定試験との比較になります。
たとえば、営業検定(日本営業協会主催)では、営業マナーや行動指針など営業の一般的な知識を評価します。
一方で、営業士検定は、職務遂行に必要な高度なマーケティング知識や営業スキルを広くカバーしつつ、実際の現場でも応用可能な実践的能力を重視しています。
また、試験の構成にも違いがあります。
他の資格が理論的な問題を主に取り扱うことが多い中、営業士検定では、より実務に即した内容となって、複雑なビジネスケースに基づいた出題やロールプレイ形式の試験を含む場合もあります。
営業士としての活躍を目指す方にとって、この資格は現場での即戦力を身につけるために効果的な手段といえます。
対象も、営業士では、製造業・メーカー・サービス業を中心に、工業、IT、環境、医療、建築、金融などのあらゆる商品・サービスが対象となっています。
一方で、たとえば、販売士は小売業での販売職に重要な資格であり、試験の内容も品揃えや接客マナーを中心としたものになっています。
「販売士が活躍する舞台となるのは主に店舗内」というイメージをお持ちいただくと、その違いがわかりやすいかもしれません。
つまり、販売士は小売業に特化した、ビジネス、仕事のスキルを養成するもので、営業士はカテゴリの広さ、深さ、BTOBやBTOCなどのマーケティング、の違いです。
どのような方が受験されることが多いのでしょうか?
BtoB、BtoCを核に、業種、カテゴリに対応しており、商業系、工業系、IT系、環境、医療業界問わないのが特徴ですが、このところ直近では、工業・IT系の大手企業の方が多くなっているように見られます。
その理由を想定させていただくと、企業の社内での営業教育を標準化したいが教育担当者の負担が大きくなっている、ということがあるのでは、と思われます。
営業士検定では、テキストにより、重要なのはマーケティング、科学的数値を捉えて活動すること、が学べます。
とくに、戦略的な手法が学べること、その戦略の中心となる、「商・販・販促・経営」(経営戦略・販売営業戦略・プロモーション戦略・経営戦略)が学べます。
また、製品評価、試作品評価に活用できる、営業士会独自のツール「MMP戦略ツール」を活用できます。
さらに、フォローで、その実践スキルを会得することができることです。
営業士検定を受けるメリットを教えてください
なんといっても重要なのはマーケティングで、科学的数値を捉えて活動することや、戦略的な手法が学べることです。
「商・販・販促・経営」という戦略からの視点を学べ、営業士会独自の戦略である、マネジメントマーケティング、についても学べる点が特徴です。
営業士検定で資格を取得することは、営業職でのキャリアアップにおいて大きなメリットとなります。
営業士検定は営業のスキルを体系的に学べる検定試験であり、基礎から応用まで実践的な知識を深めることが可能となっています。
この資格取得により、自身の営業力を客観的に証明できるほか、自社での社内評価の向上や昇進のきっかけにもつながります。
特に、営業士上級や営業士マスターを取得すると、組織内でリーダーとして活躍する機会が増えるため、責任あるポジションを目指している方には理想的な選択肢です。
実際にどのような場面で活用できる資格でしょうか?
営業士検定に合格した後は、その知識やスキルを多岐にわたる営業シーンで活用できます。
たとえば、顧客先での提案力や交渉力の向上に役立つほか、マーケティング知識を活用した販路拡大や見込み顧客の効果的なアプローチなど、実務に直結する応用が可能となります。
その他、組織内でも後輩指導や営業プロセスの改善提案などの場でリーダーシップを発揮でき、チームの業績向上に貢献する力を強化できます。
この資格を取得していることは、顧客との信頼関係を築く際にもプラスに働き、営業職全体のパフォーマンス向上につながります。
社会のデジタル技術の進化により、営業もますます効率化されています。
しかしその一方で、人間的なコミュニケーションや課題発見力といったスキルの重要性も高まっています。
営業士検定はこのような社会的なニーズに応える形で、実務に必要なスキルを体系的に習得することができ、それを証明する手段として広がりを見せています。
営業士検定の試験概要について教えてください
営業士検定は、学習レベルに応じて「初級」「上級」「マスター級」の3段階に分かれています。
初級では営業の基礎知識に焦点を当てており、初めて営業に挑戦する人や基礎を再確認したい人に適しています。
上級では基礎を応用する力が求められ、より実践的な知識やスキルを学びます。
そしてマスター級では高度なマーケティング戦略やチーム管理能力など、営業のスペシャリストとして求められる知識を深めていきます。
各段階を通じてスキルアップを図り、最終的に現場の即戦力となる営業力を鍛えられる点が、この検定の大きな利点です。
詳しい試験概要は以下の通りです。
- 受験資格:特に制限はありません。
- 試験日:2025年6月8日(日)
試験時間:13:00~14:10(70分)(選択式50問)
※初級は、営業士上級との併願が可能です。
※営業士上級の試験時間は、15:00~16:10(70分)です。 - 受験料:営業士初級 9,900円(税込)、営業士初級・上級併願 24,200円(税込)
- 受験方法:オンライン受験のみ
営業士検定は今後どうなると思われますか?
営業に関わる方に必須の戦略はいつの時代も4つ、「商・販・販促・経営」です。
これは普遍であり、ツールが変化していくとはあるとしても基盤は変わりません。
この基盤には「マネジメントマーケティング」の理論があります。
「マネジメントマーケティング」とは、日本営業士会を含むMMPグループの会長である小塩稲之が提唱した理論で「新たなマネジメントを生み出すマーケティング」とも呼ばれています。
経営ビジョンや経営計画を含むあらゆる事業活動においてマーケティングは常に先行し、新たなマネジメントや新規事業を創出することが基本的な考え方です。
既存の事業体(経営)活動においては、川下から川上を見つめ、経営全体、経営の根幹までを含めて構築するという概念を含んでいます。
マネジメントマーケティング理論は、それぞれにツールはアメーバ上に変化してゆくが、戦略である4つは、人類が消滅しない限り永遠である、を背景にしていますので、営業士もさらに進化を続けていきます。
時代の変化に対して、営業士検定はどのように対応していくのでしょうか?
日本営業士会では業界動向を見据えたカリキュラムの見直しや試験内容の更新を積極的に行っています。
というのは、営業士検定の価値は今後もさまざまな形で高まっていくと考えられるからです。
例えば、営業でも、オンライン営業やリモートワークに対応した新しい営業スキルの導入が期待されます。
また、国際的な営業市場に対応するため、多言語対応や異文化理解を視野に入れた内容が加わる可能性もあり、グローバルな営業士としての認定につながるかもしれません。
このように、時代に合わせて進化する営業士検定は、多くの営業職にとって必須の資格となることで、キャリアアップだけでなく企業そのものの競争力向上にも貢献することができます。
AIやデジタル技術との関係についても教えてください
AIやデジタルトレンドの進化は営業職にも大きな影響を及ぼしています。
例えば、顧客データを解析するAIツールの普及により、的確なターゲティングや効果的な提案が可能となりました。
しかしながら、最終的に顧客との信頼関係を築くのは「人」の役割です。
営業士検定で学べるスキルは、こうした技術を活用しながらも、人間として顧客と深い信頼を築ける営業を目指す内容となっています。
また、AIやデジタル技術を効果的に現場で運用するための基礎知識や応用方法を学べるのも大きな特長です。
<令和7年度の営業士試験>
試験日:2025年6月8日(日)
営業士について詳しく知りたい方は、日本営業士会公式ホームページをご覧ください。