50歳からでも食える資格10選!定年のない仕事につける資格は?男女別に解説!
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人生100年時代を迎えた今、「定年を迎えたあと、安心して生活できるだろうか」と、将来の収入に対して不安に感じるミドル世代は少なくありません。
特に年金や再雇用だけで暮らしていけるのかどうか、疑問に思う方は多いでしょう。
50代からのキャリアで注目されているのが、資格の取得です。
定年を気にせず働ける仕事や収入源を得るために、実用性のある資格を取る人が増加しています。
本コラムでは、50代からでも食べていける資格10選を紹介します。
男女別におすすめの資格や資格を選ぶポイントについても触れるため、50代からのキャリアで迷っている方はぜひ最後までご覧ください。
目次
50歳からでも食える資格10選!
50代からでも食べていける資格10選は、以下のとおりです。
- 宅地建物取引士
- 司法書士
- 行政書士
- 中小企業診断士
- 土地家屋調査士
- 介護福祉士
- 社会保険労務士
- 電気工事士
- 電気主任技術者
- ファイナンシャルプランナー
各資格の概要・平均収入・難易度・おすすめの理由について、それぞれ解説します。
宅地建物取引士
概要
宅地建物取引士(以下、宅建士)は、不動産取引の専門家として活躍できる国家資格です。
宅建士には独占業務があり、不動産契約の際の重要事項の説明や書面への記名といった公正な取引を担保する業務は宅建士しかできません。
宅建士の資格を取得するためには、年に1回、10月に実施される国家試験に合格する必要があります。
受験資格に年齢や学歴などの制限はなく、50代からでもチャレンジが可能です。
合格後は登録と宅建士証の交付を受ければ、宅建士として活動がスタートできます。
宅建士のスキルは、不動産業界はもちろん、建築・金融業界でも重宝されるため、50代以降の再就職や独立開業に役立つ資格として人気です。
さらに宅建士の業務には信頼構築力やコミュニケーション能力が求められるため、ミドル世代との相性も良いでしょう。
50代の平均年収
宅建士として働く50代の平均年収は、国税庁の統計によると、50〜54歳で730.21万円、55〜59歳で790.47万円です。
宅建士の年収は比較的高い水準であり、実績や営業力によっては、さらに高い年収を狙うことも可能です。
※出典:住宅・不動産営業 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
難易度
宅建士試験の合格率は例年13%〜19%であり、令和7年度の試験は合格率18.7%でした。
受験者数は20万人超の人気資格であり、合格するためには300〜400時間の学習が必要といわれています。
また、試験の出題範囲は広く、民法・不動産関連法・宅建業法・税や法令上の制限など、膨大な専門知識を覚えなければ合格に届きません。
ただし、社労士や司法書士など、ほかの国家資格と比べると合格率は比較的高く、計画的に学習すれば十分に手が届く難易度です。
中高年におすすめの理由
宅建士が50代におすすめな理由は、以下のとおりです。
- 年齢や学歴に関係なくチャレンジできる
- 不動産業界での需要が安定しており、再就職や独立に強い
- 営業経験や人脈を活かしやすいため、50代からのキャリア転換も可能
司法書士
概要
司法書士は、不動産や会社の登記をはじめ、遺言・相続・成年後見・裁判業務などを担う法律の専門家です。
不動産の売買や会社設立に関する登記業務の代理申請を行えるものは司法書士のみで、法律に基づく独占業務に定められています。
また、司法書士の資格は国家資格に合格する必要があり、受験資格に年齢や学歴などの制限は設けられていないため、誰でも受験可能です。
試験は年1回、7月に実施され、筆記試験と口述試験が行われます。
合格後は司法書士会の研修を修了し、登録できると、正式に司法書士として活動できます。
司法書士は独立開業がしやすく、専門性を活かした柔軟な働き方ができるため、生涯使える国家資格として有効です。
50代の平均年収
司法書士として働く50代の平均年収は、50〜54歳で889.26万円、55〜59歳で712.84万円です。
司法書士として開業すれば、努力次第で年収1,000万円以上も可能であり、安定性と高収入の両立が図れます。
※出典:司法書士 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
難易度
司法書士試験は、国家資格の中でも最難関レベルといわれており、例年の合格率は5%程です。
令和7年度の試験では合格率5.2%、受験者数14,418人に対して合格者はわずか751人でした。
試験範囲は11科目におよび、民法・不動産登記法・会社法・商業登記法などの深い理解と知識を身につけなければ合格できないでしょう。
合格には最低でも3,000時間以上の学習が必要とされ、数年かけて取り組む人も少なくありません。
中高年におすすめの理由
司法書士が50代におすすめな理由は、以下のとおりです。
- 独占業務資格であり、合格すれば独立開業で高収入が狙える
- ミドル世代に寄り添えるため、年齢がむしろ信頼につながる
- 一度資格を取得できれば更新が不要で、生涯有効
行政書士
概要
行政書士は、官公署に提出する書類や権利義務に関する文書の作成・提出代理などを行う法律の専門家です。
主に飲食店営業・建築業などの許認可申請や契約書・外国人の在留資格申請・遺言書など、生活やビジネスに密接した場面の業務を多く担います。
行政書士になるためには、まず国家試験に合格しなければなりません。
受験資格に年齢・学歴などの制限はないため、学生からミドル世代まで誰でも受験可能です。
試験は年1回、11月に実施され、合格後に行政書士会へ登録すれば、正式に業務を開始できます。
行政書士の業務は在宅ワークや独立開業などの働き方と相性がよく、副業からスタートすることも可能です。
法律の基礎を学びつつ、実務に直結するスキルを身につけられるため、50代からの再スタートにも適した資格でしょう。
50代の平均年収
行政書士として働く50代の平均年収は、50〜54歳で736.5万円、55〜59歳で692.83万円です。
特に独立開業している場合は、案件量や集客力次第で年収1,000万円以上も可能です。
※出典:行政書士 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
難易度
行政書士試験の合格率は例年約10%で推移しており、令和6年度は12.90%と比較的高めでした。
また、合格に必要な勉強時間は600〜1,000時間といわれており、仕事をしながら合格を目指す人も多数います。
出題範囲は、民法・行政法・憲法・会社法・一般知識など幅広く、バランスの良い学習が求められます。
さらに記述式問題も出題されるため、単なる知識の暗記ではなく、理解力や論理的思考も養う必要があるでしょう。
合格への難易度は高い試験ですが、初学者でも半年〜1年かけて地道に学習すれば、十分に合格できる可能性があります。
中高年におすすめの理由
行政書士が50代におすすめな理由は、以下のとおりです。
- 年齢・学歴不要なため、中高年層でも取得しやすい
- 独立開業がしやすく、在宅ワークとの相性が良い
- 法律・契約に関する専門知識が身につき、キャリアの幅が広がる
中小企業診断士
概要
中小企業診断士は、経済産業大臣が認定する経営コンサルタントに関する唯一の国家試験です。
主な業務は、中小企業の経営課題を診断し、知識を活かして経営や事業戦略の立案につながる的確なアドバイスや指導などを行います。
また、資格を得るための国家試験には受験資格がなく、50代以上の方も受験可能です。
試験は一次試験、二次試験にわかれており、合格後は15日以上の実務補修を経て登録する流れになります。
中小企業診断士は、企業内はもちろん、独立開業やフリーランスの経営コンサルタントとして活動することも可能なため、50代以上の方も活躍できます。
50代の平均年収
中小企業診断士の平均年収は高く、50〜54歳で1,161.77万円、55〜59歳で1,358.01万円です。
独立開業すれば年収1,000万円以上も珍しくなく、企業内で働く場合でも高い評価が得られます。
※出典:司法書士 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
難易度
中小企業診断士試験は非常に難易度が高く、令和6年度の最終合格率はわずか5.14%でした。
また、合格までに必要な勉強時間は約1,000時間とされています。
出題範囲が非常に広く、一次試験では7科目の択一式問題、二次試験では4科目の記述式問題に加えて口述試験をクリアする必要があります。
さらに記述式では実務的な分析力と論理的思考力が求められるため、対策を十分に行わないと合格は難しいとされています。
ただし、一次試験には科目合格制度が採用されており、複数年にわけての受験が可能です。
長期的かつ計画的に学習すれば、働きながらの合格も目指せます。
※出典:中小企業診断士試験 申込者数・合格率等の推移(平成13年度〜)、令和6年度中小企業診断士 1次試験に関する統計資料、令和6年度中小企業診断士 2次試験に関する統計資料
中高年におすすめの理由
中小企業診断士が50代におすすめな理由は、以下のとおりです。
- 社会人経験を活かして企業への支援ができる高付加価値的資格
- フリーランスのコンサルタントとして独立がしやすい
- 経済・財務・マーケティングの幅広い知識が身につく
土地家屋調査士
概要
土地家屋調査士は、不動産の登記を専門に扱う国家資格です。
不動産の現状を正確に記録するため、現地調査や測量などを行い、登記申請の書類作成・申請の代理までを担います。
業務は登記所へ提出する書類や図面の作成など多岐にわたり、フィールドワークとデスクワークの両方を行う点が特徴です。
また、試験に受験資格は設けられていないため、ミドル世代も挑戦しやすいでしょう。
試験では、筆記試験と口述試験が実施され、特に筆記では測量・作図・法律知識など専門性の高い内容が問われます。
合格後は、土地家屋調査士会への登録を申請し、認められれば正式に土地家屋調査士として働けます。
50代の平均年収
土地家屋調査士として働く50代の平均年収は、50〜54歳で889.26万円、55〜59歳で712.84万円です。
独立開業に向いている資格であり、スキルや営業力次第で1,000万円以上も可能です。
※出典:土地家屋調査士 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
難易度
令和6年度における土地家屋調査士試験の合格率は、11.0%でした。
土地家屋調査士は国家試験の中でも難関といわれており、特に民法や作図などの問題が出題される、筆記試験の午後の部が高難易度です。
合格には、1,000時間以上の勉強が必要といわれており、法に関する知識に加えて、測量・作図の技能も身につけなければなりません。
なお、測量士補などの資格をもっていると、午前の部の試験が免除になります。
そのため、多くの受験者が難易度が低めの測量士補試験を先に受験し、合格後に土地家屋調査士試験を目指す、効率の良い取得方法を選択しています。
中高年におすすめの理由
土地家屋調査士が50代におすすめな理由は、以下のとおりです。
- 独立開業が可能であり、年齢に関係なくキャリアを築ける
- 測量・登記の専門知識が身につき、高収入が狙える
- 知識・交渉力重視で、これまでの社会経験が活かせる
介護福祉士
概要
介護福祉士は、介護業界で唯一の国家資格であり、専門的な介護スキルと知識をもつプロフェッショナルです。
介護福祉士試験には受験資格が定められており、養成施設ルート・実務経験ルート・福祉系高校ルート・EPAルートの4つがあります。
50代以降で挑戦する場合は実務経験ルートが一般的であり、実務経験3年以上かつ実務者研修を受講すると受験が可能です。
また、介護福祉士の業務は多岐にわたり、要介護者への身体介護・生活援助・介護計画の作成・チームのリーダー業務などがあります。
50代の平均年収
介護福祉士として働く50代の平均年収は、50〜54歳で393.33万円、55〜59歳で383.99万円です。
ほかの資格と比較すると年収水準がやや低めですが、資格手当や管理職に就くことで収入の増加も期待できます。
※出典:施設介護員 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
難易度
第37回(2025年1月実施)介護福祉士試験の合格率は78.3%であり、国家資格の中でも高い合格率です。
合格率が高い理由としては、受験者の多くが実務経験者であり、すでに一定の知識・スキルがある中で受験している点があげられます。
また、合格に必要な勉強時間は約250時間が目安であり、仕事をしながら計画的に学習を進めていけば合格できるレベルでしょう。
※出典:介護福祉士国家試験の受験者・合格者の推移|厚生労働省
中高年におすすめの理由
介護福祉士が50代におすすめの理由は、以下のとおりです。
- 高齢化社会のため常に需要が高く、再就職しやすい
- 利用者との信頼関係構築に、これまでの経験が活かせる
- 国家資格のため信頼性が高く、昇給やキャリアップにつながる
社会保険労務士
概要
社会保険労務士(以下、社労士)は、労働や社会保険に関する法律の専門家として、個人や企業をサポートする国家資格です。
主な業務は、労働保険や社会保険の手続き代行・就業規則の作成・給与計算・助成金申請・労務コンサルティングなどを担います。
また、申請手続きの提出代行や書類作成を含む1号・2号業務は、社労士の独占業務です。
なお、社労士試験には受験資格があり、大学・短大卒業などの学歴・3年以上の実務経験などが必要です。
試験に合格後は、実務経験もしくは指定講習受講の要件を満たせると、社労士名簿に登録ができ、正式に開業・就業が可能になります。
50代の平均年収
社労士として働く50代の平均年収は、50〜54歳で1161.77万円、55〜59歳では1358.01万円と高水準です。
独立開業している社労士は、年収1,000万円以上も珍しくなく、努力次第で収入を大きく伸ばせる資格といえるでしょう。
※出典:社会保険労務士 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
難易度
社会保険労務士試験の難易度は高く、令和6年度における試験の合格率は6.9%でした。
合格に必要な勉強時間は600〜1,000時間が一般的だといわれており、科目合格制度がないため、一回の試験で全科目をクリアしなければなりません。
なお、試験科目は合計10科目です。
各科目に合格基準点が設定されており、1科目でも足切りされると不合格になる点も社労士試験の難易度をあげている要因のひとつです。
中高年におすすめの理由
社労士が50代におすすめの理由は、以下のとおりです。
- 老後の生活設計に役立つ労務・年金・雇用の知識が身につく
- 専門性が高く評価されるため、再就職や副業に強い
- 開業による独立など、柔軟な働き方ができる
電気工事士
概要
電気工事士は、電気設備の設置・配線・修理などを行う国家資格であり、「第一種電気工事士」と「第二種電気工事士」にわかれています。
第一種を取得できると、ビルや工事などの高圧設備を含む大規模工事まで対応でき、第二種では主に住宅や店舗などの低圧電気工事を担当できます。
また、電気工事士試験の受験資格には年齢や学歴などの制限がなく、50代以上でも受験可能です。
筆記試験と技能試験の両方に合格すると資格が取得でき、現場ではインフラの要となる業務が可能な人材として重宝されます。
資格取得後は電気工事会社への就職・転職はもちろん、独立開業も目指せる実用性の高い資格です。
50代の平均年収
電気工事士として働く50代の平均年収は、50〜54歳で643.74万円、55〜59歳で590.68万円です。
体力仕事の側面もありますが、経験年数・保有資格の種類・施工管理のスキルによって年収アップも可能です。
※出典:電気工事士 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
難易度
令和7年度における電気工事士上期試験の合格率は、以下のとおり。
| 学科試験 | 技能試験 | |
| 第一種 | 56.5% | 55.1% |
| 第二種 | 57.7% | – |
※参考:第二種電気工事士試験の試験結果と推移
電気工事士試験には学科試験と技能試験があり、令和7年度上期試験の合格率は、学科試験が第一種56.5%、第二種57.7%でした。
また、技能試験は第一種が55.1%です。
第一種は計算問題や高度な施工知識が求められるため、難易度は高いでしょう。
中高年におすすめの理由
電気工事士が50代におすすめの理由は、以下のとおりです。
- 即戦力になる技術職として需要が安定している
- 経験を積めば、独立開業も目指せる
- インフラ関連のため景気の影響を受けにくく、長く働ける
電気主任技術者
概要
電気主任技術者は、工事・ビル・発電所などの事業用電気設備の保安管理や監督を行う際に必要な国家資格です。
電気事業法に基づき一定規模以上の電気設備を有する事業所では、電気主任技術者の選任が義務づけられており、需要が安定しています。
また、資格は取り扱う電圧に応じて、「第一種」「第二種」「第三種」にわかれており、それぞれ作業範囲が異なります。
試験は年1回実施され、一次試験(筆記)と二次試験(記述)で構成されており、科目別合格制度により、数年かけて段階的に合格を目指すことも可能です。
なお、難易度が最も低い第三種は、筆記試験のみで資格が取得できます。
年齢・学歴・職歴は不問であり、幅広い世代が受験できる点も特徴です。
50代の平均年収
電気主任技術者として働く50代の平均年収は、50〜54歳で971.59万円、55〜59歳で971.24万円です。
特に第一種・第二種の保有者は責任ある役職を任されることも多く、高年収が狙えます。
※出典:電気技術者 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
難易度
令和6年度における電気主任技術者試験の合格率は、以下のとおりです。
| 合格率 | |
| 第一種 | 15.6% |
| 第二種 | 18.9% |
| 第三種(下期) | 16.8% |
※出典:電気主任技術者 | 一般財団法人 電気技術者試験センター
合格率は、第三種が16.8%、第二種が18.9%、第一種が15.6%でした。
いずれも合格率はやや低めですが、第三種では基本的な知識が問われるため、比較的取得しやすいです。
対して、第二種は基礎知識に加えて応用力が求められるレベルであり、独学では難しく、通信講座などの活用が現実的です。
第一種は最上位レベルとなり、高度な技術と豊富な実務経験が前提となる試験のため、最難関です。
ただし、全試験で科目別合格制度があり、最長3年かけて合格することも可能なため、計画的に学習を進めれば合格につながるでしょう。
中高年におすすめの理由
電気主任技術者が50代におすすめの理由は、以下のとおりです。
- 年齢や学歴が不問で、誰でも挑戦できる
- 電気・インフラ業界のため需要が安定し、再就職に強い
- 定年後も顧問・管理職として収入が得られる
ファイナンシャルプランナー
概要
ファイナンシャルプランナー(以下、FP)は、お金に関する専門知識を活かして、顧客のライフプラン実現をサポートする専門家です。
主な業務は、家計管理や資産運用などに関する相談対応です。
そのほか、保険の見直し・相続対策・税金・住宅ローンについての相談対応、アドバイスを個人のお客様に行います。
また、FP資格には国家資格であるFP技能士(1〜3級)と、民間資格のAFP・CFPがあります。
中でもおすすめな資格は、FP技能士の2級。
3級は実務レベルには届かず、1級は受験要件が厳しいため、実際に稼げる資格として取得したい場合は2級を選びましょう。
なお、FPは資格を取得しなくても仕事はできますが、国家資格を取得すれば信頼性が高まり、独立して相談業務・執筆・講師など多様な働き方が目指せます。
50代の平均年収
FPが多く活躍する金融・保険業界における50代の平均年収は、50〜54歳が1161.77万円、55〜59歳が1358.01万円です。
ただし、独立しているFPの場合、年収はスキルや営業力に加え、従事する仕事内容によって大きく変動します。
※出典:ファイナンシャル・プランナー – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
難易度
2024年・2025年に実施された2級FP技能士試験の合格率は、学科試験が44.4%、実技試験が48.8%と、十分に対策すれば合格できる水準です。
また、2級の下位にあたる3級は基礎的な内容が中心であり、学科試験85.4%、実技試験85.6%と合格率が高く、初学者でも取り組みやすいでしょう。
年金・保険・金融資産運用・不動産・税金・相続など、より実践的な知識が求められる2級は、独学でも合格可能ですが、通信講座などを活用するほうが効率的です。
中高年におすすめの理由
FP資格が50代におすすめの理由は、以下のとおりです。
- 未経験からでも段階的にステップアップでき、独学でも合格可能
- 人生後半のライフプラン設計に直結する知識が身につけられる
- 独立すればコンサル・執筆・講師など、多様な働き方ができる
50代男性が定年のない仕事につける資格は?おすすめ3選
年齢制限がなく、取得後すぐに実務に活かせる50代男性におすすめの資格は、以下の3つです。
- 中小企業診断士
- 行政書士
- 宅地建物取引士
中小企業診断士
中小企業診断士は、ミドル世代のコンサルタントに対してもニーズが高いため、年齢を重ねても実務で長く活躍できます。
さらに独立開業しやすい資格であり、企業や個人事業主のサポートをしながら定年に縛られず働ける点が魅力でしょう。
資格取得後も、実務補習・研究会・セミナーなどを通じてスキルアップが可能であり、ITや地域支援など多様な分野への仕事の幅を広げられます。
コンサルティングの仕事は、経験豊富な50代だからこそ信頼されやすい特徴があり、やりがいのある働き方が実現できる点も魅力でしょう。
行政書士
行政書士は、許認可申請や契約書作成が行える国家資格のため、独立開業しやすく、年齢を気にせずに働けます。
また、業務の多くが書類作成で体力的負担が少なく、ミドル世代も安定した収入を得ながら続けやすい職業として人気です。
さらに高齢化社会が進む現在は相続や終活支援に関する案件が増加傾向で、中高年世代の視点が活かせる場面があります。
常に需要が高いため、地域に根ざして安定した働き方が長く続けられるでしょう。
宅地建物取引士
宅建士は、不動産取引において重要事項説明などの独占業務がある国家資格であり、常に安定した需要があります。
受験資格に年齢制限がないため、50代からの挑戦にも適しているでしょう。
また、社会人経験や人脈を活かせば独立開業や副業も可能になるなど、働き方の自由度が高く、定年後のセカンドキャリアにも向いています。
有資格者は、不動産取引に不可欠な人材として重宝され、経験豊富な50代であれば顧客との信頼関係も築ける強みがあります。
専門知識を活かしながら、年齢関係なく柔軟な働き方が実現できる資格です。
50代女性が食える資格は?おすすめ3選
50代女性のセカンドキャリアとして最適な資格は、以下の3つです。
- 社会保険労務士
- 介護福祉士
- ファイナンシャルプランナー
社会保険労務士
社労士は、企業の労務管理・年金・社会保険に関する業務を専門に行う国家資格です。
50代からでも試験に挑戦しやすく、女性の合格者も多い点が特徴です。
さらに労働環境の整備や働き方改革が進む今、安定したニーズがあり、独立開業すれば年齢関係なく働けます。
自分のペースで働けるため、子育てが一段落したあとに新たなキャリアを築きたい人やこれまでの人生経験を社会に還元したい人にピッタリです。
専門性を持ちながら、自分のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方ができます。
介護福祉士
介護福祉士は、高齢者や障がい者の介護支援が行える国家資格であり、超高齢社会を迎える日本では需要が急増しています。
さらに夜勤なしや短時間のパート勤務など、柔軟な働き方ができるため、家庭や健康との両立を考える50代女性にとって大きな魅力でしょう。
実務経験を積みながら資格取得を目指せるルートも用意されており、業界未経験からでも目指しやすいです。
人と接することが好きな人や、家事や子育てなどで得た経験を活かしながら仕事をしたい人におすすめです。
ファイナンシャルプランナー
FPは、お金に関する専門知識を活かし、個人や家庭のライフプラン設計をサポートする仕事であり、女性ならではの視点が強みとして活かせます。
FP技能士の2級以上を取得すれば、保険・不動産・金融業界などで活躍でき、さらに副業や在宅ワークなど柔軟な働き方が可能です。
資格取得のハードルが比較的低いため、50代からでも挑戦しやすいでしょう。
自分の今後の生活にも役立つ知識が身につき、収入も得られる実用的な資格として女性にも人気です。
50歳から資格を取得する3つのメリット
50代を含むミドル世代は、豊富な人生経験や社会人としての土台があるため、資格の価値を最大限に活かせます。
ここでは、50代から資格取得に挑戦するメリットを3つ紹介します。
知識やスキルの証明になる
資格は、学んだ知識やスキルを客観的に証明できる手段として非常に有効です。
特に中途採用市場では、応募者の実力を判断する材料として資格が重視されることは珍しくありません。
資格をもっていることで、企業に対して知識の高さや信頼性をアピールすることができ、採用時に有利に働きます。
さらに同じ年齢層や同業種の応募者と差別化でき、採用後も待遇の差が生まれるケースがあるでしょう。
キャリアを再スタートさせる際、資格が自分の価値を明確に示せるツールとして役立ちます。
未経験の仕事にも挑戦しやすくなる
資格を取得すると、未経験の業種や職種へのチャレンジがしやすくなります。
資格には、専門性の高い知識やスキルを体系的に学んだ証明としての側面があり、「未経験でも即戦力になれる人材」として好印象を持たれることが多いです。
特に資格が応募条件に含まれる求人であれば、書類選考や面接に進むチャンスが広がります。
さらに資格の勉強で知識を得ていれば、仕事を開始したあとの現場での理解もスムーズになり、異業種への転職を前向きに進められるでしょう。
働き方の幅が広がる
資格をもつと、働き方の選択肢が一気に広がります。
例えば、専門知識を活かして副業や在宅ワークでできる仕事や、独立開業する選択肢も視野に入ってきます。
また、複数の資格を組み合わせて保有すれば、より専門性の高い分野に進出でき、転職や独立後の成功につながりやすいでしょう。
年齢を重ねた今だからこそ、自分の人生に合った働き方を選べる手段として、資格取得は効果的です。
50歳から食える資格を選ぶ3つのポイント
50代から資格取得を目指すのなら、自分に合った資格を見極めることが大切です。
以下では、50代が資格を選ぶ際に押さえておきたいポイントを3つ紹介します。
これまでの経験を活かせる資格を選ぶ
50歳から資格取得を目指す場合、これまでの職歴・スキル・経験が活かせる資格を選ぶことが成功への近道です。
完全な未経験よりも、過去の業務と関連がある資格であれば実務に活かしやすく、就職・転職時にも強みとしてアピールできます。
また、すでに基礎知識や理解がある分、ゼロから勉強を始めるよりも効率よく学習が進められ、合格までにかかる勉強時間を短縮可能です。
経験を「資格」に変えることで、キャリアに一貫性が生まれ、応募先や顧客からの信頼にもつながるでしょう。
長く働ける仕事に役立つ資格を選ぶ
取得する資格を選ぶ際には、長く働くことにつながるものを選びましょう。
今後も需要が安定している業界や年齢に左右されにくい職種に関連した資格であれば、長く活かせます。
例えば、医療・福祉・法律・不動産・お金に関する分野は、ミドル世代以上になっても働けるケースが多いです。
また、体力重視ではなく、デスクワークや在宅ワークでもこなせる仕事であれば、健康面に配慮しながら無理なく続けられます。
さらに自分の適性や興味を踏まえて選択すれば、学習へのモチベーションを保てるでしょう。
無理なく取得できる資格を選ぶ
資格取得を目指す際は、自分の生活スタイルや経済状況に適した資格を選ぶことも大切です。
合格に必要な勉強時間が数百時間になる資格も多いため、取得したい時期に間に合うか、スケジュールに無理がないかを事前に確認しましょう。
また、独学で合格できるかどうかも重要な判断材料です。
市販テキストでの学習で問題ない資格もあれば、予備校や通信講座の利用が向いている難関資格もあります。
受験料だけでなく、教材費・受講料などトータルでかかるコストを計算し、学習計画を立てることが資格取得への第一歩です。
まとめ
本コラムでは、50代からでも食べていける資格10選を紹介しました。
以下、紹介した資格です。
- 宅地建物取引士
- 司法書士
- 行政書士
- 中小企業診断士
- 土地家屋調査士
- 介護福祉士
- 社会保険労務士
- 電気工事士
- 電気主任技術者
- ファイナンシャルプランナー
特に50代以上の男性には、中小企業診断士・行政書士・宅地建物取引士がおすすめ。
女性には、社会保険労務士・介護福祉士・ファイナンシャルプランナーが向いているでしょう。
紹介したとおり、年齢に関係なく挑戦できる資格や長く働くことにつながる資格は数多く存在しています。
まずは興味のある資格について、無料の資料請求や講座の説明会に参加するだけでも視野が広がります。
「今からでも遅くない」「自分にもできるかも」と思えたら、挑戦のための第一歩を踏み出しましょう。
