土地家屋調査士の独占業務・土地家屋調査士しかできないことを解説
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法務省管轄の国家資格である土地家屋調査士は、他の国家資格と比較すると、非常に独立開業しやすい資格として知られています。
独立しやすい理由の1つが、強力な「独占業務」があることです。
土地家屋調査士試験に興味を持ったり、実際に合格に向けて学習していく中で、合格後の魅力を知ることは、大きなモチベーションになることでしょう。
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不動産の表示に関する登記の代理
土地家屋調査士は、「不動産の表示に関する登記」を代理する国家資格です。それでは、「不動産の表示に関する登記」とはなんでしょうか?
皆さんは、法務局(登記所)で、土地や建物の「謄本」を取得したことがありますか?謄本とは、写し、コピーのことです。登記記録の写しを謄本と呼んでいます。
この、登記記録の「表題部」を作成したり、変更・修正するのが、「不動産の表示に関する登記」になります。
(土地家屋調査士試験の学習をされている方は、是非、ご自身にかかわりある土地や建物の登記記録の謄本を取得してみてください。これも大事な勉強になります。)
義務を独占できる強み
そして、その「表示に関する登記」は、なんと国民の義務になります。というのも、不動産登記には、土地家屋調査士が代理する「表示に関する登記」と、司法書士が代理する「権利に関する登記」の2つがあります。
なので、土地家屋調査士と司法書士は、「登記の両輪」と言われるぐらい密接する資格となります。
「権利に関する登記」は、第三者に対抗するための登記となりますので、対抗要件を備えるか否かは権利者の任意です。民法で学習する論点ですね。
一方、土地家屋調査士が代理する「表示に関する登記」は、義務となります。1月以内に申請しないと、10万円以下の過料が処せられてしまうのです。
この、「義務であるものを、独占してすることができる。」というのが、土地家屋調査士の業務の強みになります。
土地家屋調査士しかできないこと
土地家屋調査士がおこなうのは、「表示に関する登記」の申請の代理ですので、申請自体は、適法に申請書を書いて提出するという、いわゆる「オフィスワーク」になります。
しかし、申請書に記載する内容は、登記記録の表題部になる事柄で、これは一部ですが、以下のような項目があります。
<土地>
地目:土地の用途(例:畑、宅地)
地積:土地の面積
<建物>
種類:建物の種類(例:居宅、事務所)
構造:建物の構造と屋根材、階層(例:木造かわらぶき平家建)
床面積:建物の階層ごとの床面積
これらを、現地で調査・測量しなければなりません。特に、測量などは、測量器械を使って正確な測量をしなければなりませんので、いわゆる「フィールドワーク」となります。
また、土地の境界について隣接の方や行政の方と立会いをおこなって確認する必要があるため、人間が重要な仕事でもあります。
独占業務だから土地家屋調査士しかできない。という性質と併せ、フィールドワークが多く人間が重要な業務であるから、機械やAI(人工知能)に代わられないという意味で、人間である土地家屋調査士しかできない業務であることも将来性のある強みであります。
土地家屋調査士試験の難易度
土地家屋調査士試験は、難関の国家資格です。難関という理由には色々ありますが、合格率が低いというのもその1つです。
では、なぜ、合格率が低いのでしょうか?実は、それが土地家屋調査士の将来のためでもあるのです。
というのも、土地家屋調査士試験は、合格点以上の方を全員合格にするような「絶対評価」の試験ではなく、上位400人程度を合格とする「相対評価」の試験となっています。
なので、受験者数が増えれば、問題の難易度に関わらず、合格率が下がります。
「表示に関する登記」が義務であり、不動産取引の円滑性を高めるためには、土地家屋調査士の数を増やす必要があるように思われるかもしれません、ですが、「食えない土地家屋調査士」を増やしてはいけません。
「土地家屋調査士になれば食える」というのを維持するため、人数を制限しています。
逆に言えば、土地家屋調査士試験が難しい理由は、土地家屋調査士になれば食えるからとも言えます。
一方で、「表示に関する登記」が義務であり、不動産取引の円滑性を高めるために、土地家屋調査士は業務の依頼を原則として拒んではいけない「依頼に応ずる義務」が、土地家屋調査士法22条で定められています。
土地家屋調査士を目指すなら予備校の利用も!
上記の通り、土地家屋調査士試験は相対評価の試験であるため、同じ受験生との競争が求められます。
そのため、土地家屋調査士試験の合格を目指すのであれば、資格予備校の利用がおすすめです。
中でも、アガルートアカデミーの土地家屋調査士試験対策講座は、非常に高い合格実績を持ち、1発合格(学習して1年目の最初のチャレンジで合格)が多いことが特徴です。
サンプル講義なども充実しているので、是非、ご興味ございましたら、資料請求をしてみてください。
魅力的な土地家屋調査士を目指す方の一助になれば幸いです。一緒に合格を目指しましょう!
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