公務員試験は新卒中心のイメージがありますが、近年では、社会人経験者を対象とした「中途採用枠」が全国的に増加しています。

「もっと社会の役に立てる仕事がしたい」と、次のキャリアを考えている方の中には、公務員の中途採用に興味がある方も多いでしょう。

本コラムでは、公務員の中途採用について詳しく解説します。

受験資格や内容などの試験概要から合格する対策方法まで紹介するため、応募を検討している方はぜひ最後までご覧ください。

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公務員の中途採用(社会人採用)とは

公務員の中途採用(社会人採用)とは、民間企業や非営利組織などでの職務経験が一定年数以上ある社会人を対象にした採用試験です。

名称は自治体や機関によって異なり、「民間企業等職務経験者採用試験」「社会人採用試験」「係員級社会人試験」などと呼ばれています。

中途採用の試験はいずれも新卒者ではなく、実務経験を積んだ即戦力の人材を登用することを目的としています。

公務員の中途採用が進んでいる要因のひとつが、行政課題の多様化です。

少子高齢化・防災や危機管理・地域経済の活性化・行政のデジタル化など、行政の課題が複雑化しており、従来の枠組みでは対応しきれない状況となっています。

そのため、多様な価値観や専門スキルをもつ社会人経験者が求められており、特に民間企業で培った調整力・企画力・業務改善のノウハウなどは、公務の現場でも高く評価されます。

なお、採用される職種は一般行政職に加えて、IT・建築・福祉・財政・法律・観光など、民間での経験を活かせるさまざまな分野です。

新卒者を対象とする一般的な公務員試験と比べると、社会人採用は募集人数が限られますが、即戦力としての資質がアピールできれば合格する可能性があがるでしょう。

採用者の多様化に向けて中途採用を積極的に推進している傾向もあるため、受験可能な年齢の上限を引きあげる自治体も増えています。

公務員中途採用試験の受験資格は?

公務員の中途採用試験を受験するためには、主に年齢要件と職務経験年数の2つの条件を満たさなければなりません。

年齢制限

中途採用試験の受験資格には、年齢の条件を満たす必要があります。

また、近年では、中途採用試験における年齢制限は緩和される傾向にあり、30代・40代はもちろん、50代でも受験可能な自治体が増加しています。

ただし、年齢要件は自治体や試験区分によって異なるため、必ずしも希望するポジションで試験を受けられるわけではありません。

受験を検討する際には、各自治体の公式試験案内をチェックし、年齢要件を満たしているか確認しましょう。

必要業務従事年数

中途採用を実施する多くの自治体では、受験資格として5年以上の職務経験が必要です。

職務経験として認められる形態は正社員に限らず、パートタイム勤務や派遣社員、自営業などで働いていた経験が対象となるケースもあります

ただし、「週30時間以上の勤務を6か月以上継続」など、勤務時間と期間に関する条件が設定されていることも多いため、詳細は各自治体の試験案内を確認しましょう。

公務員中途採用の試験日程

公務員の中途採用試験の日程は、一般的に9月〜10月頃に筆記試験が行われるケースが多いです。

また、募集要項の発表は5〜7月頃にかけて行われることが多く、続いてエントリー受付・筆記試験・面接試験へスケジュールが進んでいきます。

ただし、試験日程は自治体によって異なり、年に複数回実施する自治体や夏に選考を行う例もあるため、一概にはいえません。

応募を検討している自治体・官庁については、必ず公式サイトで最新の日程情報をチェックしましょう。

参考に、主要な自治体における令和7年実施の中途採用試験日程を紹介します。

自治体一次試験日(令和7年)試験詳細
東京都・6月17日
・8月17日
・9月12日
・10月5日
・12月2日
・3月5日
・経験者採用選考 第1期
・キャリア活用採用
・経験者採用選考 第2期
・就職氷河期世代
・経験者採用選考 第3期
・経験者採用選考 第4期
特別区・4月20日
・9月1日
・9月7日
・経験者採用 春試験
・経験者採用 就職氷河期世代対象
・経験者採用 秋試験
千葉県予定なし
千葉市・9月21日
・9月28日
・民間企業等職務経験者 保育士
・民間企業等職務経験者 保育士以外
埼玉県・5月25日
・9月28日
・経験者試験 第1回
・経験者試験 第2回
さいたま市・6月15日・社会人経験者 技術職
・職務経験者 保育士
神奈川県・7月25日
・8月12日
・中途採用
横浜市・3月19日
・8月29日
・大卒程度 社会人 春実施枠
・社会人採用

公務員中途採用の倍率の傾向

次に、東京都と特別区における令和6年公務員採用試験の倍率を紹介します。

【東京都 令和6年試験】

区分受験者数最終合格者数倍率
大卒程度(行政 一般方式)1,413名932名1.5倍
社会人採用(キャリア活用採用 全体値)386名98名3.2倍

※出典:令和6年度職員採用試験(選考)実施状況

【特別区 令和6年試験】

区分受験者数最終合格者数倍率
大卒程度(行政 春試験)6,868名3,035名2.3倍
社会人採用(1級職 一般事務)1,165名685名3.0倍

※出典:令和6年度特別区職員採用試験(選考)実施状況|特別区人事・厚生事務組合

公務員の中途採用試験は、募集枠が限られているため、基本的に一般の公務員試験と比べて倍率が高いです。

例えば、東京都の社会人採用では3.2倍、特別区では3.0倍とされており、同じ年度の大卒程度試験の倍率よりも高い競争率となっています。

また、専門試験が課されないケースが多いため、筆記対策の負担は軽く感じられますが、その分、専門スキルや人物評価が重視されます。

社会人としての経験・姿勢・志望動機の一貫性などが総合的に評価され、準備の質も問われるため、高卒・大卒試験に比べると全体的な難易度は高くなるでしょう。

公務員の中途採用は厳しい?

公務員の中途採用試験は倍率が高い傾向があり、狭き門と感じる方も多いかもしれません。

しかし、これまでの社会人経験を丁寧に整理し、自身の強み・活かせるスキル・意欲を的確にアピールできれば、合格につながります。

特に面接試験では、人物像や適性などを判断されるため、形式的な対策ではなく、自己分析で自分自身を深く掘り下げる準備が重要でしょう。

的確な情報収集と自己分析が、合格への最短ルートです。

公務員中途採用試験の内容

公務員の中途採用試験では、一般的に一次試験(筆記試験)と二次試験(人物試験)で構成されています。

出題内容や試験の形式は自治体や試験区分によって異なるため、受験前に必ず公式サイトや試験要項などで確認することが重要です。

一次試験(筆記)

一次試験は、教養択一試験や論文試験の筆記試験が中心です。

教養試験では、判断推理や資料解釈などの数的処理、現代文や英文読解などの文章理解などが出題され、公務員に求められる基礎的な思考力・読解力が試されます。

また、論文試験では、行政課題に対する自身の意見を述べるテーマや、これまでの経験をどう行政に活かしたいかが問われる問題がよく出される傾向があります。

公務員に必要な知識・論理的思考・課題に対する問題意識など、社会人としての視点が評価される重要な試験です。

 自治体によってはSPI3が課されることも

一部の自治体では、従来の教養試験の代わりにSPI3を実施しています。

SPI3とは、受験者の基礎的な能力や性格を測る総合適性検査です。

「言語分野(語彙・文法・長文読解など)」と「非言語分野(数的処理・論理問題など)」で構成されており、民間企業の採用試験でも広く採用されています。

公務員試験向けの教養問題とは出題傾向が異なるため、SPI対策用の問題集やWEB模試などで別途準備が必要でしょう。

応募する自治体がSPIを採用しているかどうか、早めの確認がおすすめです。

二次試験(人物試験など)

二次試験では、個別面接や集団討論、場合によってはプレゼンテーションなどが実施されます。

特に中途採用試験の場合、筆記試験よりも人物評価が重視される傾向があり、「これまでの職務経験を行政にどう活かせるか」が大きな評価ポイントになります。

面接では、志望動機・転職理由・公務員としての適性・希望するキャリアなどが詳しく問われるため、内容の一貫性と説得力が重要です。

また、話す内容だけでなく、態度やコミュニケーション能力も評価の対象です。

自治体によっては複数回の面接やプレゼン課題が課されることもあるため、試験内容の詳細を確認して備えましょう。

公務員の中途採用試験に合格する対策方法

公務員の中途採用試験では、筆記・論文・面接と段階的に評価が行われるため、試験形式に応じた具体的な対策が欠かせません。

特に中途採用では、人物評価や社会人経験の活用が重視されるケースが多く、自己分析を行うなどの事前準備が大切です。

また、独学も可能ですが、効率よく合格を目指すためには、公務員試験に特化した通信講座・予備校のサポートを利用することが有効です。

次に、各試験の対策について解説します。

筆記試験対策

筆記試験の中でも教養試験は範囲が非常に広いため、過去問演習や重点科目の絞り込みが重要です。

過去問演習での出題傾向の把握・頻出分野の重点学習に力を入れ、合格に必要な知識を効率的に身につけましょう。

特に数的処理や文章理解は得点源になるため、早い段階から勉強しておくことがおすすめです。

筆記試験は、市販の問題集などを利用した独学も可能ですが、着実に実力を身につけたい場合は、通信講座や予備校の講義やフォローを活用すると効率的に学べます。

論文試験対策

論文試験では、行政課題と自分の社会人経験を結びつけて論じる問題が多く出題されます。

そのため、これまでの実務経験をエピソード単位で整理し、行政の現場でどう活かすかという視点を加えて論じることが重要です。

また、課題解決の思考プロセスや成果を論理的に構成し、説得力のある文章に仕上げるスキルが求められます。

独学の場合は、自分の経験の活かし方を意識し、市販の論文対策テキストや模範解答を参考にしながら練習すると良いでしょう。

可能であれば、通信講座などの添削指導を受けることで、プロからの視点による改善点が把握でき、論文を客観的にブラッシュアップできます。

社会人の場合、実務経験があるからこそ説得力のある内容が書けるため、しっかり言語化できる訓練を重ねましょう。

面接対策

中途採用試験の面接では、志望動機に加えて、これまでの実務経験や実績、転職する理由、スキルの活かし方など、受験者の人柄を判断する質問が多いです。

そのため、自己分析を行い、自分の強みや実績を明確にし、志望動機やスキルの活かし方などを一貫して話せるように準備しておきましょう。

さらに、志望する自治体の施策や抱えている課題を理解する「自治体研究」も重要です。

面接は緊張しやすい場面のため、模擬面接を複数回受けて慣れておくと、試験当日も自信をもって話せるでしょう。

さらに模擬面接を通じて客観的なアドバイスがもらえると、話し方や内容の説得力を高められます。

まとめ

本コラムでは、公務員の中途採用試験について解説しました。

以下、コラムの要点です。

  • 中途採用試験は、社会人経験を活かす即戦力人材を採用する制度
  • 応募できる年齢・職歴要件は、自治体ごとで異なる
  • 中途採用試験は人物評価を重視する傾向があり、対策次第で合格可能

社会人から公務員への転職は一般的になっており、30代・40代はもちろん、50代からの挑戦も可能です。

成功するためには、自分の経験を活かせる職種選び・試験情報の把握と理解・計画的な対策がポイントになるでしょう。

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