受講されていたカリキュラム

下記リンクは最新版となります。合格者の方の受講年度と異なります。

土地家屋調査士試験を目指した理由・契機

私は現在、地方公務員で、住民税の課税業務に携わっております。結婚し、子供が生まれたことで、自身のライフプランを見つめ直すきっかけが生まれたのですが、その際、このまま公務員で良いのか?本当にやりたい仕事とは何か?という疑問がふっと湧いて出ました。

ただ、家族もいる中で闇雲に公務員から転職するわけには行かないので、何か資格を取ってから考えようという結論に至り、当初は司法書士を目指そうとしておりました。周囲の評判から予備校や講師も決めておりました。受講する前の下調べとして、その先生が出ておられるYouTubeを片っ端から見ていったのですが、「中山祐介の「合格」チャンネル」にて中山先生とコラボされ、司法書士と土地家屋調査士の業務の違いや試験内容について語っておられる動画が目にとまりました。

私はそこで初めて調査士の具体的な業務内容を知るわけですが、司法書士と密接に関わる仕事であること、自身の作った図面や申請書が登記所に残り続けるということ、内勤、外勤ほどよくあること、そして司法書士よりも勉強時間が少なく、比較的簡単であること(この点に関しては非常に大きな間違いであると後々気付かされます笑)などに強く心惹かれたのを覚えています。

公務員という仕事の特性上、業務で作成したものが自身の名前で世に出ることはまずないため、「調査士になって自分の成果物を残したい!試験科目はよく分からないし、関連業務に携わったことはないけど、司法書士よりは科目数少ないらしいし何とかなるはず!」というかなり安易な気持ちで目指し始めたのが、調査士を目指したきっかけです。それが2022年の2月でした。

アガルートアカデミーの講座を受講しようと思ったきっかけ

調査士を受けようと決意してから過去問を調べると、独学では到底無理な内容と感じたため、「土地家屋調査士 予備校 おすすめ」と検索すると、まず他校が出て、2番目にアガルートが出てきました。サンプル講義を受講した際、講義が長くても15分ほどで、ちょっとした時間でも難なく勉強出来そうであること、数学の苦手な自分でも複素数計算なら出来るかもしれないと思ったこと、質問制度が充実しており、疑問点はすぐに解消できること等から、アガルートを選びました。結論からすると、この選択は大正解でした。

合格体験記・学習上の工夫

【一年目の失敗とそこから得られたこと】

2022年5月に測量士補を取り、同じ年の10月に調査士初受験をしましたが、そこではあえなく不合格でした。択一は20問中17問取れたのですが、土地で問題文の読み違えをして分筆数の誤りをしてしまったため、記述で基準点に届きませんでした。自己分析をした結果、合格点に達しなかった要因は「理解の曖昧さ」と「演習量の不足」の2点にあると考えました。

「理解の曖昧さ」については、特に択一が顕著だったのですが、早く解こうという意識が強すぎるあまり、「この選択肢がなぜ合っているのか、なぜ誤っているのか」という点を疎かにしていたため、点数が伸びなかったのだと考えました。

また、「演習量の不足」については主に記述について言えることですが、「過去問を時間通りに全て解かなければならない」という最終目標に囚われすぎて、そもそも記述を解くのが億劫になってしまったり、「何をどの順番で読んでどう処理していくのか」というルーティンを定めず、行き当たりばったりで解いていたことが点数の伸びに繋がらなかったと考えました。

家庭や仕事の都合もあって、2023年3月から勉強を再開することになりますが、上記2点の反省点についてどうクリアしていくかが課題でした。

【二年目の勉強で行ったこと】

(1)択一

択一については、机が無くても出来ることが多いので、片道1時間弱の通勤時間と職場の昼休みの30分、そしてお風呂やトイレ等のスキマ時間をフル活用しました。

まず、先述した「理解の曖昧さ」という反省点を踏まえ、択一の過去問だけでなく上級総合講義や実戦答練で出てきた肢について解説からテキストの該当箇所に戻るよう努めました。すると、「ここの内容よく聞かれるけど曖昧だな」というのが自然と見えてきたので、その箇所が本試験で問われた際、いかにスピーディに思い出せるか、その思い出し方を考え、再度復習した際にその思い出し方もセットで思い出すように心掛けました。中里先生がよくおっしゃる「答練の肢をしゃぶりつくしてください」というのはおそらくこういう意味だろうと思います。

ちなみに時間通りに解くよう練習したのは本番1か月前になってからでした。普段からこれだけのことを行っていると思い出すスピードが自然と早くなっているので、全肢検討でも30分を切れるようになります。結果、本番では25分で択一を解き切り、かつ満点を取ることができました。

(2)記述

記述については、まずは解き方についてルーティンを定めようと考えました。そこで、記述は一つの問題の中に色んな複合的な要素が絡み合っていることに気づきます。私は中里先生のおっしゃることを元に、①問題文の検討、②座標値の求め方(土地)、床面積の求め方(建物)、③申請書の書き方、④作図、といった具合に課題を細分化しました。

①問題文の検討については、まず方位の箇所と境界標を書く欄に薄く○を付ける、(単位:m)を右下に書く、ということをしてから、注意事項→問題→前文→概要という順で読むことにしました。概要を読んだ時点で必要と思われる添付書類については忘れないようすぐに解答用紙に書くようにしました。

② 座標値の求め方(土地)、床面積の求め方(建物)については、求め方が分からなくても焦らずに、テキストの内容を思い出して何か使えるものがないか試してみるように心掛けました。また、座標値の入れ間違いをしないように、電卓に値を入力するときはダブルチェックを必ず行いました。

③申請書の書き方については、こうだと思い込みをせずに、「依頼者が何を望んでいるのか」を念頭に置きながら、答案構成用紙に大まかなプロットを立てて自分で納得してから解答するよう心掛けました。多少時間はかかりますが、的を外した答えは徐々に減っていきました。

④作図については、過去問と作図特化答練を活用して、建物図面と各階平面図の組み合わせか、建物図面と地積測量図の組み合わせで1日に2つ図面を書くよう努めました。

建物図面に重点を置いたのは、一年目に練習不足を一番痛感した図面だったからです。図面についても書く内容を細分化して、「ヒゲ線→点名→距離→地番→隣地の地番→(土地なら境界標の種類、建物なら主附の別)→方位」と書くようにすると漏れがほぼ無くなりました。

このように上記①〜④に課題を細分化して、それぞれについて丁寧にこなして行きました。7月までは土地も建物も問題を時間内で終わらせることは出来ず、本番までに各年度二周しか出来ませんでしたが、結果それでも何とかなりました。

【勉強内容以外に気をつけた点】

(1)モチベーションについて

勉強に対するモチベーションについては、一年目はもちろん、二年目の勉強を開始した時点でも実はかなり乱高下がありました。「昨日覚えたはずの申請書例が書けない」「以前解けた択一が今見ると解けない」「座標値を出すのに時間がかかりすぎて図面が書けない」といったことからモチベーションが下がってしまうことは、本当によくありました。

そこで、中里先生がおっしゃる「モチベーションに頼らない勉強」を行おうと決意しました。

具体的には①どこで何を勉強するのかあらかじめ習慣化しておき、その時間その場所で勉強をしていないと気持ち悪い状態にする、②辛く感じても勉強を完全に止めてしまうのではなく、もう確実にできる問題を解いて自信を回復させる、③普段勉強している場所から離れ、別の場所で勉強する、④上記3つを全て試しても無理な時は疲れが溜まってると判断し、普段より多く睡眠を取って体力を回復させる、などの方法を試しました。

特に③の普段とは違う場所で勉強するというのは、図面を書く練習にとってもオススメです。というのは、私が受験した大阪の会場は机の縦幅がかなり狭く、電卓や三角定規等をどこに置くのか苦労されている方が多くいらっしゃったようですが、私は図らずも色んな机で図面を書く練習をしていたので、その工夫には慣れていました。したがって、モチベーションの維持という意味だけでなく、図面を書く練習としても勉強場所を変えるのはオススメです。

また、番外編として、勉強方法に関する動画や書籍に目を通す、調査士会のYouTubeを見て実務のイメージをする、モチベーションの上がる音楽を聞く、職場の友人とご飯に行って、調査士の勉強内容を話してみる、といったことも行いました。

(2)勉強時間の確保について

先述した通り、私は調査士とは全く畑違いの分野で働いておりますので、仕事では申請書や図面は全く目に触れない生活を送っております。したがって、他の受験生よりも実務から得られる経験値は少ない状態でした。それを埋めるためには、仕事以外のプライベートの時間をいかに調査士試験に費やせるかが勝負と考え、二年目の勉強を始める際に、プライベートのうち、どの時間を勉強に充てられるかを考えました。

結果、平日だと、①行きの通勤時間(45分)、②最寄駅に着いてから始業までの時間(90分)、③昼休み(30分)、④帰りの通勤時間(45分)、⑤風呂やトイレのスキマ時間(合計30分ほど)が勉強に充てられると考えました。直前期は流石にもう少し勉強時間を増やしましたが、家族との時間や自身の体力のことを考えるとこれが限界でした。

休日は、土日のどちらかの日中を勉強に充てる日、もう一方を家族との時間に充てる日としました。私は家で勉強出来ないタイプだったので、職場の近くの自習室を借りて勉強しておりましたが、①行きの移動時間(45分)、②自習室での勉強(平均300分ほど)、③帰りの移動時間(45分)が休日の主な勉強時間でした。

また、私は仕事から帰ってきてからもう一度勉強用にギアを入れ直すことが出来ないタイプだったので、本番2週間前までは、帰宅してからお風呂やトイレの時間以外、一度も勉強したことはありません。家族の協力があったからこそですが、こうやってメリハリを付けて勉強する時間を決めたのは集中力の維持という面に関してもかなり効果的でした。

さらに、私はずっと同じ科目をしていると飽きがきてしまうタイプでもあったので、短いサイクルで勉強を回して、その勉強時間を記録することを習慣化しました。具体的には25分勉強して5分休憩し、また25分勉強して5分休憩するというポモドーロ効果を活用しました。これを管理するアプリをダウンロードし、どんな短い時間でも勉強時間を記録するように心掛けました。すると、勉強に対するハードルが下がり、同時に「今日はこれだけやったんだ」という自信にも繋がりました。(私はbondaviという会社が出している「集中」というアプリを利用しました。ちなみに同じ会社が出している「継続する技術」というアプリもオススメです)ちなみに、私は二年目の4月からこれを付け始めたのですが、試験までの半年ほどで565時間35分勉強したことになっているようです。これが長いか短いかはよく分かりませんが、ご参考までに提示しておきます。

ここからは各講座の感想と私なりの活用方法をお示ししたいと思います。既に述べたことと重複する内容もありますが、より具体的に述べたいと思いますのでご容赦ください。

【土地家屋調査士】総合講義のご感想・ご利用方法

先述したとおり、私はこの上級総合講義を文字通り穴が開くほど見まくりました。おそらく択一に関する勉強時間の7割以上はこれです。民法、不動産登記法、土地家屋調査士法が全て一問一答となっておりますが、過去問で出た肢を元に重要な論点を解説してくださっているので、学習経験者にはピッタリの教材だと思います。

私はまず紙のテキストで講義を聴きながら丁寧に1周しました。その際、確実に分かる肢を○、間違えた肢を×、合ってたけど曖昧な肢を△、解説を読んでもよく分からない肢を?と分類し、○以外の肢について、合格総合講義のテキストのどこに書かれているのか振り返って該当箇所に線を引く、ということを行いました。線を引くことにより、自身の苦手な箇所がすぐ分かりますし、勉強した感も出るのでモチベーションのアップにも繋がります。探し方については、デジタルブックのキーワード検索でその肢の論点となる用語や、判例の年月日を直接打ち込んで該当ページを探すというのが一番効率的かなと思います。

もちろん、線を引くという行為だけでは覚えられないので、1周終わった段階で、3本以上線を引いている箇所を弱点と判断し、その項目について思い出し方を考え、その思い出し方を上級総合講義のテキストにも合格総合講義のテキストにも記載しました。行き帰りの通勤時間で上級総合講義を聴く時は、単に問題を解くだけでなく、この思い出し方もセットで思い出すように心掛けました。

また、何度も何度も講義を聴いたことにより、中里先生のおっしゃる内容を覚えるだけでなく、中里先生の思考が自然と頭に入ってきたので、答練などで未知の選択肢が出てきた際に「よく分からないけど、関連項目で中里先生はこうおっしゃってた、だからこの肢は間違い」などと判断出来るようになりました。実際、本試験でも未知の選択肢はいくつかあったのですが、上記の思考をすることにより、正しい判断ができ、結果的に満点を取ることが出来ました。

択一式過去問解説講座のご感想・ご利用方法

勉強を始めた時に、平成17年度から最新年度まで全ての選択肢について中山先生の解説があることに衝撃を受けました。やはり文字だけの解説だと理解に限度があるので、映像でそれを補完してもらえるのはありがたかったです。

活用方法については、上級総合講義と同じように①すべての肢について○×△?と分類する、②デジタルブックで該当箇所を探し、合格総合講義のテキストに落とし込む、③苦手な箇所について思い出し方を考える、④再度復習するときは正誤だけでなく思い出し方も考える、という方法をしておりました。また、本番1か月前を切った時に、もう確実に大丈夫な肢は大きく×をつけて、苦手な肢だけを何度も見直せるように付箋を貼りました。そして、最終的に残った付箋だけを試験直前に見直すことにしました。

択一に関してここまでやり込む必要はないのかもしれませんが、択一で出来るだけ高い点数を取り、記述は基準点以上を取って逃げ切る作戦を立てていた私にとっては、これくらい択一をやり込む必要がありました。

結果、択一は満点を取ることが出来ましたが、このテキストに落とし込んで思い出し方を考えるという方法を一年目からとっていれば、一発合格できたかもしれません。私と同じように択一で逃げ切りを考えておられる方にはおすすめの方法です。

記述式過去問解説講座のご感想・ご利用方法

上記と同じく、平成17年度から最新年度まですべての土地、建物の記述問題について詳細な解説があることに衝撃を受けました。また、こちらでは中山先生が講義を担当されてらっしゃいますが、平成27年度以降は中里先生が担当されている実演講座があり、同じ問題について解き方を見比べることが出来るのも新鮮でした。同じ会社の講師のお二人とはいえ、問題のアプローチ方法や気をつけるべきポイント等、若干の差異があるのは当然だと思うので、自分のやり方に合った方を選択出来るのはとても良いことだと思います。

ちなみに、私は中里先生派だったので、実演講座で中里先生がおっしゃることをそっくりそのまま真似をするところから入りました。その点については実演講座の項目で詳細を述べたいと思います。

実践答練のご感想・ご利用方

実践答練については、8月と9月に週一のペースで解いておりました。もちろん時間通り(私は択一30分→建物50分→土地60分→見直し10分の配分でした)で解くわけですが、復習については択一と記述で全く違う方法を取っておりました。

択一については、過去問や上級総合講義と同様のやり方で行いました。したがって、答練で出た肢は結果的に何度も復習することになりました。

一方で、記述については、解説を聞く際に「なぜ自分はその思考を辿ったのか」という点に重点を置き、中山先生や中里先生の思考とどこが異なるのか、そのズレを徹底的に追求することに努めました。そして、そのズレを①問題文の検討、②座標値の求め方(土地)、床面積の求め方(建物)、③申請書の書き方、④作図の項目に分け、どうすれば同じミスをしないか考え、オリジナルの注意点を箇条書きにまとめました。この注意点を何度も見直すことにより、過去問を再度解く時はかなりの割合で思考のズレを防ぐことが出来ました。

法改正対策過去問解説講座のご感想・ご利用方法

令和5年度の試験では、特に民法の共有や囲繞地通行権、形成的登記の申請適格について大きく変更のあった年でした。結果的に本試験では出題がありませんでしたが、この講座のおかげで法改正に関する知識は十分についたと思います。この講座についてはそこまでやり込んだわけではなく、どちらかというと少し息抜き程度に講義を聞いていたような感じでした。もちろん、改正点の内容は大まかに把握しておりましたが、中山先生や中里先生がおっしゃるように、改正点に囚われすぎて基礎を疎かにしないように注力していました。

ところで、改正点について、既存のテキストにおいて記載内容に変更がある時には、そのまま貼れるよう毎年大きさを調整しデータを作ってくださっておりますが、この点アガルートは本当に生徒思いの予備校なんだなと実感致しました。この点においても、アガルートを選択して良かったと改めて感じました。

書式ひな形対策講座のご感想・ご利用方法

合格総合講義に載っている申請書例のみをピックアップしたものが欲しいなと思っていたので、このテキストは何周もさせていただきました。

実は、知識として最後まで中々固まらなかったのがこの申請書例でした。何度書いても覚えられない辛さに悩んでおられる方も多いと思います。ただ、これについては何度も解説を聞いて、その申請書例のポイントを押さえ、あとはそのポイントを外さないように何度も何度も書き続けるしかないのかなと思います。

ちなみに、私がこの申請書例をほぼ全て書けるようになったのは、試験の超直前期である10月頭でした(それも申請書例48の区分建物の合体等、明らかに出ないと思われるものについては繰り返し練習することは避けました)。

記述式過去問実演講座のご感想・ご利用方法

この講座が上級総合カリキュラムの最大の魅力だと感じています。平成27年度から最新年度の全ての記述について、中里先生が実際に解説をしながら①問題文の検討、②座標値の求め方(土地)、床面積の求め方(建物)、③申請書の書き方、④作図をしてくださっているので、自分が辿った思考とのズレを修正するのにはうってつけの講座でした。特に作図については、(私だけかもしれませんが)中山先生の定規の使い方講座と本試験の問題とで難易度に差があるように感じていたので、そのギャップをこの講座で埋めていただけたのは本試験の記述を解く上で非常に安心感がありました。

使い方として、まず一周目は①いきなり解説を聞いて、ここがポイントなんだなと理解する、②次の日に問題を時間無制限で解いて、できる感覚を掴みつつ、中里先生との思考のズレがあればそれを修正するということをしました。その後、他の色んなことをこなして二周目をする時には、①時間通りにどこまで出来るかをやってみる、②出来ないところ、出来たけど時間がかかったところを洗い出し、解説を聞いて対策を練る、ということを行いました。本当は二周目と同じことを三周目でもしたかったのですが、時間的に難しく、断念しました。 ただ、このやり方は間違ってはいなかったと思っているので、本試験まで時間的に余裕がある方には是非オススメの方法です。

記述式計算ステップ講座のご感想・ご利用方法

先述した通り、大学受験では数学が一番の苦手科目であったので、勉強当初は「また数学をやらないといけないのか…」とかなり不安になったことを覚えています。

しかし、中山式複素数計算でしっかりと基礎を学び、ステップ講座の問題を何度も繰り返しているうちに、徐々に自信がつき始め、最終的には近年の難易度の計算なら難なく解けるようになりました。ちなみに、平成18年度や平成21年度の座標値に関しては直前期でも解けていません。近年の傾向ともかなり異なりますし、座標値に関しては難しすぎる問題に手を出す必要はないのかなと思います。(もちろん、出ないとは限らないので、解説を見ながら実際に電卓を叩いて座標値を求めるという練習はしました)

また、建物の床面積については特に鉄骨造の時がポイントになると思いますが、これに関しては中々覚えられなかったので、中里先生が講義で書かれる図を覚え、練習の際にも自分で書いてキチンと納得してから計算するように努めました。実際、本番でも床面積を求める段階でその図を問題の余白に書いたので、間違いはありませんでした。

作図特化答練のご感想・ご利用方法

一年目の時に圧倒的に練習不足を感じたのが作図であったため、作図に特化した答練があることに感謝でした。土地、建物共に20問ありましたが、過去問と組み合わせて、地積測量図と建物図面、各階平面図と建物図面のどちらかで、一日2つは図面を書くように心がけていました。

ただ、ここに上がっている問題を何度も繰り返したか、と言われると決してそうではありません。というのは、土地も建物も問16以降はかなり難易度が高く感じたため、本試験でここまでのものが出ればみんな書けないはずと考え、一度しか解きませんでした。ただ、問15くらいの基本〜中程度の難易度の問題は何度も繰り返し、問ごとに定められた目標時間をクリアできるように努めました。結果、苦手だった建物図面もスラスラと書けるようになりましたし、本番でも各階平面図と建物図面ではほぼ減点がなかったのではないかと思います。

合格ゼミのご感想・ご利用方法

この合格ゼミについては、同じ答練について、他の方の答案を見ることができるというのが最大のメリットかなと思います。よく、「他の受験生が間違えないところを自分も間違えないようにすることが大事」と言いますが、ではその問題において「他の受験生が間違えないところ」あるいは「自分だけでなく他の受験生も分からなかったところ」は具体的にどこなのかと言われると、答えることが出来ない方もおられると思います。私もその内の一人でした。全国規模の模試であれば正答率等で把握することはできますが、アガルートでは良くも悪くもそういったものが無いので、この講義内でその点を把握することが出来るのは他の予備校にはない強みだと思います。特に、記述の答案を中里先生がコメントしてくださるのは画期的でした。良い答案・悪い答案を叱咤激励交えながら解説してくださるので、モチベーションの維持にも繋がりました。

講座のご感想、講師へのメッセージ等

ここまで全ての項目を読んでくださった方ならお分かりだと思いますが、私は間違いなく中里先生の信者です(笑)でも、冗談抜きで本当にそのくらい中里先生のことを信じ切りました。講義でおっしゃることは暗唱できるくらいまで聴き続けましたし、記述の解き方もほぼそっくりそのまま拝借致しました。ひいては、X(Twitter)やブログで発信されることはできる限り全部真似をするように心がけました。

少しは自分で考えないと意味がない!という声が聞こえてきそうですが、決して安くはないお金を払って予備校を選ぶ最大のメリットは、「講師の言うことを真似すれば、自身の力だけで紆余曲折しなくても合格というゴールに最短ルートで辿り着ける」ことだと私は思っています。

逆に、私が一年目で合格できなかったのは、自分であれやこれや余計なことを考え過ぎてしまったり、変なプライドが邪魔をしたりして、この「信じ切る力」「全て真似をするという気概」が足りなかったからではないかと感じています。もちろん、最終的に覚える努力、間違えない努力をするのは自分自身なので、そういった意味で自分に合った工夫は必要だと思います。ですが、それは言わば枝葉の部分で、大きな幹である「合格のために何をいつまでにどこまで仕上げないといけないか」という点においては、予備校に身に委ねて、「信じ切る」「全て真似をする」ということが肝要なのかなと思います。

駄文を長々と書いてしまいましたが、受験生の皆様の一助になれば幸いです。

最後に、中里先生、中山先生をはじめとしたアガルートの方々、今の職場で一番の理解者であった友人、そして何より1年半近くの長い間、受験勉強を支えてくれた妻や両親、義両親や祖父母に感謝の念を申し伝えたいと思います。文字通りゼロからのスタートでしたが、周囲のサポートが無ければ択一1位、総合40位で合格することは間違いなく出来ませんでした。本当にありがとうございました。