受講されていたカリキュラム

土地家屋調査士試験を目指した理由・契機

今まで、仕事やプライベートの時間で経験してきたこととは全く異なる分野で学びを得たいと思っていたからです。通信の学校で学ぶような感覚で、これまでの経験とは切り離して考えることができたため、趣味のように日々楽しく勉強に取り組むことができました。
また、地元で長年空き家になっている家屋が増加していることを知り、全国各地で増加傾向にある空き家問題や土地・建物の有効活用に関心を持ちました。ちょうど何を学習しようかと調べていたときに、不動産登記を生業とする土地家屋調査士が空き家問題において活躍できると認知できたこともきっかけのひとつでした。

アガルートアカデミーの講座を受講しようと思ったきっかけ

私は業界未経験でもともとの法律・不動産知識もほぼなかったので、効率よく学習するために予備校を活用することは必須でした。その中でアガルートを選んだのは合格特典(当該年度対象カリキュラムで合格すれば全額返金)とFacebookでの講師への質問受付サービスがあったからです。

合格体験記・学習上の工夫

合格体験記

調査士試験に向けての学習は2021年9月から始めました。2021年10月までに講義動画を全て視聴し、2022年1月までに択一式過去問を3周しています。
動画で言っていることがわからなくても忘れても、とりあえず先に進めることを優先しました。過去問は3周すると答えを番号で覚えてくるので、次は選択肢をみなくても択の中で間違いを指摘し正せるレベルを目指しました。
正月休みと成人の日の連休を使って[中山式]複素数計算と新・定規の使い方講座を一気に見ました。[中山式]複素数計算は最後のページの練習問題がわかるまで繰り返し、記述式に取り組むのはこの後でした。新・定規の使い方講座はなんとなく使い方がわからなくなったときにテキストを見返す程度で活用していました。
1月〜2月からようやく記述過去問の勉強を始めております。このときに不動産登記法テキストの申請書式例を学習していなかったため、全く申請書が書けないことが発覚し、慌てて申請書式例の学習を始めました。書式については3月から毎月1周(全ての申請書例を実際に書く)学習をしています。測量士補の学習は2022年2月から並行して始め、3月から過去問を回しています。測量士補の過去問演習回数は4周くらいです。測量士補の講義動画は倍速で見て、過去問を繰り返すことを中心に学習しています。
4月までに難しくない計算問題は全てわかるようにして、あとは5月の試験日まで忘れないようにしておく程度で学習しました。この時期からは色んな学習を並行することが多いのですが、申請書はほぼ毎日を意識して書いていました。月木は申請書と択一、火金は申請書と記述、水土は申請書と測量士補、日曜は弱かった部分をやる、のような感じです。
6月以降は再び調査士試験に専念しました。申請書例・択一・記述を包括的に進め、合格ゼミを通して間違った箇所があればその部分を集中して学習しました。
答練の問題は7月にようやく始めました。この時期にたくさん間違えると焦りますが、講師より過去問主体の学習で良いと指導を受けていたので、間違えた部分の復習は不動産登記法テキストに書き込んでおく程度に留めました。
8月半ばからは過去問だけに注力するため、合格ゼミの問題と答練は封印しています。
本試験での記述問題を解くときは、焦りから手が震えます。普段の学習でなら絶対に気がつくであろう部分を見落としかねないので、特に注釈部分については答案構成用紙にメモをするだけではなく、直接書き込んでチェックしていった方が良いです。私は記述の学習時にはいつも別の用紙に書いたメモを拾い上げて申請書を記載していたのですが、本番で建物の種類変更を見逃しており大きく失点してしまいました。

学習上の工夫

学習する上で意識していたことは、SNSで情報収集しないこと、重ね塗り前提の学習をすること、講師から言われたことを守る、でした。
まず、試験に関してSNSでの情報収集をやめました。おそらくこれが合格するために最も重要なことであると思います。最初は一日一問一答を確認したり、学習の進め方等について情報収集をするために活用していましたが、自分より先を進んだ学習をされている情報をみると合格に対して気が遠くなり、強い不安感を覚えるのでやめておいた方が良いです。そうでなくても携帯電話が手元にあると通知が気になり学習の妨げになりますし、SNSはスキマ時間にみることが多いものなのでスキマ時間の学習機会が損なわれます。試験に関するSNS活用は学習時間の記録や質問用のFacebook活用に留め、他の受験生の動向や試験の受験者数等は気にしない方が良いです。なお、スキマ時間は中山先生の不動産登記法の総論部分の音声データをラジオのようにひたすら聴くようにしました。
もう一つは、重ね塗り前提で学習することでした。インプットの段階でわからないことについては理由を考えないことでそういうものだと理解して学習を進めておりました。なので、私の学習はほとんどアウトプットが中心でした。アウトプットを重ねることを怠らないよう、いつやったかを把握するために過去問や不動産登記法テキストの申請書式例のページには学習をした日付を書いていました。何回も繰り返し日付を書くことで、徹底してやらないとわからなかった部分や、学習が浅い部分を視認することができます。
最後に、講師に言われたことを守り他の学習はしないことでした。学習を進めていくと、記述式の穴埋め問題を正解するために条文を覚えないといけないのか、申請書例の申請者欄はイレギュラーになりうる色んなパターンを覚えておかないといけないのか等々、不安が沸き起こることが多々ありましたが、講師からの「やらなくていいです」の一言のおかげで細かい学習をすることがなくなり、結果として大事な部分に時間を割くことができ効率よく学習を進めることができたのだと思います。

【測量士補】総合講義のご感想・ご利用方法

測量士補の学習は2022年2月から土地家屋調査士の学習と並行して講義動画での学習を始めて、3月から過去問周回に入っています。測量士補合格は土地家屋調査士の午前試験免除が目的なので、講義動画をみたら自分がどのくらいわかったか・学習に時間がかかりそうかを理解するために、テキストの例題パートまで到達したら過去問を開いて学習を行った該当箇所まで問題を解いていました。そうすることで時間をかけなくて良さそうな座学と何度も試行錯誤が必要な計算問題は何かを確認し、どれに時間をかけるべきかを過去問周回前にある程度把握することに努めました。
私は、知識問題は過去問周回で十分であると感じたので講義動画について知識の部分は倍速で視聴し、計算問題に時間を割いて繰り返し学習しました。計算問題は何でそうなるかを追求するよりは、そういうものだと割り切って取り組む方が良いです。
測量士補の過去問はトータルで4周くらい学習しました。4月までに難しくない計算問題は全てわかるようにして、あとは5月の試験日まで覚えたことを、問題を見たら思い出せるよう学習しました。
なお、測量士補試験の直前期になるGWはまとまった時間がとれる貴重な次期なので、土地家屋調査士の学習も後から思い出せるように並行して進めておりました。特に申請書例は書かないと忘れてしまうので、ほぼ毎日書くことを意識して取り組んでいました。

【測量士補】3時間で押さえる計算問題のご感想・ご利用方法

【測量士補】3時間で押さえる計算問題については、過去問の周回に入る前の理解度確認という位置づけで活用しておりました。講義動画視聴と、過去問の該当箇所を解く作業(これは過去問周回前の最初の確認学習)を全て終えたら、次に3時間で押さえる計算問題に載っている計算問題を全て理解し終えるまで回しました。3時間で押さえる計算問題については問題解説動画があるので、わからない部分については繰り返し視聴してわかるまで問題演習を行うことになります。
3時間で押さえる計算問題が全て終わりもう完璧だと感じたタイミングがきたら、まとまった時間がとれるタイミングで最初から全問を通しで解いきました。全問問題なく解答できることを確認後、過去問を開いて3時間で押さえる計算問題に掲載されている問題をマーカーでチェックし、躓いたときにいつでも解説動画を速やかに見返せるようにしました。

【測量士補】3時間で押さえる文章問題のご感想・ご利用方法

【測量士補】3時間で押さえる文章問題については、いつでも見返せる単語帳のように活用しました。測量士補過去問の周回が終わり、知識が定着する頃には過去問をみても、問題の択や文章の形を覚えてしまっているので、知識の最終確認が曖昧になっていました。
左側に問題・右側に解答解説が記載されている正誤問題集となるので、過去問演習で得た知識について文字の配列や問われ方が変わっても正しく答えられるかの確認に最適です。
試験一か月前の4月頃からいつもカバンに入れておき、移動時間や空き時間にさっと見返せるように常備していました。直前期に過去問を解き直した時に怪しいと感じた知識問題については、3時間で押さえる文章問題にある該当箇所をマーキングしたり、書き込みを行って自分仕様に仕上げ、測量士補試験当日は3時間で押さえる文章問題だけを会場に持っていきました。

【土地家屋調査士】合格総合講義のご感想・ご利用方法

実務未経験かつ初学なので、とりあえず最初は講義を全て視聴するところから始めました。民法から視聴を開始し、その後に不動産登記法、調査士法と進めております。
講義動画は2021年9月から視聴を開始し、10月までに全ての動画視聴を終えています。最初は全ての講義を等倍速で視聴しました。初回では講義動画をみても理解ができない部分が多いのですが、とりあえず先に進めることを意識してみていました。ピンクと青のマーカーを用意し、中山先生が動画で説明されている部分でマーキングしている箇所があれば、同じようにマーキングし、説明で書き込んでいる部分があれば同じようにボールペンで直接テキストに書き込むようにして、理解をするというよりは真似ることで覚えるようにしました。
【土地家屋調査士】合格総合講義は、音声データが非常に便利で、特に申請書式例の部分は何度も聴きました。申請書式例はだいたい10周くらい、分合筆や区分建物等の複雑なものについても20周くらいすると覚えられるのですが、いざ問題から読み取って書いてみると頭からすっぽり抜けて書けないときがあります。そこで申請書例について説明している音声データだけをプレイリストとして編集してスキマ時間に聴いて、中山先生の言っていることがわからなかったらアウトなのでやり直す、という方法で活用しました。

択一式過去問解説講座のご感想・ご利用方法

択一式過去問題集はおそらく最も長く使うテキストです。調査士試験は本試験で8割は取れないと受からない試験であると認識していたので、過去問で問われている範囲はどんな角度からも正答できるレベルを目指しました。何度も重ね塗りするようにアウトプットを繰り返すことで知識を定着させるように学習を進めておりました。
択一式過去問解説講座は該当する年度の過去問を最初に解いた時にひととおり視聴し、その後は繰り返し過去問を解く上でわからないと感じた時に視聴していました。学習の進捗としては、2022年1月までに択一式過去問を3周し、その後2月〜5月までは1周、6月〜9月までは1か月に2周しましたので、合計で15周くらい回しました。

記述式過去問解説講座のご感想・ご利用方法

記述式過去問解説講座は、新・定規の使い方講座を視聴、[中山式]複素数計算の練習問題を理解し、択一式過去問を3周した状態で臨んでいます。土地については中里先生のH30年度の問題解答動画を視聴して、その後は最初のページから問題を解く度に解説動画をみてわからなかった箇所の確認をしました。
建物については最初のページから解き初め、土地と同様に問題を解く度に解説動画をみてわからなかった箇所の確認をしました。記述式問題に取り組んだのは2022年1月下旬からでしたが、この時に申請書式例を全くやっていなかったので申請書が全然書けないことに気が付き、不動産登記法テキストの申請書式例を書く練習を開始しました。
記述式過去問は最初から最後まで完璧を目指すと、一つの問題を解くのに時間がかかってしまいます。私はどうしても繰り返し解く回数を増やしたかったので、途中から作図をちゃんと書くのは2回に1回、問2の穴埋め問題は確認するだけで間違っても気にしないようにしていました。作図と問2の穴埋めをやらない場合は30分程度で解けるので、同じ年度の土地と建物をまとめて解けたり、択一式過去問と土地or建物の問題を通しでやる等、色んなパターンの演習ができました

新・定規の使い方講座のご感想・ご利用方法

新・定規の使い方講座は、三角定規、三角スケール等の作図用文具の使い方を把握するために使用しました。年末年始を使って一気に動画を視聴し、動画に合わせて手を動かして定規を触っていました。
調査士試験で使用する文具類は普段の生活で馴染みのないものなので、最初のうちは扱いに慣れるまで時間がかかります。線がちゃんと引けたかとか掠れているから減点にならないか等、何かと気になる点が多いかと思いますが、細かな作図の正確性を追求するよりは実際に手を動かして問題を問いていく方が良いです。
新・定規の使い方講座はあくまで文具の使い方をざっくり把握するに留め、効率の良い定規の使い方や作図の正確性いついては実際に問題を解く上で掴んで行く方が良いです。

[中山式]複素数計算のご感想・ご利用方法

[中山式]複素数計算も新・定規の使い方講座と同様に、年末年始を使ってまとめて視聴しました。順番としては先に複素数計算から入り、新・定規の使い方講座をその後に視聴しています。
こちらも【土地家屋調査士】合格総合講義と同じく、どうせ最初はわからないものだと割り切って、疑問に思うことがあってもとりあえず視聴を進めていく方が効率が良いです。定規の使い方以上に全く理解ができないもので、なぜ複素数を使うことで座標値が算出されるのかとか交点計算の原理等、問題を解けない理由を探したくなりましたが、そういうものだからと手が覚えるまで繰り返し取り組んで習得しました。また、複素数計算については最後のページの練習問題を完璧に解けるまでやり込みました。土地の記述式過去問を解き始める前に、練習問題が理解できている方が、学習効率が良いと思います。2022年1月中に学習を終え、記述式過去問演習に入っています。

実践答練のご感想・ご利用方法

実践答練は模擬試験の扱いで使用しました。カリキュラムにもともと組み込まれている第1回〜3回までで、追加分の購入はしていません。本番環境と同じように2022年7月中旬の日曜日の13時から2時間半でやると決めて、2週間おきに解いていました。第3回まで終わった後に、択一式の部分をもう一度解き直し、間違えた箇所は不動産登記法テキストにマーキングして解説動画での説明をボールペンで書き込みました。
また、記述問題の部分については1回しか解いておらず、間違えた箇所を確認して不動産登記法のテキストに書き込んでいました。あくまで本番環境での感覚を掴むためのものとして模擬試験として扱っていたのでマニアックな知識の深追いはせず、やり込むのは過去問だけにしていました。時間がなかったら手を付けなくて良いと思います。

『法改正対策』過去問解説講座のご感想・ご利用方法

ある程度学習を進めていくと、今年度に改正された部分は問題になるのか、ひょっとしたら誤った知識で覚えているのではないかと不安に駆られることがありましたが、『法改正対策』過去問解説講座を受講したおかげで心配がなくなりました。
法改正については自分で情報収集して調べる必要はなく、アガルートから「ここが変わったので出そうなので覚えましょう」とはっきり教えてくれるタイミングを待つ方が良いです。同様に、テキストにて疑問に思ったり、間違って覚えているのではないかという点も、択一式過去問を10周する頃には自然と間違いに気がついているはずなので、気にせずに進めることが大事なのではないかと思います。
法改正についてはSNSや他校の発出している情報も気になりましたが、気にする時間が勿体ないのでアガルートの教材だけを使うことにしました。

合格ゼミのご感想・ご利用方法

合格ゼミは確実に受講をおすすめしたいオプション講座です。
まず、記述式問題のできを確認してもらえる唯一の機会なので、添削ありコースにするべきです。記述式問題は自己学習を進めていっても、申請書に文字を記載する位置や作図の正確性や「本当にこれで良いのかな?」と不安に駆られることが多くあります。
添削以外では客観的に理解度を確認できる手段が乏しいので、記述式の進捗は合格ゼミの添削を活用して確認すると良いです。私は全6回のうち3回目までの添削結果が全くダメだったおかげで、夏からは申請書式例や記述式過去問の演習回数を増やすことに注力すべきであることが認識できました。
隔週で座談会に参加することで、みんなが話していることがわからないと遅れていることも自覚できます。座談会では講師へ質問することができるのですが、このタイミングで不安事項を全て確認すると良いです。講師への質問等の発言権は添削ありを選択している受講生が優先されますので、カリキュラムにカウンセリングを入れていない人で講師へたくさん質問したい方も添削ありを選択するべきかと思います。

自由記載欄(カリキュラム・講座のご感想,講師へのメッセージ等)

【土地家屋調査士】合格総合講義以外に2022アガルート土地家屋調査士試験記述式計算ステップ講座、これを全て解けば記述式における計算問題への不安がなくなります。近年の試験傾向から難しい計算はなさそうなのでなくても良いかもしれませんが、不安をなくしたいという点では安心材料になります。
講師に言われたことだけをちゃんとやることで合格ラインまで成長させていただける、非常に再現性の高い講座であったと思います。本筋の学習から逸れそうになったときに、正しい学習方法へ導いてくれたことも感謝しております。大変お世話になりました。