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受講されていたカリキュラム

土地家屋調査士試験を目指した理由・契機

サラリーマン生活を10年ちょっと過ごしてきた中で、なにか将来的に独立できる資格がないか、まず探し始めました。資格の情報を調べていたタイミングで、ちょうど2020-2021年にかけて現役調査士の先生方がYouTubeに動画を掲載し始めていて、ちょうど自分の希望にマッチした調査士という職業を知りました。
調査士に惹かれた点は3つあります。
1つ目は定年がなく自身の意思、技術が伴うことで生涯続けられること。2つ目は法律知識、測量、図面作成など専門性の高い業務内容となり、これらの知識、技術を提供することで、報酬をいただけること。3つ目はオフィスワークだけでなく、現場に立てることです。
特に3つ目の現場があるという点は、他の法律関連の資格にはないポイントと思いますので、非常に惹かれました。

アガルートアカデミーの講座を受講しようと思ったきっかけ

ブログやHP、YouTubeで積極的に発信していて、しかも内容が充実していたので、アガルートを選びました。2021年に測量士補をまず受験しましたが、その際は市販の教材とYouTubeで勉強をしていました。中山先生がYouTubeで公開されている測量士補の合格チャンネルを何度も見て勉強させていただき、「無料でこれだけまとまった教材を提供してくれるのだから、有料ならさらに良いはず!」という思いで、調査士の試験ではアガルートに受講相談をしました。
受講相談では、中山先生に対応いただき、その際も気さくに、しかもぶっちゃけトークで調査士業界について教えていただいたことあり、アガルートに惹かれて受講を決めました。

合格体験記・学習上の工夫

2021年の10月末からアガルートの講座を受講し始めました。今回の受験を通して大切だと思った3つの点をお伝えします。①教材について、②スケジュール管理について、③試験時間についてです。

①教材について
調査士の試験にあたって購入した講座、教材、模試は下記になります。

2022/土地家屋調査士試験/入門総合カリキュラム/定期カウンセリング
2022/土地家屋調査士試験/合格ゼミ/添削あり
市販の民法問題集2冊セット(中里先生におすすめいただいたもの!)
東京法経学院の全国模試5月、7月

魅力的な講座はいっぱいありましたが、勉強時間を長く確保できる自信がなかったので、極力教材は増やさず、繰り返しやることを意識していました。実際にやってみた結果としても、私の確保した勉強時間では、上記の教材を繰り返し解くのがベストだったと思います。

②スケジュール管理について
勉強の大きなスケジュールやカリキュラムについては、自分であれこれ考えず、定期カウンセリングの際に先生にお任せして、月に1回進捗を相談して、翌月やることを決めていました。自分は勉強時間の確保と1週間のスケジュール・実際にやったことの記録に注力していました。短いスパンでのスケジュールの管理と実際やったことを記録することはとても大切だと思います。
私はメモアプリで「この1週間でやること」をリストアップして潰し込み、エクセルで「実際にやったこと」を管理していました。2つに分けた理由としては、「この1週間でやること」は日付単位でやることをリストアップしたほうが、潰し込みや翌日への繰り越しが管理しやすく、「実際にやったこと」は、教材ごとにエクセルの一覧表で管理したほうが自分の成果を確認しやすかったからです。
勉強時間は平日は2時間程度(22時半から24時半)、土日に3-4時間程度を確保し、最後の2か月は近所の自習室を借りて土日は6-7時間程度確保していました。
小さい子供が2人いる中での試験勉強でしたので、勉強時間の確保は家族の支えがなければとてもできませんでした。試験勉強に入る際には、協力してもらえるようにご家族と話し合いをすると良いと思います。1年間孤独な闘いが続きますので、家の中に味方がいないとつらいです、、実際の勉強のスケジュールはこんな感じでした。2月以降はとにかく過去問をやり込み、テキストを読むということを繰り返していました。

11月:民法講座視聴
12~1月:不動産登記法、調査士法講座視聴
2月:択一過去問1周目1日10問程度が限界、新・定規の使い方講座、[中山式]複素数計算視聴
3月:択一2周目+申請書1周目    引き続き1日10問程度が限界、申請書1日1-2件
4月:択一3周目+記述過去問1周目+申請書2周目択一1-2日で1年度分、記述は3日で1年度分くらいのペース
5月:模試Ⅰ受験択一は半分、記述は合計1桁代の得点結果
   択一4周目+記述1周目+申請書3周目4月と同じペース記述が1周目完了
6月:択一5周目+記述2周目+申請書4周目+合格ゼミ開始
7月:模試Ⅱ択一8割、記述4割の得点結果
   択一6周目+記述2周目+申請書5周目+合格ゼミ疲れてペースダウン
8月:択一6周目+記述2周目+申請書5周目+合格ゼミ
9月:択一7周目+記述3周目+申請書6周目
10月:択一8周目+記述4周目苦手年度のみ+申請書7周目
   *他市販の民法問題集を3周

③試験時間について
調査士の試験はただ問題が解けるだけではなくて、時間内に問題を解き切らなければなりません。問題が解けるようになってきた次のハードルは、いかに時間内に合格点を取るか、になってきます。
択一は、7-8周目で、全選択肢を検討して19-20/20問正答、30分前後で解くことができるようになり、記述は、4周目でも土地、建物ともに60分を切るか切らないか、というペースで問題を解いていました。実際の試験でも時間にはまったく余裕がなく、択一33分、建物60分、土地57分と勉強時とほぼ変わらない時間配分でした。
試験が近くなるにつれ、2時間半で解くということの難しさを痛感し、8月~10月のカウンセリングでは、どうすれば時間を短くできるか、という点についてアドバイスをいただいていました。ミスを減らすテクニックや作図のテクニックなどは、参考書ではなかなか学べないポイントですので、合格ゼミやカウンセリングで直接話して教えていただけたのはとても大きかったと思います。
記述の問題を初めて解いたときは、びっくりするほど時間がかかります。私は建物1問の答案作成に半日以上かかりました。しかし、繰り返し問題を解いているとだんだん短い時間で解けるようになってきます。あまり我流に走らず、まずは言われた通りに読解、計算、作図をするのが、時短のポイントと思いますので、頑張ってください。

【土地家屋調査士】合格総合講義のご感想・ご利用方法

初学者にとっては、1回目講座を視聴するのは、かなり労力を要すると思います。非常に内容が濃く、1度聴いただけではまず理解できないからです。
ただ1回目はそんなもんだと割り切って視聴するのが良いと思います。視聴スピードも選べますので、まずは全部見るということを目標にとにかく終わらせることが大切です。
民法と不動産登記法、調査士法あわせて3か月ほどで視聴しました。かなりゆっくりしたペースだったと思います。今考えれば、どんどん見て、早く過去問を解き始めれば良かったと思います。
全部視聴することで、試験にあたってどんな知識が必要か俯瞰することができます。当然、1回目の視聴では、知識の定着、論点の理解は難しいと思います。この部分は過去問を解きながら、テキストを読み返す、ということの繰り返しで定着させてきます。
過去問を解き始めてしまうと、【土地家屋調査士】合格総合講義の動画をちゃんと見る時間を作るのは難しいと思います。私はスマホに音声データをダウンロードして、移動時間、家事しながら何度も聴いていました。特に不動産登記法の総論の部分は、少なくとも5-6回は聴いていたと思います。
また土地、建物の登記の申請書例50があります。これは登記申請の際の申請書の書き方を学ぶことができ、記述の試験でも点数配点が多い部分となりますので、合格のためには絶対に外せない分野となります。この申請書例は完全コピーできるレベルまでやり込んでください。

択一式過去問解説講座のご感想・ご利用方法

こちらの講座はまず、自分で過去問を解くよりも、先に視聴してしまった方が良いと思います。先に問題を解こうとするとかなり時間がかかります。また残念なことに【土地家屋調査士】合格総合講義の内容も単語レベルの記憶しか残ってないため、ほとんど過去問を解くことができません。
講義では、選択肢のどういったポイントを見るべきか、一つずつ丁寧に説明してくれます。問題を解かず、先に解説をみてしまうことに抵抗感を持つ方もいると思いますが、まったく抵抗を持つ必要はないと思います。今後択一式過去問は繰り返し解きます(私は8周解きました)。
なので最初の1回目を自力で解いたか、どうかはあまり重要ではありません。試験に臨むまでに、いかに繰り返し解いて、個々の論点を理解、知識を定着させるかが大切になります。

記述式過去問解説講座のご感想・ご利用方法

こちらの講座もまず、自分で過去問を解くよりも先に視聴してしまった方が良いと思います。読解、計算、作図のポイントを解説してくれます。特に問題文の読解に焦点を当てた解説となっています。
記述式は、問題文が長いので、解答に必要なポイントを的確にピックアップしていく必要があります。問題文のうち大部分がいらない情報で、解答に必要な情報はほんのわずかになっています。まずは、講座の手順に従ってポイントを押さえる練習をしてください。最初から我流に走ったり、毎回読解の手順を変えると、なかなか読解の精度が安定化しないと思います。
過去問を繰り返す中で、自分が見落としやすいポイント、何度も間違えるポイントが出てくるはずです。基本的な手順を守りながら、間違えやすいポイントをカバーする方法(マークの仕方、メモの取り方など)が見つかると、読解の精度が安定すると思います。

新・定規の使い方講座のご感想・ご利用方法

2月に一度見て、記述で行き詰った8月にも再度視聴しました。作図は最後まで時間のかかる分野でした。結局、迷わずに決めた手順を守って進めていくことが大切になります。
定規の使い方、作図の方法は、テクニック的な面でかなりスピードが変わってきます。やり方については、個人差が大きい部分と思いますので、まずは講座の通り基本的な方法をマスターして、さらに自分のルールを決めて、いかに早く作図を仕上げるか、挑戦してください。
講座の中で、テープを使用するアドバイスがありますが、これはセロハンテープだとうまくいかないので、厚手のビニールテープをぜひ使ってみてください!私は最初間違えてセロハンテープを使用してしまいましたが、ツルツル滑って、あまり効果がありませんでした。厚手のビニールテープに変えたとたん、各段に使いやすくなります。

[中山式]複素数計算のご感想・ご利用方法

これも初学者にとっては、最初面食らう分野と思います。当然私も複素数のことは全く分からず、覚えなければならない公式もチンプンカンプンでした。こちらもまずは講座を視聴しながら、計算の手順を覚えて、あとはひたすら過去問の繰り返しと、たまに講座の計算問題を力試しで解いていました。
複素数計算は、土地の記述問題の座標値と辺長を算出するためのテクニックですが、土地の記述式問題を解いていて、座標値が算出できないと精神的にかなり焦ります。座標値が算出できないと、そのあとの申請書に記載する土地の面積や、作図の精度、辺長の計算など、次の問題の解答にたどり着けなくなるからです。逆に本試験で、座標値が算出できるとそれだけで、精神的に余裕を持つことができますので、ぜひ滅気ずに挑戦してください。

実践答練のご感想・ご利用方法

実践答練は力試し用に終盤に残す形で勉強を進めていました。ある程度過去問が解けるようになった時に、土日などの、まとまって時間が取れるタイミングで、2時間半の試験時間内で解く練習をしました。
私は土地の記述問題が苦手で時間がかかる傾向がありましたので、択一式30分、建物55分、土地65分という時間配分の目標を定めて実践答練に取り組んでいました。当然ながら、目標通りには解けません。全3回分の実践答練がありましたが、最初の2回分は時間がまったく足りず、3時間弱でようやく完走のレベル。
時間内で完走できたのは、9月後半に解いた最後の1回分だけで、自己採点の点数的にも合格圏内に届いていた事は、自信につながったと思っています。

『法改正対策』過去問解説講座のご感想・ご利用方法

法改正の部分は、試験で問われやすいといわれています。当然ながらここ1-2年勉強している初学者にとっては、どこが法改正部分か、という点は自分で気が付くことは難しいと思います。民法大改正も終わっており、勉強しているテキストは改正後の内容が記載してあるため、Before、Afterの判別がつかないためです。
法改正後、まだ試験で問われていない論点、改正に関連する論点など、試験にでる可能性の高い部分を集中的に解説いただけますので、かならずチェックしてください。
講座のリリースが試験勉強の終盤頃となり、記述対策に追われているタイミングなので、時間を取るのに苦労するかもしれませんが、得点に直結する部分ですので、ぜひ頑張ってください。

定期カウンセリングのご感想・ご利用方法

11月からカウンセリングを初めて、10月の試験直前までお世話になりました。試験勉強の期間を通じて、心の支えになりました。定期カウンセリングでは、勉強のスケジュールの相談、理解できない論点の解説、問題を解く際の時短のアドバイスなどをいただきました。そしてなにより1週間後にカウンセリングが迫ってくると、遅れている分を取り戻そうと頑張るきっかけになります。
定期カウンセリングは、試験勉強でのペースメーカー的な位置づけになっていました。当然ながら、試験勉強のスケジュールは予定通りに進んでいきません。私は7月頃にペースダウンをしてしまいました。合格ゼミの受講や2回目の模試があり、これまでの勉強時間のペース配分が変わってきたことに対応できず、なんだか勉強に手がつかない、という状況が続いてしまいました。
そういった中でも定期カウンセリングを受けて「来月までにこれをやっていきましょう」と自分にできる範囲のことを目標に設定いただけたことで、最後の8月、9月、10月を乗り切れたと思っております。単に「分からないことを聞く」以外にも大切なことを相談できますので、ぜひうまく活用してください。

合格ゼミのご感想・ご利用方法

合格ゼミ(添削あり)では、2週間に1度答案を提出して添削いただき、フィードバックをもらうことができます。2022年度の際は、6月から始まって全6回で8月中旬に終了しました。ゼミの時間は1時間程度(話が盛り上がって少々延長します、、)ですが、非常に内容は濃いです。問題の解説だけでなく、採点者側からの視点や調査士業界のぶっちゃけトークも聞けますので、参加することを毎回楽しみにしていました。
また他の生徒がどういった答案を作成しているのかも見ることができますので、周りの受験生に比べて自分が足りない点も把握することができます。
過去問を解きながら、合格ゼミの問題も解く、というのは決して楽なスケジュールではありませんでしたが、自己採点では気付かないミスを指摘いただける点、答案作成の際のチカラの入れどころ、抜きどころといったといったポイントも教えていただけますので、とても良い講座だと思います。

自由記載欄(カリキュラム・講座のご感想,講師へのメッセージ等)

アガルートの講座を受講して、強く感じたのは、先生方がやらなくちゃいけないこと(試験に出ること=テキストに書いてあること)とやらなくて良いこと(試験に出る可能性が低いこと=テキストに書いてないこと)を明確に線引きしてくれていることです。
試験勉強をしていると「やらなくて良いこと」が気になって、時間を費やしてしまうことがあります。 「やらなくても良いこと」について先生に質問をすると、率直に「試験に出る可能性が低いから、考えなくて良い」と伝えてくれます。この判断は初学者の受験生にはできないと思いますので、講座を受講する大きなメリットだと考えます。