演習書不要説なるものも唱えられるようになった昨今、演習書をこなすメリットはどのような点にあるのでしょうか。

演習書をこなすとしたら、どの演習書を選ぶのがいいのでしょうか。

そのような疑問を解決するヒントとしていただくため、演習書の効率的な使用方法や、おすすめの演習書を解説していきたいと思います。

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司法試験の演習書とは?

演習書は学者が具体的な設例に対して解説を加えた本です。

基本書や入門講座で身に着けた知識をアウトプットする訓練の際に使用することが想定されます。

アウトプットの訓練には解答例つきのいわゆる予備校本を利用することも考えられますが、学者が書いているという点で内容が正確であり、深い内容まで学べるのが演習書の利点でしょう。

もっとも、演習書には解答例がついていないものが多く、解答の流れを理解していない段階で演習書に手を出しても混乱する危険が高いです。

そこでまずは問題集や参考書、過去問演習を通じて解答の流れを理解したうえで各論点の理解を深めるために演習書を利用するのがいいでしょう。

基本書が気になる方はこちらを参考にしてください。

関連コラム:司法試験・予備試験におすすめ基本書32冊【7科目・目的別】

おすすめの演習書 憲法

①「判例から考える憲法」(法学書院)

「判例から考える憲法」(法学書院)は、近年司法試験や予備試験の問題では「参考となる判例がある場合にはそれに言及」することが求められています。

その中で、この本は答案の中での重要判例の実践的な使い方を示してくれる演習書です。

受験新報の人気連載を書籍化したものですが、連載の中でも重要なものが厳選されているので量も多くなく極めて使い勝手の良い演習書です。

※関連コラム:判例から考える憲法の内容と司法試験に向けた勉強での使い方

②「事例研究憲法」(日本評論社)

「事例研究憲法」(日本評論社)は、分量こそ多いものの丁寧な解説がされており網羅性も高い一冊です。

勉強初期の学部生には厳しいレベル・分量になっているかもしれませんが、予備試験短答合格経験者レベルの学部生やロースクールの既修コースの学生にとっては非常に参考になる演習書になると思います。

おすすめの演習書 行政法

「事例研究行政法」(日本評論社)

「事例研究行政法」(日本評論社)は、行政法の演習書では圧倒的なシェアを誇る一冊です。

著者の先生方が実際に法科大学院の定期試験等で出題した問題を掲載しており、学生が間違えがちな部分について厚くわかりやすい解説がされています。

分量は比較的多めではありますが、「行政法の基本課題」が掲載された第一部(本書は二部構成になっています)のみを行う形でも十分実力を伸ばせます。

予備試験や司法試験の合格を目指すなら是非やっておきたい神演習書といえます。行政法の演習書は事例研究行政法一択でしょう。

※関連コラム:事例研究行政法の内容と司法試験に向けた勉強での使い方

おすすめの演習書 民法

①「Law Practice民法Ⅰ~Ⅲ」(商事法務)

「Law Practice民法」(商事法務)は、百選判例を題材にした問題が掲載されているため、この演習書を一通りこなせば、基本的な判例理論を学習することができます。

基本を定着させるのに持って来いの演習書になっています。

問題量は多いもののそれぞれの問題はそこまで重たくはありません。

また網羅性は比較的高いので穴をなくしたいときに使用するのがおすすめです。

※関連コラム:Law Practice 民法の内容と司法試験に向けた勉強での使い方

②「事例で学ぶ民法演習」(成文堂)

「事例で学ぶ民法演習」(成文堂)、いわゆる北大本です。こちらはLaw Practiceよりもややレベルの高い問題が掲載されているため、Law Practiceでは物足りないという印象を受ける受験生におすすめの一冊です。

典型事例が少し修正された設例が多いので、自分で考える力が身につく印象です。

おすすめの演習書 商法

①「Law Practice 商法」(商事法務)

「Law Practice 商法」(商事法務)は、百選掲載判例を参考に作問されています。

会社法の司法試験や予備試験の問題は重要判例や最新判例を参考に作成されていることが多いので、その傾向に合致した演習書といえます。

一冊で商法総則・商行為法までカバーされており網羅性も高くなっています。

先のとおり百選判例を参考に作問されているので、問題自体はそこまで難易度の高いものではなく、網羅性の割には繰り返し解きやすい演習書になっているといえます。

②「事例で考える会社法」(有斐閣)

「事例で考える会社法」(有斐閣)は、受験生の中では比較的シェアの高い演習書になっています。

問題・解説共に非常に良質なもので、これを一冊こなせば会社法の実力は飛躍的に向上すること間違いなしです。

もっとも問題も解説も難易度が高く、会社法の基礎が不安な人がこの演習書に手を出すと地獄を見る可能性があるので注意が必要です。

Law Practiceでは物足りなくなった上級者向けの演習書といえます

おすすめの演習書 民事訴訟法

①「ロースクール演習民事訴訟法」(法学書院)

「ロースクール演習民事訴訟法」(法学書院)は、受験生の間では根強い人気を誇る一冊です。

司法試験で聞かれた問題意識を反映して作問されているので、まさに司法試験対策にうってつけの演習書になっています。

また解説の最後に「答案作成上のポイント」としてより実践的な解説がされています。

この「答案作成上のポイント」が、極めて秀逸で非常に参考になるので強くおすすめできる一冊です。

②「Law Practice民事訴訟法」(商事法務)

「Law Practice民事訴訟法」(商事法務)は、多くの受験生がこなしている一冊です。

ロースクール演習より、やや優しめの問題が多い印象です。

Law Practiceシリーズらしく判例百選を題材に作問されているので、基本判例を身に着けたい人には是非おすすめしたい一冊になっています。

おすすめの演習書 刑法

①「刑法事例演習教材」(有斐閣)

「刑法事例演習教材」(有斐閣)は、司法試験のネタ本ともいわれていた最強の演習書です。

長文の事例問題が52問掲載されており、ボリュームのある演習書になっています。

問題数が多いだけに網羅性も高く、事案の処理能力も身につくので、この一冊をこなせば刑法の実力は飛躍的に向上するでしょう。

もっとも解説は簡潔なものが多いので、予備校の出している解説講座と併用したり、友人との自主ゼミで使用するなどの利用方法をおすすめします。

※関連コラム:刑法事例演習教材の内容と司法試験に向けた勉強での使い方

②「Law Practice 刑法」(商事法務)

「Law Practice 刑法」(商事法務)は、事例演習教材と比較して、学説への言及が豊富な演習書になっています。

近年、司法試験では学説の理解を問う問題が出題されるようになってきていますので、それへの対策としておすすめできる一冊になっています。

おすすめの演習書 刑事訴訟法

「事例演習刑事訴訟法」(有斐閣)

「事例演習刑事訴訟法」(有斐閣)、いわゆる古江本です。

刑事訴訟法の演習書の中では他の追随を許さないほどのシェアを誇る一冊です。

論点の理由付けとして「人権保護と真実発見の調和の見地から…」などという当たり前の理由付けを多用してしまう人は是非読んでほしい一冊です。

この一冊を読むだけで刑事訴訟法という科目への向き合い方が変わると思います。

もっとも内容としてはかなりレベルが高いものになっているので、基礎を身に着けてから読んでみるのをおすすめします。

刑事訴訟法の演習書は古江本ほぼ一択の状況にあるといえます。

関連コラム:事例演習刑事訴訟法の内容と司法試験に向けた勉強での使い方


演習書以外にも司法試験の勉強に使える書籍を紹介しています。

気になる方はこちらも参考にしてください。

関連コラム:司法試験・予備試験におすすめ基本書32冊【7科目・目的別】

関連コラム:【司法試験・予備試験】論証集の選び方とおすすめ本3選

関連コラム:【司法試験・予備試験】正しい判例集の使い方とおすすめ本6冊

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この記事の監修者 谷山 政司 講師

谷山 政司 講師

平成23年度に(新)司法試験に合格後、伊藤塾にて主に予備試験ゼミを中心とした受験指導業務を担当。
谷山ゼミ受講者のうち、およそ70名ほどが予備試験に合格。谷山ゼミ出身者で、最終的な予備試験の合格率は7割を超える。

自身の受験経験だけでなく、答案の徹底的な分析やゼミ生への丁寧なカウンセリングの結果確立した論文作成ノウハウをもとに、アウトプットの仕方はもちろん、インプットの仕方までをも指導するスタイルは、ゼミ生の圧倒的支持を受けた。

また、期をまたいだゼミ生の交流会等を定期的に行うなど、実務に出た後のフォローも積極的に行っている。

谷山講師の紹介はこちら

ブログ:「谷山政司のブログ」
Twitter:@taniyan0924

 

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