商法・会社法は、商売を生業とするプロの間で適用される法律です。行政書士試験では例年5問出題(5肢択一式、商法1問・会社法4問)され、配点は20点となっています。

本記事では、行政書士試験の商法・会社法について解説します。勉強法やおすすめ参考書も紹介するため、ぜひ本記事を参考にしながら対策を進めてみてください。

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行政書士試験の商法・会社法とは?

商法・会社法とは、商売を生業とするプロの間で適用される法律です。民法が想定する個別的な取引とは異なり、反復・継続して日々大量に行われるような、定型的な取引を対象としています。

商法は、会社や個人事業主などの形態にかかわらず、商売を行うもの全般に適用されますが、会社法は会社のみに適用されます。つまり会社が商売を行う際は、両方の規定に従う必要があるのです。

本試験での出題数は例年合計5問で、20点の配点です。5肢択一式の問題が商法から1問、会社法からは4問出題されます。

項目出題形式(配点)科目問題数配点合計基準点
法令科目5肢択一式
(1問4点)
基礎法学2問8点244点122点
憲法5問20点
行政法19問76点
民法9問36点
商法・会社法5問20点
多肢選択式
(1問8点)
憲法1問8点
行政法2問16点
記述式
(1問20点)
行政法1問20点
民法2問40点
基礎知識5肢択一式
(1問4点)
一般知識14問56点24点
行政書士法等行政書士業務
と密接に関連する諸法令
情報通信・個人情報保護
文章理解
60問300点180点

商法・会社法は、その難解さや勉強効率の悪さから捨て科目にされがちですが、配点をまるまる捨ててしまうのは非常にもったいないことです。

合格を掴むために、初心者の人であれば5問中2問、中級者、上級者の人であれば3問正解を目指しましょう。全問正解を狙っていくのではなく、取れる問題を落とさないための効率的な学習が必要です。

行政書士試験の商法・会社法の勉強法

行政書士試験の商法・会社法の勉強法を簡単にまとめると以下のとおりです。

  • 商法:民法の学習後、商法総則・商行為を重点的に対策する
  • 会社法:頻出分野の「株式会社の設立」に注力する

上記について、それぞれ詳しく解説します。

商法の学習の進め方

商法の出題範囲は狭く、出題される分野とそうでない分野がある程度明確な科目です。

そのため、出題される分野を狙い撃ちするような、メリハリのある学習を心がけましょう。

出題される分野は、以下の2分野です。

  • 商法総則
  • 商行為

商法総則では商人や商業登記、商号、商業使用人などが多く問われます。

商行為では商行為概念が重要です。商行為概念に関しては重要判例が問われることもありますが、それよりも条文の知識を問われることが多い傾向にあります。

また、民法と商法との差異を問われることもあるため、どれだけ民法が頭に入っているかが攻略の鍵を握ります。先に民法を一通り学習してから商法の学習に入りましょう。

商法・会社法は、民法や行政法といった、時間をかけて繰り返し学習する必要のある科目と比べ、どうしても優先順位が低くなりがちです。

中にははじめから捨ててしまう人もいますが、資格試験において、捨て科目を作ってしまうことは得策ではありません。

すべてを捨ててしまうのではなく、かといってすべてを完璧に学習するために頑張るのでもなく、押さえるべきところだけ押さえておくといったスタンスでいきましょう。

無駄を省いた効率的な学習で、1問を確実に取りに行ってください。

会社法の学習の進め方

会社法では、株式会社に関する知識がよく出題されます。

中でも重要なのは、株式会社の設立です。設立は会社法の中でも特に頻出の分野であるため、会社法を学習する際は優先的に押さえましょう。

ただし、会社法の条文には難解なものが多く、理解するだけでも一苦労です。収拾がつかなくなるため、丸暗記をするのはやめておいたほうが無難といえます。

あまり深入りはせず、頻出分野の過去問を解きながら条文を確認していくと理解がしやすく、知識として定着しやすいでしょう。

会社法も商法と同様に、メリハリが大切な科目です。ただなんとなく全体を学習してしまうと時間がかかるうえ、時間をかけたにもかかわらず得点に結びつかないという結果になり兼ねません。

そのため、商法・会社法にかけられる時間がない場合は、商法と設立に絞って集中的に学習することもひとつです。そうすることで「合格するための学習」ができます。

商法と設立を学習したあと、まだ余力がある場合は機関にも触れておくとよいでしょう。

機関とは、株主総会や取締役といった、会社の運営に関する意思決定や運営に対する監査を行う人や組織のことで、設立と同様よく出題される分野です。

以上の重要分野をしっかり押さえ、4問中1〜2問の正解を目指して学習しましょう。

▼アガルートの行政書士試験講座担当、豊村講師による動画解説はこちら

行政書士試験の商法・会社法のおすすめ参考書・問題集

行政書士試験の商法・会社法のおすすめ参考書・問題集は以下のとおりです。

  • 行政書士 しっかりわかる講義生中継 商法・会社法(TAC出版)
  • 手にとるようにわかる会社法入門(川井信之著・かんき出版)
  • 行政書士 トレーニング問題集 5商法・会社法(大原出版)

行政書士 しっかりわかる講義生中継 商法・会社法(TAC出版)

※出典:Amazon.co.jp

行政書士 しっかりわかる講義生中継 商法・会社法(TAC出版)は、TAC人気講師の講義が再現された商法・会社法専用テキストです。

商法・会社法を理解するための工夫がちりばめられており、要点を押さえた効率のよい学習ができるほか、多くの受験生が疑問に思うポイントに関しては、丁寧に説明されています。

頻出分野に絞ってうまく使えば、+αの教材として高い効果が得ることが可能です。商法・会社法で確実に2〜3問取りたいという人におすすめの一冊といえます。

手にとるようにわかる会社法入門(川井信之著・かんき出版

※出典:Amazon.co.jp

手にとるようにわかる会社法入門(かんき出版)は、わかりやすさ重視の会社法専用テキストです。企業法務の第一線で活躍する川井弁護士が、法律初心者でも理解できるように会社法を説明しています。

難解な法律用語を別の言葉に置き換えたり、図表も豊富に掲載されているのが特徴のひとつ。短期間で会社法に対する理解を深めたい人におすすめの一冊といえるでしょう。

行政書士 トレーニング問題集 5商法・会社法(大原出版)

※出典:Amazon.co.jp

行政書士 トレーニング問題集 5商法・会社法(大原出版)は商法・会社法に特化した問題集で、行政書士試験の過去問や他の士業の試験問題、そしてオリジナル問題が収録されています。

行政書士試験問題に関しては、2000〜2022年までに出題された本試験問題の中でも、特に厳選された問題が収録されており、基本から応用までさまざまな難易度の問題と向き合うことが可能です。

頻出ポイントがコンパクトにまとめられているため、とにかく短期間で合格レベルまで実力を引き上げたい人や過去問だけでは物足りない人にはぴったりの問題集といえるでしょう。

問題演習を集中してやりたい人や、苦手を克服したい人にもおすすめです。

まとめ

商法・会社法の学習ポイントや、商法・会社法の対策におすすめな書籍について解説しました。

商法・会社法は、行政書士試験の受験生にとっては取り組みづらい科目です。あまり時間をかけられないことが多く、特に効率的な学習が求められます。

そのため、頻出ポイントに的を絞った、効率的な学習を心がけることが大切です。

商法については「商法と民法との比較」という視点を持つとより理解がはかどるため、民法との差異を常に意識しながら学習することをおすすめします。

商法と民法を比較するには、まず民法が頭に入っていなければなりません。民法の学習を一通り終えてから取り組むことをおすすめします。

そのほか、条文知識を問われる問題が多く出題されるため、基本的な条文知識はしっかり身につけ、1問を確実に取れるよう備えておきましょう。

そして会社法では、株式会社の設立が頻出ポイントです。余裕があれば機関にも手を広げ、4問中1〜2問を目標に学習を進めるとよいでしょう。

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※2027年合格目標

この記事の監修者 豊村 慶太 講師

豊村 慶太講師
行政書士試験受験指導のカリスマ。早稲田大学3年次にわずか2か月の学習期間で行政書士試験に合格。
大手資格予備校LECで12年以上にわたり、看板講師として行政書士試験の受験指導を行い、基幹講座・単科講座・全国向け収録講座のみならず、大学学内講座(成城大学・学習院大学)も担当。
行政書士試験の講師歴は20年を越える。LEC時代・アガルート移籍後を通じて、のべ1万人以上の受験生を指導(2023年4月時点)。高い合格率に定評がある。

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常に「過去問」「問題演習」を意識しながら、受講生と一緒に手を動かして、自然に理解しやすく記憶が定着しやすい講義は、歴代の数多くの「豊村クラス」出身合格者の非常に高い支持を得ている。

グルメを中心としたブログも人気。趣味は、サーフィン・スキューバダイビング・ゴルフ・トランペット・神社仏閣めぐり。

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