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行政書士試験 | 2017 行政書士試験 記述過去問解析講座 | 科目ごとの過去問の特徴

行政書士試験では,記述式問題が例年3問出題されます。3問のうち1問が行政法から,2問が民法から出題されます。択一式試験の対策ができていれば,なんとなく記述も書けるのではないかとか,対策の仕様がないのではないかと考える受験生が多いですが,実はそうでもありません。今回は,「記述式」における両科目の特徴と対策についてお伝えします。

行政法(20点)

行政事件訴訟法からの出題が中心

行政法の記述式は,例年1問出題されます。そこで,過去10年(平成18年から平成27年まで)の間,行政法のどの分野からの出題が最も多いのかを調べてみると,10回中7回が「行政事件訴訟法」からの出題でした。
「行政事件訴訟法」は多くの受験生の皆さんが苦手意識を持たれる分野ですので,苦手な分野を早急に克服するためにも,早めに着手したいところです。

制度の名称や定義を問うものが多い

行政法の記述式の特徴として,制度の名称や定義を問うものが多いことが挙げられます。例えば,平成23年度問題44の場合,問題文の事情における裁判所の判決を何と呼ぶかが問われました。また,平成26年度問題44の場合,市が設置した市民会館のことを,地方自治法上,何と呼ぶかが問われました。
行政法では,このように名称や定義を問うものが多いですので,日頃から意識して覚えていく必要があります。

過去に択一式試験で出題された知識が問われることが多い

例えば,平成23年度問題44で問われている「事情判決」(行政事件訴訟法31条1項)は,択一式である平成20年度問題18において出題されていました。また,平成26年度問題46で問われている「公の施設」(地方自治法244条1項)は,択一式である平成23年度問題23において出題されていました。
実は,行政法の記述式は,択一式で出題されたことのある知識を元ネタにして出題するという特徴があります。このことから,「記述式の対策は,択一式の“延長”である」と表現されることがあるのです。
択一式試験の過去問に登場した知識は,記述式で狙われますので,日頃から意識して勉強する必要があります。

民法(40点)

「物権」「債権」の分野からの出題が多い

民法の記述式試験は,行政法と異なり,全ての分野から満遍なく出題されていますが,「物権」と「債権」が比較的多く出題されています。「物権」「債権」の分野から勉強を始めると,事例式問題の処理の仕方も学ぶことができ,一石二鳥ですので,時間がない場合は,この分野から学習を始めるとよいでしょう。

「要件」「効果」を問う問題が多い

民法の記述式試験では,様々なことが問われます。例えば,ある制度の要件であったり,ある制度によって認められている手段であったり,ある条文の趣旨であったり……。本当に様々なものがあります。
その中で比較的多く問われているのが,「要件」と「効果」です。これらは択一式試験でも出題されるものですので,択一式対策も並行して行うためにも,これらから対策を始めましょう。
「要件」と「効果」は,事例式問題を解く際の鍵にもなりますので,単に覚えるというのではなく,問題文の事例の中で「どの事情が,どの要件に該当するのか」を判断できるように練習しましょう。