土地家屋調査士試験は法律的知識が求められるだけでなく、計算や作図を含んだ「記述式」の出題がされます。

いわゆる理系的要素も求められるので、「記述式」の学習はどこから手をつければ良いか分からない、「記述式」の勉強しているが点数が上がらないと悩んでいる方は多々いるかと思います。

今回は、その悩みを少しでも解消できるような勉強方法などをお伝えできればと思います。

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土地家屋調査士試験の「記述式」とは?

土地家屋調査士試験の筆記試験には択一式と記述式が出題されます。

まずは、どういった試験なのか、情報を以下にまとめていきます。

筆記試験は、

■試験時間
・2時間30分(13:00~15:30)

■試験内容
・民法、不動産登記法、土地家屋調査士法などから多肢択一方式(5択)で20問出題
・記述式問題として2問(土地、建物)出題

となっています。

配点は択一式が1問2.5点、記述式が土地25点、建物25点の計100点です。

記述式問題として土地・建物それぞれ1問ずつ出題されますが、簡単にどういった解法をするのかといいますと、

■土地
問題文を把握・情報を整理

境界点の座標計算・面積計算・申請書記載

図面を作成

■建物
問題文を把握・情報を整理

申請書記載

図面を作成

このような流れになります。

電卓を使って計算をしたり、三角定規を用いて図面を製図するといったことが求められるのが特徴的です。

一見難しそうに感じますが、そこに面白味がある試験です。

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記述式の勉強方法と揃える道具

まずは道具を揃える

まずは道具を準備しましょう。以下にオススメを紹介いたします。

■関数電卓

土地家屋調査士試験対応の電卓を選びましょう。
ボタンの押しやすさ、メモリ数、液晶の見やすさなどありますが、カシオ「fx-JP500」がオススメです。

特に、「複素数」を使う方は、「fx-JP500」がもっとも早く操作することが可能です。

■ボールペン

油性や水性(ゲル)がありますが、インクの乗り・速乾性を考えると油性の方が良いです。
その中でも、ジェットストリーム 0.38mmが適しています。
ボールペン自体そこまで高いものではないので、何本か買って試すのをオススメします。

■三角定規

アガルートの「SUGOOOI」の一択です。
土地家屋調査士試験に特化したもので、使いやすさ・値段ともにこれ以外はないです。
土地家屋調査士の受験会場でも多く見かけることでしょう。

■作図用シャーペン

択一式でマークシートに使用するシャーペンとは別に図面の下書き用に細いものを用意します。
0.3mmであれば、どれを使用しても問題ないです。
ぺんてるのグラフギア500がオススメです。
芯の硬さは、あんまり硬いものは消しにくいので選ばない方が良いです。

■三角スケール

土地家屋調査士用のものを選びましょう。
シンワ測定の三角スケールが最適です。

■コンパス、全円分度器

ほとんど使いませんので、試験用に新たに購入する必要はありません。
揃えるのであれば、ソニックのコンパス0.5mmウチダの全円分度器が適しています。

■蛍光ペン

試験では使用することが認められていますが、中山は使いませんでした。
もし使うのであれば、フリクションを使っている方が多くいらっしゃいます。

記述式の勉強方法

段階を踏んで学習していくのをオススメします。

1.基本的知識を覚える

当たり前かもしれませんが、基礎的な知識をインプットしないと始まりません。

講義動画やテキストを使って学習します。

択一式の学習だと思うかもしれませんが、この知識がないと書式は解けません。

この段階から申請書の雛形はきっちりと覚えましょう。

記述式の大きな柱と言っても過言ではありません。

むしろ、択一式の学習を完璧にしておく方が、最終的には早くゴールに到達します。

「あれ、計算や作図はしなくて良いの?」と思うかもしれませんが、この時期では電卓や定規の使い方に慣れるくらいで良いです。

2.解法を知る

知識を蓄えたので、問題をどんどん解いていこう。

…と思いたいところですが、一旦待ってもらって記述式の解き方を勉強しましょう。

講義動画やテキストの解説を読んで問題の流れを見ましょう。

問題を読む順番が特に重要です。

時間との勝負の試験なので、できる限り読み返しを少なくする訓練が必要です。

土地の座標計算もパターンになっていますし、複素数による測量計算は通常の座標計算より圧倒的に有利ですので必ず慣れていきましょう。

計算する早さと正確性が違います。

関連コラム:土地家屋調査士試験における「複素数」使用のメリット

3.問題演習

繰り返し年度別の過去問を解いていきましょう。

違う年度の問題を解いていくことで、その年度特有の文章なのか、毎年ある文章なのかが読み解けるようになっていきます。

毎年ある文章ならば、慣例的なものとして目と頭で読み飛ばすことができるようになります。

その年度特有の文章ならば、それは重要な論点です。

ただ、何問か解いてみて、あまり出来が良くないようであれば「2.解法を知る」の内容に戻りましょう。(目安として半分くらいしか解答できていない感じ)

解けるようになってくれば時間も意識しましょう。

目安としては以下のイメージです。

■土地「60分」:
問題把握・整理「20分」+座標・面積計算「20分」+図面作成「20分」

■建物「50分」:
問題把握・整理「30分」+図面作成「20分」

時間がかかっているようであれば、どこが原因なのか部分的に学習しましょう。

特に、実際に定期カウンセリングで学習中の受講生と接していると、作図に時間をかけ過ぎている方を多く見かけます。

近年の傾向では、複雑な計算や単純な暗記物の出題というよりは、問題文からどういった登記をしなければいけないかを自分で判断させるといった、より実務に近い内容の出題となっています。

過去問を解いていく中で、問題文を読みながら解答できるように学習していけば対策することができます。

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記述式にかける時間、択一との学習時間の配分

一般的に土地家屋調査士試験の合格に必要な時間は約1000時間だと言われています。

中山はそれよりももっと少ない時間で合格できるカリキュラムを日々考えていますので、この時間をマックスとしましょう。

記述式にかける時間はその内1/3くらいです。

過去問を本格的に解いていくのは学習中期から始めていきます。

択一式の過去問が8割正解してくる時期が目安です。

そこからは1日1問を目安に偏りがないように土地と建物の問題を交互に解くのが良いでしょう。

択一式との学習時間の配分は半分ずつです。

1問解くのに1時間はかかるので、1日の勉強時間が2時間なら半分は充てることができるでしょう。

関連コラム:土地家屋調査士試験に独学で合格するための勉強法と知っておくべきリスク

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この記事の監修者 中山 祐介 講師

中山 祐介 講師

独学で土地家屋調査士試験全国総合1位合格の同試験を知り尽くした講師。

「すべての受験生は独学である」の考えのもと、講義外での学習の効率を上げ、サポートするための指導をモットーに、高度な知識だけでなく、自身の代名詞でもある複素数による測量計算([中山式]複素数計算)など、最新テクニックもカバーする講義が特徴。日々、学問と指導の研鑽を積む。

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