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司法試験コラム|司法試験・予備試験の論文式試験の勉強法・学習法(総論)

第1 司法試験・論文式試験の勉強法①~合格に必要な学習を把握する~

1 合格に必要な学習を把握することの重要性

最難関の国家試験ともいわれる司法試験ですが,その中でも多くの受験生が苦労するのが論文式試験です。選択科目を含めると受験科目が8科目もあることに加えて,それぞれの科目における基本的知識や判例の正確な理解が要求されるので,論文式試験を突破するためには,できるだけ無駄な勉強を省き,合格に必要な学習を見誤らないことが重要です。

 

2 合格体験記を読む

合格に必要な学習といっても,何が必要な学習かを把握することは難しいと思います。そこで,論文式試験に合格するために必要な学習を把握する上で合格体験記が参考になります。合格体験記には,複数の合格者がそれぞれ採ってきた勉強法やおすすめの基本書等が記載されており,合格に必要な学習を把握する上で有用です。もっとも,合格に必要な学習は人によって異なるので,合格体験記を参考にしながら,自分に合った勉強法を確立することが大切になります。

 

第2 司法試験・論文式試験の勉強法②~なるべく早くアウトプットを始める~

1 アウトプットの重要性

司法試験の論文式試験で合格に必要な点数をとるためには,基本的知識や判例を正確に理解する等のインプットと並んで,実際に過去問を解いてみるというアウトプットが重要となります。それにもかかわらず,インプットが不十分という理由でなかなかアウトプットを始めない受験生が少なくありません。しかし,司法試験の論文式試験は,単に基本的知識や判例を正確に理解しているかを試すだけの試験ではなく,限られた時間の中で重要な事項は厚く書き,そうでない事項は簡潔に済ませる等の事務処理能力に加え,論理的で一貫性のある文章を書く能力も要求されます。そして,これらの能力は実際に答案を書くこと,すなわちアウトプットをすることで向上するものなのです。

 

2 まずは内容面よりも形式面

司法試験の論文式試験を解くということは,法律的な文章を作成することに他なりません。そして,法律的な文章には小論文とは異なる独自の書き方があります。例として,法的三段論法を踏んで答案を書くことが挙げられます。法的三段論法とは,条文等の大前提に,小前提である問題文の事実を適用し,その結論を導く作業をいいます。内容がどれだけ優れていても,法的三段論法に則っていない文章は法律的な文章とはいえず,司法試験でも高評価は望めません。そこで,初学者の方がアウトプットを始める場合には,模範解答等を参考にしつつ,まずは法律的な文章の形式面に慣れることが重要です。

 

3 旧司法試験の問題を解いてみる

 アウトプットの重要性は上に述べた通りですが,初学者の方がいきなり既存の司法試験(新司法試験)の問題を解くのは現実的ではありません。そこで,既存の司法試験ではなく旧司法試験の過去問を解くことをお勧めします。なぜなら,旧司法試験は新司法試験よりも問題文の量が少なく,司法試験答案の形式面をマスターする上で適切であることに加え,新司法試験では旧司法試験から出題されることもあるからです。

 

第3 司法試験・論文式試験の勉強法③~勉強会のススメ~

1 勉強会のメリット

司法試験の論文式試験に合格する上で,勉強会(自主ゼミ)を開催することをお勧めします。どのように勉強会を行うかは人それぞれですが,作成した答案を他のメンバーが添削したり,疑問点があれば話し合ってこれを解消する等が一般的な使い方です。勉強会のメリットとして,自分では気が付かないミスを他人に指摘してもらえること,勉強仲間と切磋琢磨できること,定期的に答案を書く習慣がつくことが挙げられます。

 

2 勉強会で注意すべき点

上で述べたように,勉強会を上手く利用すれば非常に有益なのですが,何点か注意しなければならないことがあります。
1つは,司法試験では要求されないようなあまりにも高度な事項に深入りしないということです。時間の無駄になるだけでなく,既存の知識に混乱を生じさせるおそれがあるからです。ただ,司法試験で要求される知識かどうかを判断することは困難なので,最初は法的三段論法に則っているか,文章が読み易いか等の形式面だけを添削するという方法も考えられます。
いま1つは,勉強会の所要時間はあらかじめ決めておくということです。勉強会では議論が白熱することがありますが,所要時間を決めておかないとダラダラと議論をする等,効率の悪い勉強会になってしまうからです。