北海道大学法科大学院(ロースクール)入試の過去問の出題傾向と対策について解説しています。

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入学試験の概要

試験時期

例年の傾向としては、前期日程と後期日程の年2回試験が行われる。

令和6年度
入試の第二次選抜(論文式試験)は 2024 年 10 月 26 日、27 日(前期日程)と 2025
年 2 月 1 日、2 日(後期日程)に行われる。

※詳しくは北海道大学法科大学院の法科大学院入試情報サイトの入学案内参照

募集人員(2年過程(法学既修者に相当))

特別選抜と一般選抜合わせて 30 名程度。
一般選抜は、前期日程で2年課程 8 名程度、後期日程で2年課程7名程度。
特別選抜(5年一貫型、開放型)は、合計15名程度(いずれも2年課程)。

試験形式

一般選抜は、書面による1次選抜の後、論文式試験を行う2次選抜が行われ、2
年課程の2次選抜試験のみ法律科目試験(論文式)が行われる(以下の通り、特別
選抜のうち開放型も法律論文試験がある)。

試験科目,試験時間

一般選抜の試験科目は、憲法、行政法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴
訟法の7科目。
令和 7 年度(前記)の試験時間割は以下の通り。
・令和 6 年 10 月 26 日(土)
14:00~16:40(160 分) 憲法・刑法(80 点、80 点)
・令和 6 年 10 月 27 日(日)
10:00~12:00(120 分) 民法・商法(80 点、40 点)
13:30~15:00(90 分) 民事訴訟法・刑事訴訟法(各 40 点)
15:45~16:25(40 分) 行政法(40 点)

特別選抜・開放型については憲法、民法、商法(商行為・海商・保険法を除く)、
刑法、及び、民事訴訟法または刑事訴訟法の1科目の合計5科目。
5年一貫型につ
いては書面審査及び面接試験。

※関連コラム:北海道大学法科大学院の特徴・入試情報

科目別の傾向と対策

以下は、2018~2020 年度、2022 年度、2024 年度は前期日程について、2021 年度は後期日程についてのものである(2021 年度は前期日程が中止になったため)。

憲法

・2024 年度…プライバシー侵害を理由とする検索事業者が提供する前科情報が書き
込まれたウェブサイトの URL 等の情報の削除請求、司法権の限界
・2023 年度…戸別訪問の禁止、国会議員の免責特権
・2022 年度…外国人の人権享有主体性,国会中心立法の原則,国会単独立法の原則
・2021 年度…職業選択の自由,統治行為論
・2020 年度…政教分離,内閣による衆議院解散の違憲性
・2019 年度…財産権,予算の法的性格,予算の増額修正の限界
・2018 年度…在留外国人の参政権,国政調査権の限界

設問が2つに分かれており、第1問で人権分野に関する事例問題、第2問で統治分野に関する問題が出題されている。

人権分野からの出題は、判例百選に載っているような有名判例に関連する事案について憲法上の問題点を検討させる問題が頻出。出題された事例を検討する中で関連する判例がすぐに想起できるように判例百選掲載の超重要判例の判示や判例の位置づけを整理しておくのが肝要である。

統治分野からの出題は、一行問題に近い。統治分野の中でも基本的な概念についての問いがほとんどであるため手持ちの基本書等で統治分野に関する基礎知識を確認しておく必要がある。

出題論点は基本的なものなので、基礎知識を固めたうえで、事例に応じて何とか頭を捻って解答すれば十分に対応可能と思われる。

行政法

・2024 年度…訴訟選択、処分性
・2023 年度…委任命令の限界
・2022 年度…比例原則,行政規則の外部化,無効等確認の訴えの原告適格
・2021 年度…原告適格
・2020 年度…訴訟選択,原告適格
・2019 年度…審判対象及び訴訟選択,処分性,違法性の承継
・2018 年度…審判対象及び訴訟選択,比例原則,行政規則の外部化

長めの事例が提示され,設問が2,3用意されている出題がほとんど。

複数の設問とはいえ,一方は審判対象及び訴訟選択を問うものであることが多い。

救済法の分野と本案上の主張と問う問題が多いが,原告適格の有無等大々的な検討が必要な分野からの出題の場合はその点のみについての問いであることもある。

救済法の分野も本案上の主張についても基本的な事項が問われている。
また,その出題方法も事例を一見すれば重要判例が想起できるような誘導の効いたものであることが多い。

そのため,救済法分野にせよ本案上の主張にせよ,どの教科書にも載っているような基本的な判例について事例を合わせてインプットしておく必要がある。

民法

・2024 年度…解除と第三者、対抗要件、賃貸人たる地位の移転、必要費償還請求権
・2023 年度…契約不適合責任(代金減額請求、損害賠償請求)、不法行為(相当因
果関係、共同不法行為)

・2022 年度…使用者責任,外形標準説,逆求償,抵当権の効力の及ぶ範囲
・2021 年度…錯誤取消と原状回復義務,「第三者」(95 条4項),履行不能に基づく損害賠償請求,解除,双務契約が詐欺取消しされた場合の同時履行の抗弁
・2020 年度…不法行為,抵当権侵害,賃貸借契約の解除と転貸借
・2019 年度…代理権授与行為と脅迫,表見代理,背信的悪意者,虚偽表示と第三者
・2018 年度…建物建築請負,不動産物権変動,危険負担,抵当権に基づく物上代位

長めの事例が提示され,複数ある設問への解答を要求する出題。

総論分野から債権各論分野にまで多岐にわたる出題がされており,民法一般についてある程度深堀して勉強しておかなければ対応が難しい。
一般の教科書類にはそのまま載っていないような未知の問題点が出題されることもしばしばある。

論点について解答できるようにすることはもちろん,条文の文言に事実をあてはめて,どのような法律効果が発生しているのかを分析する等民法についての思考の仕方も確立しておく必要がある。

商法

・2024 年度…取締役の退職慰労金、募集事項の決定機関についての規律
・2023 年度…承認なき譲渡制限株式の譲渡の効力、429 条 1 項責任の法的性質
・2022 年度…取締役の監督義務,株式譲渡自由の原則,譲渡制限株式
・2021 年度…株主総会における議決権行使の代理人資格を株主に限る定款の効力,経営判断原則
・2020 年度…取締役の第三者責任(特に,辞任登記懈怠取締役の責任),有利発行規制
・2019 年度…株主総会決議取消の訴え,裁量棄却,取締役選任決議が取り消された場合の当該取締役による対外的取引行為の効力
・2018 年度…法令違反行為,監査役の義務

典型的な論点をシンプルに問う出題が多い傾向にある。

また,論点のみならず会社法の条文を適切に適用できるのかを試す問題も出題されることがある。

機関や株式発行,訴え等の基本的な会社法上の制度や典型論点を押さえつつ,条文の適切な運用ができるよう事前に演習を重ねておくと有益と思われる。

民訴法

・2024 年度…確認の利益、固有必要的共同訴訟、相殺の抗弁の審理方法
・2023 年度…弁論準備手続、独立当事者参加
・2022 年度…自由心証主義,債務の一部不存在確認の訴訟物,既判力の客観的範囲
・2021 年度…給付の訴えの利益,後遺症と明示的一部請求論
・2020 年度…遺言無効確認訴訟,訴状の補正,訴状却下命令
・2019 年度…債務不存在確認と既判力
・2018 年度…一部請求と相殺,既判力,固有必要的共同訴訟

基本的な論点についての事例問題が出題されることがほとんどである。

判例百選に掲載されるレベルの重要判例をストレートに問う。

処分権主義や弁論主義,既判力等の基本的な概念や各領域の典型論点を押さえておけば十分に対応できると思われる。

刑法

・2024 年度…正当防衛(急迫不正の侵害認定、相当性)、名誉毀損罪(公共の利害
に関する場合の特例、真実性の錯誤)

・2023 年度…過剰防衛と共犯(フィリピンパブ事件)、急迫性の検討、建造物以外
等放火罪(「公共の危険」の有無及び認識の要否)

・2022 年度…被害者の同意,誤振込金銭の払戻し等(詐欺,窃盗,電子計算機使用詐欺等)
・2021 年度…共同正犯の成否,共犯の錯誤,盗品等保管罪と事後知情,被害者を相手方とする盗品等有償処分あっせん
・2020 年度…早すぎた構成要件の実現,因果関係,因果関係の錯誤,詐欺罪,窃盗罪,共同正犯性の検討,不能犯
・2019 年度…共謀の射程,共犯の錯誤,因果関係,因果関係の錯誤,詐欺と窃盗の区別,強盗罪
・2018 年度…殺人罪,不能犯,詐欺罪,業務上横領罪

事例が複数示され,その事例における罪責の検討を要求する出題となっている。

大抵は総論関係の論点が含まれる事例と各論関係の論点が含まれる事例とが問われる。
近年の出題では,因果関係や実行の着手の有無,財産犯が頻出。

いずれにしても百選掲載判例からの出題がほとんどなので百選掲載判例や財産犯を中心に各犯罪の構成要件の意義等を押さえていくという正攻法での対策をしっかり行う必要がある。

刑事訴訟法

・2024 年度…職務質問及び所持品検査の法的根拠、停止行為の限界
・2023 年度…逮捕に伴う捜索差押え(時的限界、物的限界)
・2022 年度…職務質問,留め置きの限界
・2021 年度…伝聞法則
・2020 年度…強制処分該当性(特に,GPS 捜査)
・2019 年度…別件逮捕勾留
・2018 年度…職務質問,所持品検査

ある程度の長さの事例が示され,基本的な論点を素直に問うてくる出題となっている。

近年の傾向では前期試験ではいずれも捜査分野からの出題,後期日程は公判分野からの出題が多い。
捜査と公判の両方を問うような出題はされておらず,捜査もしくは公判のいずれかを問う出題がほとんどであるが,前期と後期でそれぞれ捜査法と公判法の出題になるとは断言できない。

いずれにせよ百選掲載判例を下敷きにしているような基本的な問題が出題される傾向にあるため,今後も百選掲載判例の理解が試験対策上必要となる。

※関連コラム:法科大学院(ロースクール)入試の対策・試験科目・勉強方法を解説

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この記事の著者 小林 達雄 講師

小林 達雄 講師

中央大学法科大学院修了後、平成29年に司法試験合格。

法律事務所での実務経験を活かし,司法試験・予備試験の指導においても,法律の知識だけではなく実務に通じる「分かりやすい説明・説得力ある文章」を心掛けた指導を行う。

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