「防衛省の職員はどんな仕事をするの?」
「防衛省職員が募集している職種とは?」

このページをご覧の皆さんはそのような疑問を持っているかもしれません。

このコラムでは、防衛省が募集している職種や職種ごとの基本情報、他の省庁との違いなどについてわかりやすく解説します。

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防衛省が募集している職種とは

防衛省では、自衛官と事務官を募集していますが、一般に「防衛省職員」と言った場合は、事務官を指すことが多いです。

防衛省事務官は以下の職種に分かれています。

  • 総合職(事務系)
  • 総合職(技術系)
  • 総合職(研究系)
  • 一般職
  • 専門職

国家公務員全般において、総合職は各省庁の中枢を担うことを期待される人材で、いわゆる「キャリア官僚」のことです。

一般職はそれ以外の職員と考えるとよいでしょう。

総合職(事務系)

総合職(事務系)は、本省で2年ほど事務処理や窓口業務などを経験したのち、3年目以降で各地の部隊に配属され、研修や実務経験を積みます。

総合職(技術系)

総合職(技術系)は、本省での勤務を経て各地の施設を整備する担当者となる施設系職員と装備品の調達・管理を担当する装備系職員に大別され、それぞれでキャリアを積み重ねます。

総合職(研究職)

総合職(研究職)は、能力分析系と情報系、研究開発系の3区分で募集されています。他の総合職と比べると専門性が高い職種です。

一般職

一般職は、行政・事務、電気電子・情報、機械、土木、建築、物理の各分野にわけて募集しています。

専門職

専門職は、高い語学力とグローバルな視野を持つ人材を採用する職種で、諸外国との交流や折衝、装備品の調達、国際情勢の分析などの場で活躍することが期待されています。

職種ごとの基本情報

職種ごとの基本情報は以下の通りです。

総合職(事務系・技術系・研究系)

①年収(初任給・基本給)

防衛省の総合職(国家総合職)は、行政職俸給表(一)が適用されます。

国家総合職の初任給は、大学院卒は259,200円(地域手当なし:216,000円)、大学卒は227,640円(地域手当なし:198,500円)です。

入庁後の想定年収は約327万円(約3,275,250円)~約427万円(約4,276,800円)です。

※想定年収は初任給×12ヶ月+初任給×4.5ヶ月(ボーナス)で算出
※出典:令和5年度国家公務員給与等実態調査

②業務範囲

防衛省内部における事務処理、窓口業務、各部隊の事務処理、政策の立案、国会議員への政策説明、予算の立案など

③働き方

勤務して1〜2年ほどは本省で窓口業務や事務作業に従事します。

その後、各地域の司令部等に配置されて研修を受けます。本省に戻った後は、防衛省の中核職員として政策や予算の立案などの業務を担当します。

④選考フロー・試験日【2024年】

総合職の1次試験は、4月上旬に実施されます。

1次試験合格者は5月上旬に実施される2次試験の筆記試験と5月中旬から5月下旬に実施される面接試験を受験します。

6月の上旬には2次試験の合格者が発表されます。

試験合格者は、採用候補者名簿に得点順に記載されます。

試験合格者は7月上旬に実施される官庁訪問に参加し、各省庁の採用担当者に自己アピールをします。

その後、各省庁は採用者を決定し本人に通知します。

概要日程
申込受付期間2024年2月5日(月)~2024年2月26日(月)
第1次試験日2024年3月17日(日)
第1次試験合格者発表日2024年4月1日(月)9:00
第2次試験日 筆記2024年4月14日(日)
第2次試験日 政策課題討議・人物院卒者:4月30日(火)~5月15日(水)
大卒程度:4月22日(月)~5月15日(水)
最終合格者発表日2024年5月28日(火)16:00
総合職試験(院卒者試験)」「総合職試験(大卒程度試験)」より

⑤試験内容、対策法

国家公務員総合職試験は、1次試験の倍率が10倍前後となる難関試験です。

公務員試験全体の中でも最も難しい試験といってよいでしょう。

1次試験は基礎能力試験と専門試験に分けられ、それぞれ多肢選択式で40題ずつ出題されます。

基礎能力試験の内容は知能分野(文章理解、判断・数的推理)が27題、知識分野(自然・人文・社会)が13題の計40題です。

専門分野は各受験分野によって異なりますが、こちらも40題ずつ出題されます。

2次試験は記述式の専門試験とグループディスカッション形式で行われる政策課題討議試験、人物を見るための個別面接試験から成り立ちます。

いずれの試験内容も高度なものとなるので、付焼刃での対策は効きません。

公務員試験講座などを受講しつつ、合格水準まで力を高める必要があります。

一般職(大卒程度・高卒程度)

①年収(初任給・基本給)

国家一般職の初任給は、大学卒程度は222,240円(地域手当なし:185,200円)、高校卒程度は180,720円(地域手当なし:154,600円)です。

入庁後の想定年収は約255万円(約2,550,900円)~約366万円(約3,666,960円)です。

※想定年収は初任給×12ヶ月+初任給×4.5ヶ月(ボーナス)で算出
※出典:令和5年度国家公務員給与等実態調査

②業務範囲

総合職が立案した計画を、「執行」するのが一般職公務員の役割です。

防衛省や各地の防衛省関連施設で総務・人事・会計・厚生・補給・調達などの業務に従事します。

③働き方

防衛省職員として採用されると、2〜3年サイクルで人事異動があり、同一勤務地内での異動だけではなく、採用された地区以外への異動や採用された機関と別な部局に異動となることもあります。

④選考フロー・試験日【2023年】

大卒程度試験は7月に1次試験、8月に2次試験が行われ8月中旬に合格発表となります。

その後、採用面接が実施され10月以降に内定が通知されます。

高卒者試験は9月に1次試験、10月に2次試験が行われ11月上旬に合格発表となります。

発表後に随時面接が行われ、内定が通知されます。

項目日程
申込受付期間2023年3月1日(水)9:00~3月20日(月)受信有効
第1次試験日2023年6月11日(日)
第1次試験合格者発表日2023年7月5日(水)9:00
第1次試験合格通知書
ダウンロード期間
2023年7月5日(水)9:00~2023年7月28日(水)17:00
面接カードダウンロード期間2023年7月5日(水)9:00~2023年7月28日(水)17:00
第2次試験日2023年7月12日(水)~7月28日(金)
※土・日曜日及び祝日等の休日は、実施しない予定
最終合格者発表日2023年8月15日(火)9:00
最終合格通知書ダウンロード期間2023年8月15日(火)9:00~9月14日(木)17:00
個人の試験結果(成績)閲覧可能期間2023年9月5日(火)9:00~11月6日(月)17:00

⑤試験内容、対策法

国家公務員一般職試験は、地方上級試験や国税専門官などと同程度の難易度とされています。

採用人数が多く、国家公務員試験の中核となる試験です。

1次試験は多肢選択式の基礎能力試験40題と専門試験40題、一般論文試験で構成されます。

1次試験の合格者は2次試験として人柄を見るための面接試験を受けます。

国家一般職の2023年の倍率は2.5倍ですので、事前の試験対策が必須です。

試験日までに公務員講座などで実力をつけましょう。

専門職

①年収(初任給・基本給)

国家専門職の初任給は、大学卒程度は218,640円(地域手当なし:182,200円)、高校卒程度は180,720円(地域手当なし:150,600円)です。

入庁後の想定年収は約298万円(約2,981,880円)~約360万円(約3,607,560円)です。

※想定年収は初任給×12ヶ月+初任給×4.5ヶ月(ボーナス)で算出
※出典:令和5年度国家公務員給与等実態調査

②業務範囲

業務内容は、外国語を駆使して行う業務全般で、本省内部部局や陸・海・空各自衛隊の語学研修、情報本部などで勤務します。

③働き方

待遇は国家公務員一般職に準じ、勤務地によって諸手当がつきます。

合格者に占める女性の割合が比較的高く、過去10年では6割が女性です。

人事異動で本省の各部局や地方防衛局、防衛装備庁、海外への異動の可能性があります。

④選考フロー・試験日【2023年】

6月上旬に1次試験が行われ、6月下旬に1次試験合格者が発表されます。

7月上旬には2次試験が行われ、8月中旬に最終合格者の発表があります。

その後は、採用面接を実施し内定者を決定します。

  皇宮護衛官 法務省専門職員
(人間科学)
財務専門官 国税専門官
申込受付期間 令和5年3月1日(水)~3月20日(月)
第1次試験日 令和5年6月4日(日)
第1次合格発表日 7月5日(水) 6月27日(火)
第2次試験日 7月11日(火)

7月10日(水)
※土日祝を除く
7月3日(月)

7月5日(木)
6月30日(金)

7月14日(金)
※土日を除く
最終合格者発表日 8月15日(火)
  食品衛生監視員 労働基準監督官 航空管制官 海上保安官
申込受付期間 令和5年3月1日(水)~3月20日(月)
第1次試験日 令和5年6月4日(日)
第1次合格発表日 7月5日(水) 6月27日(火) 7月5日(水)
第2次試験日 7月11日(火)

7月19日(水)
※土日祝を除く
7月11日(火)

7月13日(木)
7月5日(水) 7月11日(火)

7月19日(水)
※土日祝を除く
第2次合格発表日 8月15日(火)
第3次試験日 8月24日(木)

8月25日(金)
最終合格者発表日 8月15日(火) 10月3日(月) 8月15日(火)

⑤試験内容、対策法

専門職試験は、語学の能力を重視します。

1次試験では、多肢選択式の基礎能力試験が40題、記述式の専門試験、総合的な能力を問う論文試験の3種類が課されます。

2次試験では口述試験と身体検査が実施されます。

基礎能力試験の難易度は、国家公務員一般職(大卒程度)とほぼ同じくらいですが、配点は語学試験のほうが高く設定されています。

専門職試験を目指すなら、語学力を中心に磨いておくべきでしょう。

他省庁、職種との比較

防衛省と他の省庁の違いは、国防に関わる分野を担当していることです。

といっても、実際に部隊に配属される自衛官(制服組)とはことなり、後方支援を担当する事務官(背広組)は、他の省庁と大きく業務内容が異なるわけではありません。

しかし、外国との折衝や国内の防衛施設などでの地域住民との交流、在日米軍の対応などは防衛省職員ならではの仕事といえます。

また、災害時において自衛隊は最も頼りになる存在となります。

非常時において、「国民を守る」一員として行動することは防衛省職員として非常に重要です。

現場ではたらく自衛官を如何にサポートするかといったことが求められるからです。

防衛省に採用されるには

防衛省職員に採用されるためには、国家公務員試験に合格しなければなりません。

国家公務員試験は4月から9月の間に実施されますが、どの職種を目指すとしても、半年から1年の勉強期間が必要となります。

大学3年生になったら勉強を始める

たとえば、一般職の場合は7月上旬に1次試験がありますので、大学3年次の始めくらいから基礎能力試験や専門試験の勉強をしておくとよいでしょう。

1次試験から2次試験まで間がありませんので、大学4年次の4月には面接対策も並行して行ったほうが良いでしょう。

まずは知能分野の学習から

基礎能力試験は、知能分野から27題、知識分野から13題出題されます。

知能分野の内容は、文章理解が11題と判断・数的推理が16題です。

知能分野は自然・人文・社会などの分野からあわせて13題出題されます。

問題の比重から考えて、知能分野から対策勉強を進めたほうが良いでしょう。

また、文章理解は和文よりも英文が多く出題されていますので、英語の勉強も欠かせません。

時事問題は特定の分野に偏らず、近年起こった出来事を中心にまんべんなく学習しましょう。

自己PRのためプレゼンテーション力も必要

例年、2次試験の合格発表は6月下旬に行われますが、これで採用が決まったわけではありません。

合格者は、「官庁訪問」で各官庁での面接を受ける必要があります。

各官庁での面接に合格したものだけが「内々定」となり、その後の配属に至ります。

防衛省に入省したい場合は、防衛省から内々定を得なければなりません。

官庁訪問を経なければ採用に至らないのは、総合職だけではなく一般職でも同様です。

官庁訪問では、自己PRが重要ですので、なぜ、その官庁に入りたいかを熱意を込めて採用担当者にプレゼンできるようにしましょう。

専門職試験は語学の勉強を進める

また、専門職試験で課される語学の専門試験は、英語・ロシア語・中国語・朝鮮語・フランス語・ペルシア語・アラビア語・インドネシア語から選択可能で、文法や和訳、読解についての記述問題が出題されます。

専門職の配点は基礎能力試験が3分1、語学試験が3分の2ですので、語学中心に勉強を進めるべきでしょう。

このように、国家公務員試験の勉強は一朝一夕にできるものではありません。

独学でも不可能ではありませんが、各大学で行う公務員試験対策講座や独自に通信教育などで公務員試験対策講座を受講するなど、早め早めの対策をすることが合格への近道となるでしょう。

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この記事の監修者

小林 美也子講師 (講師紹介はこちら


大手資格予備校・地方自治体・企業・教育機関等様々な場所で,長年にわたり公務員試験,宅建試験の受験指導,職員研修を行う。

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