司法試験、予備試験には、短答式試験と論文式試験という二つの出題形式があります。

このうち短答式試験とは、いわゆる〇×問題で、マークシートで回答する試験です。
論文式試験は、文字通り法律の答案を論述形式で作成する試験です。

ここでは司法試験と予備試験の短答式試験の特徴、難易度について解説していきます。

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司法試験・予備試験における短答式試験とは?

司法試験と予備試験における短答式試験の特徴について解説をしていきます。

予備試験 短答式試験の特徴

予備試験における短答式試験の位置づけ

予備試験は、短答式試験、論文式試験、口述式試験の3つ試験があり、短答式試験に合格した人が論文式試験を受けるといった形の制度となっています。

それぞれの試験の合否の判定は各試験で完結しており、短答式試験の得点は論文式試験以降の合否には関係ありません。
これが司法試験との大きな違いになります。

また、予備試験には足きり制度も存在しません

予備試験と司法試験の短答式試験には以上のような違いがあります。

司法試験 短答式試験の特徴

司法試験の流れ

司法試験の合否は、短答式試験及び論文式試験を総合して判断されます。

また司法試験の短答式には、基準点を下回った場合、論文式試験を採点してもらえないいわゆる足切り制度が存在します。

このように、司法試験の短答式試験は、「足切りとしての機能」及び「最終合格の判断の一部となる役割」を担っています。

足切りラインは、各科目の配点の4割で民法が30点、憲法・刑法が20点となっています。この基準に1教科でも満たない場合、不合格となります。

予備試験短答式の詳細

2025年(令和7年)の予備試験短答式日程

令和7年司法試験予備試験における短答式試験の日程は、令和7年7月20日(日)です。
また、論文式試験が令和7年9月6日(土)、7日(日)、口述式試験が令和8年1月24日(土)、25日(日)。
最終合格発表は2026年2月5日(木)となっています。

※参考:令和7年司法試験予備試験の実施について

予備試験の短答式合格率

令和7年(2025年)予備試験短答式試験の合格率は22.1%でした。

予備試験の短答式試験の合格率は概ね20%程度で推移しています。

予備試験は毎年1万人程度が受験しますが、多くが短答式試験で不合格になっていることがわかります。

合格率受験者数合格者数
平成23年20.7%6,477人1,339人
平成24年23.8%7,183人1,711人
平成25年21.9%9,224人2,017人
平成26年19.5%10,347人2,018人
平成27年22.2%10,334人2,294人
平成28年23.2%10,442人2,426人
平成29年21.4%10,743人2,299人
平成30年23.9%11,136人2,661人
令和元年22.9%11,780人2,696人
令和2年23.8%10,608人2,529人
令和3年23.2%11,717人2,723人
令和4年21.8%13,004人2,829人
令和5年 20.1%13,372人2,685人
令和6年21.9%12,569人2,747人
令和7年22.1%12,432人2,744人

※参考:司法試験予備試験の結果について

予備試験短答式の合格点・ボーダーライン

令和7年予備試験短答式の合格点は、270点満点中、159点でした。
例年の合格点は、155点~170点を推移しており、5~6割の得点が必要となります。

年度合格点
令和7年159点
令和6年165点
令和5年168点
令和4年159点
令和3年162点
令和2年156点
令和元年162点
※参考:司法試験予備試験の結果について

予備試験における短答式試験の難易度

予備試験における短答式試験の難易度は合格率で見ると口述試験よりも難しく、論文式試験よりも簡単だと言えるでしょう。

短答式試験が難しい理由

予備試験の短答式は科目数が多いことが合格率が低く、難易度が高いと言われる理由です。

予備試験の短答式試験は、法律科目(民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法、憲法、行政法)の7科目と一般教養の合計8科目で構成されています。

満点は270点で、合格基準点は例年160~170点を推移しています。
そのため、6割以上得点することが求められます。

短答式はいわゆる〇×問題なので、演習を繰り返せばある程度の実力に達する試験ですが、科目数が多すぎて「繰り返すこと」ができないことが考えられます。

短答式試験の対策は「時間を確保する」ことが非常に重要となります。

当たり前のように感じるかもしれませんが、論文の勉強と並行していると、どうしても短答式の学習がおろそかになる傾向にあるので、意識的に短答式の勉強をする時間をとりましょう。

※関連コラム:予備試験の難易度は?現役予備校講師が正直に解説します

予備試験における短答式試験の科目と問題数、配点、時間

予備試験短答式試験の科目と問題数、配点、試験時間は以下の通りです。

実施科目時間問題数配点
民法併せて1時間30分10問〜15問程度30点
商法10問〜15問程度30点
民事訴訟法10問〜15問程度30点
憲法併せて1時間10問〜15問程度30点
行政法10問〜15問程度30点
刑法併せて1時間10問〜15問程度30点
刑事訴訟法10問〜15問程度30点
一般教養科目1時間30分20問(40問程度の出題から受験者が選択)60点
合計5時間90〜120問程度270点

※参考:司法試験予備試験の試験時間について 司法試験予備試験の実施方針について

司法試験短答式の詳細

2025年(令和7年)の司法試験短答式日程

令和7年司法試験における短答式試験日程は、令和7年7月20日(日)です。
また、論文式試験が令和7年7月16日(水)、17日(木)、19日(土)となっており、合格発表は令和7年11月12日(水)です。

※参考:令和7年司法試験の実施について

司法試験の短答式合格率

令和7年(2025年)司法試験の短答式試験の合格率は75.6%でした。

司法試験の短答式試験の合格率は概ね60%~80%の間で推移しています。

直近5年間に絞れば、合格率は70%以上あり、予備試験とは異なり合格する受験生の方が多い試験になっています。

合格率 受験者数 合格者数
平成18年80.5%2,091人1,684人
平成19年75.5%4,607人3,479人
平成20年74.3%6,261人4,654人
平成21年68.4%7,392人5,055人
平成22年70.7%8,163人5,773人
平成23年64.5%8,765人5,654人
平成24年63.7%8,387人5,339人
平成25年68.7%7,653人5,259人
平成26年63.4%8,015人5,080人
平成27年66.2%8,016人5,308人
平成28年67.0%6,899人4,621人
平成29年66.0%5,967人3,937人
平成30年70.0%5,238人3,669人
令和元年73.6%4,466人3,287人
令和2年75.4%3,703人2,793人
令和3年78.0%3,424人2,672人
令和4年80.9%3,082人2,494人
令和5年80.1%3,928人3,149人
令和6年78.3%3,779人2,958人
令和7年75.6%3,837人2,902人

※参考:司法試験の結果について

司法試験の短答式の合格点とボーダーライン

令和7年司法試験短答式の合格点は、175点満点中81点でした。
例年の合格点は、90点前後を推移しており、5~6割の得点が必要となります。

試験年度短答式合格点
令和7年81点
令和6年93点
令和5年93点
令和4年96点
令和3年99点
令和2年93点
令和元年108点
※参考:司法試験の結果について

司法試験における短答式試験の難易度

司法試験の方が科目数が少ないため、司法試験の短答式試験のほうが予備試験よりも難易度は低くなります。

また、単純な比較はできませんが、予備試験短答式試験の合格率が22.1%なのに対して、司法試験の短答式試験の合格率は75.6%のため、司法試験の短答式試験のほうが簡単だと考えらえれます。

司法試験の短答式の科目数は民法、刑法、憲法の3科目で構成されています。

満点は175点で、合格基準点は例年100点前後を推移しています。

6割程度の得点率が求められる点については予備試験と変わりありません。

※関連コラム:司法試験の難易度・合格率をアガルート講師がお答えします

司法試験における短答式試験の科目と問題数、配点、時間

司法試験短答式試験の科目と問題数、配点、試験時間、最低ラインは以下の通りです。
最低ラインは、各科目の満点の40%です。
1科目でも最低ラインに達していないものがあれば、不合格になりますので注意が必要です。

実施科目試験時間問題数配点 最低ライン
民法1時間15分36問程度75点30点
憲法50分20問程度50点20点
刑法50分20問程度50点20点
合計2時間55分76〜77問175点

※参考:司法試験の方式・内容等の在り方について

短答式試験の勉強法!攻略のポイントは?

短答式の勉強の基本は、過去問学習です。

はじめのうちは分からなくても、とにかく過去問を解き、解説を読むことを何回も繰り返しましょう
繰り返し同じ問題に触れることで、徐々に知識が定着していきます。

短答式は努力が得点に結びつきやすい試験ですので、辛抱強く頑張りましょう。

できるだけ早めに過去問に着手する

司法試験、予備試験に早く合格する人の特徴は、早期に過去問に取り組んでいることです。できるだけ早く、過去問に取り組み、短答式の問題で、できるところ・できないところを明確にしましょう。

完璧に理解できているところには「◎」、迷ったところや解説を読んで理解したところは「△」、間違えたところ・理解ができなかったところには「×」を付けて取り組むことで、苦手を確実に潰しやすくなります。

8割得点を取れるようにする

司法試験では全体の60%~70%、予備試験では全体の80%を取ることができれば、合格点に達することがほぼ可能と言えます。

そのため、過去問演習の時点でこのレベル感を意識して、常に8割点数を取れるように、取り組むことが大切です。

ちなみに予備試験の短答式試験では、一般教養科目がありますが、その後の論文式には無い科目のため、なるべく一般教養科目の学習時間を抑えて、法律科目の学習時間に比重を置くことをおすすめします。

過去問を最低でも3周解く

司法試験や予備試験の短答式試験対策として、過去問演習は10年分を3周解くことをおすすめします。過去問を繰り返し解くことで、出題傾向を把握し、知識の定着を図ることができます。

時期の目安としては短答式試験の2ヶ月前までに3周終わらせることが理想的です。この時期までに3周を終わらせることで、本番直前には総復習に時間を割くことができ、知識の抜け漏れを補強できます。

このようなスケジュール感で学習計画を立てておくと良いでしょう。

短答式でしか問われない「短答プロパー知識」も習得する

短答式試験では、論文式試験で求められる知識だけでなく、短答試験特有の細かい知識も問われます。このような知識は、司法試験受験界で「短答プロパー知識」と呼ばれています。

そのため、基礎的な法律知識に加え、短答プロパー知識もしっかりと習得することが重要です。

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まとめ

  • 司法試験の短答式は民法・憲法・刑法の科目となっています。受験資格もあるため、合格率は高く、60%~80%です。
  • 予備試験の短答式は、科目は法律7科目(民法・商法・民事訴訟法・憲法・行政法・刑法・刑事訴訟法)+一般教養の計8科目です。合格率は概ね20%となっています。

短答式試験突破のためには、過去問演習を徹底し、8割以上の得点を目標に学習を進めることが重要です。なるべく早く過去問に取り組み、知識を定着させましょう。

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この記事の監修者 富川 純樹 講師

富川 純樹 講師


関西学院大学法科大学院(未修)を卒業後,平成27年に司法試験に合格(69期)。


アガルートアカデミーでは,ラウンジ(個別指導)や受験生の受講相談も担当している。


富川講師の紹介はこちら

Twitter:@dsx79079

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