人気が下落し閉鎖する法科大学院(ロースクール)も多いという噂を聞き、法科大学院の入試倍率はかなり低くなっているのではないかと楽観視している人もいるのではないでしょうか。

しかし少なくとも主要といわれる法科大学院の入試倍率はそんなに甘いものではありません。

そこでここでは、近年の主要な法科大学院の入試倍率(合格率)を参照しつつ、それらの法科大学院の入試難易度についてみていきましょう。

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法科大学院(ロースクール)の入試倍率で見た難易度ランキング

法科大学院(ロースクール)の入試倍率で見た難易度ランキング

令和8年度(2026年)の法科大学院(ロースクール)の入試倍率が最も高かったのは、筑波大学と日本大学の9.00倍でした。

文部科学省が公表した入学者選抜の実施結果をもとに、各法科大学院の実質倍率(受験者数÷合格者数)を算出し、倍率の高い順にランキングを作成しました。

順位大学名受験者数合格者数倍率
1位筑波大学378429.00
1位日本大学495559.00
3位専修大学384497.84
4位明治大学8821237.17
5位上智大学302466.57
6位法政大学397626.40
7位立命館大学8281465.67
8位千葉大学307605.12
9位岡山大学132274.89
10位東北大学369794.67
10位関西学院大学434934.67
12位関西大学326724.53
13位東京都立大学274634.35
14位学習院大学161384.24
15位同志社大学6431564.12
16位広島大学131324.09
17位大阪公立大学186464.04
18位慶應義塾大学1,3693493.92
19位北海道大学255663.86
20位琉球大学75203.75
21位一橋大学345933.71
22位神戸大学5851593.68
23位名古屋大学268783.44
24位大阪大学5911843.21
25位中央大学1,3164323.05
26位早稲田大学1,2854442.89
27位東京大学8623002.87
28位福岡大学91322.84
29位愛知大学121462.63
30位金沢大学78302.60
30位京都大学5222012.60
32位九州大学185722.57
33位南山大学91382.39
34位創価大学47212.24
全体14,7153,7543.92
※参考:文部科学省「各法科大学院の令和3年度~令和8年度入学者選抜実施状況等」

法科大学院の倍率(合格率)だけで難易度は決められない

入試難易度は、倍率のみならず、どのようなレベルの受験生が受験するのかという点にも左右されます。

倍率が低いから入りやすい法科大学院とは限らない

法科大学院の入試難易度は、単純な倍率(受験者数÷合格者数)だけでは測れません。
一見すると倍率が低くても、その大学院を志望する受験生が極めて優秀な層に偏っている場合、実質の合格難易度は高くなります。

東京大学法科大学院の令和8年度入学者選抜では、受験者862人に対して合格者は300人で、実質倍率は2.87倍でした。

34校のランキングでは27位となっており、倍率だけを見ると、ほかの法科大学院より入学しやすい印象を受けるかもしれません。

しかし、入試倍率は受験者数と合格者数の割合を示すものであり、受験生の学力水準まで反映しているわけではありません。そのため、倍率だけで東京大学法科大学院の入試難易度が低いとは判断できないでしょう。

私立では、ここ数年の司法試験合格率で私大トップを誇る慶應義塾大学法科大学院が、他の大学院と比較してやや難易度が高いように感じます。
東京大学法科大学院を受験する比較的レベルの高い受験生が、併願先として選択されているからだと考えられます。

慶應義塾大学法科大学院の入試は時間制限が極めて厳しくなっていますので、受験する人は過去問演習を通じ、時間内に答案を作成する訓練をしておきましょう。

参考:東京大学大学院法学政治学研究科「過去の出願状況・選抜結果」

受験戦略として併願が重要

国立大学は、基本的にすべての大学院が同じ日程で試験を実施するため、複数の大学院を受験することはできません。
しかし、私立は受験日がそれぞれ異なりますので複数受験することが可能です。

上記主要な法科大学院入試を受験する際には、国立に加えて1~2校の私立を受験しておくのが安心でしょう。

受験戦略については、受験生仲間や予備校の講師等と相談の上、慎重に決定することをおすすめします。

【動画解説】法科大学院の進学ってどれくらい難しい?<よくある質問ズバッと解決!>

法科大学院受験は情報収集から

法科大学院合格の難易度は倍率や受験生のレベル、さらには各大学院の出題する問題との相性など様々な要素によって左右されます。

また現在、法科大学院の受験生が減少しつつあることへの対策として、学部に「法曹養成コース」が設置されたり、大学院在学中から司法試験が受験可能になる制度が新設されたりと、法科大学院をめぐる制度が大きく変動しつつあります。

そのため、これから入試倍率やその形式も大きく変動すると予想されます。

そこで何よりも重要になってくるのが、志望する大学院の入試制度や出題形式についての情報収集です。
積極的に大学院のホームページ等を参照して情報を入手しましょう。

また、司法試験予備校には司法試験や法科大学院入試をめぐる最新の情報が集まってきます
自分での情報収集に不安を感じる方は予備校の講師やスタッフ、受験生仲間と情報共有することを強くおすすめします。

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この記事の監修者 谷山 政司 講師

谷山 政司 講師

2003年 中央大学法学部法律学科卒
2010年 中央大学法科大学院既修者コース修了
2011年 (新)司法試験合格
2014年 伊藤塾にて、予備試験ゼミ・司法試験ゼミ(倒産法)・特進ゼミ等を担当
2015年 司法修習修了(68期)
同年12月 弁護士登録、法律事務所ASCOPE所属
2016年 アガルート参画 個別指導事業立ち上げ
2017年 個別指導や「予備試験1年合格カリキュラム マネージメントオプション」から、予備試験1年合格者を多数輩出

谷山ゼミ受講者のうち、およそ70名ほどが予備試験に合格。谷山ゼミ出身者で、最終的な予備試験の合格率は7割を超える。
自身の受験経験だけでなく、答案の徹底的な分析やゼミ生への丁寧なカウンセリングの結果確立した論文作成ノウハウをもとに、アウトプットの仕方はもちろん、インプットの仕方までをも指導するスタイルは、ゼミ生の圧倒的支持を受けた。
また、期をまたいだゼミ生の交流会等を定期的に行うなど、実務に出た後のフォローも積極的に行っている。

谷山講師の紹介はこちら

ブログ:「谷山政司のブログ」
Twitter:@taniyan0924

 

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