受講されていたカリキュラム

下記リンクは最新版となります。合格者の方の受講年度と異なります。

公務員を目指すきっかけ

大学では政治学を中心に学んでおり、特に日本の政治や外交について勉強していました。
また、物心ついた頃から「踊る大捜査線」や「官僚たちの夏」のような公務員の活躍を描くドラマや小説に親しんできました。
こういったいきさつから、政治や行政に直接携わることができる公務員という仕事に自然と惹かれていったのだと思います。

それからやはり、公務員は手厚い身分保障がされているため、コロナ禍という先行きの不透明な時代に「安定」が約束されていることに魅力を感じました。
名前を聞いたことがあるような企業であっても、業績不振に陥って人員整理に踏み切ることがあるのを考えると、安定して長く勤められる公務員という仕事は、私の仕事観にもっとも適った選択であると考えています。

アガルートをお選びいただいた理由

まず、私は一度大学を卒業して、民間企業に就職しました。
したがって、働きながら公務員試験対策をする必要がありましたので、通学という選択肢は始めからありませんでした。
となると、選択肢は独学か通信制かということになりますが、独学はモチベーションの維持と人物試験対策が難しいと考え、通信制予備校を利用することに決めました。
数ある予備校の中でもアガルートを選んだ理由は、①フルカラーのテキストが分かりやすく学習効果が高い点②講義の時間が15~30分程度でスキマ時間の学習に適している点③模擬面接を無制限で受けられる点④授業料全額返金の合格者特典が魅力的な点です。
モチベーションの維持と人物試験対策には、アガルートの他ないとの確信を得たため、迷わずアガルートを選びました。

学習の方針と進め方

私は性格的にさぼり癖があるのと、集中力が長続きしません。
そのため長期戦となる公務員試験を乗り越えるために、2つの工夫をしました。
1つめは、勉強は量ではなく時間で区切ることです。
私はマックスでも一時間しか集中力が持たないため、タイマーで時間を測り一時間が経過したらその場でテキストを閉じて勉強を中断していました。
そして、メリハリをつけるために、必ず10分間の休憩を挟んでから勉強を再開しました。
2つめは、時間割を作成することです。
公務員試験は科目数が多いため、どの科目もバランスよく勉強を進めないといけません。
そこで役に立つのが時間割です。
学校のものを参考に、一週間のスケジュールをしっかりと作成し、この通りに学習を進めました。
この方法は、続けるうちに自然と学習の習慣を身に着けることもできますので、とてもおすすめです。
こうした勉強の工夫は、すべてホームルームや定期カウンセリングで、講師のアドバイスを参考に編み出しました。

失敗経験や挫折とそれを乗り越えるための工夫

もっとも苦労した科目は、数的処理です。
わたしは私立大学の文系学部を卒業していて、受験では数学を使っていません。
また、中高と数学ギライで、まともに勉強していた記憶がありません。
もっとさかのぼると、小学校の5年生で分数に挫折した時から、算数や数学から逃げてきました。
なので、公務員試験対策を始めるまでにかれこれ10年以上、算数と数学のブランクがあることになります(笑)。
けれども、出題数が最も多い数的処理を、全問捨てるわけにはいきません。
そこで、基礎問題は全問正解を目指し、標準問題は半分を得点し、数的処理全体の5割は正解するという方針を立てました。

難問は、完全に全捨てです。
その代わり、数的処理で得点できない分は、文章理解を中心とした文系科目で補うことで、教養試験全体の6割の得点という目標を達成することができました。
また、比較的暗記要素の強い専門科目の中でも、計算問題が多い経済学には苦労しました。
しかし、経済学は出題分野がある程度偏っているため、頻出のグラフの読み方を理解してしまえば、あとは解法を暗記するだけで、対策可能な科目であることが分かってしまってからは、むしろ経済学は得点しやすい科目になりました。

受講された講座の良さ・当該講座の学習方法(使い方)

①教養試験対策

時事対策の講座がとてもよかったです。
市販のテキストは網羅性にやや不安があったのですが、アガルートのテキストは必要十分な情報量が分かりやすくまとまっていたため、休憩がてら読み物として利用するのにも適していました。

またコラムも充実しており、そこでの重要用語の解説は辞書代わりになるだけでなく、話題のネタとして面接にも活かせるものでした。
講義の内容も含めて、時事対策講座を時事の対策だけで完結させるのではなく、人物試験対策をも射程に収めている点が見事であると思います。

②専門試験対策

法律系科目の中では、民法に苦手意識をもっていました。
何しろ1000条以上もある法律ですから、覚えるべきポイントも多くなるわけです。
しかし、アガルートの講座は初学者にも分かりやすいもので、かつ試験本番での再現性が高い解法テクニックを伝授してくれました。

まず民法の「幹」を抑え、そこから枝葉となる知識を付けていくという授業のスタイルは、情報を整理しながら暗記するのに非常に適しています。
また、「幹」― つまり民法を貫く基本となる考えを頭に定着させることで、万が一初見の問題に直面した場合でも、類推を働かせることで正解を導くことができます。
こういう法的思考方法を学んだことで、民法は8割以上を安定して得点できる科目になりました。

③人物試験対策

筆記試験合格後に、模擬面接を受けました。
アガルートの良かったところは、模擬面接の予約の枠が多く、急な面接対策にも対応していただけることです。
人物試験は筆記試験の合格発表の際に日程が分かるのですが、人物試験までの猶予期間はそれほどありません。
ただ、公的機関の面接対策などは、一か月先まで予約が埋まっている場合もあります。
そのため、一次試験合格後から面接本番までにあまり時間がない公務員試験において、模擬面接の予約を取りやすいアガルートは大変重宝しました。

学習時間はどのように確保し、一日をどのように過ごしていたか

一日の時間割を作り、毎日一定の時間を勉強に充てていました。
私は勉強のルーティーンを保ちたかったため、平日も土日も同じ時間を勉強に充てていました。
また性格上、試験直前の追い込みには弱く、できるだけそのようなことはしたくなかったので、毎日一定の勉強時間を保ちつつ、トータルで必要な勉強時間を満たすために、勉強に必要な総時間から逆算して、一日に何時間勉強すればよいのかを割り出しました。
そこから、毎日6時間勉強すれば、比較的余裕をもって筆記試験を突破できそうだということが分かったため、直前期までずっと一日6時間の学習を続けました。

直前期の過ごし方:どのような学習をして、どのような心構えで試験を迎えたか

特別なことをした覚えはありません。
強いて言えば、願掛けのためにお酒を断っていたことでしょうか(笑)。
直前期も自分で決めた学習ノルマを粛々とこなし、理解が浅い部分や、何度も間違えた問題を重点的に復習しました。
また、模試を何度か受けていたので、模試の解きなおしであったり、市販の予想問題集を解いていたりしました。

公務員試験は、いかにたくさんの問題に触れてきたかが大事であると思います。
そのため、とにかく演習量を増やし出題パターンのストックを増やすことが合格のカギになるのではないでしょうか。

試験期間中の過ごし方

一日の勉強時間は、しっかりと決めていました。
そのため、ノルマを達成した後はいわゆる「放課後」にあたるので、自由時間にしていました。
自由時間はホームルームの映像を見たり、官庁研究をしたりなど、おおむね情報収集に時間を使っていたように思います。

あるいは、息抜きに読書をしたり体を動かしたりしていました。
公務員試験はとにかく長丁場になるため、勉強に飽きないようにメリハリをつけることが大事であると思います。
勉強の息抜きとして、自治体研究や官庁研究をやるのはおすすめです。

受験した時の手ごたえと通過・合格・内定した時の気持ち

①教養試験を受験した時の手ごたえ

一番の鬼門は数的処理だったのですが、一度問題集で解いたことがあるような典型的な基本問題が多く出題されたため、目標としていた点数は達成することができました。
まさに、基礎問題と標準問題を解く重要性を実感した瞬間でした。

また、文章理解と人文科学は満点を取ることができたため、教養6割というラインを超えることができました。
したがって、数的処理が苦手だからといって、公務員試験で不利になるということは必ずしもありません。
他の科目でもカバーは十分可能です。

②専門試験を受験した時の手ごたえ

法律系科目は、総じて8割以上を得点することができました。
これはひとえに、アガルートの講義と問題集のおかげです。
アガルートの問題集には、基本問題から応用問題まで幅広く掲載されています。

中には、市販の問題集よりもレベルの高い問題も載っていました。
しかし、これは逆に言えば学習の初期段階から直前期までずっと使うことができる良問集であるということです。
この過去問集を繰り返し解いたことで、試験本番はほとんど迷うことなく正解を選択できました。
また、経済学のテキストも頻出問題が多数掲載されており、かつ解説が大変丁寧だったので、特にマクロ経済学は安定して8割以上を得点することができました。

③人物試験を受験した時の手ごたえ

面接は基本的に面接カードの内容に沿って質問がされる形式であり、公務員試験で聞かれるものとしては典型的な質問が多かったため、回答に詰まるということはほとんどありませんでした。
また、模擬面接を複数回重ねており、面接のイメージを掴めていたので、自信をもって本番に臨むことができました。

「面接対策」というと、想定問答を必死に覚えて、それをいかにすらすらと回答できるかで善し悪しが決まるかのような印象を受けます。
もちろん、話の要点となる部分はある程度覚えておく必要がありますが、しかしたとえ訥弁であったとしても、将来は自分の上司になるかもしれない職員との会話を楽しむつもりで前向きに臨む方が、自然体でありのままの自分をアピールすることができると思います。

④合格・内定した時の気持ち

およそ一年間という長い道のりを乗り切り、内定を頂けたことにホッとしました。
問題を解いて解説を読み復習をするという過程を、何周も何周も重ねることは時に苦しく感じるものでしたが、そうした努力が無駄ではなかったのだ、としみじみと心から深く感じられたのを覚えています。

また、既卒での就職活動であったため、無事に仕事を確保できたことに安心しました。
それと同時に、これから国民のために公務員として働くことに、やや気持ちの引き締まる思いがしました。

振り返ってみて合格の決め手

やはり、基礎基本を疎かにしなかったことであると思います。
勉強がある程度進むと、よりレベルの高い問題集に手を出したくなるものです。
もちろん、応用問題が解ければ他の受験生と差をつけることができるでしょう。
しかし、基礎をなおざりにすると他の受験生が確実に得点する問題、言い換えると絶対に失点できない問題を落としてしまうことになりかねません。
公務員試験はバランスが重要です。
したがって、まずは講義で扱う問題を習得し、苦手な分野であっても基本問題までは解けるようになってから、得意な分野は難問にも挑戦してみるという学習方法が効果的ではないかと思います。

公務員として実現したいこと・取り組みたいこと

税法は頻繁に改正があり、税制は素人にはなかなか理解しにくいものであると思います。
にもかかわらず、確定申告などの制度を知らなければ、最悪の場合は脱税とみなされてしまう恐れがあります。
また、最近だとインボイス制度の導入があったりするなど、税金の仕組みは日々更新されていきます。
納税者である以上知らなければならない知識ではあるものの、複雑そうでとっつきにくいというのが税金に対する印象ではないかと思います。
私自身も、かつて確定申告の作業を手伝った際に、自力での処理が難しいと判断したため税務署の職員の方々に大変お世話になりました。
したがって、私は国税専門官として、正確な税制の知識をもとに、納税者の方が、適正かつ公平で安心して納税できるよう、できるだけ分かりやすくそして丁寧にサポートしていきたいと思います。

受験生に対するメッセージ

公務員試験は出題範囲が広いため、長期間にわたる学習が必要になります。
試験対策には持久力が求められる一方で、公務員試験はまた、努力が必ず報われる試験であると言えます。
というのも、出題の傾向というのはある程度決まっていて、過去に出題された問題が焼き直された形で継続して出題される傾向にあるからです。
そのため、演習を重ねてゆけば、試験の本番では、数字や表現が変わっているだけで一度解いたことがあるものとそっくりな問題に出くわす可能性が高いです。
そして、アガルートのテキストや過去問題集は、そういった頻出の問題が多数収録されています。
つまり、公務員試験合格のためのエッセンスが、凝縮されているのです。

したがって、アガルートの講義を視聴し、アガルートの問題集を何度も解きなおすことが、合格への近道であると思います。

使用していた教材とおすすめの使い方

  • アガルートのテキストと過去問題集
  • スーパー過去問ゼミ
  • 過去問500
  • はじめよう経済学(YouTubeチャンネル)

市販の過去問題集を使用する際には、同じものを2冊購入し、一方は演習用もう一方は書き込む用にして、書き込んだ方は参考書として使用していました。

使用していた文房具やツール

  • 赤シートで文字が隠せる蛍光ペン