受講されていたカリキュラム

下記リンクは最新版となります。合格者の方の受講年度と異なります。

内定先

宮城県庁

公務員を目指した理由・契機

最初の契機は、小学生の頃に被災した東日本大震災でした。多くの自治体職員が復旧・復興のため尽力する姿を見て、公務員という存在への憧れを抱きました。
より具体的に公務員を目指そうと決めたのは、大学で就活が始まった頃、友人のほとんどが県外での就職を希望したことに愕然としたためです。同年代の若者の多くが県外へと流出する現状を目の当たりにしたことで、生まれ育った宮城県の将来への危機感を抱きました。
豊かな自然があり、学問都市でもある宮城県には多くの魅力があります。しかし、若者の流出と少子高齢化が進展すれば、将来の担い手がいなくなってしまいます。
以上より、若者に住みたい、働きたいと思ってもらえるような環境を作り、この魅力的な故郷を途絶えさせないため、地方公務員を志望しました。

アガルートアカデミーの講座を受講しようと思ったきっかけ

私は大学3年の1月頃というかなり遅い時期に地方上級試験の受験を決めました。
そこでいくつかの予備校、講座を比較検討しましたが、
①通学時間を省きたいこと、②学習ペースを自分で決めたいこと、③低予算で済むことなどから、アガルートの受講を決めました。
限られた学習時間で学習を効率的に進めるために、得意分野は軽く、苦手分野はじっくり、というように学習ペースを工夫したいと考えていました。
この点に関して、アガルートの受講スタイルは非常に適していたと感じています。

勉強の方針と進め方

短期集中、効率重視という勉強方針でした。学習計画を立てる段階で、得意不得意などに応じて学習時間に差をつけました。
例えば、法学部生として大学で勉強してきた法律分野はあっさりと、反対に今まで触れてこなかった経済学、経営学などはしっかりと学習できるようにしました。また、本来良くないことですが、あまりに時間がなかったため、出題頻度の低い単元、分野については思い切って学習しないことを選び、教材にも触りませんでした。
学習計画表をスマホに入れて日々の学習を記録することや、週に1日は調整日を設けて遅れを解消することなども心掛けていました。

失敗経験や挫折とそれを乗り越えるための工夫

私の失敗体験は、学習開始時期が大幅に遅れたことです。
当初、民間企業への就職を希望していましたが、公務員試験を受験しようと決意するまでに時間がかかり、大学3年2月という遅い時期に勉強を開始しました。
更に、交通事故に遭い春休み期間の3月がほぼ潰れたことで、勉強時間の確保が非常に難しくなりました。
そこで、勉強分野の取捨選択を行い、出題頻度の高い順に勉強していきました。また、隙間時間に教材を開くこと、問題集⇒教材の順番で学習することなどを工夫しました。

教養試験対策講座のご感想・ご利用方法

非常に分かりやすく、使いやすい教材でした。
教養試験の中では出題数の多い数的処理に一番時間を多く割きました。
数的処理の勉強方法としては、①毎日触れること、②朝一番に解くこと、③気分転換に解くことの三点を三点を意識しました。
毎朝、頭の頭のウォーミングアップがてら数的処理を解く時間を設けていました。また、暗記の多い勉強の中で計算は良い気分転換になるので、暗記科目と暗記科目の間に問題集を開くなどしていました。他の科目は、毎日少しづつ触れることで忘れないように心がけていました。

専門試験対策講座のご感想・ご利用方法

教養試験対策講座と同様に、専門試験対策講座の教材も非常に分かりやすく、また使いやすいものでした。
専門試験対策講座では特に経済系の科目に注力しました。法学部生として法律は一通り触れたことがあったので、まずは経済系の科目の強化を目標に掲げていたためです。
例えば、ミクロ経済では①理解しきれなくてもまずは教材を一周すること、②必ず問題を自力で解き切ることの二点を意識していました。
わからない問題があった場合、通学時間に頭の中で別の解き方を考え続けるなどして、経済学の概念に慣れるよう心がけました。

人物試験対策講座のご感想・ご利用方法

私は、個別面接には申し込まなかったのですが、その代わり、動画教材を活用しました。
特に面接の再現動画は非常に役立ちました。動画で挙げられていた質問事項は全て書き取り、200字程度の回答を用意しました。
回答を暗記したことで、緊張した場面でも詰まらず対応できたのだと感じています。
また、入退室マナーや会話のテンポなど、面接時の暗黙の了解とも言えるような部分を確認する際に、再現動画は役立ちました。動画を眺めるだけではなく、一時停止・巻き戻しを繰り返したり、自分で実際に入退室を再現してみたりするなど、アウトプットを意識しながら受講しました。

 直前期の過ごし方:

一次試験直前は出題傾向の高い科目(経済学、憲法、行政系科目、数的処理)に絞って復習しました。二次の論述試験直前には時事問題、教養論文対策講座に取り組みました。
私は学習時間を十分には確保できず、当初予定していた学習範囲二周という目標も達成できていませんでした。そこで、全範囲を漏れなく対策し尽くすことは困難である、と認識し、直前期は特に出題頻度の高い分野、単元に絞って取り組みました。人事を尽くして天命を待つ、というほどは対策できませんでしたが、必要最小限のことはやったという自信を持って試験に臨みました。
また、試験前の休み時間も、試験時間中も最後の最後まで諦めず食らいつくことで、一点でも点数を上げようという心構えでした。

試験期間中の過ごし方

私は地方上級と大学職員のみを受験したため、日程的には余裕のある方だったと思います。
地方上級では教養試験と専門試験、大学職員では教養試験のみ出題なので、地方上級の一次試験日に向けて教養試験と専門試験対策を集中的に行い、時折、気分転換がてら記述対策にも触れていました。
一次試験終了後は、合格発表を待たず二次試験に向けて記述対策と面接対策を始めました。一日の過ごし方自体は試験期間前と変わらず、空いた時間全てを学習時間に費やしていました。

教養試験を受験した時の手ごたえ

対策したものが役立った、という手ごたえがありました。
例年出題数の多い数的処理を集中的に対策していましたが、実際に出題数は多く、問題の傾向も問題集で解いたものと似ていたため、確実に得点源にすることができたと思います。
世界史、地理、英語などについては、事前にそれほど対策した訳ではありませんでしたが、大学受験時に勉強していた内容とほぼ変わらないため、あまり苦労せず解くことが出来ました。
もちろん、あまり触れてこなかった分野からの出題もありましたが、それ以外の分野で十分得点を重ねることが出来ました。

専門試験を受験した時の手ごたえ

必要最小限の得点はとれただろう、という手ごたえでした。全体的には対策不足という印象でしたが、得意分野の憲法や良く対策した経済学など、ここは絶対に点を落とさないと決めていた問題については、確実に得点源に出来たのではないかと思います。
十分に対策できなかった分野については、大学で様々な形で触れていたことが役立ったと感じました。興味があるからとってみた経済学の授業や、必修だった刑法など、今までの自分に助けられたお陰で、何とか足切りライン以上は得点できたという感覚でした。

人物試験を受験した時の手ごたえ

個別面接を受けておけばよかった、という後悔と不安は最後まで続きました。
ただ、再現動画を何度も見て、入退室マナーを完璧にしておいたことは、多少なりとも安心感につながりました。一番手ごたえがあったのは、自分なりの想定問答集を作っておいたことです。面接の講座では想定される質問がいくつも挙げられていましたが、それらを全てスプレッドシートに書き出し、200字程度の回答も用意・暗記しておきました。
そのおかげで、本番の緊張の中でも自分なりの言葉で考えを伝えることができました。

合格・内定した時の気持ち

来年行く場所が生まれた、という安心感が強かったです。
私は、もし公務員試験に落ちた場合は、大学院を受験しようと考えていました。大学院での勉強にも興味はありましたが、周囲の友人が就職先を次々に決めていく中で取り残されているような不安が強かったため、非常に安堵したのを覚えています。また、直前に公務員試験受験を決意したことで、両親にも大変心配をかけていました。
合格したことを両親に報告し、安心させてあげられる、という意味での嬉しさも強かったです。

いま振り返ると,合格の決め手は何だと思いますか?

合格の決め手は、理想を追わず、現実を見続けたことだと思います。理想を言えば、もっと余裕を持った時期に勉強を開始し、全範囲を二周はしたかったですし、個別面接練習にも多く通いたかったです。しかし、3年2月に勉強を開始したこと、交通事故で3月が潰れたことから、そんな時間はありませんでした。完璧に仕上げるために教材1ページ目から順番に取り組みたい、という気持ちを抑え、出題頻度に応じて徹底的に取捨選択を行ったことが効果的だったと思います。

公務員として実現したいこと,取り組みたいこと

私は公務員として、若い世代が住み続けたい、働きたいと思えるような環境づくりに取り組みたいです。公務員を志したきっかけは、同年代の友人の大半が県外、特に首都圏への就職を希望している現状に危機感を抱いたことでした。日本全体として急速に進行する少子高齢化が問題になっていますが、地方ではその傾向が顕著です。税収減少、担い手不足、担い手不足、活力低下など、少子高齢化に伴う問題は数多くあります。
県職員という立場であれば、市町村を跨いだ施策を考案・支援したり、子育て・介護・労働・経済など様々な側面から、人口減少という問題にアプローチすることが可能になります。
様々な方面にアンテナを張って情報感度を高く保つこと、そして実効性のある施策に携われるように実務能力・コミュニケーション能力を磨くことを意識して、公務員としての職務に臨みたいと考えています。

受験生に対するメッセージ

3年2月という遅い時期からでも、私は第一志望の地方上級に合格することができました。公務員になりたいという思いがあるならば、思いたった瞬間から勉強を始めるのが良いと思います。
私がやってよかったと思うことは、①理想的な学習計画を立てず、効率的な勉強方法を追求すること、②大学の勉強に打ち込むこと、③インプットだけではなくアウトプットも行うことの三点です。
特に①に関して、時間がない場合、全範囲を二周以上することは無理だと割り切り、出題数の多い科目・分野などを調べてそこに注力すべきだと思います。
また、私が後悔していることは①受講開始時期の遅さ、②個別面接練習不足の二点です。勉強を始めるのは早ければ早いほど良いでしょう。学習量と試験時の安心感は比例すると思います。
また、個別面接練習には必ず複数回申し込み、面接というものに慣れておくことが一番だと思います。