受講されていたカリキュラム

下記リンクは最新版となります。合格者の方の受講年度と異なります。

内定先

労働基準監督官

公務員を目指した理由・契機

労働基準監督官として働きたかったからです。高校生の時に働いていたアルバイト先のレストランでは、労働者が過酷な労働環境下に置かれていました。こういった事業場は社会に多く存在すると知り、わたしは労働環境の現実に衝撃を受けました。また、今の私には当時何も行動に移すことができなかった不甲斐なさ、後悔があり、この気持ちが監督官として働いていく中での大きな原動力になると思ったことも志望した理由です。

労働基準監督官は、直接事業場に臨検に入って法令違反を是正させることができます。私は監督官として辛い思いをする労働者を1人でも減らしたく、これを達成できる職業は労働基準監督官しかないので受験を決意しました。

アガルートアカデミーの講座を受講しようと思ったきっかけ

最短で合格するという理念に共感したからです。
わたしは、大学受験の時にたくさんの参考書に手を出して全て中途半端にしてしまった経験があるので、公務員試験の際には最低限の参考書で合格したいと思いアガルートを選びました。また、オンラインでどこでも勉強ができることも魅力に感じました。

勉強の方針と進め方

選択する科目数は必要最低限にすることを心がけました。そのため、教養系の知識科目は興味のあった地理を除いて学習しませんでした。初めの数ヶ月は覚えたつもりでもすぐに忘れてしまうので、1日の中でなるべくたくさんの科目に当たるようにし、できるだけ短いスパンで問題集を回せるように意識していました。
法律系科目、数的処理は8月から、経済系科目は1月から、学系科目は2月から開始しました。法律系科目、経済系科目を得点源とするように重点的に取り組みました。

失敗経験や挫折とそれを乗り越えるための工夫

勉強を始めて3ヶ月目の11月にモチベーションが低下して一切手につかず、まる一ヶ月を棒に振りました。そこで友人の提案で、資格勉強をしていた友人とズームをつなぎながら朝晩一緒に勉強することになりました。
朝晩決まった時間に勉強するようになると生活リズムが整って必然的に昼間も勉強できるようになり、うまくペースを取り戻せました。
また、自分が勉強した科目や時間を細かくメモして可視化することでモチベーションの低下を防ぎました。

教養試験対策講座のご感想・ご利用方法

数的処理の柴崎先生の説明がとてもわかりやすかったので取り掛かりやすかったです。
単元ごとにまず解説を聞き、そのあと問題集の該当の部分を解くことをひたすら繰り返しました。問題集は5周以上しました。数的処理の問題集は過去問集なので、解いているだけで実践的な能力が身につくと思います。
文章理解は朝起きたらすぐ一文ずつ解くようにしました。一ヶ月くらい続けると身についてきたと感じました。時事は講義動画を2度視聴しました。

専門試験対策講座のご感想・ご利用方法

専門科目は、基本的にまず動画を見てから問題集をひたすら解いていました。
また、スマホでどこでも動画が見られるので問題を解いていてわからなかった箇所は適宜該当の動画を復習して定着するようにしました。法律系科目について

問題集は何度も解いていると間違うところが限定されてくるので、直前期は付箋を貼って必ず1日一回見るようにしました。また問題集には十分な余白があるので解説の部分に似たような事例を書き込んでついでに覚えるようにしました。最終的に問題集は10周以上しました。労働事情はアガルートの教科書に掲載されている年度の数字(人数やパーセンテージ)を覚えれば十分対応できます。経済系科目についてまずYやGなどの記号が何を示しているのかを覚えました。問題集は10周以上しました。

人物試験対策講座のご感想・ご利用方法

人物試験対策講座では、オンラインと対面の両方を利用させていただきました。
オンラインの面接練習は自宅で手軽に行えるので利用しやすかったです。また、対面は実際の面接の緊張感を体感できていい機会だと思います。面接練習のはじめはうまく行きませんでしたが、フィードバックをいただけるので反省を活かして改善していけば少しずつ上達すると思います。
また、webの予約フォームから面接対策の予約をするのですが、この予約も比較的取りやすいと思います。

学習時間をどのように確保し,1日をどのように過ごしていましたか?

勉強を始めた8月から12月にかけては用事とアルバイトがない日に勉強するようにしていました。結果、週3日程度勉強していたと思います。
本腰を入れた1,2月は、最低週4日間勉強時間が取れるようにスケジュール調整していました。1日空いている日は、朝10時から法律系科目を開始し、お昼休憩を挟んで経済系科目、数的処理を学習して、最後に学系科目を暗記していました。20時ごろまで机に向かうことが多かったです。
23時まで自由時間を過ごし、寝る前に1hほど復習していました。

直前期の過ごし方

直前期(3,4月)はアガルートの問題集の苦手な箇所に印をつけて繰り返し解きました。それと並行して国家専門職の過去問500を解き、知識の定着を確認しました。高得点を狙う必要はないので、難しい問題は飛ばして基本的な問題を確実に解答できるようにしました。また、文章理解よりも法律系科目(特に労基法)に重点を置いて暗記するように心がけました。
また労基の過去問を直前の10日間で4年分解いたことは、試験時間の配分を考える良い機会になったと思います。

試験期間中の過ごし方

体調を崩さないように規則正しい生活を心がけました。
試験の前日はミクロ、マクロ経済学の公式やこれまで何度も見てきた法律系科目の基礎的な部分をおさらいするといった最終確認をして初見の問題は解かないようにしました。教養試験の文章理解や数的処理を解くにあたって睡眠が大事だと思ったので前日はなるべく寝るようにしました。すぐにストレスが溜まって、行き詰まるのでYouTubeをよく見て息抜きしていました。
また、不合格になった時のことは考えないようにしていました。

教養試験を受験した時の手ごたえ

文章理解は得意だったので比較的感触が良かったです。例年と同じくらいの難易度と感じました。時事問題は範囲がとても広いのでわからない選択肢があっても仕方ないという気持ちで挑みました。資料解釈は確実に正答したかったのですが、自信のない部分がありました。個人的には数的処理の判断推理が難化していると感じましたが、足切りを下回っている感触はありませんでした。
全体としては過去問と同じくらいの点数が取れていると感じました。

専門試験を受験した時の手ごたえ

刑法と社会学は選択しませんでした。 経済系科目の手応えがよかったため、合格点を上回っていると感じました。必須回答だったので重点的に勉強してきた労働基準法の問題では不安な回答がありましたが、満点を目指す必要はないので落ち着いて解くようにしました。
学系科目については、アガルートの参考書に掲載されている範囲を確実に押さえていれば十分対応できると感じました。財政学では時事が出題されるので国の一般会計収支の数字を覚えることが大事と感じました。

人物試験を受験した時の手ごたえ

①人事院面接
手応えがありませんでした。想定はしていましたが、面接官の方の反応があっさりだったことと、一部うまく答えられない質問があったことで不合格の可能性が高いと思っていました。

②千葉労働局面接
終始和やかな雰囲気で深堀があまりなく、回答の内容で首を傾げられるようなこともなかったので内定をいただける可能性はあると考えていましたが、それでも面接官が自分のことをどう受け取ったかはわからないので不安でした。

合格・内定した時の気持ち

内々定の通知は労働局面接当日の夜18時に電話でいただきました。
わたしは人事院面接の段階で不合格だと思っていたので、最終的に内々定をいただいた時は夢かと思いました。
やっとこの不安から解放されると安堵の気持ちが大きかったですし、1年間対策してきてよかった、なりたい職業につけて嬉しいと感じました。また、試験勉強や面接練習、相談に乗ってくれた友人やアガルートの先生、支えてくれた家族にはいち早く伝えたいと思いました。

いま振り返ると,合格の決め手は何だと思いますか?

第一に、人事院面接で面接室の空気に流されずに笑顔で答えたことです。面接室は広めで、緊張感のある空間でしたが、その空気に流されないように心がけ、3人の面接官の目を交互に見て、ゆっくりと笑顔で質問に答えるようにしました。
第二に、労働基準監督官の明確な志望動機を伝えることができたことです。多少上手く答えられなくても、声が震えても、なりたいという思いをなんとか言語化して伝える気持ちが大事と感じました。

公務員として実現したいこと,取り組みたいこと

私は労働基準監督官として、わたしたちの身近な問題である労働問題の改善を現場の第一線で促し、誰もが安心、安全な労働環境で働くことのできる社会をつくる一助となりたいです。
特に、監督業務での臨検や窓口の相談を通じて、労働関係の問題で辛い思いをする方に寄り添い労働者使用者関係なく、1人でも多く解決に導きたいです。相談に来られる労働者、使用者は監督署を頼みの綱として来訪される場合が多いと聞きます。勇気を出して相談に来た方が問題をどう解決していくべきか、適切な道筋をわかりやすく提示していきたいです。
また、監督官という立場上、使用者と労働者の板挟みになる局面はありますが、双方の立場を理解しつつ、常に法律に中立であることを意識し、広い視野を持って日々の仕事に取り組んでいきたいと考えています。

受験生に対するメッセージ

労働基準監督官は筆記の倍率の低下と反比例して面接の倍率が上昇しているため、面接対策に重点を置く必要があると思います。特に1度目の面接(人事院面接)が重要で、面接対策では面接カードに関する事柄に対して説得力のある説明を用意することはもちろん、自分のこれまでの人生を振り返って、失敗したこと、挫折したこと、そこから学んだこと、これからどう生かすかと言った考えを頭の中にまとめておくことが大事だと感じました。
2度目の面接(労働局面接)の対策としては人事院面接の基本的な対策に加えて、なぜその労働局を志望するのか、考えをまとめておくことが最も必要と考えます。そのために第一次の筆記試験合格者の説明会(6月末)に出席して局毎の特色を抑えておくことが大事だと思います。
試験勉強よりも面接対策が自分にとっては大変でした。一次試験の終了で息を切らすことなく、かつ、必要以上に気負いせずにストレス解消しつつ頑張ってください。