合格者インタビュー

受講されていたカリキュラム

下記リンクは最新版となります。合格者の方の受講年度と異なります。

行政書士試験を目指した理由・契機

大学卒業の際に就活に失敗し、このままでは自分の人生がちょっとまずいことになるのではないかと思ったのがおおもとの切っ掛け。法学部出身、加えてできるだけ地元で活動することができるという強みを満たせる資格の一つが行政書士であり、挑戦してみることに。行政書士の職業を初めて知ったのは、小学校高学年の頃に読んだカバチタレが原因。

アガルートアカデミーの講座を受講しようと思ったきっかけ

アガルートを最初に知ったのはテレビコマーシャルだが、それだけでは受講してみようと思わず。受講しようと思った切っ掛けは動画サイトに表示されたバナー広告を偶々踏んでサイトに誘導されたこと。サイトの内容を縦覧し、景気付けとモチベーション維持のために受講してみることに。

合格体験記・学習上の工夫

行政書士試験を二度受験してみて、私が必要と感じた能力は下記の3つでした。

  1. 基本的な知識を有すること
  2. 具体的な権利関係を組み立てられること
  3. 現場での対処能力


1は単純に法律や条文、判例の知識です。単純に暗記するのがきついという場合は制定目的や判例の時代背景などをあたってみると多少は覚えやすくなると思います。個人の感想です。逐条ローラーインプット講座が効果的でしたが、何度も回すというのは時間がべらぼうにかかるのでオススメしません。引っかかったら戻ってきて該当箇所だけ調べるという、条文集本来の使い方をするのが良いと思います。
2は問題文で問われている権利関係を素早く組み立てる力です。誰にどんな権利義務が発生しているのかを掴む力、とも言い換えられます。例えば最もオーソドックスな売買契約を例にすると、「売主Aの代金債権と物の引き渡し債務、買主Bの代金債務と引き渡し債権」という類のものです。これが足りていないと、シンプルに試験時間が足りなくなって困るかと思います。対策としては慣れるしかなく、個人的には問題の権利関係をいちいち図にして書き出していくのがオススメです。
3は単に諦めないこと、あがくことです。試験を受けたことがある人ならわかると思いますが、問題を解く際に二択までは絞り込めるけど「どっちなんだコレ」、となる問題が多発し、最終的に持てる知識のすべてを動員して難癖みたいな理由を付けて片方をはじくことになります。この難癖をつけるためには土台になっている基礎力と思考力が必要になってくるので、普段からわからない問題にわからないなりの理由を付けて解答すると、いざという時に役立つでしょう。たぶんきっと。私はそうでした。
さて、私が行政書士試験を通して最も気をつけていたことがモチベーションの維持でした。行政書士試験は年に一回。当然、相応の準備期間があって、途中でやる気がガス欠してダレることは致命的です。私の場合は一日の勉強時間、正確には机に向かっている時間を最長二時間程度と制限することで、やる気のガス欠を防いでいました。余った時間は家事や余暇など、自由時間に使っていましたが、法律のことを考えていなかったのかと問われればそうではなく、所謂アウトプットの時間として活用していました。

最後に、之を読んでいる皆様の合格をお祈りしつつ、書いておかなければならないかなと思うデータを箇条書きしておきます。

  • 学習時間初年度四百、二年目四百の計八百時間程度。一日二時間弱。
  • 令和四年度の勉強開始は三月。
  • 講義は通しで聴いたのは一回だけ。気になるところは複数回視聴。
  • 問題集は複数回まわしています。

図表まとめ講座のご感想・ご利用方法

テキストはわかり易くまとまっていましたが、基本的なことのみを抜粋して書かれているので、問題で引っかかった部分を引いてみたら書いていないといったことも多く、その場合は講義での補足、または参考書の類をあたって解決しました。
講義は既修者の記憶を喚起するように度々質問を投げかけられる形でおこなわれていたので、行政書士試験科目の一連を一通りやり直すのにちょうどよく、それこそ幹の部分の補強には丁度良かったように思います。さっと終わらせて問題に入った方が良いとのアドバイスの通り、講義を通しで聴くのは一回だけに止め、その後はわからないところ、ひっかかったところのみをかいつまんで視聴するという使い方をしました。

「START UP 判例」解説講座のご感想・ご利用方法

「START UP 判例」解説講座は流しで聴くのに最適だったので、私は「ちょっと今日は頭が疲れているかな」というように気持ちが上がらない日にラジオ感覚で視聴していました。判例の詳細や時代背景等の周辺情報を逐一補足してくれるので、ありがたかったです。基本的に判例の確認は重要度が高いくせに細かく背景等を確認しようとすると結構時間がかかってしまうので、音声で判例を確認できる講義は有用でした。
何月からどのくらいの回数視聴しているかというのは具体的に無く、忘れているからもう一回見ておこうかな、というような具合に、試験期間を通して視聴していました。

行政書士試験過去問ベストセレクション講座のご感想・ご利用方法

行政書士過去問ベストセレクションは基本的な知識を聞いてくる問題が割合多いので、かなり優先的に回しました。具体的に何週したかといわれるとよくわからないので答えられませんが、一日三十から四十問程度を目安に、試験期間を通して周回しています。
意識していたのは、権利関係をしっかりと把握できるようにするということです。わからない、または複雑な関係にある問題文は逐一ノートに図にして書き出し、問題文を正確に把握できるよう努めました。間違えてしまった問題には付箋を張り、優先的に復習を行ってしっかりと解けるようになっていたら取り外す、という使い方をしていました。

他資格試験過去問ベストセレクション講座のご感想・ご利用方法

他資格試験過去問ベストセレクションの問題集は基本的には他の資格の問題から出題ということで、少々細かいところからの出題が多いのかな、というのが印象でした。裏面の解説は一問一問充分になされていて、基礎知識周辺の知識の応用や解説に関しては不足がありません。しかしその反面問題に正面からじっくり向き合おうとすると膨大な時間が必要であって、そのため私は過度に深入りしすぎることはなく、テキスト自体も三周程度で止めて良しとしています。
知識量という点では文句なく充分な量であり、基本的な知識だけでは感じがちな不安を払拭するには良かったと思います。

総まくり記述80問攻略講座のご感想・ご利用方法

総まくり記述80問攻略講座はとにかく周回して、要件を抑えられるように努めました。記述に置いて最も重要なことは必要十分な文言を落とすことなく四十文字前後に纏めることなので、細部は違っていても良いのでとにかく問われている要件を文章に起こせるようにしました。
具体的な方法としてはまだ覚え足りないな、というページには付箋を張り、毎日付箋のページを周回することで記述要件を頭にしみ込ませるように勉強していました。記述の問題は大部分がアウトプット寄りなので、机に向かっていない時間も、「あれ、あの記述問題の解答はこうだったかな?」といったふうに逐一思い出し、翌日に確認してみる、というのを試験期間中ずっとやっていました。

逐条ローラーインプット講座のご感想・ご利用方法

逐条ローラーインプット講座は、通しで視聴したのは一回限りです。講義それ自体に時間がかかってしょうがないので、複数回視聴するよりかは後でわからないことがあったら帰ってきたら良いかな、との判断からでした。
逐条ローラーインプット講座自体は絶対にやった方が良いです。他のテキストだと抜けているところ、解説されていないところを条文という原典にあたることができるので知識の整理、補完になりますし、なぜこのような条文が置かれているのかという理解も深まり相互の関連性に気が付くことで、法律学習が単なる暗記ではなくなるという点で唯一の強みがあります。とはいえ上記のように膨大な時間を要求されてしまうので、条文ばかり、というのも良くはないのでしょう。

文章理解対策講座のご感想・ご利用方法

文章理解は結構得意分野だった上に時間的にも厳しかったので、一回だけ回してそれっきりです。
ただ、行政試験には三通りの文章理解問題が出題されるうえ、一般知識の足切救済のためにも避けては通れない部分ですので、捨てるという選択肢はありません。なので最低限、各問題の解法と一通りの演習程度はこなしておくのが正解かと思われます。
私個人の使い方としては、得意科目であったということもあって法律学習の気分転換に少しずつ利用し、十一月に入る前に一通りは消化し終えたので、それで良しとしました。法律文章ばかり読んでいると文学的・哲学的文章は結構気分転換になるので、そういう使い方もいいかと思います。

模擬試験のご感想・ご利用方法

私の場合は時間をはかって模擬試験を使用するということはせず、あがくための訓練として活用していました。つまりは、普通にちょっと難しめの問題集として使ってしまいました。というのも私自身複数年受験生であって試験の時間配分的な問題は既になく、後はどの程度本番で諦めずにあがくことができるかどうかという勝負であったため、本試験それ自体を再現して模試を活用するよりかは、模試風の問題集として使った方が有用であろうと判断した次第です。
案の定難しすぎて解けない問題が発生するわけで不安になりますが、二択を迫られて何とか選んだ方の答えに丸が付いた時は、意外といけるような気になるのだから不思議なものです。

講師へのメッセージ

先ず、令和四年度行政書士試験に合格したこと、ご報告いたします。
モチベーション維持という理由から始まった八か月間、私事にもいろいろなことがありましたが、画面の向こうで頑張っている受験生の方々、それに応えてくれる講師の皆様の熱意を以てこの日を迎えることができました。この場を借りて御礼申し上げます。

カリキュラム・講座のご感想,講師へのメッセージ等

私の行政書士試験はここで終わりです。が、来年度再び挑戦する、または初めての意を決する皆様の合格をお祈りして締めとさせていただきます。