受講されていたカリキュラム

下記リンクは最新版となります。合格者の方の受講年度と異なります。

自己紹介

氏名:吉川 恵理子 (よしかわ えりこ)          

年齢:42歳 

合格した研究科:
筑波大学大学院 人文社会ビジネス科学学術院ビジネス科学研究群
東京都立大学大学院 経営学研究科 経営学プログラム

MBAを目指すきっかけ

15年以上就業してきた自分の専門分野(建築・空間設計)で、事業を立ち上げたいと考えたからです。
そのため、新規事業を開発部門に異動させてもらったが、設計分野の知識はあってもビジネスに関わることに精通していなく、体系的に学びたいと考えました。

自分の専門分野を持ちつつ、経営学も体得して、組織にとって独自のポジションを築くことを目指していました。
また自分のキャリア的にも、大学院で学ぶには最後のチャンスなのかもしれない、という思いもありました。

アガルートアカデミーをお選びいただいた理由

予備校はネット検索でかなり比較しましたが、出し惜しみなく情報を提供している、かつ比較的新しい情報を出してくれているのがアガルートだったから選びました。
国内MBAの情報はまだまだ少なく、古い(有名私立大でない学校に関しては尚更)のでそれなりに情報をもっているのがうかがえたからです。

また、学費のことを検討した際に、全額返金という特典があったので、目標校が対象校であったことも一致し、合格へのモチベーションを高めてくれたことが大きい理由です。

勉強の方針とどのように勉強を進めていたか

①勉強の方針

初期的には、基礎講座を何度も見ました。
平日の隙間時間と日曜のまとまった時間で、映像講義を何度も見ました。
1講座ごとに小論文を書くまとめがありますが、私は小論文を自力で書く力がなかったので、小論文の書き方のポイントを押さえる程度で、どんどん講義を聞き進めました。

苦手なところに時間をかけずに、楽な勉強をどんどん進めました。
最初の受験校が早かったので、そこに全力で取り組みました。
1校受かれば、気持ちが楽になるかと思ったからです。
出願の3か月前から研究計画書に取り掛かり、参考文献の論文を読み漁りました。
2か月前に添削に出して、ゼロからの書き直しもあり、添削⇒修正を3回ほど実施しました。
小論文を本格的に自分で書き始めたのは、試験1か月前です。

ただそれまでは、小論文の映像講義や過去問の参考回答も見ていたので、書き方や大学の方針は頭に入っていました。
面接は、試験2週間前くらいからです。
模擬試験は追加で申し込み、2回受けました。

1校目の受験が終わってから、本命校の勉強を本格的に進めました。
より研究計画書のボリュームが増したのと、小論文の方針に特徴がありましたので、本命に向けて取り組みました。
研究計画書は、1校目のモノをベースに研究方針を追記する必要があったので、参考論文を同様に読み漁りました。
小論文に関しては、仕事との両立がこの時期苦しく、ほとんど対策をしないまま試験に挑んでしまいました。
とはいえ、過去問と参考回答は相当回数読んで、回答の仕方は頭に入れていました。

②研究計画書のテーマ設定までの流れ

自分で、普段の業務で取り組んでいることをテーマにしました。
他の企業はどう取り組んでいるのか、世の中的にはどう対策しているのか、という回答を目的にGoogle スカラーで検索したところ、思うほどピンポイントの解を得られなかったので、自分が知りたいと思うことを論文のテーマにしました。

③勉強のスケジュール

1月 予備校比較

2月 アガルートに問合せ・資料請求

3月 申し込み、基礎講座

4月 基礎講座(10周以上見ました)、小論文添削3回くらい提出

5月 研究計画書開始(研究計画書講座、参考論文探索⇒斜め読み⇒ピンときたら深読み)
   1回目の添削受講

6月 研究計画書(添削⇒修正。修正の際は参考論文を探して読んでの繰り返し)

7月 研究計画書(6月と一緒)、平行して基礎講座

8月 小論文講座(映像講義とテキストの参考回答を読みまくり)

9月 小論文講座(8月と一緒)、面接講座(模擬面接と映像講義。映像講義も何度も見ました)
   2校目の研究計画書着手(フォロー制度で研究計画書を深く書いたらよいのか相談し、
   必要内容を収集するために過去論文を探す・読む)

10月 小論文講座(映像講義+2校目の過去問と参考回答を読む)

11月 2校目の面接講義(映像講義とテキストで対策)

受講された講座の良さ・当該講座の学習方法(使い方)

▼国内MBAの入試攻略講座

大学ごとの受験の方針を学ぶ。
当初、アカデミックな特徴があるかどうかなど、大学の特徴など気にしていなかったが、この講座でよくわかりました。

▼経営学の基礎講座

経営やビジネスなどあまり関わって仕事をしていなかったので、経営学がなにかMBAではどういう学びを得るのかを知るために最初は一気見しました。
そのあと、小論文対策も含めて相当回数(10回以上)見ました。
ただ解説するというよりは、飯野講師の視点を交えて講義してもらえるので、自分の視点との比較や気づきが多く持てます。

▼小論文対策講座(基本編) 

提出した回数:3回

4月くらいの余裕があるころに、1講座受けて提出する、という流れで3回提出しました。
私は、小論文の規定文字数の8割もかけないほどネタと表現力がなく苦戦していたので、途中から自ら書くことをあきらめ、書き方のポイントを押さえることを学ぶことに意識を変えました。
暗記するのとは異なると思います。
実際、本番では自分の言葉でぎっしり書けました。

▼小論文対策講座(大学院別対策編) 

提出した回数:0回

上記と同様です。
どういうポイントでどういうネタを仕込んでおけば良いのか、理由と根拠など構成は崩さないという点を押さえて、過去問と回答例を読み込みました。

▼出願書類・研究計画書の書き方講座

提出した回数:合計5回(1校目3回、2校目2回)

研究計画書の書き方講座・テキストで、参考例をもとに初校を書き上げました。
研究計画書が重視されるということで、自分では足りないと思っていますが、論文の探索にも読み込みにも時間をかけました(かかりました)。
表現や仮説が稚拙で、「こういうことですよね?」という指摘をたくさんいただき、合格するレベルに持っていっていただきました。

▼面接対策講座

2回受けました。
受験の面接は相当年ぶりだったので、質疑応答のテンポなどを知るために受けました。
圧迫面接もあると聞いていたので、追加で模擬面接を申し込んで、想定外の質問に回答できるように対策しました。

▼研究計画書の研究テーマライブラリー

研究計画のテーマ、参考文献の情報を得るために5回以上は見ました。
小論文のネタにもなるということだったので、研究計画書を提出し終わった後も見続けました。
特に、筑波大学用にマーケティング関連は重要視して見ていました。

▼各種フォロー制度について(初回添削フィードバック、受験校相談、マンスリーゼミ、質問制度等)

初回添削FB:
自分の経歴を伝えるところから始まるので、なぜMBAが必要なのか、ということを言語化する機会を得ました。
本来なら回答できなければいけないことを、わかりやすく端的に相手に伝えることができずに、自分の意識の甘さを感じました。

受験校相談:
決めていたのでする予定はなかったのですが、1校目の研究計画書を2校目に流用して内容を増す際に、どこまで深めればよいのかわからず、「受験校相談」の枠で相談しました。
この際に、英語の論文と定量的な研究方法を示す必要がある、とアドバイスがあり、エンジンをかけて取り組む必要性を感じたのと、間に合わないかもしれない、という絶望的な気持ちになりました。

マンスリーゼミ:
有名私立もしくは一橋向けのゼミかな、と感じました。
自分の受験に関してもヒントはあるので、アーカイブで聞いていました。
早稲田などを受験する人には有益だったかもしれませんが、私には22年のゼミの映像講義の方が役にたちました。

質問制度:
すぐに返信が来るので、気軽に相談できてよかったです。
何かの情報を得るためにどこから入っていいのかわからない、といったUXがスムーズでないので、問合せを何度かしました。

スランプ・挫折・それを乗り越えるための工夫

小論文が書けない:
無理して書かずに推薦図書を読みました。
都立大なら「組織論」、筑波大なら「コトラーのマーケティング」やGLOBIS「マーケティング」、日経ビジネスを読んで、アウトプットではなくインプットに力を入れた。

仕事との両立:
時期によっては両立が厳しい時が来ると思ったので、安定期に時間をかけました。
筑波大受験の1か月前は、時間がとれずに本番を迎えました。
仕方がなかったですが、勉強の仕方そのものは整えていたので、ここだけは押さえておこう、などと調整することができました。

学習時間はどのように確保し、一日をどのように過ごしていたか

平日:1時間×5日=5時間
土曜:3時間
日曜:3時間

くらいを4月~10月まで続けました。
仕事との両立があるので、ばらつきはありました。
早めに取り組んで、それほど多くない時間を継続してやる、という感じです。
まとまった時間をとるということにはそれほどこだわらず、隙間時間を役に立てていました。
研究計画書は、ある程度のめり込んで書かないと取り組めなかったので、計画書を作成しているときは小論文の勉強は全くしなかったです。(早めに基礎講座を始めていたので助かりました。)

直前期の過ごし方(どのような勉強をして、どのような心構えで試験を迎えたか)

試験日1週間前は、小論文のネタを押さえることと面接の自主練習をしました。
小論文で大きくポイントの差がでないことと、事前に大学側から小論文の割合が大きくないことは公表されていたので、ネタが思いつかずに書けない、という状況の回避だけに注力しました。

面接の練習は一週間前からの取り組みにしたので、研究計画書を提出した時から1か月経っており、思い出しから開始しました。
面接は1校目と同じ内容の計画書であり、1校目の面接の感覚が悪くなかったので、割と直前からしか面接は意識しなかったです。
記載したことと自分の回答に相違がないようにすることと、筑波大学なので研究方法に言及されるのではないかと心配していましたが、「入学して学びながら詰めたい」という逃げの回答を用意しておきました。
面接時にも、回答できなくなったら悪い印象にとられない程度にこういう風に回答しよう、という逃げを用意しておきました。

試験期間中の過ごし方

小論文の試験中は、90分の試験時間中、40分程度で書きあげて席を立たれる方が続出して驚きました。
私は小論文は得意でないので、下書きをぎっしりしてから本番を書くので90分ギリギリまでかかりました。

与えられた用紙に書ききれず、端折るのに時間がかかり焦りました。
面接は、小論文終了後4時間後くらいに開始だったので、面倒ですが、カフェで4時間過ごすのはきつかったので自宅に帰り、再度面接に向かいました。
その間、ちょうどよい程度に面接のイメトレができ、安心して面接を受けることができました。

受験した時の手ごたえと合格した時の気持ち

①受験した時の手ごたえ

1校目の都立大は、小論文も面接も想定よりスムーズにこなせたので自信がありました。
それと比較して筑波大学は、小論文も書き切ったけれど自分が思うほどの手ごたえがなかったこと、面接はどの質問も割とスムーズに終えましたが、突っ込みというより研究へのアドバイスが多く、構えていた感じとは異なり不安になりました。

また、面接官の教授がHPで生徒を募集していない研究室だったので、そもそも不合格枠で面接を受けたのかも、と思っていました。
落ちているかも、とずっと思っていました。

②合格した時の気持ち

頑張ってよかった、という気持ちになりました。
約9か月間、最後のラストスパートで息切れしてしまいましたが、経営やビジネスを知らない状態だったので、効率的にというより、時間をかけて自分に根付かせてきたので、かけた時間分報われた気持ちになりました。

振り返ってみて合格の決め手は?それに、当該講座はどの程度影響したのか

①合格の決め手

研究計画書と面接です
研究計画書がしっかりしていて、それに対する答弁が相違なく行われることが大切だと思いました。

研究計画書に敢えてポイントになるキーワード「逆機能」という言葉を入れていたので、2校受けましたが、どちらの面接でも「視点が面白い。どういうことを示しているのか?」と聞かれました。
この質問を誘導するように計画書を作っていたので、その回答をしっかりできたことで、研究内容や人格に納得いただけたかと思います。

②講座の影響度

研究計画書を仕上げるための、研究計画書の書き方講座と添削です。
研究計画書の書き方、参考文献の質や量などを、合格者の計画書を参考にポイントを押さえました。
そのうえで、添削をしてもらいましたが、視点のズレや内容を盛り込みすぎだと指摘があり、修正をして再度添削、という繰り返しにより洗練されたと思います。

自分で書き切ったことに満足してしまいがちですが、計画書の視点が抑えられているかは、盲目になるがゆえに見失っているので、添削していただくことの価値を実感できました。

卒業後のキャリアについて

①MBAに期待するもの

私は自分が事業をつくっていく人材になりたと思っているので、まさにMBAで学ぶことが大きく生きてくると感じています。
自分の専門分野、それだけでは起業や事業を立ち上げるというリーダーシップがとりにくいですが、MBAを学ぶことで偏りなく思考できるようになりたいと思っています。
また、一企業で物事を見ていくよりも、同じように高い意志をもって学んでいる人とかかわっていくことで、より自分の目標を見失わず、向かっていける良い環境に身を置けることにも価値を感じています。

②今後のキャリアビジョン

組織の中で事業開発を行っていき、経営に関われる人材になることを目指しています。
最終的にはホールディングス全体で取り組んでいけることを提案し、動かしていきたいと考えています。

私は建築士でもあるので、MBAを学ぶことで経営学の視点から、事業計画を立てられるようになりたいです。
事業開発には、プレーもマネジメントもしていく必要がありますが、マネジメントはMBAから多くを学べるはずです。
そして、アドバンテージに変え、特異な人材であることを強みにしていきたいと考えています。

受験生に対するメッセージ

私のように経営にあまり関わらない専門職分野の人材でも、カリキュラムを一定時間かけて取り組むことで十分合格できることを実感しました。
受験という感覚よりも、自分が知識を得ていく過程を楽しむことも大切です。

研究計画書は、これまで業務で論文を読むことがありませんでしたが、今ではGoogleスカラーで仕事に使える論文を良く探しています。
また、MBAの夜間は合格してからが辛いはずなので、受験勉強自体が厳しい状況だと、後が苦しいと思います。
私は自分の生活スタイルとのバランスを、受験勉強の時から練習だと思って生活していました。
そんな感じで、楽な気持ちで臨んでみるのをおすすめします。