本ページでは,予備試験の受験を検討されている方へ向けて,予備試験の合格率や合格点を「短答試験・論文試験・口述試験」ごとに解説していきます。

併せて,「大学別の合格者数」「法科大学院別の合格者」などもご紹介します。

予備試験を目指す際の参考になれば幸いです。

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【令和5年 予備試験】合格発表を受けて

予備試験の合格率は?

令和5年(2023年)の予備試験の合格率は、受験者数13,372人に対して合格者数479人だったため、3.6%となっています。

※参考:令和5年司法試験予備試験の結果について

予備試験では,短答式試験,論文式試験,口述式試験のすべてに合格する必要があります。

合格率は短答式試験(合格率20.1%)論文式試験(合格率19.0%)口述式試験(合格率98.4%)すべてを合格した人の割合になります。

予備試験の最終合格率は3.9%~4.2%を推移しており、決して高くない数字です。

年度 短答 論文 口述 最終
令和5年度 20.1% 19.0% 98.4% 3.6%
令和4年度 21.7% 17.8% 98.1% 3.6% 
令和3年度 23.2% 18.2% 98.1% 4.0%
令和2年度 23.8% 19.0% 95.7% 4.2%
令和元年度 22.9% 19.1% 96.4% 4.0%
平成30年度 23.8% 17.9% 94.9% 3.9%
平成29年度 21.3% 21.3% 96.5% 4.1%
平成28年度 23.2% 17.7% 94.4% 3.9%
平成27年度 22.2% 19.4% 92.3% 3.8%
平成26年度 19.5% 20.5% 91.1% 3.4%
平成25年度 21.9% 19.7% 92.6% 3.8%

短答式試験の合格率

令和5年度(2023年)短答式試験の合格率は、受験者数13,372人に対し合格者数2,685人と合格率は20.1%という結果でした。

8割の受験生がここで不合格とされ、論文式試験を受けられなくなってしまっています。

※参考:令和年司法試験予備試験短答式試験の結果

また、短答式試験の合格率は20%前後に推移しています。

短答式試験の合格率
年度 出願者数 受験者数 合格者数 合格率
令和5年度 16,704 13,372 2,685 20.1%
令和4年度 16,145 13,004 2,829 21.7%
令和3年度 14,317 11,717 2,723 23.2%
令和2年度 15,318 10,608 2,529 23.8%
令和元年度 14,494 11,780 2,696 22.9%
平成30年度 13,746 11,136 2,661 23.9%
平成29年度 13,178 10,743 2,299 21.3%
平成28年度 12,767 10,442 2,426 23.2%
平成27年度 12,543 10,334 2,294 22.2%
平成26年度 12,622 10,347 2,018 19.5%
平成25年度 11,255 9,224 2,017 21.9%

論文式試験の合格率

令和5年度(2023年)論文式試験の合格率は、受験者数2,562人に対し合格者数487人と合格率19.0%となっています。

出典:令和5年司法試験予備試験論文式試験の結果

論文式試験の合格率は約20%以下で推移しています。

論文式試験の合格率
年度 受験者数 合格者数 合格率
令和5年度 2562 487 19.0%
令和4年度 2695 481 17.8%
令和3年度 2633 479 18.2%
令和2年度 2439 464 19.0%
令和元年度 2580 494 19.1%
平成30年度 2551 459 17.9%
平成29年度 2200 469 21.3%
平成28年度 2427 429 17.7%
平成27年度 2209 428 19.4%
平成26年度 1913 392 20.5%
平成25年度 1932 381 19.7%

口述式試験の合格率

令和5年度(2023年)口述式試験の合格率は、受験者数487人に対し合格者数479人と合格率98.4%となっています。

論文式試験を突破できれば,ほぼ確実に合格できると言えるでしょう。

近年の口述式試験合格率は91.1%~98.4%で推移しています。

※参考:令和5年司法試験予備試験口述試験の結果

口述試験の合格率
年度 受験者数 合格者数 合格率
令和5年度 487 479 98.4%
令和4年度 481 472 98.1%
令和3年度 476 467 98.1%
令和2年度 462 442 95.7%
令和元年度 494 476 96.4%
平成30年度 456 433 94.9%
平成29年度 469 444 96.5%
平成28年度 429 405 94.4%
平成27年度 427 394 92.3%
平成26年度 391 356 91.1%
平成25年度 379 351 92.6%

予備試験 最終合格率

令和5年度(2023年)予備試験の合格率は受験者数13,004人に対して合格者数472人、最終合格率は3.6%でした。

最終合格率
年度 受験者数 合格者数 合格率
令和5年度 13,372 479 3.6%
令和4年度 13,004 472 3.6%
令和3年度 11,717 467 4.0%
令和2年度 10,608 442 4.2%
令和元年度 11,780 476 4.0%
平成30年度 11,136 433 3.9%
平成29年度 10,743 444 4.1%
平成28年度 10,442 405 3.9%
平成27年度 10,334 394 3.8%
平成26年度 10,347 356 3.4%
平成25年度 9,224 351 3.8%

予備試験の合格点

令和5年(2023年)の予備試験の各試験の合格点(合格ライン)は短答式試験が168点、論文式試験が245点、口述試験が119点でした。

年度短答論文口述
令和5年168点245点119点
令和4年159点255点119点
令和3年162点240点119点
令和2年156点230点119点
令和元年162点230点119点
平成30年160点240点119点
平成29年160点245点119点
平成28年165点245点119点
平成27年170点235点119点
平成26年170点210点119点
※参考:司法試験予備試験の結果について

予備試験では論文式試験が天王山

予備試験においては、短答式試験と論文式試験を突破することが難関です。
論文式試験については、受験者が短答式試験という難関を突破してきた人達なので、合格率20%という実数よりも合格することが難しいです。

したがって、予備試験では論文式試験が天王山になります。

また、口述式試験については合格率こそ90%を超えており、受かりやすい試験であるように思えます。
しかし、口述式試験の受験者の母体は論文式試験を突破した非常に優秀な人達なので、見かけの合格率よりも試験突破の難易度は高いです。

※関連コラム:司法試験の難易度・合格率をアガルート講師がお答えします

大学生の予備試験合格率&大学別の予備試験合格者数

大学生の令和5年(2023年)予備試験の合格率は7.2%でした。

予備試験全体の合格率3.6%よりも高くなっています。

年度 受験者数 短答合格率
(突破者数)
論文合格率
(突破者数)
口述合格率
(合格者数)
最終合格率
令和5年度 4,015 18.1%
(725)
40.0%
(290)
99.3%
(288)
7.2%
令和4年度 3,786 17.7%
(670)
29.3%
(196)
100%
(196)
5.2%
令和3年度 3,552 20.7%
(736)
34.8%
(256)
98.4%
(252)
7.1%
令和2年度 3,141 22.5%
(707)
34.9%
(247)
98.4%
(243)
7.7%
令和元年度 3,340 21.0%
(701)
36.4%
(255)
98.0%
(250)
7.5%
平成30年度 3,167 19.9%
(631)
28.2%
(178)
95.6%
(170)
5.4%
平成29年度 3,004 18.5%
(556)
39.9%
(222)
96.4%
(214)
7.1%
平成28年度 2,881 20.0%
(576)
32.3%
(186)
95.7%
(178)
6.2%

大学在学中の予備試験受験生を見ると,短答式試験についての合格率は20%程度と全受験者の合格率と同水準ですが,論文式試験については,40%近くの合格率があり,全受験者の合格率と比較すると非常に高い水準であるといえます。

また,論文式試験の受験者の中には,短答式試験合格を当年の目標としており,論文式試験の勉強をしていない受験生も含まれると考えられるため,実質的な合格率はより高いものと予想されます。

そして,口述式試験についての合格率も95%以上あります。

これらのことから,大学生の予備試験受験生は,短答式試験に合格することさえできれば,比較的高確率で最終合格を狙うことができます。

大学別の合格者数についてみていきます。

まず,出願者の多寡について,首都圏に位置する大学の学生が多く出願しており,地方の大学の学生はそれほど出願していないといえます。

次に合格者数については,難関法科大学院を有する大学が多いといえます。

また合格率については大学入試における偏差値も,大学ごとの合格率に一定程度相関関係は見られますが,必ずしも偏差値が高い大学の合格率が高くなるというわけではありません。

▼出願者数の多い大学(令和4年度予備試験出願時)
1位:中央大学(1180人)
2位:慶応義塾大学(964人)
3位:早稲田大学(958人)
4位:東京大学(928人)
5位:明治大学(393人)
※大学生全体の出願数は10,731人

▼合格者が多い大学(令和4年度予備試験出願時)
1位:東京大学(77人)
2位:早稲田大学慶応義塾大学(31人)
3位:京都大学(24人)
4位:中央大学(22人)
5位:慶応義塾大学(21人)

参考:令和4年司法試験予備試験受験状況(大学別・全体)

法科大学院生の予備試験合格率&法科大学院別の予備試験合格者数

法科大学院生の予備試験合格率は4.2%となっています。

予備試験全体の合格率が3.6%、大学生の合格率が4.2%となっており、法科大学院生の予備試験合格率は高いと言えるでしょう。

年度 受験者数 短答合格率
(突破者数)
論文合格率
(突破者数)
口述合格率
(合格者数)
最終合格率
令和5年度 496 12.7%
(63)
33.3%
(21)
100%
(21)
4.2%
令和4年度 1,067 23.9%
(255)
51.0%
(130)
95.4%
(124)
11.6%
令和3年度 1,255 21.8%
(273)
37.4%
(102)
98.0%
(100)
8.0%
令和2年度 1,064 22.7%
(241)
41.5%
(100)
95.0%
(95)
8.9%
令和元年度 1,265 22.7%
(287)
41.1%
(118)
97.5%
(115)
9.1%
平成30年度 1,298 26.8%
(348)
44.5%
(155)
95.5%
(148)
11.4%
平成29年度 1,408 20.7%
(292)
37.7%
(110)
97.3%
(107)
7.6%
平成28年度 1,611 24.3%
(391)
40.9%
(160)
95.6%
(153)
9.5%

法科大学院生の予備試験の合格率についても,大学生と同様のことが言えます。

法科大学院生の短答式試験合格率は,10~20%程度であり,全受験者の合格率と同水準ですが,論文式試験については,合格率30%~40%前後と比較的高水準です。

また,口述式試験についても合格率95%以上となっており,法科大学院生についても短答式試験に合格することができれば,比較的高確率で最終合格を狙うことができるといえます。

次に法科大学院ごとの合格者数についてみていきます。

法科大学院については,やはり難関法科大学院の学生の出願が多いです。

法科大学院生についての予備試験の最終合格率は,大学の偏差値と同様に法科大学院の難易度が最終合格率に一定の相関関係を有しているといえます。

もっとも,必ずしも難関法科大学院の学生のみが合格率が高いわけではなく,様々な法科大学院において予備試験合格者が出ています。

▼出願者数の多い法科大学院(令和4年度予備試験出願時)
1位:早稲田大法科大学院(143人)
2位:東京大法科大学院(138人)
3位:慶應義塾大法科大学院(133人)
4位:京都大法科大学院(115人)
5位:中央大法科大学院(74人)
※法科大学院生全体の出願数は1289人

▼合格者が多い法科大学院(令和4年度予備試験出願時)
1位:京都大法科大学院(23人)
2位:東京大法科大学院(21人)
3位:一橋大法科大学院(18人)
4位:慶應義塾大法科大学院(12人)
5位:早稲田大法科大学院(10人)
※法科大学院生全体の合格者数は126人

参考:令和4年司法試験予備試験受験状況(法科大学院生)

予備試験の合格に向けて

予備試験の合格率は非常に低く難しい試験です。

しかし予備試験は年々合格者数が増加傾向にあり,今後も合格者数が増えることが予想されます。

したがって,今後,今よりも受かりやすくなることも考えられます。

そして,予備試験に合格すると,法科大学院を修了するためにかかる経済的・時間的コストを排することができる点,法曹三者に採用されやすくなる点が大きなメリットとして挙げられます。

このようなメリットをも考慮すると,予備試験が難関試験であることから予備試験合格をあきらめて法科大学院ルートに絞るのではなく,予備試験の最終合格を狙っていくことが,司法試験合格ひいては法曹として活躍していくうえで,望ましい姿勢であると考えられます。

また,法科大学院生を含む学生の合格率は,短答式試験を除くと比較的高水準であり,短答式試験合格さえすることができれば最終合格をすることができると考えられます。

そして,学生の予備試験合格者の排出校が偏差値の高い大学,ないしは難関法科大学院に限られていないことから,大学受験の結果,法科大学院入試の結果の如何にかかわらず,正しい方法論で,適切に努力すれば十分最終合格をすることが可能です。

学生は積極的に予備試験最終合格を目標に据えて日々の勉強に取り組んでいっていただきたいです。

現状において予備試験は,社会人受験生より学生の受験生のほうが受かりやすい試験です。

これは,おそらく,学生のほうが多くの可処分時間を有しておりより多くの時間,勉強をすることができているためであると考えられます。

すなわち,学生が優秀であり,社会人受験生がそうではないという関係にあるわけではなく,勉強の仕方の工夫次第で十分にこの関係は逆転しうると考えられます。

社会人受験生にのみ妥当する話ではありませんが,社会人受験生は特に,自身の可処分時間を把握し,学生よりも時間の使い方,勉強の効率を意識していかなければなりません。

自分の可処分時間を正確に把握し,試験との関係で何をするべきなのかという観点から日々の勉強に取り組んでいくことが合格率の決して高くない予備試験の最終合格への第一歩です。

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