行政書士に興味があっても、20代は珍しいのではと感じる人は少なくありません。

20代で挑戦する場合、開業や就職で不利にならないか気になるところでしょう。本記事では、行政書士試験の20代のデータや目指すメリット・デメリットについて解説します。

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行政書士に20代は少ない?受験者・合格者・登録者のデータで見る実態

行政書士に20代は少ない?受験者・合格者・登録者のデータで見る実態

行政書士の20代の受験者・合格者数は年々増えており、合格率も試験全体の平均を上回っています。

一方で、実務に出ている登録行政書士に占める20代の割合は、ごく少数にとどまるのが実情です。

20代の受験者・合格率は年々増えている

一般財団法人行政書士試験研究センターによると、令和7年度の20代の受験者数は8,294人でした。合格者数は1,517人です。

合格率に換算すると18.29%となり、令和6年度の16.73%から上昇しています。

ちなみに、令和6年度の20代は受験者数7,731人、合格者数1,293人でした。行政書士試験全体の合格率は令和7年度で14.54%のため、20代の合格率は全体平均を大きく上回る水準です。

20代だからといって不利になるわけではなく、合格しやすい年代の一つといえます。

参考:一般財団法人行政書士試験研究センター

実務に出ている登録行政書士では20代はごく少数

日本行政書士会連合会が実施した実態調査では、回答者3,084人のうち18〜30歳の行政書士は42人でした。割合にして1.40%にとどまっています。

受験者・合格者としての20代は一定数いる一方、実務に出ている登録者としての20代は非常に少ないのが実情。資格を取得した20代の多くは、すぐに開業や独立をせず、まず就職を選ぶ傾向にあります。

また、社会人経験の少なさを踏まえると実務経験を積む期間として就職を選ぶケースが多いと考えれば、登録者数の少なさは20代にとって不利な材料とはいえないでしょう。

参考:日本行政書士会連合会 月刊日本行政(2024年3月号)

20代で行政書士を目指すメリット

20代で行政書士資格を取得すると、専門性を長期間にわたって蓄積できます。

また、就職や転職の場面でも強い差別化材料になります。

20代のうちに行動を起こすことで、得られる選択肢は広がるでしょう。

若いうちから専門性を確立できる

行政書士の資格を20代で取得すると、その後の社会人人生の長い期間を専門性の蓄積にあてられます。実務経験を積む時間を人より長く確保できる点は、20代ならではの利点です。

また、早い段階から専門分野を持つことで、キャリアの選択肢も広がります。専門性を積み上げる期間が長いほど、将来的な信頼にもつながっていくでしょう。

就職・転職で強い差別化になる

20代で行政書士資格を持つ人材は希少なため、就職・転職活動でのアピール材料になります。

企業の法務部門や法律事務所は、20代行政書士の主な就職先候補です。資格保有者としての評価が、採用面でプラスに働く場合があります。

さらに、資格取得のタイミングが早いほど、実務で専門性を発揮できる期間も長くなるでしょう。年齢の若さと資格の専門性を組み合わせられる点は、20代ならではの強みです。

20代で行政書士を目指すデメリット

実務経験の少なさと人脈の不足は、20代特有のデメリットになりやすい要素です。

また、どちらも社会人経験の浅さに起因するため、事前に把握しておくことが望ましいでしょう。

乗り越え方を知っておけば、過度に不安視する必要はありません。

実務経験の少なさが不安要素になりやすい

社会人経験が浅い20代の行政書士は、実務経験の少なさから業務対応に不安を感じやすい傾向があります。書類作成や許認可申請の実務は経験が重要なため、20代のうちは戸惑う場面も出てくるでしょう。

先輩行政書士や関係士業に相談できる環境を持てるかどうかが、不安を解消するためのカギです。

人脈の不足が独立開業時の壁になりやすい

20代の行政書士は社会人経験が浅く、人脈が形成の途中にある年代です。そのため、独立開業する場合には紹介や案件獲得の面で不利になる可能性があります。

開業直後は、既存の人脈に頼れる範囲が限られる点に留意しておきましょう。人脈の少なさは、時間とともに解消できる課題でもあります。

20代の行政書士がデメリットを乗り越える方法

人脈は、開業後の紹介の連鎖によって築いていけます。

また、まず就職して実務経験を積んでから独立する選択肢もあります。

どちらの方法も、20代という年齢を強みに変えられる選択です。

人脈は「紹介の連鎖」で築いていける

開業後の行政書士は、依頼者や司法書士・税理士等の関係士業からの紹介を積み重ねることで、時間をかけて人脈を築いていけます。

また、一つひとつの案件を丁寧にこなす姿勢が、次の紹介につながるでしょう。誠実な対応を積み重ねる姿勢そのものが、20代の行政書士にとって確実な人脈作りの方法です。

まず就職して実務経験を積む選択肢もある

すぐに独立せず、行政書士事務所や関連士業の事務所に就職して実務経験を積む進路もあります。

たとえば、数年間の実務経験を経てから開業すれば、人脈と実務スキルの両方を備えた状態でスタートできるでしょう。焦らずに経験を積む姿勢が、結果的に開業後の安定につながります。

20代行政書士の主な就職先・年収・キャリアパス

主な就職先には、行政書士事務所や法律事務所、企業の法務部門があります。

20代のうちは、初任給に近い水準からのスタートになりやすいのが実情です。

また、経験を積むにつれて就職先の選択肢や収入は徐々に広がっていきます。

20代行政書士の主な就職先は?

20代行政書士の主な就職先は、行政書士事務所のほか、司法書士・税理士等の他士業事務所、企業の法務部門です。

仕事内容の中心は、書類作成の補助や許認可申請の実務、依頼者対応への同行です。たとえば、複数分野を経験できる事務所であれば、幅広い実務スキルを早い段階で身につけられます。

事務所によって扱う分野は異なるため、就職先を選ぶ際は取扱業務を確認しておきましょう。早い時期から実務に触れられる環境を選ぶことで、将来の独立にも備えられます。

20代行政書士の年収はどのくらい?

厚生労働省の提供する職業情報提供サイト「jobtag」によると、20~24歳の行政書士の年収は360.02万円、25~29歳の年収は466.31万円が目安です。

年齢を問わない年収が583.3万円であることを考えると、20代の行政書士は経験年数が浅いため、初任給や平均年収に近い水準からのスタートになりやすいといえます。

ただし経験や実績を積み重ねることで、収入は徐々に高めていくことが可能です。

また、事務所勤務か独立開業かによっても、将来的な年収の伸び方は変わってきます。20代のうちは収入よりも、経験を積める環境を優先して選ぶ考え方もあるでしょう。

20代で行政書士試験に合格するための勉強法

独学と通信講座には、それぞれ向き不向きがあります。

学業や仕事との両立には、スケジュールの組み方が重要です。

そのため、自分の生活リズムに合った方法を選ぶことが、合格への近道になります。

独学と通信講座、20代にはどちらが向く?

独学は費用を抑えられる一方、法改正への対応や学習計画の管理を自分で行う必要があります。

通信講座であれば、最新の法改正に対応した教材と学習スケジュールのサポートを受けることが可能。そのため、初めて法律を学ぶ20代には通信講座が学習のペースをつかみやすい選択肢でしょう。

独学を選ぶ場合は、法改正情報を定期的に確認する習慣が欠かせません。学習にかけられる時間や予算に応じて、自分に合う方法を選びましょう。

学業・仕事とどう両立する?スケジュールの組み方

行政書士試験の学習は、大学の講義や仕事の合間に生まれた隙間時間を活用することが基本です。まとまった学習時間を確保しにくい20代は、通学・通勤時間や休憩時間などを効率的に活用しましょう。

また、行政書士試験の学習範囲は広いため、早い時期から継続的に学習時間を積み重ねる姿勢が欠かせません。学習計画を早めに立てておくことで、直前期の負担も軽減できます。

20代で行政書士試験に合格した人の声

20代のうちに、大学生として行政書士試験に合格したのが青木千尋さんでした。

青木さんは「また、大学にはテキストを切って薄く分割したものを持ち歩いて隙間時間に読んでいたので、そういった短い時間の積み重ねも大切だったと思います。」と振り返っています。

また、「映像授業は朝早く、夜遅くでも自分のペースで学習が続けられるので毎日勉強の時間を取ることができました」と、学業と両立しながら隙間時間を積み重ねる工夫についても語っていました。

大学生活と両立させながら合格した実例は、これから挑戦する20代にとって心強い指標になるでしょう。

参考:合格者の声「大学生活と両立し、隙間時間で学習時間を確保 青木 千尋さん」

まとめ

行政書士は、20代の受験者・合格率が高い一方、実務に出ている登録者は少ない資格です。

20代で目指すメリットは専門性の早期確立と就職・転職での差別化、デメリットは実務経験や人脈の不足です。20代のうちに挑戦することは、長い専門家人生を築くうえで価値のある選択でしょう。

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