法律の専門家である司法書士になりたい!と思う人は老若男女を問わずいます。

しかし、司法書士になるにはどのようにすればよいのか?受験資格はあるのか?などを具体的に知っている人は少ないかもしれません。司法書士は国家資格なので、自由に「司法書士」を名乗ることはできず、司法書士として仕事をするためには正しい一定の手順を踏んでいかなければなりません。

この記事では、司法書士になるための手順や受験資格、試験の難易度、どんな人が目指すべきかなどについて解説します。

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司法書士試験に受験資格はある?

司法書士試験には受験資格がなく、誰でも受験することができます。

性別、年齢、学歴、職業、国籍などの制限は一切ありません

受験する回数の制限もないため、何度でもチャレンジすることができます。

ただし、受験自体は誰でもできますが、司法書士として仕事をするためには「登録」が必要で、未成年者は登録ができません。

また、公務員は受験はできますが、副業が禁止されているため退職しなければ司法書士として働くことはできません。

また、出題は日本語のみで行われるため、日本語能力は必要です。

関連コラム:高卒で司法書士になれる?中卒は?司法書士合格は難しいのか解説!

司法書士になるには?

司法書士になるには、基本的に下記のようなな流れになります。

  1. 司法書士試験に合格する
  2. 新人研修を受ける
  3. 登録する
  4. 司法書士として働く

1.司法書士試験に合格する

通常の流れとしては、まずは国家試験である司法書士試験に合格する必要があります。(例外については後述)

日程

司法書士試験は年に1回、例年7月の第1日曜日に筆記試験が行われています。

10月初旬に筆記試験の合格発表があり、筆記試験合格者には、10月下旬に口述試験が行われます。

最終合格発表は、11月初旬です。

関連コラム:司法書士試験の日程は?試験概要とスケジュールを解説

受験料

司法書士試験の受験料は8,000円で、収入印紙で納付します。

試験科目

筆記試験の試験科目は、11科目です。

試験は午前と午後に分かれて1日で実施されます。

午前科目は、すべて択一式問題で、民法、商法・会社法、憲法、刑法の4科目です。

午後科目は、択一式問題が、不動産登記法、商業登記法、供託法、民事訴訟法、民事執行法、民事保全法、司法書士法の7科目、記述式問題が不動産登記法、商業登記法の2科目です。

口述試験の試験科目は、不動産登記法、商業登記法、司法書士法から10問程度出題されます。

関連コラム:司法書士試験の科目とは?主要・マイナー全11科目と勉強の順番を解説!

2.新人研修を受ける

試験に合格したら、司法書士法で定められている新人研修を受講する必要があります。

研修は、日本司法書士連合会主催のものと、都道府県ごとの司法書士会主催のものがあります。

研修は、多くの人が合格した年度に受けますが、仕事をしていて都合がつかない、金銭的に余裕がないなどの事情で次年度以降に受ける人もいます。

研修の種類は、登録するために必須のものとして「中央研修」「ブロック研修」「司法書士会研修」があります。

また、簡易裁判所で弁護士と同様に訴訟代理人になるためには、「特別研修」を受講して認定試験に合格する必要があります。

研修では、同期合格者との交流もできるため、切磋琢磨できる仲間と出会うことができます。

3.登録する

司法書士として仕事をするためには、司法書士会、司法書士連合会に登録をする必要があります。

登録していない限り、試験に合格しても「司法書士」と名乗ることはできません

逆に、司法書士として仕事をしない場合には、登録するかどうかは自由です。いつまでに登録しなければいけない、ということもありません。

会費や登録費用がかかるため、合格しても登録しない人も大勢います。

関連コラム:司法書士の登録にかかる費用は?入会金や年会費を解説

4.司法書士として働く

登録手続きが完了すると、晴れて司法書士として仕事ができるようになります。

早い段階で独立開業を目指す人もいれば、司法書士事務所や合同事務所などに勤務する人もいます。

すでに司法書士試験に受かる前から司法書士事務所に勤務していた人などの場合、早い人は、登録して即独立開業することもあります。

一方、司法書士法人などに勤務し、独立開業は目指さずに安定した生活を望む人も増えています。

様々な働き方ができるのも司法書士の魅力です。

関連コラム:司法書士は独立するメリット多数!成功/失敗する開業司法書士の特徴とは

司法書士試験は難しい?

司法書士試験は、とても難易度の高い試験です。

司法書士試験の合格率は3~5%程度で、国家試験の中でも屈指の低さです。法律系資格では司法試験に次ぐ難易度の高い試験だとされています。

ただし、司法書士試験は秀才しか合格できない試験では決してありません

高度な論文の読解、記述が求められたり、奇問や超長文が出題されるような類の試験ではなく、基本的に正確な知識を身に付ければ解ける問題が出題されます。

コツコツと真面目に勉強に取り組める人であれば、誰でも合格を目指すことは十分可能です。

実際、合格者の学歴や経歴も様々です。

関連コラム:司法書士の難易度とは?合格率・偏差値・試験内容を他資格と比べてわかる司法書士試験の難しさ

司法書士試験を目指すべき人はどんな人?

なるのが難しい司法書士ですが、どのような人が目指すべきなのでしょうか?

  1. 学ぶことが好きな人
  2. 人の役に立ちたい人
  3. 自由な働き方をしたい人
  4. 訴訟業務に興味がある人

上記など、さまざまです。これについてひとつずつ解説していきます。

1.学ぶことが好きな人

まず、1つ目は学ぶことが好きな人です。

司法書士は、試験に合格するまでももちろん勉強が必要ですが、実務についてからも常に最新の情報を学び続ける姿勢が必要です。法改正や新たな業務など、学ぶべきことは無限にあります

学ぶことが好きな人にとっては、日々知識が増えていくとてもやりがいのある仕事です。

逆に、試験さえ受かれば勉強はおしまい、という考えの人には向いていません

2.人の役に立ちたい人

2つ目は、社会や多くの人の役に立ちたい、という人です。

司法書士は、身近な街の法律家として、私たちの権利や財産を守る重要な役割を担っています。

不動産という重要な財産についての登記手続きや、意思能力が低下した人の財産を守るための成年後見など、様々な形で社会貢献につながる業務を行います。

人から感謝されることも多く、やりがいのある仕事です。

関連コラム:司法書士とは?仕事内容をわかりやすく解説

3.自由な働き方をしたい人

3つ目は、働き方の自由度を高めたい人です。

司法書士は、様々な働き方を選ぶことができます

独立開業、同業者や他士業との合同事務所の経営、司法書士事務所・司法書士法人への勤務、法律事務所への勤務など様々です。

資格を自己PRに利用して、一流企業などへの就職を目指すこともできます。

司法書士は難関資格であることが知られているため、就職活動にも有利に働きます。

まずは勤務をして、将来的に独立開業したい、ということもできます。

司法書士の資格があることで、働き方の自由度が高まり、将来の選択肢も広がります。

4.訴訟業務に興味がある人

4つ目は、訴訟業務に興味がある人です。

研修を受けて認定試験に合格した司法書士は、簡易裁判所で弁護士と同じように訴訟の代理人になることができます。

制限なく訴訟業務を扱いたい人は弁護士を目指すべきですが、弁護士になるためには基本的にロースクールに通う方法が一般的なので、大卒であることが必要だったり、金銭的、時間的な負担が大きいため誰もが挑戦できるものではありません。

司法書士試験であれば、誰もが受験できるため、何らかの事情で司法試験を断念した人や弁護士以外の方法で訴訟業務にチャレンジしたいという人におすすめです。

司法書士試験合格以外で司法書士になる方法

司法書士になるためには、司法書士試験に合格するのがオーソドックスな方法です。

ただし、例外的に試験が免除になるケースがあります。

それは、裁判所事務官、法務事務官などとして10年以上の勤務経験があり、法務大臣に司法書士業務を行う能力があると認定された場合です。

「10年以上」となっていますが、実際に10年程度の勤務で認定されることは基本的にはありません現実としては、定年退職まで勤め上げた人が認定を受けています

裁判所事務官などの経験者が、第二の人生として司法書士になることができる制度、というイメージです。

司法書士志望であれば司法書士試験を受けるのが妥当

司法書士試験は合格率が非常に低いため、試験合格以外の方法があればその道を選びたいと思うかもしれません。

しかし、裁判所事務官などになるのは決して容易ではなく、合格率は司法書士よりは多少は高いものの、狭き門です。

司法書士になることを目的として目指すようなレベルのものではありません

裁判所事務官などを目指す場合も、多くの人は予備校に通って必死に勉強します。

大学生などで、司法書士、裁判所事務官を問わず、法律事務に関わる職業を目指したい、という人もいるかもしれません。

そのような場合でも、重複する受験科目はあるものの、両方を一度で目指すのは現実的ではないので、まずはどちらを優先的に目指したいのかを決めてから勉強に取り掛かるのがおすすめです。

自分にはどちらが向いているか、じっくりと考えてみましょう。

まとめ

司法書士になるには、①試験に合格する、②研修を受講する、③登録手続きをする、④開業や勤務で仕事をする、という流れが通常です。

試験は決して易しいものではありませんが、真面目にコツコツと取り組むことができる人であれば、受験するための条件もないので、誰もが合格を目指すことができます。

司法書士の仕事は、社会貢献したい人、自由な働き方を望む人、学ぶことが好きな人、訴訟業務に興味がある人には特におすすめです。

そのような人であれば、やりがいをもって日々の仕事に取り組むことができるでしょう。

司法書士になる方法として、例外的に試験が免除になるケースもありますが、司法書士を目指す人があえて選ぶ方法ではありません。

試験合格を効率的に目指すためには、講座の受講がおすすめです。

司法書士レベルの試験の場合、合格者のほとんどが通信講座や予備校などを利用しています。

司法書士に興味がわいたら、講座の利用も視野に入れ、勉強を始めてみてはいかがでしょうか。

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