司法書士になるためには、試験に合格した後に研修を受けなければいけないことを知っていますか?研修は何種類かあり、実務を学ぶだけでなく、司法書士としての倫理観を身に付けるためのもの、裁判業務を行うためのものなどもあり内容は盛りだくさんで充実しています。

この記事では、あまり知られていない司法書士の新人研修がどのようなものなのか、司法書士試験に受かったら、合格後はどのような流れで仕事ができるようになるのかなどについて解説します。

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司法書士の新人研修とは

司法書士になるためには、司法書士の試験に合格するなどして司法書士の資格を得た後、新人研修を受講しなければなりません

新人研修の目的は、司法書士の仕事に必要な知識や技能、法律家としての倫理観や姿勢などを身に付けることです。

また、新人研修を通じて、同期合格者たちと交流し、切磋琢磨し合える仲間に出会える貴重な場でもあります。

司法書士は司法書士会所属が必須

新人研修を主催するのは、各都道府県の司法書士会と、司法書士会の上部組織である日本司法書士会連合会です。

司法書士会は、会員である司法書士に適切な指導を行ったり、会員のための事務を行ったりする組織です。

司法書士は必ず司法書士会に所属しなければなりません

関連コラム:司法書士の登録にかかる費用は?入会金や年会費を解説

そして、司法書士会に登録するためには新人研修の受講が条件となっています。

司法書士の研修・新人研修の種類

新人研修は、「中央研修」「ブロック研修」「司法書士会研修」の3種類があります。また、新人研修とは別に、簡易裁判所の訴訟代理業務をする資格を得るための「特別研修」があります。

それぞれについて紹介します。

中央研修

中央研修は、日本司法書士会連合会が実施する研修で、一番最初に受ける研修です。

司法書士制度の歴史や、司法書士のメイン業務、業務を行う上で身に付けるべきマインド、倫理、職責などについて習得する内容となっています。

講師は、司法書士、弁護士、大学教授が務めています。

中央研修は、以前は集合形式でしたが、近年はインターネット配信によるeラーニングで実施されています。

そのため、各自がPCやモバイル端末を使って受講します。

開催時期・料金

例年、12月から翌年1月頃にかけて実施されます。

実施は地域ごとに3つのグループに分かれ、令和4年度の場合、以下の日程でした。

第1グループ(北海道・東北・近畿ブロック)は令和4年12月3日~12月19日
第2グループ(関東ブロック)は令和4年12月20日~令和5年1月5日
第3グループ(中部・中国・四国・九州ブロック)は令和5年1月6日~1月22日

講義動画を視聴した後、確認問題を解いて正解することで受講完了となり、さらにレポートの提出が必要です。

申し込みは、令和4年11月7日から20日までとなっており、提出書類として、住民票、合格証書の写しなどが必要でした。

申し込みは、新人研修申込専用サイトから行います。

受講料は、44,000円(税込)です(令和4年度)。

ブロック研修

ブロック研修は、全国8ブロックに分かれて実施される研修で、中央研修の後に受ける研修です。

この研修では、実務の現場で必要となる生きた知識を学ぶための、実務に直結した内容の講義が行われます。

不動産登記、商業登記、成年後見、消費者問題など、様々な司法書士の業務に関する実践的な内容を取り扱います。

実施方法や日程は、ブロックによって異なります。例年12月から翌年1月頃に実施され、令和4年度の場合、集合形式が中心となっていたものの、関東ブロックと中国ブロックではWeb形式も認められています。

開催時期・料金

日程は、関東ブロックの場合、令和4年12月18日~令和5年1月15日までの29日間実施されました。

申し込みは、令和4年11月7日から20日までとなっていました。

受講料は、33,000円(税込)です(令和4年度)。

司法書士会研修(配属研修)

司法書士研修(配属研修)は、それぞれの都道府県の司法書士会で行われるもので、先輩司法書士の事務所で実務を学ぶOJT(オンザジョブトレーニング)研修です。

配属先の事務所にて、実際に書類を作成したり、司法書士と共に登記所や市役所等を訪問します。

実際に司法書士がどのように仕事をしているかを直に見て学び、質問することができます。

ただし、司法書士会によっては研修方法や期間が異なります。

配属研修が登録の際に必須とされている会もあれば、任意とされている会もあります。

期間は、長くて6週間ほどです。

開催時期・料金

申し込み方法や実施期間、費用なども司法書士会によって異なるため、受講する司法書士会の情報をチェックする必要があります。

配属研修は、自分の登録予定地の司法書士会で受講するのが基本です。

特別研修

認定を受けた司法書士は、簡易裁判所で弁護士と同じように訴訟代理人になることができます。

受講が必須となる新人研修ではありませんが、その認定を取るために多くの合格者が受講する特別研修があります。

特別研修は、訴訟代理業務に必要な能力を身に付けることを目的としています。座学での講義や演習、訴状や答弁書の作成のほかに、模擬裁判を行ったり、実際の裁判を傍聴するなど、実践的できめ細かい内容となっています。

開催時期・料金

特別研修は、例年5月から7月頃にかけて実施されます。

令和5年度の場合、全国10会場(札幌、仙台、東京、埼玉、千葉、横浜、名古屋、大阪、広島、福岡)で5月24日から7月2日まで行われます。

令和5年度の場合、申し込み期間は3月8日から3月16日までで、受講料は、145,000円(令和5年度)です。特別研修は、それなりに費用も掛かることや、仕事を休むのが難しい場合もあることから、合格してすぐに受講しない人も一定数います。

特別研修修了者は、例年9月に実施される認定考査を受験し、合格することで簡易裁判所の訴訟代理資格のある認定司法書士になることができます。

不合格だった場合、翌年以降に再度受験することができます。

関連コラム:司法書士は認定考査まで受けるべき?必要性や取得の流れを解説

司法書士試験合格後の流れ

司法書士試験に受かったら、どのような流れになるのでしょうか。

司法書士試験合格後、司法書士として働くまでの流れについて解説します。

1.司法書士試験(筆記試験、口述試験)に合格する

通常の流れとしては、まずは国家試験である司法書士試験に合格する必要があります。

試験は年1回、例年7月の第1日曜日に筆記試験が行われています。

10月初旬に筆記試験の合格発表があり、筆記試験合格者には、10月下旬に口述試験が行われます。

最終合格発表は、11月初旬となります。

2.就職活動を始める

就職活動を始めるタイミングは、筆記試験合格発表後の10月頃からというのが一般的です。

新人研修が終わってから、という人もいますが、就職先に新人研修に参加予定であることを伝えたうえで先に就職活動を始めても問題ありません。

口述試験は実質的にほぼ全員合格するため、口述試験の発表まで待つ必要はありません。

研修が始まると、就職活動をする余裕がなくなってしまうため、早めに始めるに越したことはありません。

3.新人研修を受ける

上述した各種新人研修を受講します。

新人研修は、中央研修、ブロック研修が12~1月頃、司法書士会研修はそれ以降の2月頃から行われるのが通常です。

4.特別研修を受ける

必須ではありませんが、多くの人が上述した特別研修(簡易裁判所の訴訟代理業務を行う資格を得るための研修)を受講します。

特別研修は、例年5~7月頃実施されます。

研修終了前に就職活動をする人は、特別研修の受講予定についても事前に伝えておきましょう。

5.認定考査を受験する

特別研修を受講した人は、9月頃に実施される認定考査を受験します。考査に合格すると、簡易裁判所の訴訟代理業務をすることが認められます。不合格の場合、また翌年以降受験します。

6.登録する

司法書士として仕事をするためには、司法書士会に入会し、日本司法書士連合会に登録の手続きをする必要があります。

入会、登録が済むまでは、試験に合格しても「司法書士」と名乗ることはできません

7.司法書士として働く

登録手続きが完了すると、司法書士の仕事ができるようになります。

早い段階で独立開業を目指す人もいれば、司法書士事務所や合同事務所などに勤務する人もいます。

すでに司法書士事務所での勤務経験がある人などは、すぐに独立開業する場合もあります。

その場合、研修期間中から事務所の場所を探したり、資金計画を立てるなどの準備を着々と進め、新人研修終了後に速やかに登録手続きを行います。

司法書士試験に合格しても登録しない人もいる?

司法書士として働くためには、司法書士会への入会、日本司法書士連合会への登録が必須条件です。

逆に、司法書士として働かないのであれば、たとえ試験に合格して研修を受けたとしても、登録をする必要はありません

登録をすると、毎月の会費などのコストがかかります。会費は司法書士会によって異なりますが、月2万程度はかかることが多いため、決して少ない金額ではありません。

そのため、合格しても登録しない人もそれなりにいます

たとえば、一般企業に就職して司法書士業務を行わないのであれば、登録する必要はないでしょう。その場合は、名刺などに「司法書士」と記すことはできず、「司法書士試験合格者」などと記すことになるでしょう。

司法書士試験合格者の就職先は、多岐にわたります。

司法書士事務所の他に、弁護士事務所、金融関係、不動産関係の企業、その他一般企業の法務部など様々です。それらの職場で司法書士としてではなく、一般の社員・職員として勤める場合には、司法書士登録をする必要はありません。

関連コラム:司法書士の就職事情!司法書士は就職できる?就職先は?

また、公務員の場合は副業が禁止されているため、司法書士登録をすることはできません。

ほとんどは合格年度に新人研修を受けている

登録の予定がない場合、合格した年度の新人研修を受講しない人もいます

新人研修は合格年度に必ず受講しなければいけないわけではないため、特に問題はありませんが、実際にはほとんどの人が合格年度の新人研修を受けます

司法書士は、難易度からして本気で司法書士になることを目指したうえで受験する人がほとんどなので、合格者はいつでも登録できるように研修を受ける人が大半だからです。

また、同期合格者と知り合える貴重な場でもあるため、合格年度に受講するのがベターです。

受験時代の思い出話や苦労話に花が咲くのも、合格同期で集まるからこそです。

まとめ

司法書士は、登録する前提として新人研修を受ける必要があります。

研修は、特別研修も含めるとすべてを終えるまでに半年以上かかるボリューミーな内容ですが、受験勉強だけでは学ぶことのできなかった実務に直結した知識や、司法書士として身に付けるべき倫理観などを学ぶことができる貴重なものです。

また、同期合格者と交流を深められる場でもあります。

合格同期は苦楽を共にした言わば同志といえる存在ですから、仕事上のつながり以上の関係を築くこともできます。

この記事を読んで司法書士に興味を持った人は、ぜひ勉強を始めてみませんか。

関連コラム:司法書士とは?仕事内容をわかりやすく解説

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この記事の監修者 竹田 篤史講師

竹田篤史講師


社会保険労務士事務所、司法書士法人勤務後、大手資格予備校にて受講相談、教材制作、講師を担当。

短期合格のノウハウをより多くの受講生に提供するため、株式会社アガルートへ入社。

これまで、ほぼ独学で行政書士試験、司法書士試験に合格し、社会保険労務士試験には一発で合格。

自らの受験経験で培った短期合格のノウハウを余すところなく提供する。

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