合格者インタビュー

受講されていたカリキュラム

下記リンクは最新版となります。合格者の方の受講年度と異なります。

自己紹介

年齢:22歳
在卒高校名:開智高校
在卒大学名・学部名:慶應義塾大学法学部法律学科
在卒法科大学院名・コース:なし
受験回数と短答、論文の通過経験:今回が初回
学習期間:1年

法曹・予備試験を目指したきっかけ

大学に何も将来のことを考えずに進学したところ、周りに法曹を目指して予備校に通っている友人が多く、学部の法律の勉強時に彼らから刺激を受けていて、大学一年の頃から漠然と予備試験という選択肢を持っていました。そして就活を考えるようになった時に、法学部で法律を学ぶのが楽しかったため、学んできた法律を活かした職業に就きたいと思ったことから、それが叶えられる法曹になろうと決意しました。

アガルートアカデミーを選んだ理由

私は大学生であるため、親に予備校代を出してもらわなければならないのですが、貸与型の奨学金を使って大学に行かせてもらっている以上、迷惑をかけられないと思い、価格が高い上にあまりいい評判を聞かない対面型の最大手予備校である伊藤塾などは断念し、安いネット系予備校を探していたところ資格スクエアとアガルートを見つけました。
ネット系予備校の中でもアガルートは実績が伸びていること、カリキュラムにある講座の内容が明確だったこと、論文が書けるようになるために必要と言われていた短文事例問題集である重要問題習得講座がカリキュラムにあること、それの評判もまた良かったこと、当時割引によって60万円以下でフルカリキュラムを購入できたこと、カリキュラム上短期の合格を可能にしてくれそうだと感じたことに加え、自分は大学3年次の挑戦で法科大学院進学も視野に入れていたため、法科大学院過去問の講座でも頼ることが可能なことからアガルートを選びました。

勉強の方針とどのように勉強を進めていたか

短答については繰り返し重要な部分が出題されていること、五択全ての肢を知っていることが望ましいが選択肢を切ることで正解を導くことが結局必要になることから過去問主義を貫きました。そのため、短答過去問講座などで提供された過去問集を3回回して合格点を取れるようになりました。
論文については規範と当てはめに点数が多く振られていて、当てはめは特に問題文中の事実に点が振られているという情報があったので、規範として論証を書けるように論証集の使い方講座で使用する論証集のうち、規範部分を特に暗記し、問題文中の事実をできる限り当てはめで使うようなスタイルで答案を書くようにしました。
結果として私が入手したこれらの情報は正解だったらしく、短答、論文ともになんとか一回、勉強時間1500時間で合格できました。

まずは総合講義を聞き、書き方講座を受講したあと、重問に取り組むというカリキュラム的な進め方をしていました。上三法については大学でやっていたためできると思ったのですが、やっている中で学部の授業の理解度では全然足りないことに気づき、完全に初学者と同じだと割り切って受講していました。
当然初めての書き方講座や重問では全くわからないため、判例六法を使用して答案構成をした後、解答例から逆答案構成という形で使用している条文や規範(論証)などを抜き出し、解答の構造を把握するようにしていました。規範(論証)の多くは百選判例をベースにしているため、判例六法があれば使用されている判例の内容が確認できるし、判例と条文が紐付けされているので条文への意識にもつながるため判例六法を初期に使用することは結構良かったです。

中期(2021年10月から2022年2月)

重問を一周終えて二周目に移ったのですが、やはり規範定立はできなかったため、2週目でも逆答案構成をおこなっていました。二週目にはポケット六法を使って考えた後に逆答案構成をしていたのですが、一週目よりもどこが問題点なのかを見極める論点発見能力が身についたのを感じました。
この少し前の八月くらいから短答過去問も解き始めたのですが、これも全然わからなかったので解くモチベーションが上がらず、毎月のカウンセリングで決めてもらった数の半分ほどしかこなせませんでした。
この頃に実務基礎科目の講義を試聴した上で論文過去問も二、三年解いたのですが、重問を優先してしまいこれしか解かなかったことだけは後から振り返ると良くなかったと思います。

後期(2022年3月から短答まで)

短答の勉強をおろそかにしてしまい、一周分しか進んでいなかったことから危機感を持ち、二月後半に重問二週目が終わった段階で論文対策をやめて短答対策に完全にシフトしました。四月に入るまでに二週目を終わらせ、四月は一日百個の問題を解くペースで三週目を進めて短答過去問を三周回すことに成功しました。
短答は全ての肢がわかっていたら◯、正解できたが全ての肢まではわかっていなかった場合には△、そもそも間違えた問題は×をつけて区別していました。そして三周目では二週◯だった問題は飛ばしましたがそのような問題は百問もなかったと思います。最後に四週目として三周全てで×だった問題を復習して短答に臨みました。

アガルートアカデミーの講座について

論文答案の使い方

予備試験の答案を書くにあたって論証を覚えることが重要ですが、そのためのツールとしてこの講座の論証集は非常に有用です。この論証集は判例や最高裁判例解説の文言を使用している上、各論証について講義で工藤先生が解説をしてくれるため、暗記だけでなく理解のためにも役立ちます。
また、文言の中でも核となるキーワード部分を太字にしているので、理解しておけばいい部分と覚えて答案に書けるべき部分の峻別が容易です。 重要問題習得講座ともリンクしているので論証についても論点網羅性が非常に高いです。

重要問題習得講座

多くの市販の演習書と異なり、解説だけでなく工藤先生が作成した解答例も付属している上、問題の質としても難しすぎず簡単すぎず、ちょうどいい問題が適切な数収録しているところが魅力です。 論点の網羅性がかなり高いので、数週することで論点発見能力を養えば予備試験で応用部分と基本部分を見分けられるようになりますし、基本部分をどのような構成で書くべきかについてもわかるようになります。 私は解答例から答案の骨格を抜き出す逆答案構成をする形で使っていました。

予備試験答練

谷山先生が作成した予備試験答練は難易度が本試験に近いことはもちろんのこと、作問者である谷山先生が出題意図を含めて解説してくれているため、答練一回一回の学習効果が高いと感じました。
また、オンラインで答案を提出し、添削、返却もオンラインのため、会場実施や答案を郵送しなければならない他校の答練と比べても直前期に実施できるのは大きなメリットでした。
実際に令和4年予備試験でも的中した部分もあるので、非常におすすめです。

論文答案の「書き方」

総論部分の講義で各科目に共通する法的三段論法とは何かといった答案作成の基礎中の基礎から科目ごとの書き方まで、初学者が答案作成するにあたって聞きたいことを全て講義してくれました。
その後に各科目五問で一回とするユニットを数ユニット解いていきますが、各ユニットの最後に添削問題がついているので、手を動かすことになりますし、添削で内容面に加えて形式面でもアドバイスをくれるため、講座受講により論文答案の書き方を理解できるようになりました。
さらに、答案構成がどのようになるかなど、通常の演習書をやっているだけでは全くわからない部分についても触れてくれるため、初学者にとって最適です。

労働法 総合講義

他の選択科目と比べて量が多いと言われる労働法のインプットテキストを約300ページのテキストにまとめている点が読みやすかったです。それでいて百選判例もほぼ全て収録しているため、判例知識が特に重要な労働法のインプットにとって必要十分な量だと思います。
また、一周目には判例や論点にほぼ触れずに外観の説明にとどめ、二周目に判例や論点を解説するという形式は非常に効率的なインプットができるため画期的だと思います。

学習時間はどのように確保し,一日をどのように過ごしていたか

オンデマンドの授業が多かった大学3年生の時は、授業を聞く日と試験勉強する日を分けて、試験勉強する日に集中して勉強を行いました。大学4年時には授業が少ないので授業がない日に勉強するだけでなく、授業後にも勉強するようにしていました。ただ、家で勉強するとあまり集中力が続かず長時間の勉強ができなかったため、有料の自習室を借りてそこで勉強したり、コワーキングスペースで勉強したりと勉強場所を工夫することで集中して勉強できる時間を確保していました。
またアプリで毎日勉強時間を計測し、追い込みをかけることもしていました。
それでもあまり長時間勉強ができない期間もあり、1週間に20〜30時間くらいの勉強で、最終的に論文受験時の勉強時間は1500時間ちょうどでした。

直前期の過ごし方

短答直前期は模試などで合格推定点を取れていたのでそこまで気負うことなく挑むことができました。
短答翌日からまた論文対策を始めました。
6月までは短答対策のために書き方を忘れた憲法の重問を解いたり、全然対策していなかった民事実務基礎(要件事実)の暗記をしたりしました。
6月中旬に予備試験答練を解いたところ論点の把握能力はあるが規範(論証)の暗記が足りていないことがわかったので論証集の使い方を何度も聞いた上で論証の暗記をしていました。
それら以外に、それまで全くやっていなかった選択科目の労働法の司法試験過去問を解いたり、実務基礎科目や苦手な行政法の予備試験過去問を解いたりしていました。ただ、これらはこの直前期ではなくもっと前からやっておくべきでした。

論文直前期は本当に知識も時間も足りず、もはや記念受験になるのではないかとかなりネガティブな思考になりつつも、諦めたくない一心で必死に勉強していました。
口述直前期は過去問を見てみて全く解答が思い浮かばないことに焦り、必死に要件事実と刑法各論の知識を暗記していました。一方で残り3日くらいになるとかなり過去問の内容もわかるようになり、過去の高合格率も相まって焦りが消え、安心して勉強できるようになりました。

試験期間中の過ごし方

短答については自分の大学ではない大学キャンパスでの受験だったので、休み時間に会場となる建物の中を探検して切り替えをしていました。
論文の時は一科目目の公法系をみた瞬間に解ける気配がせず、一応書けたものの間違っているという意識がずっと残っていたので、ネガティブな状態で要件事実と商法の論証の復習をちょっとだけ夜にしました。
口述では論文と変わって初日の出来が良かったと感じていたので、半分慢心しつつ刑法や刑事訴訟法の復習を3時間ほど夜にしていました。

受験した時の手ごたえと合格した時の気持ち

短答は最初の民事系、特に商法と民事訴訟法の出来が悪く、ひょっとしたらまずいかもしれないとも思いましたが、帰り道に出会った友人との会話でみんな商法ができなかったと聞き、その後の解答速報で合格点が取れていそうなことがわかったので安心しました。
論文は最初の科目の時点でできなかった雰囲気があり、その後の科目もいまいち手応えがなかったため、当時は不合格を確信していました。ただ、少しして論文解説を受講したり、友達に再現答案を見てもらったりしたことで受かっているかもしれないという気分に変わっていきました。そして合格発表で自分の番号があったのですごく嬉しかったです。
口述については失敗らしい失敗がなく、高合格率であることから合格をほぼ確信していました。ただ、本当に一年で合格できたのだと感動しました。

振り返ってみて合格の決め手は?それに,当該講座はどの程度影響したのか

周りの友人やネットの勉強法などを大量に収集した上で、自分に合っていて合格に向けて最適な方法は何かを見つけ、それを実行してきたことにあると思います。
私の場合にはそもそも予備試験予備校としてアガルートを選択し、重要問題習得講座で論点発見能力を養い、論証集の使い方講座で論証を覚えて答案に活かせるようにする勉強法が合っていました。
特に重要問題習得講座と論証集の使い方講座は他の予備校と比べても素晴らしい講座なので、これがなければ予備試験に1年合格はできなかった可能性が高いと思います。

アガルートアカデミーを一言で表すと

最適解

受験生に対するメッセージ

効率的に勉強するのなら試験そのものや勉強法などの情報収集を怠らず、自分を修正していくようにしましょう。
マネオプなどオプションがあるなら講師という最強の情報源があり、講師が修正してくれますが、ないのならば彼らに負けないためにも情報収集と自己修正は必要だと思います。
もちろんネットの情報は玉石混交ですが、それを整理した上で自分に活かすことが短期合格には必要だと思います。
みなさんも私の情報をうまく活用して最短合格を勝ち取ってきてください。