法学部に在籍中の方で、法科大学院進学が自分にとって最適な選択なのか悩んでいる方はいませんか?

法科大学院については、ネット上でも様々な意見が分かれており、実際に進学するとどのような生活が待っているのかイメージが湧きづらいですよね。

そこでこのコラムでは実際に法科大学院を修了した筆者が、法学部と法科大学院の違いや進学のメリット、司法試験合格後のキャリアプランについて解説します。

この記事を読むことで、自分にぴったりの進路や将来を見据えたキャリアプランが明確になりますよ。

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法科大学院に通うメリット・目的

法科大学院に進学すると単に司法試験の受験資格を得られるだけでなく、以下の4つのメリット・目的があります。

  1. 司法試験に必要な知識が身につけられる
  2. 友達や教員によるサポートを受けられる
  3. 法律専門家としてのスキル向上でキャリアアップにつながる
  4. 就職サポートを受けられる

以下より法科大学院に進学することで得られるメリットについて詳しく解説します。

司法試験に必要な知識が身につけられる

法科大学院では、司法試験の合格に必要な知識や技能を体系的に学ぶことができます。

特に近年の司法試験では、いわゆる「論証パターン」を単に切り張りをした答案を避けるために、事実認定の技術が問われる問題が出題される傾向にあります。

そのため、判例や学説の深い理解が求められるようになっており、研究者や実務家から指導を受けられる法科大学院に進学して対策を行うことが重要です。

友達や教員によるサポートを受けられる

法科大学院に進学することで、同じ目標をもつ仲間をつくることができます。

法科大学院に進学する学生は、ほとんどが法曹志望者であり、司法試験という同じ目標を共有しています。

こうした学生たちと交流し、自主ゼミをつくる等して切磋琢磨することは、司法試験合格という観点からも重要なことです。

ロースクール修了後、司法試験を受けるまでの間や翌年再チャレンジするまでの間にも自主ゼミを継続したりして、勉強へのモチベーションを保ち続けることができます。

また法科大学院で形成した学生・教員・実務家とのネットワークは、司法試験に合格し実務家となったあとにも、大いにあなたを助けてくれるでしょう。

例えば友人同士で仕事を紹介しあったり、学術的な観点からのアドバイスが必要なときにはロースクール時代の教員に話を聞きに行くこともあるようです。

法律専門家としてのスキル向上でキャリアアップにつながる

法科大学院では、ソクラテスメソッドや模擬裁判を通じて、実務的な事実認定の方法や交渉術を学び、法的思考力を鍛えることができます。

また、法科大学院では学生による積極的な発言が求められることから、物怖じしない度胸を身につけることができます。

これらの能力は、司法試験合格のために必要なだけではなく、法曹などの法律のプロとなったあとにも不可欠な能力です。

就職サポートを受けられる

法科大学院では、修了後や司法試験合格後の就職サポートを受けられます。

近年は大学院生の就職市場での人気も高まっており、在学中から学内での就職説明会が開かれることもあります。

将来のキャリアプランについて、進学後にじっくり考えることができるのも法科大学院の魅力です。

どのロースクールでも司法試験合格は目指せる?

どのロースクールを修了しても司法試験の受験資格を得ることができるため、原理的にはどのロースクールでも司法試験合格を目指せます

しかし、ロースクールごとに教育内容や指導方針、教員・学生のレベルや合格率が異なることも厳然とした事実です。

それぞれのロースクールには、その特徴や強みがあるため、自分に合ったロースクールを選ぶことが重要です。

ロースクールの選び方には、以下のポイントが挙げられます。

  1. 合格率:司法試験の合格率が高いロースクールを選ぶことで、合格するために必要な環境がそろいます。
  2. カリキュラム:自分の目的に合ったカリキュラムが提供されているか確認しましょう。例えば、憲法・民法・刑法といった基本科目に特化したカリキュラムや、選択科目を重視したカリキュラムなどがある場合もあります。
  3. 教員:教員の質や経験豊富な教員が多いかどうかは、ロースクール選びの大きなポイントです。
  4. キャリアサポート:ロースクールが卒業後の就職活動をサポートしているかどうかも重要です。司法試験に合格できなかった場合のキャリアサポートも確認しておきましょう。
  5. 学習環境:個別の自習室が用意されているかどうかや、ロースクール生専用の図書館があるかなど、日々の学習をより効率的にこなせるかも重要な要素です。

自分の目的や条件に合ったロースクールを選ぶことで、司法試験合格に向けた効果的な学習ができるでしょう。

ただし、合格率や評判だけでなく自分自身の努力や適性こそが合否を大きく分けるため、ロースクール選びだけに頼らず、予備校などを活用して自力で合格をたぐり寄せる努力が必要です。

法科大学院別の司法試験合格率や、おすすめのロースクールについては、こちらのコラムでも紹介しています。

関連コラム:【2024最新】法科大学院のおすすめランキング!司法試験の合格率が高いのは?

法学部と法科大学院の違いは?

ここまでは、法科大学院に進学するメリットや、司法試験合格のためのロースクール選びについて解説しました。

以下からは、大学(法学部)と法科大学院の違いについて、筆者の経験をもとに具体的に紹介します。

カリキュラムの違い

法学部と法科大学院とでは、カリキュラムが大きく異なります。

法学部では法律に関する基礎的な知識の習得が主な目的である一方、法科大学院では、より高度で実務的な法的知識や技術の習得が目的となります。

例えば、刑法の「因果関係」を学ぶとき、法学部では「相当因果関係説とは何か?主観説・客観説・折衷説の違いは何だろうか?」といった学術的な講義がなされることが一般的です。

一方法科大学院では、一通り判例・学説の講義を受けたうえで、「実務ベースに立ち、危険の現実化説に立ったうえで、どのように事案の結論を導けるか?」という事実認定の方法論まで学びます。

また、司法試験の過去問を実際に解き、研究者・実務家教員からの添削を受ける授業や、模擬裁判などの実務講座も開かれています。

学び方の違い

法学部と法科大学院では、学生の学び方にも大きな違いがあります。

法学部では、講義形式で基本的な法律知識を習得することが主な学び方であり、講義や演習を中心とした授業が多く、一方的な知識の伝達が主な教育スタイルです。

一方、法科大学院では、グループディスカッションやケーススタディを中心とした授業が多く、問題解決能力を身につけることを目的としています。

そのため法科大学院では、実務に近い形式の授業が多く、実際の法律問題に対して考え、解決する能力を身につけることが求められます。

また、多くの時間を予習や試験対策に割く必要があるため、学生による自主ゼミを開いたり、分担して判例調査などを行うなどの自主的な学びが必要となります。

学生生活の違い

法学部生とロースクール生は、いずれも学生という身分ではありますが、日々の学生生活の送り方は全く異なるものといっていいでしょう。

法学部の場合、定期試験は大変ではあるものの、基本的には教員による一方向の講義形式がなされ、サークル活動やアルバイトなど比較的自由に自分の時間を使うことができると思います。

一方ロースクールでは、双方向授業に対応するために膨大な量の予習・授業・復習・課題をこなさねばならず、一日の大半を自習室などで過ごすことになります。

そのため、多くの学生が奨学金などで学費や生活費をまかなっており、まさに勉強漬けの日々を送っています。

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法科大学院進学後のキャリアについて

ここまでは、法科大学院に進学するメリットや志望校の選び方、実際の学生生活について紹介しました。

では最後に、法科大学院進学後のキャリアプランについて解説します。

司法試験に合格した場合の就職先

まずは、司法試験に合格した場合の主な就職先です。

司法試験に合格してもすぐに法曹三者(弁護士・検察官・裁判官)になれるわけではなく、まずは司法修習を修了する必要があります。

司法修習修了者の多くは法曹として働きますが、あえて弁護士登録をせずに就職する人や、企業内弁護士(インハウスローヤー)として働くなど、キャリアプランは多様化しています。

弁護士

司法試験合格後の進路として最も人気があるのが弁護士であり、例年約7割ほどの司法修習修了生が弁護士としてのキャリアを歩み始めます(参考:日本弁護士連合会)。

弁護士としてのキャリアプランとしては、法律事務所に所属したり、独立して事務所を開業するなど、多様な働き方があります。

各事務所によって、例えば刑事事件に強い・企業法務に強いなどの特徴があるため、自分の興味のある分野を多く取り扱っている事務所に就職するといいでしょう。

また後述するように、近年は企業内で活躍するインハウスローヤーも増加傾向にあります。

検察官

検察官は、国の代表として、犯罪を摘発し公訴を提起することを主な業務内容としています。

また、犯罪捜査や被害者支援、発展途上国における法整備支援、法科大学院教員など、多岐にわたる業務を担当します。

検察官のキャリアプランは、検察庁や地方検察庁での昇進を目指すことが一般的です。さらに、専門分野を持ち、特定の犯罪捜査や国際的な犯罪対策に携わることもあります。

検察官になるためには、司法修習中に検察官志望であることを表明し、担当教官からのスカウトを受ける必要があります。

そのためには、司法試験でいい成績を残しておくことはもちろんのこと、司法修習でも優秀な成績を残さなければなりません。

また、一定の経験を積んだ後で弁護士に転身する、いわゆる「ヤメ検」弁護士もいます。

裁判官

裁判官は、公正な裁判を行うために、法律に基づいて判断を下します。民事訴訟や刑事訴訟など、さまざまな事件を取り扱います。

裁判官のキャリアプランは、地方裁判所や高等裁判所、最高裁判所への昇進を目指すことが一般的です。また、専門分野を持ち、特定の分野での裁判を担当することもあります。

裁判官の場合も「ヤメ判」弁護士として、弁護士に転身するキャリアを選ぶ人もいます。

インハウスローヤー

インハウスローヤーは、企業の内部弁護士として働き、法律に関するあらゆる問題に対応します。

主な業務には、契約書の作成・チェック、法律相談、企業の法律コンプライアンスの確保、リスクマネジメント、社内教育などがあります。

また、企業が関わる訴訟や紛争に対して、外部弁護士と連携しながら対応します。

インハウスローヤーのキャリアプランは、企業の法務部門での昇進や、経営陣としてのポジションを目指すことが一般的です。

また、経験を積んで専門性を高め、異なる業界や国際的なビジネス環境で活躍することもあります。

さらに、一定期間インハウスローヤーとして働いた後、外部弁護士に転身することも可能です。

司法試験に不合格だった場合の就職先

司法試験に不合格だった場合でも、法科大学院後にはさまざまな就職先があります。 

例えば一般企業の法務部門に就職したり、行政書士などの士業に就いて専門家として活躍する方法もあります。

また、法科大学院で学んだ法律の知識を活かし、国家公務員や地方公務員の採用試験を受けることができます。

一般企業

法科大学院修了後に民間企業に就職する場合、主に法務部門や法律事務所などの法律業務に携わることが多いようです。

特に近年はコンプライアンス(法令順守)意識の高まりにより、法務部門の強化に力を入れている民間企業が多く、法律的素養のある法科大学院修了者が就職するケースも多く見受けられます。

法科大学院修了生が行う業務は、主に契約書の作成や法律問題の解決、訴訟手続きのサポート、外部弁護士との連絡などがあります。

もちろん、全く法律とは関係のない分野で活躍している修了者も多くいます。

公務員

法科大学院修了生は、法学部卒業者と比べて高い法律的素養を有していることから、公務員試験において優遇されています。

例えば国家公務員試験(総合職試験・院卒者試験)の「行政区分」では、法科大学院で履修した法律分野のみ選択科目が選択可能となっており、基礎能力試験の問題数も削減されます。

また、「法務区分」では、専門試験は行われず、基礎能力試験と人物試験、討議試験のみが課されます。

そのほかにも、地方公務員や検察事務官、裁判所職員などとして働く修了者もいます。

士業など専門職

法律の専門家といえば、弁護士などの法曹三者だけではありません。法科大学院修了者のなかには、司法書士や行政書士、弁理士などの専門職として働く人も多くいます。

こうした法律系試験では、民法や行政法などの法的知識が求められるため、しっかりと体系的に法律を学んできた法科大学院修了者にとっては有利な試験となります。

もちろん法科大学院で学んだ知識だけで資格試験に合格することは困難ですが、法科大学院での経験をもとに資格試験予備校などを活用すれば、短期間で難関資格に合格することも可能です。

【法律系資格の例】

  • 司法書士
  • 行政書士
  • 弁理士
  • 社会保険労務士
  • 土地家屋調査士
  • 中小企業診断士
  • 通関士
  • 宅建士

法律系資格に関する詳しい紹介や、独学で合格できるのかどうかについては、こちらのコラムでも詳しく紹介しています。


関連コラム:法律系のおすすめ国家資格10選!役に立つ?独学できる?

まとめ

このコラムでは、法学部と法科大学院の違いや進学のメリット、 法科大学院修了後の主なキャリアプラン について詳しく解説しました。

法科大学院進学を検討する際には、学生生活の違いや進学後のキャリアを総合的に考慮することが重要です。

記事を通じて得られた知識を活用し、自分に適した進路や将来のキャリアプランを慎重に検討してください。

最終的には、あなたの目標や将来のビジョンに沿った選択を行うことが、成功への第一歩となるでしょう。

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