行政書士は高卒・中卒でも受験可能で誰もが目指すことのできる職業です。実力次第で高収入を狙うこともでき、学歴で不利な扱いを受けることもありません。

このコラムでは、高卒・中卒の方が行政書士を目指すのメリットやその方法を解説します。注意点などもまとめたので、これから行政書士を目指す方は参考にしてください。

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行政書士は受験資格がないため、高卒・中卒でもなれる

行政書士は高卒・中卒でも目指せる資格です。行政書士試験には受験資格はなく、年齢、性別、国籍、学歴、職歴を問わずに受験できます。

難関国家資格では、学歴や職歴が受験資格として必要なものも多いです。行政書士は受験資格がないため、やる気さえあれば高卒や中卒の方でも受験できます。

高卒でも行政書士資格取得で独立・就職に有利

行政書士は中卒・高卒・大卒などの学歴を問わず、同じ条件でスタートラインに立つことができます。

会社員や公務員の場合、高卒と大卒では給与体系や昇進制度などが異なる場合もあり、高卒は大卒に比べて待遇や昇進の面で不利なことが多いです。

事実、高卒と大卒では、大卒の方が平均年収や生涯賃金が高く、学歴と年収が比例しています。

しかし、行政書士は独立して自分で仕事を取ることができれば、高収入を目指すことが可能。月刊日本行政(2018年10月)のアンケート調査によると、10人に1は年間の売り上げが1000万円以上あります。

また、独立せずに会社勤めなどをする場合でも、難関資格を所持していることで資格手当をもらえたり、就職活動に有利となり高待遇の会社を狙うことも可能です。

実力次第で公平に活躍できる行政書士は、高卒・中卒の方にとって魅力ある職業でしょう。

高卒・中卒で行政書士になる方法

高卒・中卒で行政書士になる方法

行政書士になるには、以下の3つの方法が存在しています。

  • 行政書士試験に合格する
  • 公務員になって一定期間働く
  • 他資格を取得する

行政書士試験に合格する

行政書士試験を受験して合格するのが、行政書士になるもっともスタンダードな方法です。

行政書士試験は年1回、11月に行われます。

受験生は、受験に専念している人や会社勤めなど働きながら勉強している人、学生など様々です。

合格率約10~15%と難関ではありますが、6割正解すれば合格できるので、計画的にコツコツと勉強をすれば合格を目指せるでしょう。

公務員になって一定期間働く

行政書士試験には「特認制度」というものがあり、一定の条件を満たすことで試験が免除されます。

その中で、公務員経験のある人が当てはまる場合があります。

具体的には、国または地方公共団体の公務員として行政事務を担当した期間、または行政法人又は特定地方独立行政法人の役員または職員として行政事務に相当する事務を担当した期間が20年以上の人に当てはまります(大卒の場合は17年)。

この特認制度を利用して、公務員を定年退職した後に第二の人生として行政書士となる人もいます。

他資格を取得する

特認制度として、定められた他資格を取得した人も試験を免除されて行政書士になれます。

弁護士・弁理士・公認会計士・税理士のいずれかの資格を取得した人は、行政書士試験を受験することなく行政書士として登録、活動することが可能です。

行政書士と兼業している人いて、特に税理士と兼業している人が比較的多く見られます。

行政書士試験に高卒・中卒で合格するのは難しい?

結論からいうと、高卒・中卒の方も行政書士試験に合格することは十分可能です。

行政書士試験は難易度の高い試験ではあるものの、きちんと正しい勉強方法を続ければ合格に必要な点数を取ることができます。

ただし、行政書士試験の合格率は約10%~15%の狭き門であり、難解な用語を覚えなくてはならないなど、法律を学ぶことが初めての人にとってとっつきにくい試験であることは事実です。

その意味で、たとえば大学の法学部を出ている人に比べて不利であることは否めません。

また、大学受験を経験している人は、受験勉強のテクニックが身についていたり、効率的な学習方法を習得していることが多く、その意味でも大卒に比べて不利となる可能性もあります。

大学受験をしていない人の場合、勉強すること自体が久しぶりで、思うように集中できなかったり、勉強のペースを上手くつかめないこともあるかもしれません。

高卒・中卒の方が行政書士試験を受験するなら、独学ではなく通信講座を活用するのがおすすめです。

通信講座では効率的な勉強方法を指導しているため、独学よりも短期間での合格を目指すことが可能。独学で成績が伸び悩んでいた人で、講座を利用することで短期間で合格できたケースも多いです。

高卒・中卒の方が行政書士を目指す場合の注意点

登録は20歳以上

行政書士試験の受験には年齢制限がないため、何歳でも受験することはできます。

ただし、実際に行政書士として働くことができるのは20歳以上です。

理由は、行政書士として活動するために必要な「行政書士会への登録」は20歳からしかできないから。たとえば18歳で試験に合格しても、実際に行政書士として働けるのは20歳になってからです。

合格してから登録するまでにブランクがあっても問題はないため、もし早めにチャレンジしてみたい人は、早いうちから試験に臨んでみてもよいでしょう。

常に勉強を続ける覚悟が必要

行政書士の仕事は、合格後も常に勉強を続ける必要があります。

関連法は頻繁に改正されるため、常に最新の情報を知っておく必要があるからです。法律自体が変わらなくても、先例が変更されたり、行政機関の手続きの取り扱いが変わることなども頻繁にあります。

また、業務範囲が非常に広いため、常に初めての経験をすることも多く、自ら積極的に新たな知識を仕入れる努力を続けられなければ、行政書士として成功することは難しいでしょう。

試験合格を最終目標にしてしまう人は、学歴を問わず行政書士は向いていません。

高卒・中卒の方が行政書士として活躍するには

高卒・中卒の人が行政書士として活躍するためには、自分自身の価値を高めることが必要です。

学歴や職歴などさまざまなバックグラウンドを持つ人がライバルとなり、その中から「選ばれる行政書士」になるには、謙虚な姿勢でに向き合い、満足度の高い仕事をして信頼を得なくてはなりません。

行政書士の仕事は、業務範囲がとても広くさまざまな依頼を受けることがあります。

はじめのうちは、仕事のえり好みをせずに、どんな仕事でも勉強のつもりでチャレンジし、精いっぱい取り組みましょう。仕事を続けるうちに、自分の得意分野ができて自分の武器になるはずです。

クライアントには同業者の仲間も多く、あるクライアントから仕事のできるよい行政書士として認識されると、口コミで自然と依頼が増えていきます。

そしてクライアントは行政書士の学歴に関心はなく、満足度の高い仕事をしてくれるかどうかで評価します。仕事の質を高め、クライアントから評価される価値の高い行政書士を目指しましょう。

まとめ

今回は、高卒や中卒から行政書士を目指せるかや、その方法について解説しました。

  • 高卒・中卒から行政書士を目指すことは可能
  • 方法は3つあるが試験合格を目指すのが一般的
  • 勉強慣れしていない高卒・中卒は講座活用がおすすめ

他者からの評価はもちろん、難関試験に合格することで自分自身の自信につながることもあります。

正しい勉強方法を身につけることで、合格することは十分可能なので、士業や専門職を目指す人は検討してみてはいかがでしょうか。

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