宅建士とは

宅建に合格したら登録が必要?必要書類や流れを解説

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宅建を受験し、見事合格を勝ち取ったからといってすぐに宅建士として仕事をすることはできません。

合格から宅建士として仕事を行うには一定の手続が必要です。

そこで合格後に何をすれば良いかの手続きを説明し、宅建士として活動するための条件を解説します。

これから勉強を開始する人にとっても合格後の具体的なイメージが湧くので、合格前の人も是非見てください。

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宅建合格後は登録が必要?

宅建士への登録は任意です。

そのため、宅建士として宅建業務に従事する予定がない場合、あえて登録する必要はありません。

また、登録をしないからといって合格資格は失われないので、自分の好きな時期に登録をすることができます。

しかし、宅建の試験に合格したからといって、直ちに宅建士として仕事をすることはできません。

実際に宅建士として活動するためには、都道府県知事に登録を受け、その後宅建士証の交付を受ける必要があります。

その他、合格しても登録がない場合には現状を正確に記載するため、履歴証の資格欄に記載する名称に注意しましょう。

試験に合格して登録をしない場合には「宅地建物取引士試験合格」と記載し、登録までした場合には「宅地建物取引士登録」と記載しましょう。

不動産業界への転職を考えている方は入社後即宅建士として活動し、即戦力であることをアピールできるよう、登録まで済ませておきたいです。

宅建士に登録するとできる業務

宅建士の登録を受け、宅建士証を入手した場合には以下の仕事をすることができるようになります。

①重要事項の説明

宅建士は契約の直前に不動産取引の契約の重要な部分(重要事項)を説明します。

例えば不動産の売買を行う場合、法令上の制限に関する事項の概要などお客様が売買で特に気にすることを分かりやすく説明することになります。

不動産取引は高額になりやすく、お客様が必ずしも不動産取引に詳しいわけではありません。

そのため、お客さんに対し、契約の判断材料を提供し、本当に取引していいのかを考える機会を与える必要があります。

この判断材料の提供には、権利関係や法令上の制限など、宅建試験で学習した法律の知識が不可欠で、宅建士でない従業員では誤ったことを説明するおそれがあります。

そこで、試験に合格し不動産取引のスペシャリストとして認められた宅建士が説明を行うことでトラブルを未然に防ぎます。

②重要事項説明書への記名押印

重要事項の説明は口頭での説明のほか、文書をお客さんに交付しなければなりません。

重要事項を記載した書面を重要事項説明書といいますが、宅建士はこの説明書に記名押印をすることができます。

この書面は宅建業法35条で作成が要求されているので、「35条書面」といわれています。

35条書面にワープロなどで自分の名前を説明書に記入し、印鑑を押すことが多いです。

宅建士は重要事項の説明しますが、お客さんが口頭の説明だけで理解できるかは分かりません。

そのため、口頭の説明に加え、書面を交付してより正確な理解ができるようにしています。

また、口頭の説明のみでは、後に裁判になった場合、説明が行われたかを確認することができません。

そこでお客さんに重要事項説明書を交付し、宅建士が記名押印することで誰が重要事項を説明したかなどを明らかにすることで責任の所在を明確にします。

③37条書面(契約書)への記名押印

宅建士は、重要事項説明書のほか、37条書面への記名押印を行います。

37条書面には重要事項で説明した内容のほか、代金額や引渡時期などが記載されます。

37条書面と重要事項説明書に違う点がないか、契約書が間違っていないかを確認するには、不動産取引のプロフェッショナルである宅建士の関与が必要です。

そのため、宅建士が契約の一番大事な書面に記名押印することで、納得のいく取引が行われたことを表すことになります。

不動産の売買は一生で最高額の買い物となる人も多く、お客様の人生の大きな1ページに立ち会うこともあります。

宅建士の仕事は責任とやりがいのある仕事になっています。

登録できる条件

試験合格後、宅建の登録をするためには、次の2つのうち1つを満たす必要があります。

①2年以上の実務経験

宅建士となるには試験で得られた知識のほか、どのような方法で重要事項の説明に必要な情報を入手するのかといった一定の技能が必要です。

そのため、実務を経験していなければこれらの技能を得られません。

そこで、2年以上の実務経験があれば、このような技能を入手していると認められるので講習の必要はなく、合格後すぐに登録を受けることができます。

②実務講習を修了している

実務経験がない人は、知識はあっても技能が身についていないため、誰かに教えてもらう必要があります。

そこで、予備校などで技能を教えてもらうことで登録をできるようにしています。

実務講習では通信講座による講習のほか、2日間のスクーリング(予備校などで登記簿の見方などを聴講します)があり、2日目の最後に修了試験があります。

修了試験は80%以上の正解率で合格と一見難しそうに見えますが、多くの予備校で合格率が90%以上となっているので極めて合格しやすい試験です。

出題範囲もスクーリングで学習した分野からなので問題内容も極めて簡単です。

実務講習における修了試験は、宅建本試験の「落とす試験」ではなく、技能を身に着けさせる「合格させるための試験」となっています。

登録の流れ

次に、登録は具体的にどのように行うか説明します。もっとも難しい手順ではありません。

①必要書類をそろえる

必要書類は以下の書類が必要です。

・登録申請書

・誓約書

 破産者で復権を得ないものや暴力団員等でないことを誓約する書面です。

・身分証明書

本籍地の市区町村で発行されます。戸籍抄本や運転免許証でないので注意してください。

・成年被後見人・被保佐人に登記されていないことの登記事項証明書

東京法務局後見登録課及び全国の法務局・地方法務局(本局)の戸籍課で発行されます。

・住民票の写しの原本

・合格証書の写し

窓口で申請する場合には原本も必要です。

・顔写真

登録申請書に貼付してください。縦3cm×横2.4cmで、スピード写真は不可となっています。

・登録資格を証する書面

2年以上の実務経験の人は実務経験証明書を、登録実務講習修了の人は修了証明書が必要になります。

・登録手数料(37,000円)

 都道府県によって、現金や収入印紙など支払方法が異なります。例えば京都府では収入印紙による納付が必要です。

②提出する

①でそろえた書面を都道府県知事に提出します。提出先は都道府県によって異なります。受験地の都道府県のホームページなどを見て確認しましょう。

登録にかかる費用

試験合格後、登録にかかる費用は以下の通りです。

・資格登録手数料      37,000円

・宅建士証交付申請手数料    4,500円

最低37,000+4,500=41,500円が必要です。

また、実務経験がない場合には登録実務講習の費用が追加でかかり、講習実施機関により値段は異なりますが、20,000円が相場です。

そのため、実務講習を受講される方は37,000+4,500+20,000=61,500円が必要です。

合格後も一定の費用が掛かることが分かります。

登録に関する注意点

登録に関して、注意点が3つほどあります。

①登録できないケースがある

宅建士として欠格事由(宅建業法18条1項但書)に該当する人は登録できません。

例えば成年被後見人や破産者で復権を得ない人などです。

②更新が必要

登録の効力は一生涯ですが、その後に交付を受けた宅建士証には5年間の有効期限があります。

そのため、自動車運転免許と同様に5年に1度更新を行わなければなりません。更新は1日かけて不動産関連法の改正などの講義を聴講します。

更新にも費用が必要で、東京都の場合16,500円が必要です。

③登録には時間がかかる

登録は、申請後約1か月ほどかかります。

そのため不動産業者へ転職し、転職後すぐに宅建士の仕事がしたいという人は転職前に登録を済ませておきましょう。

まとめ

ここまで、宅建士の登録についてでした。

このコラムをまとめると、

・宅建士の仕事をするには試験に合格のほか、登録と宅建士証の交付が必要

・登録は任意で、登録しないからといって合格資格が失われるものではない

・登録して宅建士になると、重要事項の説明、重要事項説明書への記名押印、37条書面(契約書)への記名押印ができる

・登録には一定の手続や費用が必要

・登録には時間がかかるなど、注意も必要

ということです。

試験に合格したからといって、すぐに仕事を始められるわけではないのですね。

合格、登録、宅建士証の交付のどの段階まで進むのか、合格後を見据えて考えていく必要がありそうです。

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