資格は使い道があってこそ、取得する価値が生まれます。

宅建は毎年20万人が受験する人気の資格です。

宅建資格を取得し、宅建士になることでさまざまなことができるようになります。

この記事では、宅建士になると何ができるのか?できることと資格の使い道を解説します。

宅建士とは?

宅建士とは、宅地建物取引士の略で、不動産取引の専門家となります。

不動産取引の際に行う重要事項の説明などは、宅建士だけができる独占業務です。

事務所の従業員5人につき1人以上の宅建士が必要なことから、需要が高い資格となります。

宅建士の仕事内容は?

宅建士の仕事内容は、主に不動産の売買や賃貸物件を紹介する業務を行います。

その中でも、売買・賃貸契約における重要事項の説明や重要事項説明書への記名の業務は宅建士でないとできない業務とされているため、とても重要な役割を担う仕事といえます。

重要事項の説明は、不動産の知識がない一般の方に契約内容を理解してもらうために行うものですから、重要事項説明書に書かれた法律用語などを分かりやすく説明する必要があります。

仕事内容について詳細に知りたい方は、以下の関連記事も併せてご覧ください。

関連記事:宅建士とは?主な仕事内容と求められる能力について

宅建士になるとできることを7つ解説

この章では、宅建資格を取得する・宅建士になるとできることを7つ紹介していきます。具体的には以下の通りです。

  • 独占業務
  • 年収アップ
  • 転職・キャリアアップ
  • 独立・開業
  • 副業
  • ダブルライセンスへの挑戦
  • 自分の身を守る

以下でそれぞれの項目について詳しく解説していきます。

独占業務

宅建士になるとできることとして、まず不動産業者での独占業務があります。

宅建士の独占業務は以下の内容です。

  • 重要事項の説明
  • 重要事項説明書への記名
  • 37条書面への記名

これらの業務を宅建士以外の人が行ってしまうと、罰則が科されてしまいます。

そのため、必ず宅建士が行うことになります。

年収アップ

宅建士になるとできることとして、年収アップも挙げられます。

宅建士になると年収アップにつながる可能性があります。

なぜなら、基本的に宅建士が活躍することになる不動産業界は、平均年収が他の業界と比べて高く、そのなかでも宅建士は優遇されているといえるからです。

厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』によると、不動産業・物品賃貸業の平均年収は約536万円です。(きまって支給する現金給与額約34万円*12+年間賞与その他特別給与額約127万円)

また、同調査の全産業の平均年収は473万円です。(きまって支給する現金給与額約32万円*12+年間賞与その他特別給与額約91万円)

つまり、不動産・物品賃貸業の平均年収は、全産業よりやや高くなっているのです。

また、宅建士には資格手当が設定されているところが多く、その相場は、およそ毎月2~3万円です。

そのため、宅建士になると年間24万〜36万円ほど年収が増えるといえます。

転職・キャリアアップ

宅建資格を取得すると転職やキャリアアップにつなげることもできます。

例えば、不動産業界はもちろんのこと、金融業界でも宅建保有者を募集しているケースは多いです。

そのため、転職に活かして年収アップにつなげられるチャンスがあります。

また、宅建を取得することで開けるキャリアアップの道もあります。

宅建を取得することで、将来の選択肢が広がります。

※関連コラム:宅建が転職に有利な4つの理由と見込める年収について解説

④独立開業

宅建士となれば、独立開業も目指すことができます。

独立開業はリスクもありますが、上手くいけば高年収を得ることも可能です。

中には、年収1,000万円を超える宅建士も存在します。

宅建士として独立開業するためにはある程度の元手が必要になりますが、元手と宅建資格さえあれば独立開業できます。

⑤副業

宅建があれば、副業もできます。

例えば、休日だけ宅建士として不動産業者で働くことができます。

休日は宅建士が不足しがちであり、副業として宅建士の仕事をしてくれる人材に対するニーズがあるからです。

また、予備校の講師や家庭教師として副業をするという選択肢もあります。

宅建は人気のある資格であるため、宅建試験の受験指導ができる人材に対するニーズも大きいです。

そして、宅建に関する知識を活かしてライター業をすることもできます。

専門的な知識のあるライターは重宝されるため、仕事の受注がしやすいです。

※関連コラム:宅建資格でできる副業の内容と得られる報酬を解説

ダブルライセンスへの挑戦

宅建を取得すると、ダブルライセンスの取得を目指すこともできます。

FP、行政書士、管理業務主任者やマンション管理士、不動産鑑定士など、宅建の勉強をした経験が活かせる資格はたくさんあります。

宅建を取得した後は、さらなるステップアップとしてダブルライセンスも狙ってみてはいかがでしょうか。

※関連コラム:宅建とのダブルライセンスにおすすめの10資格を紹介

自分の身を守る

宅建の取得は、日常生活の役にも立ちます。

例えば、家を買う時や借りる時に、宅建の勉強で学んだ知識が活きる場面があります。

つまり、自分を守れるようになるのです。

そして宅建士証は身分証明書として利用することができる場合もあるため、運転免許証を持っていない方にとってはありがたいでしょう。

まとめ

このコラムのまとめ

宅建士になることでできる仕事

  1. 重要事項の説明など「独占業務」
  2. 資格手当などによる「年収アップ」
  3. 不動産・金融業界などへの「転職・キャリアアップ」
  4. 独立開業
  5. 不動産業者などとしての「副業」 など

ここまでお話してきたように、宅建を取得することでできることはたくさんあります。

宅建は積極的に取得する価値のある資格だといえます。

現在宅建の取得に向けて勉強を頑張っている方はぜひ継続していただきたいですし、この記事をきっかけに宅建に興味を持たれた方も、ぜひ宅建の取得を目指していただきたいです。

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この記事の監修者 林 裕太講師

2007年に行政書士試験に合格し、大手資格予備校で長年行政書士試験の受験指導を行う。

初学者向けの入門講座から、受験経験者を対象とした上級講座まで幅広く講座を担当。

本試験の出題傾向を緻密に分析した上で、初学者・受験経験者問わず、少しでもわかりやすく、点をとりやすくなるような講義とテキスト作りに心血を注ぐ。

また、様々な資格試験に精通する「資格マニア」でもある。

アガルートアカデミーでは、行政書士試験だけでなく、公務員試験(法律系科目,社会科学等)、

宅地建物取引士試験、司法試験(一般教養科目対策)、ビジネス実務法務検定®試験の指導も行う。

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